1 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/21 20:31:53.37 60AlGlSf0 1/404

お菓子の魔女結界内

マミ「信用すると思って?」シュルシュルッ

ほむら「(拘束された!)ば・・・馬鹿・・・こんな事してる場合じゃないのに・・・!」

マミ「拘束する刹那、変身したわね。でも無駄よ。さあ、行きましょう鹿目さん」

まどか「は・・・はい・・・」


スタスタ


ほむら「盾の中に・・・手を入れれば・・・日本刀かなにかで・・・拘束を・・・」ゴソゴソ

ガシッ(硬い感触)

ほむら「お願い・・・なにか切る物・・・出てきて!」

ズボッ

ほむら「え・・・?」


バイオリン仮面「それは、私のバイオリンだ」


ほむら「え・・・?え・・・?え・・・?(誰!?)」


バイオリン仮面「そして先ほど君が手を突っ込んだのは私のタキシードの社会の窓だ」


ほむら「いやあああああああああああ!!!!へ・・・変態いいいいいい!!!!!!!!!!!!!?」ジタバタジタバタ








元スレ
美樹さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371814313/

2 : VIPにかわりましてNIPPER... - 2013/06/21 20:49:10.99 f9D2g+bDo 2/404

タキシード仮面かと思ったら変態仮面だった

5 : VIPにかわりましてNIPPER... - 2013/06/21 21:31:18.30 2pxosmEHo 3/404

ダメなほうだった…

7 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 10:10:24.25 /+DlK5Kj0 4/404

バイオリン仮面「私の名前はバイオリン仮面!ほむらさん、君と同じく一人の少女を助けるためにやってきた

正義の魔法使い!」

ほむら「・・・!!?・・・(こ、こいつ・・・私がまどかを助けるためにループを繰り返してる事を

知ってるような口ぶりね・・・そもそも・・・一体何者!?

魔法使い・・・なるほど・・・魔法少女でも無い・・・というか「男」のこいつから魔力を感じる・・・何故?

銀髪のストレートヘアー、黒のタキシード、怪しげなハットとマント

・・・そして・・・バイオリンをモチーフにしたマスク・・・年齢は・・・わかり辛い・・・

10~30代・・・顔が隠れちゃ良くわからないわ・・・)」

バイオリン仮面「動かないでくれ、ほむらさん。今助ける!」


シュパッ


ほむら(銀色の弦が・・・巴マミの拘束魔法を切り裂いた・・・これが・・・彼の固有魔法!?)


ほむら「あ・・・あなたは一体何者なの?私と同じってどういう意味・・・?」


バイオリン仮面「君と私は良く似てるって事さ。ホラ。

きみがその盾に物量を無視してなんでも収納できるように私の社会の窓も

四次元空間となってるのさ!」ジィィィー


ほむら「・・・・!!!・・・」フイッ

ほむら「い、いちいちチャックを下げないでください!

同じ原理だって事は大体わかりましたから!」


バイオリン仮面「おっとこんな事をしてる場合じゃない。さあ行こう。

巴さんが危ないんだろ?」


ほむら「!?」

12 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 21:49:55.12 /+DlK5Kj0 5/404

ほむら(こいつ・・・巴マミを知ってる?

そして、危機に陥ってることも・・・

・・・ますますわからない。時間軸ごとにイレギュラーはいるものだけど・・・

この世界で出会った彼は・・・私の運命を変えてくれるの・・・?)


バイオリン仮面「とうっ!」ビュンッ!


ほむら「待って!・・・は・・・速い!筋力を魔力強化した私が

追いつけないほどに・・・そうか・・・彼も・・・

男性の筋力に魔法の力・・・いいとこ取りね。何者かはわからないけど・・・巴マミを

助けたがってたし、とりあえずは味方と見ていいわね・・・

・・・・・

バイオリン・・・置いていったわね。もって行ってあげましょう」タッ


お菓子の魔女結界最深部


マミ「ティロ・フィナーレ!!」ドンッ!


シュルシュルシュル・・・ギュッ


まどか・さやか「やったぁ!」


お菓子の魔女「・・・・・」モゴモゴモゴモゴ


ベロン!!




マミ「えっ?」




ガブリ



15 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 22:34:22.10 /+DlK5Kj0 6/404

まどさや「はっ・・・!?」

ガツガツガツ・・・・

?・・・・・

お菓子の魔女「ナンダコレ・・・オイシクナイゾ・・・カタイ・・・」バキンバキンバキン


バイオリン仮面「残念!それは私のバイオリンケースだ!」


まどさや「!?」


マミ「あれ・・・?私・・・無傷なの・・?たしか魔女に食べられそうになって・・・

ひゃっ!?あ・・あなた一体誰ですか!?

(タキシードの男性に・・・お・・・お姫様抱っこされてる・・・!?)」


まどか「マ・・・マミさん!」


さやか「よ・・・よかった・・・無事だったんだ!ってか、アイツ誰!?」


バイオリン仮面「私の名はバイオリン仮面!!」チラッ


さやか(・・・!?)


バイオリン仮面「一人の少女を救うため、魔法少女たちをサポートするためにやってきた

正義の魔法使い!!」バァーン!!


マミ「バイオリン仮面・・・!?

魔法使い・・・って?魔法少女とは違うのかしら・・・?

ちょ、ちょっとキュゥべえ!?どこにいるの?説明して!」


さやか「アレ?そういえばアイツどこいった?」


お菓子の魔女「グヌヌヌヌ・・・アタシノショクジノジャマヲシテ・・・・

GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」ズオオオオオオォォォォォ!!





17 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 22:45:09.70 /+DlK5Kj0 7/404

バイオリン仮面「・・・」ひょいっ バクン!

バクンバクンバクンバクンバクン! ひょいひょいひょいひょいひょいっ


バイオリン仮面(・・・・巴さんを抱えながら勝てる相手じゃないな。)

バイオリン仮面「巴さん、鹿目さんとさやかをつれて安全な場所へ避難してくれ。

この魔女は私と遅れてくるほむらさんとで倒す!」


さやか「ほむら・・・!?転校生が・・・こっちに向かってきてるって!?」


バイオリン仮面「さぁ、早く!」

マミ「そ・・それが・・・一度拘束した魔女から、別の本体が出てくるなんて

初めての経験で・・・その・・・ショックで腰が抜けて・・・動けないの・・・」


バイオリン仮面「!?」


19 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 22:59:31.55 /+DlK5Kj0 8/404

お菓子「GAU!」バクンッ チッ

まどか「あ、危ない!」

さやか「攻撃がかすった!マミさん!バイオリン仮面から下りて反撃してよ!!」


バイオリン仮面「・・・仕方ないな」ジィーッ


まどか「きゃあああぁ!?下のチャックを下ろした!?」


さやか「あ、あの野郎!ナニをするつもりだ!?」


バイオリン仮面「さぁ、巴さん。この中に入るんだ!大丈夫!

中は四次元空間だから無理やり突っ込めば体は全部入る!」グイグイ


マミ「きゃあああああああああああああ!?

な・・・ナニしてるんですか!!やめて!!変態!変態!変態!!」ジタバタジタバタ


さやか「マ・・・マミさんの顔を股間に押し付けようとしている!?

こんな非常時にナニをしてるんだ!」


バイオリン仮面「さぁ!さぁ!怖がってないで、さぁ!

大丈夫。中は意外と快適だよ!すぐに気持ちよくなれる!」グイグイグイ


マミ「だめええええええええええええ!!!!!!!

そ・・・そんなモノ押し付けないでええええええええ」ジタバタジタバタ




26 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/22 23:53:18.90 /+DlK5Kj0 9/404


ズポッ

まどか「・・・・・・入っちゃった」

さやか「・・・・腕が・・・」


マミ「いやああああ!!やめて!離して!
ど・・・どうしてなの!?腕が抜けない!?」グイグイ


バイオリン仮面「腕だけ入ったか・・・やはり、このまま戦おう。
巴さん!そのまま中にある長いモノを掴んで!」

マミ「え!?」

まどか「え!?」

さやか「な・・・長いモノ?」ドキドキ


マミ「な・・・ナニを握らせるつもりですか!?そんなの無理に決まってるじゃない!
は・・・早く離してええええええええええ!!」ジタバタ

バイオリン仮面「その社会の窓は私が許可しなければ出し入れ不可の仕組みなんだ。
腕を出したかったら私の言うとおりにしてくれ」


マミ「い、言うとおりにすれば腕を離してくれるんですね?」

バイオリン仮面「このバイオリン仮面、嘘はつかない!」


さやか「・・・・」じぃーっ

まどか「こんなの絶対おかしいよ!」じぃーっ


お菓子の魔女「・・・・」じぃーっ


マミ「・・・・・」カァアアアアアアア///

ゴソゴソ・・・ガシッ

マミ「掴み・・・ました・・・」

バイオリン仮面「あぁ・・・次はそれを引っ張り出してくれ・・・」


マミ「・・・・・・///
も・・・もう、どうにでもナーレ!!」

マミ「えいっ!!」ベロンッ!!


まどか「きゃっ」

さやか「な・・・なんて長さなの・・・!?」

お菓子の魔女「・・・ゴクリ」


バイオリン仮面「残念、さやか。これはバイオリンの弓だ!!」


まどさやマミシャル「え?」


ほむら「・・・・!!お・・追いついた!」

ほむら「仮面の男!これを!」ポイッ ガシッ


バイオリン仮面「私のバイオイリン!聞くが良い!」

30 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 09:11:56.47 j6iJXzIP0 10/404

バイオリン仮面「オリジナル曲第一!「人魚姫の祈り」!」~♪~♪♪~


マミ「バ・・・バイオリンを弾き始めた・・・」

♪~♪~♪

まどか「あれ?変態的行動からは想像もつかないようなうまさだよ!」

♪~♪~♪

さやか「でも・・・悲しい曲・・・(あたしもしらない曲・・・
なのに・・・このこみ上げてくる感じは・・・何?

初めて聞いた曲なのに・・・懐かしさが・・・

まるで・・・アイツの演奏を初めて聞いたときの・・・)」

♪~♪~♪

ほむら「・・・アイツとバイオリンが何かあると思って本能的にバイオリンを渡したら・・・
まさか、ここまで素晴らしい演奏をするなんて・・・」ポロッポロッ

ほむら「この演奏に魔力は使用してないのに・・・こんなにも人の心を動かすなんて・・・

何故か・・・涙が止まらない・・・ハッ!いけない!魔女がそばにいるのに!」

♪~♪~♪

お菓子の魔女「・・・・」グスン


ほむら「え?」

31 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 09:23:01.98 j6iJXzIP0 11/404

お菓子の魔女「アォン!オォン!」ポロッポロッポロッ


ほむら「そ・・・そんな!?魔女が涙を流すなんて・・・

げ・・幻惑の魔法の類じゃない・・・これは紛れも無く「演奏してるだけ」なのに・・・
どうして!?」


バイオリン仮面「ほむらさん!今だ!」

ほむら「!!」ハッ

ほむら「・・・・そりゃっ」ポイッ


お菓子の魔女「オォン・・・オォン!」ポロポロポロ・・・

パクン

お菓子の魔女「・・・・?」ゴクリ


ちゅどぉぉぉぉぉん!!


