354 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:51:44.28 3LqLr3gEo 1/20



  ――幕間 黒子、退院す



元スレ
絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」~その5
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1327676276/

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絹旗「きぬはた荘、ですか?」滝壺「うん」 その7号室
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絹旗「……超暑いです」白井「沖縄ですし」 【前編】 【後編】
【アフター】(当SSシリーズ)
絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」
#0 プロローグ
#1 とある秋風の休日模様
#2 子どもができたら名前を考えないとね
#3 絹旗・白井のあの人はいま!
幕間1 婚后さん帰国の日&超番外編
#4 トライアングル△トーク
#5 新約・温泉に行こう
#6 きぬくろ七番勝負!(前編)
#6 きぬくろ七番勝負!(後編)
#7 はっちゃけ年末!
超番外編2&3
#8 事件ですの!(前編)
#8 事件ですの!(後編)

※注記
『絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」』は2013年10月時点で未完結です。

355 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:52:57.63 3LqLr3gEo 2/20



~1月中旬 第7学区 とある病院~


白井 「お世話になりました」ペコリ

冥土帰し 「うむ、やはり若いと治りも速いね?」

絹旗 「あの、あっちのほうも診て頂けました?」

白井 「?」

冥土帰し 「診たことは診たが、医学的見地からは特に異常はみられないね?」

絹旗 「そんなハズ……」ウーン

白井 「なんの話ですの?」

絹旗 「いえ、ときどきですね」

白井 「はい」

絹旗 「白井さんの頭が超心配になることがあるので、ついでに診てもらえませんか、と」

白井 「」グリグリ

絹旗 「痛いっ、痛いですってば!」

冥土帰し 「うむ、すっかり元気なようで何よりだ」

白井 「そういえば、麦野さんとナースお姉様にご挨拶をしておきたかったのですが」


357 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:54:22.95 3LqLr3gEo 3/20


絹旗 「言われてみれば、麦野をまだ見てませんね」

冥土帰し 「彼女らは今日は夜番だから、夜に備えて休んでいると思うね?」

白井 「そうですか……では、よろしくお伝えしてくださいまし」

絹旗 (なんだかんだで入院中は超お世話になりましたもんね)

白井 「とてもよい思いをさせて頂きました、と」ポッ

絹旗 「」

冥土帰し 「あー、キミが想像してるようなことは起こってないから安心するといいね?」

絹旗 「想像なんてしてませんよ!!」

白井 「絹旗さん……まだ中学生なのですから、節操の無い振る舞いは謹んでください」

絹旗 「その言葉、超そっくりお返ししてやりますとも」



~同日 第7学区 とある大通り~


絹旗 「そういえば、寮監が見舞いに行きたいから場所教えろって言ってましたけど」トテトテ

白井 「ええ、いらっしゃってました。病室を教えたのは絹旗さんでしたのね」コツコツ

絹旗 「私、てっきり入院の期間が超3倍ぐらい延びちゃうかと思ってましたよ」

白井 「わたくしも寮監の顔を見たとき、それを覚悟しましたの」


358 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:56:02.72 3LqLr3gEo 4/20


絹旗 「で、実際のところ何ゴキャされたんですか?」

白井 「いえ、1ゴキャもされておりませんが」

絹旗 「え?」

白井 「いい機会だからゆっくり休め、とは言われましたが」

絹旗 「……」

白井 「そう言えば絹旗さん。病院から帰った後、寮監と何事もございませんでしたか?」

絹旗 「超怒られました。あと、今月一杯は平日休日を問わず17時以降の外出を禁止されてます」

白井 「まあ、ムリもないかと……」

絹旗 「カエル先生がうまく説明してくれたからこの程度、らしいですよ」

白井 「謹慎処分でもおかしくございませんでしたもの」

絹旗 「あ、あと超反省文の提出です」

白井 「? わたくしはそれは求められておりませんが」

絹旗 「入院してるし、超寛大な処置ってことじゃないですかね」

絹旗 (本当は白井さんの分も私が書かされたんですけど)