お菓子の魔女「NOOOOOOOOOOOOOO!!」しゅわしゅわ~

カランカラン・・・・・


まどか「あ・・・グリーフシード」

さやか「結界が・・・解けていく・・・」


マミ「私たち・・・助かったの・・・?」ぺたん



38 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 15:49:38.83 j6iJXzIP0 12/404

バイオリン仮面「ごめんね・・・僕の演奏では・・・君達を元にもどすことはできないんだ
せめて安らかに・・・」ボソッ

ほむら「・・・・!?
(いま、なんと言った!?「元に戻せない」!?・・・ナニを知っている?例のアレを知っている!?)」

バイオリン仮面「さやか、鹿目さん。ケガは無い?」

さやか「あ・・・うん」(あたしとほむらは名前で呼ぶ・・・一体なんなんだ・・)


バイオリン仮面「立てるかい?巴さん。」

マミ「こ・・・来ないで!!」ジタバタ

バイオリン仮面「どうしたんだ!?まさかどこかケガしてるのかい?」


ほむら「社会の窓が・・・開いてます・・・」カァッ///

バイオリン仮面「おっと。私としたことが」ジーッ↑


さやか「転校生!」

39 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 16:40:09.65 j6iJXzIP0 13/404

ほむら「なにかしら?」

さやか「えっとその・・・マミさんを・・・助けに来てくれたの?」

ほむら「結果的にはそうなっただけよ。でも私は一度巴マミに「退け」と言ったわ。
助けることを提案したのはそこの変態よ。」

さやか「あっ!そうだ。おい変態!お前は一体何者だ!?」

バイオリン仮面「うぐっ・・(ズキッ)あ・・・相変わらずさやかはキツいね」

まどか(さやかちゃんが変態といったら・・・傷ついた!?)


さやか「相変わらず?あたしのこと昔から知ってるような口聞くな!
マミさんを助けてくれたことは感謝するけど、お前は転校生より怪しいぞ。
何者か話してもらうわよ!!」


バイオリン仮面「私の名はバイオリン仮面と言ったはずだ。
それ以上のことは「今」は話せない。
正義の魔法使い。その役割は魔法少女のサポート。
私にはこの町の魔法少女を団結させるという使命がある」


さやか「「今」は・・?まぁそれはいいや。
魔法少女を団結させるのはなんのために?」

バイオリン仮面「あと1ヶ月もしないうちに・・・この町に
ワルプルギスの夜という強力な魔女が現れる」


マミ「!?」

さやか「ピルプルゲルの黄昏・・・?ごめんもう一回言って」


まどか「ほ・・・ほむらちゃん?すごい驚いた顔してるけど・・・どうしたの?」


ほむら「・・・・!?・・・・
(ワルプルギスのことまで知ってる・・・!?
ま・・ますます何者なの!?ここ数日の私達の動きをストーキングしただけじゃ
今日の巴マミの危機は知ることはできても
ワルプルギス襲来・・・未来の情報までは入手できない!)」



44 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 19:12:37.47 j6iJXzIP0 14/404

マミ「・・・・ワルプルギスの夜・・・あの「黒い向かい風」がこの町に・・・?」キリッ

さやか「マ・・・マミさん?おーい。
何の話ですか?・・・診察受けていきます?」


まどか「わかりやすく説明してくれたらそれはとっても嬉しいなって」


ほむら「一ヶ月後・・・正確にはおよそ3週間後
この町に魔法少女一人では勝てない伝説で語られてる大型魔女がやってくる。」

さやか「転校生?」

ほむら「そいつを倒すために、巴マミと私が手を取り合うべきだとバイオリン仮面は言いたいらしいわ」

マミ「あ・・・暁美さん?・・・あなたはこの仮面の人の言うことを信じるの?
ワルプルギスの夜の出現を予測できた話なんて聞いたことは無いわ」

ほむら「信じる信じないの話じゃなくて、知ってるの。
知らないのは私しか知りえないその情報をこの男が何故知っているのかよ。
ワルプルギスの夜は来る。確かな情報はこれだけよ」

マミ「私を・・・2人がかりで陥れようとしてるって事は・・・」

ほむら「信じないのなら勝手になさい。私も出来ればあなたとは
すれ違いたくない。でも協力が得られないのなら一人でも戦うわ」

マミ「・・・・・・・・」


バイオリン仮面「さ、それより今は巴さんを家まで運ばなきゃ。見たところ
腰が抜けてるのは治ってないみたいだね。」

マミ「ええ・・・おかしいわね・・一応基礎的な回復魔法は習得してるのに・・・
さっきからぜんぜん腰が動かないの」

さやか「・・・・・歳?」

まどか「さ、さやかちゃ」
バイオリン仮面「さやか!」ビシッ

さやか「いて」

まどか(わ・・・私より早くさやかちゃんにツッコミを入れた・・・!?)


ほむら「おそらく・・・精神的な問題ね。生死をかけた戦いに文字通り首の皮一枚で繋がった。
そのトラウマが治った腰を治らなかった事にしている」


マミ「私が、魔女を怖がってるとでも?」

さやか(生死をかけた戦い・・・動かなくなった腰・・・)

まどか「さやかちゃん?なんかすっごいエロオヤジみたいな表情になってるよ!」




46 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 19:29:31.32 j6iJXzIP0 15/404

さやか「はっ!しまった!あんな戦いの後だから何もかもイヤらしく見える、聞こえる、憧れる!」

まどか「憧れてるだけじゃ手に入らないよ。(上条君の事)」


バイオリン仮面「さやかは放っておいて大丈夫として、巴さん。やはり私が家まで運ぼう」ダキッ

マミ「きゃっ・・・ま、またお姫様抱っこ・・・///」

さやか「むっ!」イラッ

マミ「・・・・チャ・・・チャックさえ下ろさなければ紳士な方ですのね」ドキドキ


さやか「エ、エロい手でマミさんに触れるなああああああ!!」

マミ「きゃっ」

バイオリン仮面「ちょ・・・ちょっとさやか!!」

49 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 20:03:43.82 j6iJXzIP0 16/404

さやか「はぁー、はぁー、なんかムカつく!
あ・・・あんたはどうせマミさんの体に触るのが目的なんでしょ!」

バイオリン仮面「わかったよ・・・さやか。ぼ・・・僕・・いや、私からは巴さんに極力触れない。
というわけで巴さん。悪いけどさやかがヤキモチ妬いちゃうから誰か他の人に頼んでくれないか?」


マミ「えっ・・・ええ。
(ちょ・・・ちょっと残念。とか思ってるのかしら私は・・・でもそれよりも・・・
出会って間もない美樹さんがこんなにも私を慕ってくれるなんて・・・
嫉妬してくれるなんて、そっちの方が嬉しいわ!)」

まどか(今のは・・・マミさんに軽々しく触れるな!ってヤキモチには見えなかったけど・・・むしろ・・・)


ほむら「なら、私が運ぶわ」


さやか「ほむっ・・・転校生!?」

ほむら「途中で言い直すのなら呼び捨てにして頂戴。
あなた達一般人じゃ二人でも抱えきれないでしょう。魔法少女の事は魔法少女に任せて。」ヒョイ

マミ「あ・・・暁美さん?」

ほむら「言ったでしょ?できればあなたとは戦いたくない。すれ違いたくないってね。
あなたが戦線復帰するまで、私が面倒を見てあげる。そして気が向いたのなら、
ワルプルギス討伐に付き合ってもらうわ。」

マミ「あ・・・あの・・その・・ありがとう・・・」

ほむら「お礼ならバイオリン仮面に。
私一人じゃあなたに警戒されたまま進展も無かったかもしれないから。」


まどか「あ・・・そうだ、グリーフシード!ほむらちゃん、グリーフシード取り忘れてるよ!」

ほむら「私はいらないわ。今日の戦果はバイオリン仮面のおかげよ。
バイオリン仮面。あなたが拾いなさい。」


バイオリン仮面「わたしも要らない。というか必要としない。
私達「魔法使い」は魔力の回復にまた別の物を使うのだから」


ほむら「・・・?別の物?」

51 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/23 23:10:18.77 j6iJXzIP0 17/404

バイオリン仮面「そう。他の物。意外と君達の身近にある物をつかって私は溜まったものを取り除く」

ほむら「なら・・・それが何か言いなさい。私が用意できるものなら今回のお礼も兼ねて
持ってきてあげるわ。」

バイオリン仮面「正面からおねだりすると断られる物なんだ」

マミ「?」
ほむら「?」

さやか「まさか」

まどか「さやかちゃん、わかるの?」

さやか「あくまで予測。確証が無いからここでは言わない。」


バイオリン仮面「だから、今回の件で君達が少なくとも感謝をしているのであれば、
君達から「それ」が突然無くなる事を許してほしい。
そしてどうか、その行為に目をつぶってほしい」

バイオリン仮面「では、さらばだ!また会おう。魔法少女たち!」バッ



60 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 11:46:17.36 Z68a4xuC0 18/404

閑話休題。バイオリン仮面の容姿とスペックについて挟みます。

バイオリン仮面 本体:????