白井 「ともかく、事情が事情だったとはいえ、卒業も近い時期に少々大立ち回りが過ぎましたわね」

絹旗 「いいじゃないですか、フレメアが元気なんですから」

白井 「それは仰る通りですの」クスクス


359 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:57:29.78 3LqLr3gEo 5/20


絹旗 「で、そろそろお昼時ですけどどうしましょ」

白井 「そうですわね、ここ数日は味気ない病院食ばかりでしたので」

絹旗 「あ、じゃ白井さんの退院祝いも兼ねて超豪勢にしときましょうよ!」ピャー

白井 「え? そこまでして頂かなくても」

絹旗 「まあまあ、ここは私が奢りますから」

白井 「……そうですわね、ではお言葉に甘えておきましょうか」

絹旗 「そうと決まれば、超早速移動しましょう」

 :
 :
 :

白井 「そういえば、適当に歩いていてふと気付いたのですが」ハイ

絹旗 「はい、白井さん」

白井 「一本向こうの通りに、確か大きいお姉様のお店がございましたわね」

絹旗 「あ、言われてみれば」

白井 「……どうなさっているのでしょう」

絹旗 「そういえば聞いてないですね。私も最近は反省b……超忙しかったので外出してませんでしたし」

白井 「ちょっと覗いてみませんか?」

絹旗 「そうですね。超丁度いいって感じですし、行ってみましょう」


360 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/18 23:58:46.98 3LqLr3gEo 6/20


白井 「……あら? あちらは」コツコツ

絹旗 「おっ」トテトテ

ショチトル 「」ガサガサ

絹旗 「ショチトルじゃないですか」

ショチトル 「ん、お前たちか。もう大丈夫なのか?」

白井 「ええ、お蔭様で今日退院いたしましたの」

ショチトル 「そうか、それはよかった」

絹旗 「もしかして、オープンですか?」

ショチトル 「いや、掃除だけだ。営業はしなくとも埃はたまるからな」

白井 「やはり……大きいお姉様はまだお店に立てる状態では」

ショチトル 「ないだろうな」

絹旗 「左腕が使えない状態ですからね」

白井 「あぁ、なんとおいたわしい……ここはやはりわたくしが左腕代理として」

ショチトル 「邪魔なだけだろう」

白井 「ヒドイですの!」

絹旗 「実際、ミサワさんはどんな状態なんですか?」

ショチトル 「普段通りだそうだ。ちょっと生活が不便なだけで」


361 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:00:16.59 AQICwu0Lo 7/20


絹旗 「不便といいますと、食事とか着替えとか?」

ショチトル 「あぁ。必要に応じて、白い人や小さいマスターが手伝っているらしい」

白井 「やっぱりちょっと行ってきますの」

絹旗 「落ち着け」

ショチトル 「せっかく通り掛かったんだ。何か飲んでいくか? というか飲み物ぐらいしかないが」

絹旗 「じゃ、喉も乾いてたんでお言葉に超甘えて」

白井 「お邪魔いたしますの」



~第7学区 隠れ家的喫茶店(休業中)~


ショチトル 「なにせ最短でも3週間は開けられないからな。食材は処分してしまった」カチャカチャ

絹旗 「さすがに3週間はもたないですよね」

白井 「お一人でやればよろしいですのに」

ショチトル 「マスターにも言われたが、さすがにこなせる自信はない」

絹旗 「まあ、休暇をもらったと思えばいいじゃないですか。毎日がエブリデイを超満喫ですよ」

白井 「毎日はエブリデイですの」

ショチトル 「まあ、手持無沙汰ではあるが、悪くもないか」クスクス


362 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:01:28.10 AQICwu0Lo 8/20



<カランカラン♪


絹旗白井 「「?」」クルッ

黒夜 「あ」

絹旗 「お」

黒夜 「やってる?」

ショチトル 「やってない。が、まあ座ってくれ」

黒夜 「失礼しまーす」

絹旗 「あ、そうだ。黒夜、この間は超お手柄だったじゃないですか」

黒夜 「何の話?」

白井 「対能力者兵器を破壊したとか。おかげで助かりましたの」

黒夜 「何勘違いしてんの? 私はただムシャクシャして暴れてただけで、それは結果論ってヤツだから」

黒夜 「つまり私は別に絹旗ちゃんたちの手助けがしたいとか決して思ってないからな」プイ

他3人 (((分かりやすー)))

黒夜 「で、マスターはどうしたのよ。ケガしたんで休みますって張ってあったけど」

ショチトル 「骨折だ」

黒夜 「え、マジ?」


363 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:03:17.72 AQICwu0Lo 9/20


白井 「マジですの。左腕と肋骨を折ってしまいまして」

黒夜 「あちゃー……」

ショチトル 「それで思い出した。マスターが黒夜さんに聞きたいことがあると言ってたぞ」

絹旗 「黒夜に? 期待しないほうがいいですよ」

黒夜 「せめて質問内容聞いてから言えよな!」プンスコ

ショチトル 「黒夜さんの腕って、ハンズかロフトに行けば売ってる? とのことだが」

黒夜 「……あ、あるワケねぇだろ!」

絹旗 「まさかミサワさん、機械義肢に付け替えるつもりですか」

白井 「それは思い切りすぎでは……」

黒夜 「やめとけやめとけ。定期メンテは必要だし、体臭はグリスとオイルになるし、なんもいいことないぞ」

白井 (黒夜さんからほのかに漂うオイルの香りはこのためでしたのね)

ショチトル 「分かった。そう伝えておこう。まあ、マスターも本気ではないと思うが」コポコポ

黒夜 「大体、マスターが機械義肢なんかにしたら、自分の能力で壊しちゃうだろ」

絹旗 「言われてみりゃそうですね」

ショチトル 「できたぞ。おまちどうさま」コトッ


364 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:04:30.24 AQICwu0Lo 10/20


 :
 :
 :

ショチトル 「済まない、賞味期限直前のクッキーが見つかったんだが、消費してもらえないか?」

黒夜 「ばっちこーい」

白井 「考えてみれば、甘いものも久しいですの」

絹旗 「超お手伝いしますよ」

ショチトル 「済まないな、頼むぞ」ドッッッサリ

黒絹白 「「「」」」

ショチトル 「私も参戦せねばな」サクサク

黒夜 「え、ちょっと待って。なにこの量」

絹旗 「お徳用ってレベルじゃないですよ」

白井 「なるほど、業務サイズという感じですわね……」

黒夜 「まあ、手をつけないとなくならないよな」サクサク

絹旗 「もうこれがお昼ごはんになっちゃいますね」サウサク

白井 「あ、おいしいですの」サクサク

ショチトル 「ちなみに一枚あたりの単価に換算するとすごい安価だから、お代は気にしないでくれ」


365 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:05:32.93 AQICwu0Lo 11/20


黒夜 「あ、なんか食べたことあると思ったらアレだ。オマケ」サクサク

白井 「オマケ?」サクサク

絹旗 「オマケなんてありましたっけ?」サクサク

ショチトル 「飲み物だけを頼んだ客には、オマケで2枚添えている」サクサク

絹旗 「……私、出されたことないんですが」

ショチトル 「絹旗さんは飲み物意外に何かしら頼んでいるではないか」

絹旗 「……今度は飲み物だけにしておくんで、かならずつけてくださいよ」

黒夜 「なんか本末転倒だな」ズズ...

白井 「クッキーが食べたいのなら、素直に注文すればよろしいですのに」

ショチトル 「と思うだろうが、メニューにクッキーはない」

黒夜 「つうことはオマケ限定ってワケだ」

白井 「飲み物を一つ頼んで、ようやく2枚食べれるクッキーを山のように
    頂けるというのは、考えてみたら贅沢かもしれませんの」

絹旗 「そう言われると、超得した気分になってきました」サクサク

黒夜 「よーし、食っとけ食っとけ」サクサク

ショチトル (それ全部でも元値は1000円しないんだけどなぁ)


366 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:07:29.00 AQICwu0Lo 12/20