職業:魔法使い

年齢:10~30代(実質不詳)

容姿:タキシード、ハット、マントはタキシード仮面の物と同一。
マスク:変態仮面と同じく目だけ露出したフルマスクに近い感じ。
ただし、パンティーでは無い。バイオリンがプリントされている。

髪:銀色。マスクを被る際オールバックになる

スペック
固有魔法:銀色の弦 包むものを切り裂く無情の弦。「左手」からしか繰り出すことが出来ない。
モチーフは本編で契約しなかったあのキャラが活躍する他のSS

演奏:状況に合わせて繰り出す素晴らしい演奏で9曲存在する。(本文で消化できるかどうかは不明)
すべてがとある少女のために作成されたオリジナル曲。
人間、魔法少女、使い魔、魔女問わずに心に訴えかけることが出来る。

攻撃力は皆無なためとどめをさすには他の魔法少女との連携が不可欠。

四次元に通じる股間のソレ(略称:ようこそ!)
タキシード装着時に社会の窓を全開にすることによって生じる四次元空間。
演奏に必要なバイオリンやその他バイオリン仮面が趣味であつめた楽器などを収容している。



61 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 12:43:21.88 Z68a4xuC0 19/404

マミ「行ってしまったわ。バイオリン仮面さん。援姦の断りに導かれて・・・」

さやか「マママ・・・マミさん!?ナニいってるんすか!?マジで診察受けていきましょうよ!」

マミ「ハッ!い、いけない。私もバイオリン仮面さんのせいでえっちな事に興味を持ち始めてる!?」


さやか「母性あふれるマミさんをも思春期女子中学生に変えてしまうとは・・・
バイオリン仮面・・・一体何者なの?」

まどか「マミさんは女子中学生だよ!
それとさやかちゃん・・・バイオリン仮面の正体がわからないってそれ本気で言ってるの?」


さやか「え?」

まどか「なんとなく、予想がついたの。でも確証が無いからまだいえないの。
ここでいう正体っていうのは、ヒーローの変身前・・・つまり普段ナニしてる人かって事なんだけど・・・
その憶測の正体の人が・・・さやかちゃんにとっての重要な人物だから・・・」

さやか「あたしにとっても身近な人!?あれだけ変態そうなのって・・・
中沢あたり?」

ほむら「なら、私も彼についてわかった事があるわ。
ここでいう「わかった」とは彼が何故ワルプルギスについて知っていたかの
可能性を考えた上での憶測よ。」


さやか「あ、そういう事でいいのならあたしもわかった事あるよ。
アイツの魔力浄化にナニが必要かっていう事をアイツの会話からある程度予想できた!」


マミ「えっと・・・わ・・私はその・・・彼の素性・・・ナニも掴めなかったわ・・・
危うく、ナニを掴みそうにはなったけど・・・」


さやか「はーい。マミさーん。病院は目の前ですよー」

63 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 14:07:11.58 Z68a4xuC0 20/404

マミ「ねぇ、それならお互い予測できたことを情報交換しない?
私は情報の代わりに自宅を提供するわ。彼が本当に信用できる人物か話し合いましょう」

さやか「あぁ~、いいっすね~ソレ」

ほむら「ごめんなさい。私は遠慮させてもらうわ」

まどか「私も、もう暗いから今からお邪魔したらお泊りになっちゃうから・・・
私、お泊りは事前に言っておかなきゃいけないの。」


ほむら「私の推理を話すのはバイオリン仮面の正体を探る以上に
私の正体を話すことになるの。それほど私と彼には共通点があるのよ。
今はまだその事を同じ魔法少女である巴さん意外には言えないわ。」


マミ「あ、暁美さん・・・私には話してくれるの?」

ほむら「一人ぼっちがさみしいってだけでしょ?あなた。
心配しなくても今日は一緒にいてあげるわ。
それに、あなたの信用を得るために私もある程度自分の事を話さなきゃいけないし。」

ほむら「・・・・美樹さん、ごめんなさい。あなたが私を警戒してる事はわかってるけど、
今はあなたや鹿目さんにまで私の正体を知られるわけにはいかないの。
今日は、鹿目さんのそばにいてあげてくれないかしら?」


さやか「呼び捨てでいいよ、ほむら。うんうん。今はそれで良いんじゃない?
ほむらは今日、マミさんを助けてくれた。そして近いうちにやってくる魔女から
あたしたちを守ろうとしてくれてる。

それだけ解ってるのなら無理にあたしがほむらを詮索する必要は無いよ。」


ほむら「ミキサッ・・・さやか・・・」


さやか「それに、隠し事を隠してるって事を隠さずに言ってくれたこと。
それが嬉しかった。いつかは話してくれる話なんでしょ?だったら今は聞かないであげるよ。」


さやか「だから、結果的にアンタがその気が無かったとしても関係ないよ。
改めて言わせて。

助けてくれて、ありがと。」


ほむら「さやか・・・こちらこそ、ありがとう・・・ふふっ。」


マミまどさや「?」



65 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 17:36:22.90 Z68a4xuC0 21/404

ほむら「あっ・・・ごめんなさい。なんだか懐かしくて。
私も、以前はこうして魔法少女の仲間達と談笑してたなって・・・
その中にさやかのように思い込みが激しいけど、味方のときはとっても心強い子がいて・・・」

さやか「思い込みが激しいって言うなー!!」


まどか「ほむらちゃん、その仲間の人たちは今どうしてる・・・」

マミ「聞かないであげて鹿目さん。おそらく・・・」

まどか「あっ・・(察し」

・・・・・・・

まどか「じゃあ、さやかちゃんは私の家でお泊りだね。」

さやか「いきなり行って大丈夫かな?」

まどか「さやかちゃんなら大丈夫!きっとママもパパもタツヤも大歓迎だよ!」


ほむら「・・・・・」

ほむら「じゃあ、私達はここで、今日は2人ずつ情報交換をしましょう。
まどかはさやかと。私は巴さんとそれぞれ話し合うこと。いいわね。」


まどさや「はーい。」

さやか「ほむらもマミさんもいつかお泊り会しよう!きっと、もっと楽しいはずだから!」


ほむら「・・・・さやか・・・」

さやか「ナニ驚いた顔してんのさ!あたし達はもう友達だよ!
ほむらがまどかの家に泊まりたそうな顔してるから、提案したんだけど、そうじゃなかった?」

ほむら「いいえ、あなたって鋭いわ。
そうね。まどかさえ良ければいつかお邪魔したいわね。もちろん、さやかの家にも。」


まどか「うん!私もほむらちゃんの事もっと知りたいな」

まどか「それと、マミさん・・・ごめんなさい。私やっぱり、魔法少女になるのは・・・」


マミ「うん。解ってる。こんなみっともない姿見せちゃったものね。
死にかけた姿を目の当たりにしたのだからしょうがないわ。
私も今は暁美さんの意見に賛成。あなた達は魔法少女になるべきじゃないわ。」


さやか「あたしは・・・まだ迷ってるかな・・・叶えたい願いがあるから。」


さやか「キュゥべえ!あんたはどうするの?「魔法使い」って何のことかを知ってるのなら
教えて欲しいんだけど・・・」


マミ「いないわね。呼んだらすぐ来るはずなのに・・・さっきから一体どこに?」

・・・・・・・・・・・・


キュゥべえ「魔法使い・・・この星がその概念を持つのはまだまだ先だと思ってたけど・・・
バイオリン仮面・・・余計なことをしてくれたね。加えて、母星からの指示・・・
ボクはうかつに動けない。」

キュゥべえ「でも一応抵抗はさせてもらうよ。君達が向かってるその未来は僕にとって
望ましいモノでは無いからね」


???「おっすキュゥべえ。見滝原に呼び出して何の用だよ?」

70 : 脱字修正 ◆Q9mKomrfWb... - 2013/06/24 20:35:02.60 Z68a4xuC0 22/404

次の朝

さやか「おはよ仁美」

仁美「おはようございますさやかさん。あれ?昨日まどかさんの家でお泊りしたのでは?
まどかさんの姿が見当たりませんが・・・ご一緒に家を出られたのでは無いのですか?」


さやか「まどかなら、恭介のお見舞いだよ」

仁美「えっ!?」


~昨晩~

まどか「バ、バイオリン仮面の魔力回復アイテムが
女性の下着ってさやかちゃん!そんなわけないでしょ!」

さやか「まどかこそ!バイオリン仮面の正体が恭介ですって!?絶対ありえないわよ!
共通点バイオリンしかないじゃない!」


まどか「じゃあ、明日の朝、私が上条君のお見舞いに行って探ってみる。
ついでにトラップも仕掛けてみるよ!」

さやか「トラップ?」

まどか「さやかちゃんの推理が正しければバイオリン仮面は女性の下着を求めてるんでしょ?
上条君の病室にわざとらしく下着を置いていくの。もし下着を上条君が盗めば
さやかちゃんは自分が勃てた推理にしたがってバイオリン仮面が上条君だって認めなきゃいけない。どう?」


さやか「ほぉ・・・面白いじゃんまどか。その勝負受けて勃つよ。
恭介をあんな変態と同一視したこと、絶対謝ってもらうからね!」


さやか「でもなんで朝なの?」

まどか「放課後はさやかちゃんがお見舞いに行くの。それで結果がわかるでしょ?
さやかちゃんが行った時に下着を隠していた場合完全な黒って事。たとえそれが白パンティだとしても。」

さやか「なるほど」


~回想終了~

さやか「簡単に言えばあたしとまどかはある勝負をしてる。
まずはまどかから恭介に接触して気持ちを探ってみるって事。

だからまどか、今日はちょっと遅れてくるって。
親御さんや早乙女先生も了承済みだぜ」


仁美「さささささ、さやかさん!?そ、それって!まさか・・・」

さやか「仁美?ナニ焦ってるの?」

仁美「さ、さやかさんってほんとバカ!!なんでライバルに塩を送るようなマネを!?
そ、そんなの先に行った人が有利なだけじゃないですか!」



76 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 21:15:27.31 Z68a4xuC0 23/404

仁美「こ、こうしちゃいられないですわ!私もいざ戦場へ!」ダッ!!

さやか「仁美!?か、カバン置いていってるよー!」

さやか「・・・・・」


さやか「今の発言・・・まさか仁美、恭介のこと・・・」

さやか「・・・・出遅れたかな・・・あたしも行くべきだったのかな?

でも、まどかもいるのに仁美とあたしで修羅場るってのはどうかねぇ。
恭介も、気が滅入ってそれどころじゃない所をわざわざ騒ぐっていうのは・・・

・・・
そんなの、言い訳じゃん。なにかに理由をつけて逃げてきただけじゃん。
いままでも・・・そしてこれからも・・・?」

さやか「・・・・・
もしも、仁美と恭介が付き合うことになったら・・・あたしは、願わなくて済むのかな・・・
昨日のマミさんみたいに、死にかけてまで戦うことは無い・・・のかな?」

さやか「・・・・それって、恭介のためじゃないじゃん・・・
あたし、腕を治したアイツに自分の事好きになってもらいたいだけじゃん・・・
・・・・・」

さやか「今はっきりわかった。あたし、恭介に夢を叶えて欲しいんじゃないんだ・・・
恩人になりたかったんだ・・・マミさんの言ってた事、今なら理解できるよ・・・
・・・・」


さやか「・・・・あたし、嫌な子だ・・・」


さやか「今日は学校に行こう。仁美とどうなったかは、お見舞いのときに聞けばいいよね・・・」

79 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/24 22:42:30.58 Z68a4xuC0 24/404

朝のホームルーム

モブA「鹿目さんと美樹さんと志筑さんと暁美さんが来てませーん」

早乙女「暁美さんは欠席です。鹿目さんは連絡を受けてます。

鹿目さんは上条君のお見舞いに寄ってから登校するそうです。後の二人は、遅刻ですね・・・」

中沢「・・・!?え?鹿目さん?美樹がじゃなくて、鹿目さんが上条のお見舞いに?」


さやか「すみません考え事してたら遅くなりました。」

早乙女「おはようございます(怒)美樹さん。志筑さんは一緒じゃないんですか?」

さやか「あの・・・サボリです。無断で恭・・・上条君のお見舞いに行きました」スッ(仁美のカバン)


一同「!?」ザワッ


中沢「あ、あの優等生、お嬢様キャラの志筑さんが・・・サボってまで上条のお見舞いに!?
しかも、一番そういう事やらかしそうな美樹が、ちゃんと登校してる!?
い、一体上条の周りでナニが起きているんだ・・・?」

さやか「(アレ?そういえばほむらも居ない・・・)」

80 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 09:13:32.00 pwAedL580 25/404

~病院~

恭介「・・・・」

恭介「朝は良い。お見舞いに誰も来ないから。もうこの世にいる価値が無くなった僕を・・・
誰にも見せなくて済む・・・この世界から、逃げていられる」

ガチャ

恭介「さやか?わざわざ朝に来るんだね、君は。」

紙袋パサッ

恭介「その紙袋は・・・そうか、またCDを買ってきたのか・・・?
手が二度と動かなくなった僕へ・・・嫌がらせをしに来たのかい?