絹旗 「そういえば、結標さんとお兄さんは変わりありませんか?」

ショチトル 「何も変わらない。義姉さんは知った上でお兄ちゃんを選んだのだからな」

白井 「愛の前に外見の差異などちっぽけな問題ですの」クスクス

黒夜 「? 何の話?」

絹旗 「海原さん、知ってますよね?」

黒夜 「あぁ、あの優男?」

絹旗 「それは変装で、最近になって超素顔で過ごすようになったんですよ」

黒夜 「マジ!?」

白井 「マジですの。わたくしたちも知ったときは驚きましたが」

黒夜 「へー、どんな顔なの?」

絹旗 「ショチトルが男装したと思えば」

ショチトル 「なんだその表現は……ほら、写真だ」

黒夜 「お、イケメン」

白井 (パスケースにツーショット写真……)

絹旗 「この顔なら、ショチトルのお兄ちゃんって感じしますよね」

ショチトル 「みなそう言うが、血縁ではないぞ?」

黒夜 「あれ? そうなの?」


367 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:08:41.33 AQICwu0Lo 13/20


絹旗 「お兄ちゃん的存在ってことですか」

ショチトル 「そうだな、例えるなら……」

白井 「絹旗さんから見た浜面さんですの」

絹旗 「はぁ!?」

ショチトル 「そうだな。外見は別にすればそれがしっくりくる」

絹旗 「な、な、なんでそういうことになるんですか!」

黒夜 「立ち位置っていうか、なんかそんな雰囲気すんじゃね?」

白井 「共同生活時代、なんというか兄妹のようなやり取りをいつも」

絹旗 「違いますから! あくまでも超上下関係ですから!」

ショチトル 「ま」

黒夜 「そういうことに」

白井 「しておきましょうか」

絹旗 「なんでそんな息ピッタシなんですかもー!」ムキー

 :
 :
 :

黒夜 「今気付いたんだけどさ」


368 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:09:57.22 AQICwu0Lo 14/20


絹旗 「いいですよ、気付かなくて」

黒夜 「おい」

白井 「気付いたといいますと?」

黒夜 「この4人が集まるのって初めてじゃね?」

ショチトル 「言われてみればそうだな」

絹旗 「……もしかして、全員同い年ですか?」

ショチトル 「私は年齢を意識されることがあまりなかったな。学校にも通っていないし」

白井 「あら、見事にカルテットになりましたわね」クスクス

黒夜 「ここはアレだ、鬼嫁3人組と野郎3人組に対抗して4人の同盟だな」

ショチトル (私はすでに妹ポジの同盟に勝手に組み込まれているような気もするが)

絹旗 「何を対抗するんですか」

黒夜 「まあ、色々? にしても、考えてみれば店員さんも同い年か……なのに」

絹旗 「なのに?」

黒夜 「同い年って感じがしなかったのは、その言葉使いと発育の差か」ジー

白井 「どこで差がついてしまったのでしょう」ジー

絹旗 「なんていうか超不公平です」ジー

ショチトル 「……!! どっ、どこを見て言っているんだ!」バッ


369 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:11:20.81 AQICwu0Lo 15/20


黒夜 「やっぱあれかな、ブラコンパワーかな」ヒソヒソ

絹旗 「超侮れないですね」ヒソヒソ

白井 「お姉様のみならず、お兄様も持たなくてはいけないのでしょうか」ヒソヒソ

ショチトル 「お、おい」

黒夜 「絹旗ちゃんにはハマーがいるからいいよな」

絹旗 「だからアレは違いますってば。そういう黒夜にはシルバーさんがいますよね」

白井 「お兄様候補……どなたか……」

ショチトル 「ブラコンは関係ないだろう! というか誰がブラコンだ!」

黒絹白 「「「違うの?」」」

ショチトル 「」プルプル

ショチトル 「貴様ら……」チャキッ

黒夜 「え、なにそれ!?」

絹旗 「ええとなんでしたっけ、マクアなんとかです!」

白井 「た、退院したばかりでまだ振り出しに戻るのはイヤですの!」

ショチトル 「許さぁぁぁぁん!!」


  ワーワー
   ギャース



370 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:13:03.51 AQICwu0Lo 16/20