自分が弾けもしない曲を聞かせて!ありもしない未来に、将来に期待させるだけさせといて!
結局僕をいじめてるだけじゃないか!出て行け!
出て行ってくれ!さやか!」バシッ


まどか「きゃあっ!!」


恭介「・・・・!?かかかかか・・鹿目さん!?」


まどか「ご・・・ごめんなさい・・・怒らせるつもりは無かったんだけど、
さやかちゃんの代わりにお見舞いに来ちゃった。」


まどか「迷惑・・・だったかな・・・?」



81 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 09:32:58.09 pwAedL580 26/404

まどか「上条君も朝は誰も来なくてヒマでしょ?だからさやかちゃんと相談して決めたの!
これからは交代交代で朝と放課後にお見舞いしてあげようって。」


恭介「・・・・・ごめん。鹿目さん・・・つくづく自分が嫌になるよ・・・
もし今日来てたのがさやかだったら・・・八つ当たりも辞さなかった・・・
そして、その事に謝りもしなかったっただろうって・・・」

恭介「ところで、その紙袋は?」


まどか「お見舞いの品じゃなくてごめんなさい。実は家の洗濯機が壊れちゃって・・・
この後クリーニング屋さんに寄るつもりなの。昨日さやかちゃんがうちに泊まったから
さやかちゃんの下着も一緒だよ(強調)」


恭介「そっか・・・かっこ悪い勘違いだね・・・僕はまたさやかがCDを買ってきたのかと・・・」


まどか「・・・・あの・・・聞くつもりはなかったんだけど・・・さっき言った事・・・
左手・・・治らないんですか・・・?」

恭介「・・・・・」


まどか「ご、ごめんなさい・・・」


恭介「僕の腕はもう、二度と動かない・・・諦めろって言われたのさ・・・「今の」医学じゃ無理だって・・・
ハッキリ言われたのさ・・・」

84 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 09:56:00.37 pwAedL580 27/404

恭介「昨日の夕方・・・それを宣告された・・・その後さやかが面会に来てくれたみたいだけど・・・
拒絶するしかなかった・・・」

まどか「・・・(昨日の夕方・・・バイオリン仮面が現れた時、上条君はずっとここに居た
・・・やっぱり違うのかな・・・)」


恭介「さやかも・・・幻滅するよね。」

まどか「えっ?」

恭介「あの子はいつも僕のバイオリンを聞きに来てくれたからね。
聞けなくなったらガッカリするだろうって」

まどか「それは・・・確かに残念とは思うだろうけど・・・」

恭介「それに・・・鹿目さんを、さやかと間違えて八つ当たりするような男だし・・・」

まどか「上条君?」

恭介「情けない話だけどね・・・宣告を受けたあと・・・僕は死ぬことばかり考えてたんだ・・・」

まどか「か・・・上条君!!」

恭介「あれ・・・なんでこんな事・・・鹿目さんに言うんだろ・・・鹿目さんはまた、さやかとは
違った話しやすさがあるのかな・・・こんな事さやかにだって言えやしないのに・・・」ポロポロ・・・




85 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 10:11:39.03 pwAedL580 28/404

まどか「・・・・」

恭介「ねぇ、鹿目さん・・・バイオリンの弾けなくなった僕に、この世界を生きていく資格はあるのかな?
他人には、可笑しい話に聞こえるかもしれないけど、僕にはそれが全てだったんだ・・・
この先、バイオリンの弾けなくなった僕に・・・価値を見出してくれる人なんて・・いるのかな・・・」


まどか(さやかちゃん、ゴメン!)ギュッ


恭介「!!!!!!?・・・・・・かかかかかか、鹿目さん!?」

まどか「上条君、そのままでいいから聞いて。」

86 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 10:41:25.92 pwAedL580 29/404

まどか「私にバイオリンの事なんてわからないから、
上条君がどれだけ苦しいかわかってあげられません。」

恭介「・・・・」

まどか「でも解らないからこそ、バイオリンが弾けないことに悲観する上条君を
可笑しいとも思いません。」


まどか「それに、さやかちゃんは、さやかちゃんだけは絶対に上条君に
幻滅したりしません。」

まどか「上条君が死ねば、両親だけじゃなく、クラスメイトのみんな、
さやかちゃんが特に悲しみます。」

まどか「あなたが死んでも私はさやかちゃんほど悲しんであげられません。」

まどか「でも、さやかちゃんを悲しませる事は許しません。
さやかちゃんが悲しむことが、私にとってあなたが死ぬことより悲しいことなのだから。」

まどか「自分の事がわからなくなったのなら、さやかちゃんに聞いてください。
きっと、さやかちゃんはバイオリンが弾けないあなたも暖かく迎えてくれます。
私よりもずっと長い間、上条君といたのだから。」


まどか「さやかちゃんにも言えないことがあれば、私に相談してくれて構いません。」


まどか「だから・・・さやかちゃんを悲しませるようなことだけは・・・絶対・・やめて・・
お願いだから・・・ううっ・・・」ポロポロ・・・


恭介「か、鹿目さん!!」アタフタ

88 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 11:29:09.03 pwAedL580 30/404


~学校~ ~巴部屋~

さやか「ほむら、あんたナニしてんのよ。」

ほむら「まだ巴さんの部屋に居るわ。思ったより深刻で、一日勃った今でも歩けないらしいの。」

ほむら「それに、動けないとこを他の魔法少女に狙われたら巴さんでもヤられるわ。
元より巴さんが復帰できるまで、学校は休むつもりだったのよ」

さやか「他の魔法少女・・・縄張りとグリーフシードだけが目当てのヤツ?
でもマミさんの家を知れるわけ無いから、考えすぎじゃね?」


ほむら「・・・・厄介なヤツがいるのよ。この家を知ってて、かつこの町を狙ってる厄介者がね・・・
そいつを確認するまで、私はここから離れられないの。」


さやか「なにそいつ?感じ悪っ
じゃあ、あたしが物資とか持っていこうか?マミさんにつきっきりって言っても、
買い物にも行かないわけにはいかないでしょ?」


ほむら「・・・・お願いできるかしら。」

さやか「オッケー。まかせて!必要なものメールで送りなよ。」


ほむら「・・・ありがとう・・・巴さんが呼んでるから一旦切るわよ。」


ピッ


マミ「ま・・・まさか佐倉さんの事まで知ってるなんて、昨日の話は本当のようね・・・」

ほむら「時間遡行・・・これで実証できたかしら?」

マミ「そして、あなたの推理ではバイオリン仮面・・・彼もまたその能力を有してると・・・」

ほむら「でなければ説明がつかないわ。何故彼が、ワルプルギスの夜の襲来を知っているのかを。」

ほむら「当面の苦労は、この状態だと魔女を狩りにいけないことと、何故かキュゥべえが呼び出しに応じないことね。」

マミ「もうあんなヤツ知らないわ!私が殺されそうになったときも、姿を隠していたし。」

ほむら「私がアイツを信用してない訳、すこしはわかってきたようね。」


ピッ

さやか「ふぅ・・・あ、まどかからメールが来てる。」


まどか(メール)「件名:クラスのみんなには、ナイショだよ!


本文:さやかちゃん、ゴメン!上条君があまりにもいたたまれなかったから・・つい・・・
上条君の事、抱いちゃった!」


さやか「・・・・・・・・・・・・・・」



さやか「まどかああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!?????」

93 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 14:01:52.80 pwAedL580 31/404

プルルルルル・・・

さやか「・・・・・・」ゴゴゴゴゴ・・・

まどか「あっさやかちゃん!」ピッ

さやか「まどか・・・アンタなんてことしてくれたのよ!きょきょきょきょきょ・・・・恭介を
だだだだだだだ・・・抱いた!?やったのか!?やっちまったのか!?攻めたのか!?攻められたのか!?
上なのか!?下なのか!?前なのか!?後ろなのか!?
ひ・・・仁美じゃなかった・・・意外な伏兵は・・・ここにいたのかああああああ!」

まどか「(ひとみちゃん?)だからごめんって言ってるじゃん。上条君泣き出しちゃったから、
仕方なくハグしたの」


さやか「ハハハハ・・・ハグゥ~!?ちゅ・・・中立位なのか!?な・・・なんなんだそのプレイは!?
けけけけけけけ、けしから~ん!!・・・・ってハグ?」

まどか「そう。ハグ」

さやか「・・・・・・・・」


さやか「ああ・・・抱くって・・・そっちの・・・」


まどか「そっちじゃないほうの抱くってナニかな?さやかちゃん?
言ってごらん?」ニヤニヤ


さやか「ううううう、うるさい!紛らわしいメール送ってきやがって!
あんたもバイオリン仮面に毒されてきてるわよ!」


まどか「そうかもしれないねー
いつもの私だったらハグの方の抱くでも無理だったもん。
上条君をなだめるためとはいえちょっとアグレッシブになりすぎちゃった。」


さやか「ハグの方!?まどか~それはハグじゃない方があるってことだよね~
言ってごらん?」ニヤニヤ


まどか「あ、ごめんこの会話上条君にも聞こえてるよ。まだ病室なの!
花瓶のお水を入れ替えてるからハンズフリーだよ!」


恭介「///・・・病院での携帯電話の使用は固く禁止されており―」


さやか「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」


まどか「私のほうが上手だね、さやかちゃん!」



96 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 15:37:40.38 pwAedL580 32/404

まどか「でも、勝負は負けちゃった。」

さやか「え?」

まどか「上条君の腕・・・もう治らないみたいなの。だから・・・」


さやか「!?・・・ごめん。その話は、恭介の聞こえないところで。」

・・・・・・・

まどか「・・・ってな訳なの。だから・・・バイオリン仮面が上条君って事は絶対無いよ。
だって昨日、上条君は病院にずっといたし、バイオリン仮面は・・・左手を動かしてたし」


さやか「だから言ったでしょ。・・・じゃなくて、今はそれよりも・・・恭介の腕が治らないって・・・」

まどか「昨日さやかちゃん、面会できなかったでしょ?あの時すでに宣告されてたみたい。
今の医学じゃ絶対無理だって。バイオリンは諦めてくれって・・・」

さやか「恭介が泣いたのって、それが原因だったんだね・・・」

まどか「ごめんね・・・さやかちゃんだったらハグの方の抱くでも・・・
嫌がるのはわかってたけど、まず医師の宣告以上のインパクトで落ち着かせる必要があったの。」

さやか「アンタは今にも飛び降りそうなアイツを止めてくれたんでしょ?
そこに下心が無いことはわかってるっての。
ってか・・・なんであたしが嫌がるのよ。恭介の彼女でも無いのに。」

まどか「素直になりなよさやかちゃん・・・上条君のこと好きなのはバレバレだよ・・・」

さやか「ん・・・まぁ、あれだけ取り乱したところ通話しちゃったからね・・・
よし!まどかには認めてやる!んでもって恭介は鈍感だからアレでも気づいてないと思うよ。」

まどか「それでね・・・放課後来るさやかちゃんは、絶対CDとか持ってこないで。
私が落ち着かせたけど、すっごい敏感になってるから。

バイオリンが弾けなくなった自分なんて・・・って思ってるみたいだから、
それを否定できるのは・・・さやかちゃんしかいないから。」

さやか「・・・・それは多分。あたしじゃなくても大丈夫」

まどか「え?」

さやか「もうすぐそっちに仁美が来るはずなんだ。恭介に告白しに」

98 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 17:30:36.56 pwAedL580 33/404

まどか「ひ・・・仁美ちゃんが!?なななな・・・なんで?まだ学校終わってないよ!?」

さやか「あの仁美が家の人や先生に怒られてでも押し通す事なんだよ。
というか、まだ着いてないの遅くね?
仁美はまどかが恭介に告白するものと勘違いしたんだ。だから、覚悟を決めて伝えるはず。」

まどか「さ、さやかちゃんはそれでいいの!?わ、私ならさやかちゃんが来るまで、
仁美ちゃんに告白するのはやめてって言えるよ!上条君が・・・仁美ちゃんと付き合うようになってもいいの!?」

さやか「よくないよ。嫌だよ。でもそれ以上に自分が透けて見えたんだ。
私が契約したがってた理由、覚えてるよね?」

まどか「上条君の手を治す事?」

さやか「昨日マミさんがヤられそうになって戦うのが怖くなった。そして、
もし仁美と恭介が付き合うことになったら、それを願わずに済む。って考えちゃった。
そしたら結局、あいつのためとか言っておきながら自分が感謝されたいだけだったんだって気づけた。」

まどか「さやかちゃん・・・」

さやか「誰よりもアイツの夢のことを考えてたつもりで、アイツの指が動かないこの状況を喜んでる自分に気づいた。
毎日お見舞いに行ってるのがあたしだけって状況に甘えてた。そしてそれがずっと続くことさえ望んでた。
そんな自分が卑しいから、恭介のそばにいる資格なんか・・・無い気がしてきて・・・」

まどか「そんなこと・・・」ポロッ

さやか「だから、なんの疚しさも無い仁美がちゃんと告白したいって言ってるのなら、
それを応援こそすれ、邪魔することなんて出来ないよ。」

まどか「そんなの・・・駄目だよ・・・さやかちゃん・・・
なんで・・・私・・・仁美ちゃんもさやかちゃんも納得行く形で・・・真剣に考えて欲しいだけなのに・・・
なんでさやかちゃんだけが辛い役割を被ろうとしてるの・・・?」ポロポロ・・・

さやか「・・・まどかはやっぱり優しいね・・・他人のために泣けるんだもん。
あたしが泣くとしたら仁美も恭介を好きだと知らないで勝手に契約した後、
自分のバカさ加減に気づいたときとかだろうね。他人のための涙なんて出ない。だから・・・

ありえない事だとは思うけど、仁美がフラれたらその時こそ恭介の事真剣に考えてくれないかな?」

まどか「さやかちゃん・・・?」

さやか「あたしは完全に降りるよ。今はまどかや仁美との、そしてほむらやマミさんとの友情の方が
大事なんだ。一般人のあたしでもほむら達のサポートくらいはできるから。」

まどか「さやかちゃん!さやかちゃん!」

さやか「早く学校来なよ、まどか。3時間目には絶対来るって親と先生に約束したんでしょ?」ピッ

まどか「さやかちゃあん!!!!!」

まどか「うっ・・うっ・・・どうして・・・?どうしてこうなるの・・?
バイオリン仮面の変態行為に比べれば・・・さやかちゃんが考えてるいやらしさなんて・・・
まだまだ純粋な物なのに・・・どうして・・・・」

さやか「ふぅ・・・世話の焼ける親友だな・・・3人とも。」

さやか「親友・・・か。」

さやか「うん、親友だよ。アイツはあたしの親友で・・・アイツを好きになったのもあたしの親友。」

さやか「おめでとう恭介。これからはきっと・・・事故の事なんかチャラになるほど素敵な日々が・・・」

さやか「って・・・アレ?」



さやか「・・・・トラップの下着・・・置いたままじゃね?」

99 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 18:38:20.34 pwAedL580 34/404

さやか「もしも告白にきた仁美が恭介の病室の下着に気づいたらどうなる?
まどかやあたしの物が混じった下着を・・・

仁美は・・・幻滅する・・・?そして、それをあたしも望んでいる・・・?」


さやか「いやいやいやいや、それ以前の問題だよ!仁美にフラれることが問題なんじゃなくて、
恭介があたしとまどかの下着を所持していることが問題なんだ!」

さやか「恐らく・・・そう誤解された日には・・・死ぬ。恭介が・・・社会的に・・・
仁美も思い込みが激しいから・・・ナースコールなり警察なり呼ばれて・・・
結果的に学校にも知れ渡る・・・」

さやか「・・・・でも、恭介が「それは鹿目さんの忘れ物で中身は見てなかった」と言えば
どうにでもなる話だよね。実際袋から出したり、手に取ったりしなければいいだけの話だし・・・」


さやか「でも、恭介が絶対に下着に手を出さない保証なんてあるのかな?

恭介みたいな鈍感バイオリン一筋馬鹿でも、一応男の子だし・・・目の前にえっちな物があったら・・・
興味を持っちゃうかも・・・ああ!もう!男子との猥談にもっと積極的に絡むべきだった!
基準が解らないよ。中学生男子の標準的なエロスが!」


中沢「おーい、美樹ーいつまで屋上に居るんだ?授業始まるぞー」


さやか「中沢!いいとことに来た!ちょっと意見を聞かせて!」


中沢「へ?」


さやか「もしも・・・もしもだよ・・・
誰も見てないところ、手の届く場所に、女子の下着があったら、どうする?」


中沢「!!!!!!!??????」

101 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 19:31:17.33 pwAedL580 35/404

中沢「かかかかかか、金ならないぞ!」

さやか「アンタに売るわけじゃないわ!
ってか、金があればあたしの下着買うのかよ・・・」

中沢「値段にもよる・・・ただでくれるのならもちろんもらう。」

さやか「変態!・・・っていうかあたしの下着欲しがるヤツなんかいたんだ。」


中沢「ナニを言ってるんだ美樹?

お前、意外に男子人気高いぞ。エロい意味でも、良い意味でも含めてな。」


さやか「え?」



105 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 19:55:51.03 pwAedL580 36/404

中沢「今まで志筑さんに人気が集まってるように見えたのは
単に彼氏がいないからだけであって」

さやか「・・・・・」

中沢「それと同じくらいお前のファンもいた。
まぁ、実際は上条と付き合うようになるんだろうと思って諦めるヤツが多かったけど。」

中沢「鹿目さんも鹿目さんで、隠れファンがいたし」

中沢「だから今、俺たち彼女欲しい系男子は戦国時代に突入している。
鹿目さん志筑さんが上条の元に行き、お前は何故かあきらめモード。

鹿目志筑派はただひたすら落ち込み、美樹派は二つの派閥に分かれた。

すなわち「鹿目さんか志筑さんを上条とくっつけて俺が美樹さんの彼氏になる!」派と
「本当に美樹さんの幸せを願うのなら上条と結ばれるべきだ!」派にな。」


さやか「その派閥争いうんぬんはまぁ後で聞くとして・・・仁美は当然で、
あたしやまどかも十分人気が高いってこと?」

中沢「簡単に言えばそう。」


さやか「じゃあ・・・一般的な男子は、あたしやまどかの下着欲しがったりするのかな?」

中沢「なぜ下着の話題に転覆するか解らないけど、欲しいんじゃないかな。」


さやか「実は、恭介の病室に・・・下着を置き忘れてて・・・」

中沢「!!」


さやか「恭介が間違いを犯せば・・・仁美に見られてしまう可能性も・・・」

中沢「い、いかん!それはいかんぞ!俺が恭介の立場なら間違いなく下着を握る!
美樹!は・・・はやく病院に行くんだ!そうなった時弁解できるのはもはやお前だけしか居ない!」

107 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 20:32:08.24 pwAedL580 37/404

中沢「い、いかん!それはいかんぞ!俺が恭介の勃ち場なら間違いなく下着を握る!
美樹!は・・・はやく病院に行くんだ!そうなった時弁解できるのはもはやお前だけしか居ない!」

さやか「や、やっぱり行かなきゃだよね・・・
でも・・・今から行ったら、もし間違いを犯さなかった場合、仁美とくっついた恭介を目の当たりに
しなきゃいけないのよね・・・」

中沢「大丈夫だ!間違いを犯す可能性のほうが高い!ヒントは俺!
っていうか、そんなこと気にしてる場合じゃねーだろ!警察沙汰になりかねねーから早く行ってやれよ!」

さやか「じ・・・時間が足りないよおおお」


中沢「・・・・・使え!チャリの鍵だ!」

さやか「な・・・中沢!?」

中沢「気休め程度にしかならないだろうけど、それが俺の気持ちだ」


中沢「俺は美樹ファン穏健派。
つまり、美樹のこと好きだけどできれば上条とくっついてほしい側の人間だったんだ!」バァーン


さやか「な、なんだってー!!」


中沢「だから、気にするな。そして、上条と志筑さんがくっついてたとしても、
俺が・・・俺たちが居る!俺たち美樹ファンはな・・・いつでもお前のすべりどめ彼氏になる覚悟は
出来ている!だから思いっきり伝えて来い!