~同日夕方 第7学区 常盤台新寮~


絹旗 「はー、超疲れました」

白井 「退院した初日から体力使いすぎましたの……」

寮監 「おお、戻ったか」

絹旗 「え? ま、まだ17時にはなっていないですよ!」

寮監 「……あのな、退院して戻ってくる生徒を出迎える私はそこまで不自然か?」

絹旗 「あ、いえ……」

寮監 「白井、お前も少々向う見ずな行動が過ぎるぞ」

白井 「はい、申し訳ございません」

寮監 「最高学年としての自覚をもって行動するように」

白井 「肝に銘じておきますの」

寮監 「分かってはいるだろうし、それはともかくとして……」

絹旗 「?」

寮監 「よく帰ってきてくれた」

白井 「りょ、寮監……」

寮監 「以上だ。質問がなければ部屋に戻れ」

絹旗白井 「「し、失礼します!」」ペコリ


371 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:14:55.07 AQICwu0Lo 17/20



~同日 常盤台新寮 301号室~


<ガチャ


白井 「ふう、たかが数日なのにすごい久しぶりに帰ってきた気分ですの」

絹旗 「たかが数日、されど超数日ですよ」

白井 「仰る通りですわね」

ユリコ 「( ( ( ( ・ω・)」ポテポテ

白井 「あら、ユリコ。いい子にしておられましたか?」ナデナデ

ユリコ 「( ・ω・)ノ」

白井 「さて、着替えの片付けだけでもしておきませんと」

テスラ 「」ガブガブ

絹旗 「いてててて。あ、そうか。そろそろ夕飯の時間でしたか」

リック 「」スリスリ

ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」ベシベシ

絹旗 「こ、こら! 今準備しますから!」

白井 「……あら? 絹旗さん」

絹旗 「はい?」


372 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:16:24.59 AQICwu0Lo 18/20


白井 「着替えを持ってきてくれたのは感謝しますが、クローゼットはちゃんと閉めてください」

絹旗 「あー……違うんですよ、超閉めれなかったんですよ」

白井 「?」キィ...

アスカ 「!」ピョーン

白井 「ひゃっ!?」

絹旗 「白井さんがいない間、アスカはずーっと白井さんのクローゼットで過ごしてましたから」

アスカ 「♪」スリスリスリスリ

白井 「あらあら……寂しい思いをさせてしまいましたわね」ダッコ

絹旗 「まあ、今日は一緒に寝てあげてください」

白井 「もちろんそうしますの。今日も冷えますし、ね?」

アスカ 「オマ」

絹旗 「もー、超大変でしたよ。白井さん探しに脱走しようとするし、白井さんの服とか下着とかもぐもぐするし」

白井 「アスカ……それは淑女にあるまじき行為ですの」メッ

アスカ 「?」

絹旗 「飼い主に似たんですかね」

白井 「どういう意味ですか」


374 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:17:26.07 AQICwu0Lo 19/20


 :
 :
 :

白井 「ふう、片付けも落ち着きましたの」ポスン

アスカ 「」ゴロゴロ

絹旗 「超お疲れ様です」

テスラ 「」ポリポリ

リック 「マーーー!!」

絹旗 「ほらテスラ! 他人のご飯横取りしちゃダメですよ!」

白井 「飼い主に似たのでしょうね」クスクス

絹旗 「どういう意味ですか」

ユリコ 「( ・ω・)=3」

白井 「……先ほど寮監に言われて、改めて実感したのですが」

絹旗 「?」

白井 「この部屋でこうして過ごせる時間も、あと僅かですのね」ハゥ

絹旗 「なんか……超いろいろありましたね。一年も経ってないのに」

白井 「あら、振り返るにはまだいささか早いかと」

絹旗 「それもそうですかね。せいぜい残りの期間を超有意義に過ごせるように心掛けましょう」

白井 「ええ、悔いの残らぬように」


375 : ◆8GNB4AEvC.[sag... - 2012/02/19 00:18:12.74 AQICwu0Lo 20/20


といったところで、幕間ここまでです。
ショチトルの年齢は>>1の妄想です。
海原(エ)のことをお兄ちゃんって呼ぶぐらいだから、
黒絹白と同じぐらいかなぁ、と。

次回からは鉄板ネタですが、バレンタインネタに入ります。
次回投下は3日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。


続きます

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