たとえ上条がお前を見捨てたとしても、俺たちはお前を見捨てやしない!」


さやか「中沢・・・あんた、なんかカッコイイよ。
自分に正直に生きてる・・・その生き様がな・・・

だから、あたしのすべりどめなんて考えんな!
あたしは恭介以外を好きにならないし、あんた達も早くいい人を見つけたほうがいい」


さやか「それじゃ、行ってくる。自転車、ありがたく使わせてもらうね!」


早乙女「お待ちなさい」



111 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 21:08:49.44 pwAedL580 38/404

さやか「さ、早乙女先生!?」

早乙女「どこへ行くおつもりですか美樹さん?授業が始まりますよ?」

さやか「間に合わなくなる前に・・・きょ、恭介に伝えるべき言葉があるんです!
(アレ?そういえばいつの間にかあたしが告白する流れになってるな)
だ・・・だから授業には参加できません!ごめんなさい!」


早乙女「・・・すがすがしいくらい正直に言うのね。少しは嘘や言い訳をしなさい。」

さやか「さ、早乙女先生?」

早乙女「私も女の子ですからね・・・わからなくは無いのよ。そういうの。
だから、試したの。もしさやかちゃんが適当に学校を抜け出す言い訳を言ったのなら、
縛ってでも授業を受けさせただろうって。」


さやか「えっと・・・(女の子?)」

早乙女「でも、さやかちゃんは正直に話しました。
二度と来ることの無い中学二年生の今日という時間を、ただがむしゃらに前をみて生きようとしています。」


早乙女「さやかちゃんの今日という時間に比べれば、34歳の私が生きる今日は・・・
35歳の時に訪れる今日と変わりません。だから、行きなさい。後で
志筑さんと一緒に、たっっっっくさん叱ってあげますからね!!」


さやか「先生!ありがと・・・ありがと・・・あたし、絶対伝えるから・・・
たとえフラれたとしても、絶対後悔しないから!」ポロポロ


中沢「美樹・・・がんばれよ!」


早乙女「ところで中沢くん・・・男子の方も何人か病院付近に向かったようですが・・・」

中沢「ギクッ!」

早乙女「これは・・・中沢君の言うところの美樹さんファン過激派・・・
つまりはさやかちゃんをモノにしたいと考える男子の仕業と見ていいですよね?」

中沢「えっとそれは・・・その・・」

早乙女「だったら・・・さやかちゃんファン代表の中沢君にはいない人の分まで
みっちり指導しないといけませんねぇ・・・」

中沢「・・・・・・!!」ダラダラ

早乙女「緊張しなくていいのよ・・・中沢君・・・君はいつも
数人分楽しませてくれるのだから・・・」


中沢「た・・・・たすけ・・・」




112 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/25 21:28:41.04 pwAedL580 39/404

~駐輪場~

さやか「中沢のチャリは・・・あったアレだ!」

さやか「よぉし・・・飛ばすわよ!ってあれっ?サドル?ハンドル?どこいった?」


????「中沢の自転車ではない・・・」


バイオリン仮面「それは、私という名の駄馬だ!!」ダバァーン!!!!


さやか「バ・・・バイオリン仮面!?・・・・・の上に乗ってるあたし!?い、いつの間にィーッ!?」


バイオリン仮面「さぁ、さやか。これがアクセルだ」つドラムスティック(右)


さやか「え?」


バイオリン仮面「これがブレーキだ。(ドラムスティック左)後はわかるな?」

さやか「・・・・・・・ま、まさか・・・」

バイオリン仮面「それで思いっきり私の尻をひっぱたくのだ!それだけでこの駄馬は
ものすごいスピードで走らせていただきます!」ハァハァ



さやか「ほんとにほんとにほんとにほんとにほんとにほんとに

変態だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」




118 : VIPにかわりましてNIPPER... - 2013/06/25 23:41:06.50 Vts3OgId0 40/404

今更だけどバイオリンが印刷された仮面ってうまく想像出来ない

122 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 00:18:17.24 jOFmBCRk0 41/404

>>118
実際の女物パンティーのリボンがついてる部分。そこが小さいバイオリンの絵になってる

130 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 09:11:16.34 jOFmBCRk0 42/404

パシン!パシン!

バイオリン仮面「あふん!おふん!」ゴオオオオオオオオオオ!!

さやか「す・・・すごい、あまりにも馬鹿馬鹿しい走り方だけど・・・なんてスピードなの!?
こ、これなら仁美にも追いつける!」

バイオリン仮面「ば・・・馬鹿ではございません!駄馬とお呼びください!あぉん♪」



通行人「やだちょっと・・・なに?あれ?」

祖母「懐かしいわね、昔をおもいだすわ、ね?お爺さん?」

祖父「こらこら、ゆまちゃんの前でそんな事、あの時は私も若かったな・・・」

幼女「おじいちゃん達もおうまさんごっこ好きなんだ。じゃあ帰ったら一緒にやろ?
そういう遊びしたこと無かったから、憧れてるんだ!」



さやか「めっちゃ見られてる・・・まぁ、そうなるわな・・・・」

バイオリン仮面「人目を気にして、今一番大切な行動を無為にする気かい!?」

さやか「まさか!あたし今、とっても充実してる。後で恥ずかしい行動だったと
思う時がきても後悔の無いように今を生きる!ただそれだけよ!」パシンパシン!

バイオリン仮面「いいスナップだ!君には魔法少女としての因果とは違う意味で
女王の素質がある!」


男子生徒A「まってくれ!美樹さん!」

男子生徒B「俺たち、ずっと美樹のことが好きだったんだ!」

男子生徒C「ここは行かせない!上条なんかに君を渡してたまるか!」


さやか「!?前方に男子生徒多数!?あ、あぶない!このままじゃブレーキをかけたところで・・・
ぶつかってしまう!」

バイオリン仮面「ならば痛みを快感に変えてやるまでだ!」

バイオリン仮面「二足歩行モード!」ジャキィン
「さやか、今度は普通に抱っこで私の背中にしがみついてくれ!」

さやか「わっ・・・ちょ・・い、意外に広い背中してますね・・・
(そして何故か、とても懐かしい感じが・・・)」ドキドキギュッ

バイオリン仮面「四次元に通じる股間のソレ!(ようこそ!)」ジーッ↓

バイオリン仮面「いでよ!バイオリン!そして、オリジナル曲第2!

「イニシャル:SM」!!」♪~♪~♪


男子生徒「!?あれ・・・なんだか気分が・・・」

131 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 09:32:44.03 jOFmBCRk0 43/404

>>130の二足歩行は、走りながら、さやかを抱えながらバイオリンを演奏してるシュールな図をご想像ください。

♪~♪~♪

男子生徒「と、とっても不思議な気分・・・」

男子生徒「僕たちは今無性に・・・・」

男子生徒「「「い・・・痛い目にあいたいッ!!」」」ダバァーン!!


バイオリン仮面「お望みとあらば!」ドドドドドドド(ラグビーの走り)


男子生徒「!!」 ズドオオオオオオオオン

男子生徒「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!」


ドゴッ ドゴッ ドゴッ (床に刺さる男子生徒たち) 


幼女「ひっ!だ・・・大丈夫ですか!!」

祖父「ゆまちゃん、そいつらに近寄っちゃ駄目だ!」

男子生徒「///す・・・すんごぉい良いのぉ・・・
最後は放置プレイれすかぁ~まままま、ますます好きになっちゃうなぁ女王さやか様・・・」ピクンピクン


幼女「ひいいいいいいいいいい!?」

133 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 09:59:49.85 jOFmBCRk0 44/404

相撲部「おいどんは見滝原中学相撲部主将!さやかちゃん、一発ぶつかり稽古おねがいします!」

さやか「ヤりたいってのを言い換えただけかよ!」

ぶにょん♪

さやか「!?バ、バイオリン仮面の・・・突進を止めた!?」

弓道部「俺は見滝原中学弓道部2年!美樹さやかの心、絶対射止めてみせる!」キリキリ・・・・

弓道部「届け!」バシュッ

ペタッ(ラブレター付きペッタン式矢)

さやか「きゃっ!」

弓道部「よし!美樹さやかの左おっぱい!つまり心臓の部分にくっつけたぞ!」


バイオリン仮面「さやかのおっぱいでは無い!


それは、相撲部のおっぱいだ!」


弓道部「な・・・!?(す、すり替えただと!?)」


相撲部「ラ、ラブレター!?は・・・初めての経験、おいどん、感激でごわす!
さやかちゃんよりもこっちの人の気持ちに応えるごわす!」


弓道部「よ、よるなああああああああああああああ」





134 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 10:19:24.17 jOFmBCRk0 45/404

~病院前~

さやか「つ、着いた!」

バイオリン仮面「うっ・・・ぐふっ・・・」ガクガク

さやか「バ・・・バイオリン仮面!?」

バイオリン仮面「こ・・・こっちを見ないで、そのまま前を進んでくれさやか・・・
い、今の僕の姿を・・・君に見られたくない・・・」しゅう~

さやか「く・・・口調も変わった・・・それが、あなた本人のしゃべりかたなの?」

バイオリン仮面「僕がバイオリン仮面に変身できるのは一日一回だけなんだ・・・
しかも、魔法少女以上に大量の魔力を消費する・・・僕がしてやれるのはここまでなんだ・・・」


バイオリン仮面「じきに変身を解く・・・今君に素顔を見られるわけにはいかない・・・
さぁ、君は君の未来を掴むんだ・・・」


さやか「わかった。行ってくる。バイオリン仮面・・・ありがとね」


~病室~

恭介「・・・・・・」


紙袋「・・・・・・」


恭介「・・・・・・」ゴクリ

136 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/26 15:10:02.71 jOFmBCRk0 46/404

恭介「・・・・!?な、なにを考えてるんだ僕は・・・
さやかや・・・鹿目さんの下着でナニをどうするつもりだ?

昨日までの僕なら、人生に悲観してこんな事考えてる余裕は無かったはずなのに・・・
冷静な考えを取り戻したら・・・コレか・・・
中学生男子としての本能が、僕の絶望を塗り替えて・・・し、支配してしまう・・・」プルプル



下着さやか「恭介ぇ・・たまにはCDじゃなくて、こういうサービスはどうかな?」

恭介「ささささ、さやか!?な・・なにをしてるんだ?」


まどか「上条君・・・」

恭介「鹿目さん!さ、さやかを止めてくれ!」

まどか「言ったよね。さやかちゃんを悲しませないでって。
今、上条君はさやかちゃんと間違いを犯しそうになってるんだよね?」シュルッ

恭介「かかかっか・・・鹿目さん!?」


下着まどか「そうなる前に、私が受け止めてあげる・・・もういい・・もういいんだよ上条君・・
もう我慢する必要なんて無い!(断言)」



恭介「・・・・!?し、下着が僕に幻覚と幻聴を訴えかけてきてる!?」


さやか(本物)「駄目よ恭介!あたしが・・・あたしが行くまで・・・
そいつの言葉に・・・耳を貸しちゃ・・だめええええええええええええええええ!!」


137 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 09:16:14.14 RxMVobHM0 47/404

さやか「恭介!」ガチャッ


恭介「さ佐々ささささっしゃあかあさkしゃかsっしゃあ・・・さやか!!!!!!!!!!!!
なななんあななんあなななん・・・なんでここに!?」

そしてその手には、紙袋が握られていた。


さやか「お・・遅かった・・・」


さやか「いや、下着を取り出していないから・・・セーフか!?」


恭介「なんで!?なんで!?なんでだよ!!きょきょきょきょ・・今日は放課後に来るって行ったじゃないか!
ががががが・・・学校をサボってまできききき・・・来てもらっても嬉しくないよ!
そそそそそそそ・・そんなのは優しさじゃなくて・・・サボりたい理由じゃないか!」

さやか「落ち着け。恭介」

さやか「・・・・・・」


さやか「見た?」


恭介「ナ、ナニをだい?」

さやか「紙袋の中」

恭介「い、いいや・・・」


さやか「・・・・・・」

恭介「・・・・・・」



さやか「何色だった?」


恭介「縞々では無かった。」


恭介「あっ・・・」


さやか「・・・・・」


恭介「・・・・・・」

恭介「ごめん、もう一回」

さやか「ん」



138 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 09:31:28.32 RxMVobHM0 48/404

恭介:「縞々では無かった」じゃなくて「縞々が良かった」・・・?」

さやか「ん」

恭介「さやかは縞々が似合いそう・・・?」

さやか「ん」


恭介「縞々を履いてみる気は、ないか?」

さやか「ん」

さやか「見てるよね」


恭介「見てないですよ」


恭介「だって僕が見たかったのは縞々だもん」


さやか「見てるよね」


恭介「見たいものが見れなかったらそれは見てないも同然なんじゃないかな」

さやか「ん」

さやか「見てるよね」



139 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 09:55:43.80 RxMVobHM0 49/404

恭介「さやかの胸が意外に大きかったという正の事実と
縞パンがなかったという負の事実で差し引き0だから。」

さやか「ん」

恭介「ノーカンでいいんじゃないかな」

さやか「だめ」


恭介「さやかのブラを見てテンションあがった後に縞パンが無いことに気づいたんだ」

さやか「ん」

恭介「だから、後味的にはむしろマイナスで・・・」

さやか「ん」

恭介「美味しいものの後に、味気が無い物を食べたような感覚なんだ。」

さやか「焼肉の後のガムって考えればその順番別におかしくないよね。」


恭介「縞パンがない事に気づいた後にさやかのブラを見ていたのなら、
僕も見たという事実を認めよう。」


さやか「見つけた順番はどうでもいいのよ」

さやか「見たよね」

恭介「はい」

140 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 15:20:05.92 RxMVobHM0 50/404

さやか「・・・・・」

恭介「・・・・・」


恭さや「「ごめんなさい!」」


恭介「え?」

142 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 15:49:12.51 RxMVobHM0 51/404

さやか「か、簡単に言うとね、恭介にさぐりを入れるためにワザと置いた部分もあるんだ。」

恭介「え・・・」

さやか「きょ、恭介くらいマジメなヤツだったら、引っかからないと思って安心してた部分もあった」

さやか「で、でも中沢に確認をとったんだ。
そしたら「いくら恭介でもその状況は誘惑されちゃうかもしれない」って」

恭介「あ、あの野郎」


さやか「だから、恭介はナニも悪くないよ!ちょっと興味を持って袋を開けちゃったとしても、
それが普通なんだから!」バッ

恭介「僕の言い分を認めつつもしっかり没収するんだね。」

さやか「恭介、この事は黙っててあげるから。
あたしが悪かったの。恭介を試すような真似して・・・ゴメンね?」


恭介「なんだかよくわからないけど・・・僕がやった事はちょっとした間違いだった
ってさやかは考えてくれるのかな?」

さやか「考えるもナニも、恭介が下着を握りやすい状況に誘導したのはあたしだもん」


さやか「本当にゴメンなさい!」ペコ↓

恭介「いいよ。謝らなきゃいけないのは僕のほうだ。
見苦しいところを見せてしまって、本当にゴメン!」↓

さやか「だからさ、恭介」


恭介「うん」


さやか「シーツの下に隠してる、あたしのブラ、返してもらえるかな?」

恭介「うん」


151 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/27 19:05:30.04 RxMVobHM0 52/404


さやか「・・・・でもまぁ、まどかの下着に手を出さなかったところは褒めてあげるよ。
よくぞ耐え抜いた!まどかの下着でナニしようってのならあたしがぶっ飛ばしてたよ!

まどかを悲しませるヤツ(およびあたし以外に欲情する恭介)はあたしがゆるさ~ん!!」


恭介「・・・・・
やっぱり、さやかと鹿目さん仲良いね。」

さやか「え?」

恭介「鹿目さんにも言われたんだ。さやかを悲しませないでくれって。
泣かれて頼まれた。だから・・・今の僕は、左手のこと・・・
冷静に考えられるようになったんだ。」

さやか「恭介・・・」

恭介「鹿目さんから聞いたんだろ?僕の腕はもう二度と動かない。バイオリンは諦めろって言われたのさ。」


さやか「うん・・・聞いた。」

恭介「そんな僕の左手でも、形さえ残っていれば紙袋から物を取り出すくらいには出来たんだ。」

さやか「さらっと自白しましたね」


恭介「日常生活には支障をきたさないらしいし・・・さやかや鹿目さんみたいに
こんな僕でも心配してくれる人がいるって思ったら・・・
もしかしたら僕が悲観していることは大した傷じゃないんじゃないかって・・・
バイオリンが・・・弾けなくなることくらい・・・」ポロポロ・・・


さやか「・・・・・
無理しなくていいよ恭介。本当はまだ悲しいんでしょ?
焦らずに傷を癒していこ?
あたしも一緒に祈ってあげるから。恭介の心へ・・・癒しの祈りを。」


恭介「ありがとう・・・さやか・・・君は・・・
君のブラにしっかり触れたこんな左手のために・・・祈ってくれるんだね。

アレ?・・・・
ちょっとまて・・・会話を戻してみよう・・・」

さやか「ん」


恭介「さやかが仕掛けたって事は・・・
わざわざ縞パンやさやブラの話を持ち出してまで無駄に見苦しく弁解することもなかったんだ」


さやか「そだよ」




153 : 修正 ◆Q9mKomrfWbxO... - 2013/06/27 19:43:49.33 RxMVobHM0 53/404

さやか「ま・・・まぁ///恭介の趣向は・・・ちゃんと覚えておいてあげるとして
(恭介は縞パン好き・・ね・・・///)」

恭介「忘れてよ・・///」

さやか「まどかが縞パン履くのは駄目なの?」

恭介「有りだとは思うけど・・・やっぱりさやかの方が似合うんじゃないかな?」

さやか「へ・・・へぇ・・・(も、もしかして・・・あたし、見込みアリ!?動機がかなりアレだけど・・・)」


恭介「実は声が聞こえたんだ・・・下着から、さやかと鹿目さんの「声」が」

さやか「は?」


157 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/28 14:59:05.71 f/aISHLt0 54/404

恭介「バイオリンを弾いてるときにもあったんだ。
人生や演奏で行き詰った時、バイオリンから聞こえてくる「声」に傾ける。
すると自然と道は開いていった」

さやか「それの対比が下着っていうのもすごいね」


恭介「下着だけのさやかと鹿目さんが語りかけてきたんだ」

さやか「それは啓示ではなく妄想」


恭介「はじめはさやかと鹿目さん両方の声に耳を傾けるつもりだった。」

さやか「はぁ」

恭介「でも次第に僕の妄想の世界をさやかが支配していった。」

さやか「妄想だと認め・・・え!?」


恭介「気づいたらさやかの事ばかり考えてた」

さやか「きょきょきょきょ・・・恭介!?」

恭介「そして自然にさやブラを独り占めしたいと行動に出していた」


さやか「最後の最後で台無しだよ!」

159 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/28 18:55:14.47 f/aISHLt0 55/404

恭介「鹿目さんの言われて気づいたことなんだ。
バイオリンを弾けなくなって悲観したとしても、さやかだけは見放さないだろうって」

さやか「もちろんだよ」

恭介「もし間違いを犯していたのなら今、シーツの下は」

さやか「もろちんだよ!」




恭介「僕に何があっても絶対に助けてくれた親友。それはさやかだけだったんだ」

さやか「・・・・」

恭介「それを思い出したら、さやかの事でいっぱいになった。
こんなに素晴らしい友達が心配してくれてるんだ。
僕もいつまでも落ち込んでられないって。」

さやか「・・・・違うよ・・・」

恭介「入院中は変な気を使わせてゴメンね。これからはもっと前向きに」

さやか「それは違うよ恭介。」ポロポロ

恭介「さ、さやか!?なぜ泣き出すんだ・・・!?」


さやか「あたしにとっての恭介は・・・友達じゃない・・・」ポロポロ

さやか「あたしだって恭介に助けられたときもあった・・・
小学校の時、足の挫いたあたしをおんぶしてくれたよね・・・」

さやか「あの時は頼りなかったはずの恭介の背中がとても温かくてとても広く感じて・・・」

さやか「でも・・・きっかけはもっと前・・・」

さやか「幼稚園の頃まだ「きょうすけくん」と「さやかちゃん」と呼び合ってた頃」

さやか「初めて招待してくれたコンクールで恭介の演奏を聞いたとき」

さやか「幼稚園生~小学生バイオリニストにオリジナル曲を弾かせるって言う無茶振りコンクールだったけど」


さやか「「きょうすけくん」が作った「祈り」をテーマにした曲・・・それを聞いた時から今まで」

さやか「それは・・・押し隠そうとすればするほど大きくなるもの・・・はちきれそうになるもの」

恭介(おっぱいかな)


さやか「この世界で・・・他の誰よりも」




さやか「恭介が」



さやか「好き」


恭介「・・・・・・」




さやか「大好き」


恭介「!?」

172 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/29 16:52:00.26 OTLmNX4w0 56/404

恭介「・・・・・」

恭介(今、僕はナニを聞いたんだろう。)

恭介(この感動に似た情景を僕は知っている。)

恭介(コンサートライブで自分の思ってた以上に手ごたえを感じたとき。)

恭介(自分が納得のいく演奏が出来たとき、そしてそれが観客にも伝わったとき)

恭介(そんな時は拍手がいつも以上に心地よい。桃源郷にも昇る、絶頂といい代えても過言ではない充実感を感じる)

恭介(第一に自分だけでも納得できる演奏を目指していても、他人から認められる事はやっぱり嬉しかった。)

恭介(自分以外の誰かからの好意がただ、心地よくて)

恭介(そして、今・・・誰よりも僕のそばに長く居てくれ、心配してくれていた幼馴染が・・・
友達としてではなく、一人の異性として好きだと言ってくれている。)


恭介(「大好き」)


恭介(そのシンプルな言葉がただ、嬉しくて心地よくて)





恭介「さ・・・やか・・・」ポロポロ・・・


さやか「きょ・・・恭介!?」



176 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/29 23:03:16.03 OTLmNX4w0 57/404

さやか「ちょ、ちょっと恭介!?なんでアンタまで泣いてんのよ!?
そんなに嫌だったのかよ!?失礼すぎるでしょ!!」

恭介「違うんださやか・・・感動の波が一気に押し寄せてきたんだ。
今までさやかと積み重ねてきた日々の数だけ、それも累乗効果で・・・
こんなに嬉しいことは他に無いよ・・・」

さやか「嬉・・しい?」

恭介「うん。CDのお土産よりも綺麗な花よりも何よりも嬉しい。
さやか以外の人に言われてもここまで感動する事は出来なかっただろうって。」

さやか(そっか・・・あたし・・・)

恭介「今この瞬間だけを切り取っていつまでも・・・繰り返していたい」

さやか「そ、そこまで感動してくれたんだ・・・」

恭介「でも・・・なんで?君は僕のバイオリンを聞いて好きになったんだろ?
なんで今の僕のことも好きだといってくれるんだい?」

さやか「たしかに・・・きっかけはバイオリンだよ・・・」

177 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/29 23:23:11.62 OTLmNX4w0 58/404

さやか「でも、関係ないよ。人を好きになるってそういう事。きっかけはあっても理由なんか無い。
後は大きくなり続けるだけだよ」

恭介(やっぱりおっぱいと似てる)

さやか「だから、何度でも言うよ。あたしは恭介が好き。」

さやか「バイオリンがすべてだったっていう恭介の気持ちも大事にしたい。
だから・・・支えたい。いつまでも一緒にいたい。
それを失って、傷ついて、壊れそうな心を・・・左手を・・・癒したい。」


さやか「大好きだよ。」


恭介「・・・・・・」


恭介「さやか・・・僕は・・・」

180 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 00:00:01.10 qvdBGcTD0 59/404

恭介「僕は・・・それよりも前だったよ。」

さやか「え?」

恭介「覚えているかい?君は幼稚園の先生が読んでくれた人魚姫の物語で泣き出してしまったんだ。」

さやか「え?え?そ、そんなことあったかな?」

恭介「何故王子様を助けた人魚が報われなかったのか、声を失ってまで人間になる覚悟をした人魚姫の最期がなぜ、
「王子様にはすでに婚約者がいたのです」なのか、
なぜ王子様に知られることなく泡にならなければならなかったのか。」


恭介「君はそれを訴えて泣き散らしてた」

さやか「あ、あははははは・・・そんなことしてたんだ・・・あたし・・・は、恥ずかしいね」

恭介「だから僕は考えたんだ。最期は人魚姫が王子様を結ばれるストーリーを。
人魚姫の祈りを知った後、王子様が心身ともにたくましいヒーローになって
もう一度だけ同じ時間を繰り返して人魚姫の祈りに応えるストーリーを」


恭介「そうしたイメージからできた曲が初めて君をコンクールに招待した時に聞かせたあの曲だったんだ。」

さやか「え・・・?」

恭介「最初はただ、さやかに・・・「さやかちゃん」に元気になってほしかったんだと思う。」


さやか「きょ・・・恭介・・・それって・・・」

恭介「そうだよ、さやかの言う、きっかけって奴だよ。」

181 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 00:20:25.66 qvdBGcTD0 60/404

恭介「あの時は・・・恋心よりももっと純粋な気持ちだったと思う。」

恭介「まだ他の男子達と体格の差がでる時期じゃないからね。僕も将来
たくましいヒーローになれると信じていた。」

恭介「表ではプロバイオリニスト、裏では仮面をつけて戦う
変身形態ヒーロー。あの頃の男の子なら誰でも憧れる願望を、僕も持っていた。」

恭介「さやかを守れると信じていた」


さやか「恭介・・・」ウルッ


185 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 00:47:17.99 qvdBGcTD0 61/404

恭介「でも、時がたつにつれて自分はバイオリン以外は全然駄目だと思い知らされた。
僕が小さい頃憧れてたヒーローとはまったく違うイメージの自分になっていった。」


恭介「それでも、バイオリンだけは全てだったから弾き続けた。
一方で僕が守りたかったお姫様はどちらかというと王子様のイメージへと成長していった」

さやか「恭介?」イラッ

恭介「華奢な僕はさやかに守られてばかりで、いつしかヒーローになるのを諦めて」

恭介「僕の中での意識はさやかをお姫様から同性の親友へと変えてしまったけれども」


さやか「恭介エエエエエエエエエエエ!!」(怒り泣き)


恭介「再びさやかは思い出させてくれた。下着のトラップが卑怯かつ絶妙すぎた。
ブラジャーを独り占めしたいと思ったのは・・・多分そういう事だろう。

さやかを女性として意識している。それも、独り占めしたいほどに。」



恭介「僕はさやかが好きだ」

さやか「きょ・・・恭介ええ・・」ポロポロ(うれし泣き)


恭介「そうやっていろいろな表情を見せてくれてる所が好きだ。
お姫様だったり。王子様だったりする所が。」


恭介「違う。思い出したと言った方が良い。」



恭介「さやかの事がずっと好きだった。」


恭介「さやかが僕のことを好きになってくれた時よりも前から。」





恭介「大好きだ。」

199 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 13:29:23.93 qvdBGcTD0 62/404

さやか「恭介・・・・きょうすけぇ・・・」ギュッ

恭介「10年近く気づけなくて・・・ごめんね、「さやかちゃん」。」

さやか「ううん。いいの。あだし・・・こんなに幸せでいいのかな?「きょうすけくん」・・・」

恭介「僕も今最高に嬉しい。バイオリンよりも確かなこと。今はっきりわかった。
自分を粗末にしない。無力だと思わない。バイオリンが弾けなくなったこの体でも・・・
さやかだけは絶対守ってみせる。幸せにしてみせる。その方法がまだ漠然としてるけど。」

さやか(あたし・・・ただ伝えるだけでよかったんだ。)

さやか(恭介が一番喜ぶこと・・・CDを持ってきたり、魔法少女として契約して、
腕を治してあげることだと思っていた。恭介本人に確認をとったわけでもないのに、
そう思い込んでいた。)


さやか(でも違った。恭介はあたしの気持ちが嬉しいといってくれた。何より勝ると言ってくれた)

さやか(だから・・・はっきり解ったんだ。仮に仁美に先を越されて恭介が仁美を受け入れたとしても、
それはあたしが嫌われた訳じゃないって。

真剣に自分を愛してくれる人のその気持ちが嬉しいと。
ちょっとえっちな事にも興味もった恭介だけど、素直な性格の恭介は自分を愛してくれる人の気持ちに
真剣に応える人なんだと。)


さやか(そりゃ、恭介だって誰でもいいって訳じゃない。
「ただ、なんとなく格好よさそうな人だから」という理由で恭介に告白した女の子も何人かいた。
恭介はそのなんとなくを読み取ってそういう人たちを断ってきたのも知っている)

さやか(仁美は違ってた。お嬢様教育を受けてきた仁美にとって、
授業をサボった事が家の人にバレたら家族会議にもなるだろう。

その仁美が後で叱られることなどお構い無しに告白すると行動したのだ。
しかも、まどかが先に告白したという思い込みの前提で。

まどかが先に恭介とくっついてたとしてもフラれる覚悟で伝えに来たんだ。

仁美は仁美で真剣に恭介の事を考えている。)


さやか(ここまで恭介と通じ合った今でも、先に告白されてたら仁美に取られちゃってたと思う。)

さやか(ありがとね仁美・・・あたし、仁美のおかげで素直になれた。
自分の本当の願いに気づけた。)

さやか(契約する前に仁美の気持ちに気付けて良かった。)


さやか(・・・・・・さっきから仁美仁美って繰り返してるけど・・・)


さやか「仁美はどこだあああああああああああああああああああああああああああ!?」ハッ


恭介「さ・・・さやか!?いきなりどうしたんだ?」

・・・・・・・・

~巴部屋~

(着信音)

ほむら「まどか?どうしたの?」

まどか「ほむらちゃん!!すぐに来て!仁美ちゃんを助けて!」

201 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 13:58:53.14 qvdBGcTD0 63/404

♪不穏なBGM

まどか「びょ、病院の帰り道で仁美ちゃんと出会ったの!
わたし仁美ちゃんに話があったからついていったの。病院へ向かうものだと思ってたから・・・」

まどか「そしたら全然違う方向に行っちゃって・・・「どこ行くつもりなの!?」って聞いたら
「ここよりももっともっと素晴らしい場所ですわ」って・・・うつろな目で言うの・・・」


まどか「閉め切った工場に、同じ様な目の人たちがたくさん居て・・・
やっぱりおかしいと思って仁美ちゃんに問いただしたら・・・
仁美ちゃんの首筋に・・・魔女の口付けを見たの・・・」


ほむら「!!」

まどか「おねがいほむらちゃん・・・仁美ちゃんを・・助けて・・・」


ガチャッ

ほむら「・・・ッ!!」ダダダダダ・・・


謎の赤い髪の少女「イレギュラーとやらがマミん家から出て行ったね。
マミとサシになるなら今がチャンスだ。」

謎の赤い髪の少女「正義感の塊だったアンタが何故そんな怪しいやつと一緒にいるか、聞かせてもらうよ」

謎の赤い髪の少女「腑抜けた理由を言いやがったら・・・今度こそ・・・!」


続く

203 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 14:15:34.83 qvdBGcTD0 64/404

ナレーション「「9曲!!バイオリン仮面」!!」

サングラスのイケメン「恭介、話がある」

さやか「あなたが・・・バイオリン仮面なの?」

仁美「この泥棒猫がッ!!」

ほむら「志筑仁美を見捨てることも出来るのよ」

まどか「仁美ちゃんを・・・助けて!」

QB「マミはあの二人のイレギュラーを信用しきっている」

マミ「佐倉さん・・・?」

謎の赤い髪の少女「ブッ潰れちまいな!先輩!」


恭介「僕の腕が・・・治る?」


ナレーション「勃ちあがらなければ男じゃない!!」

205 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/06/30 17:50:05.33 qvdBGcTD0 65/404

~現在公開可能な情報~

バイオリン仮面の「演奏」

①:一曲!!「人魚姫の祈り」
かつて彼のためにその魂を差し出したある少女に捧げるレクイエム。
女性ならば誰もが共感できる「失恋」をテーマにした曲なので
女性、つまり魔法少女と魔女両方の感情に訴えることが出来る。

味方の魔法少女も効果適応範囲になってしまうのが難点。

②:2曲!!「イニシャルS.M」
かつて彼が大切に想っていた少女のイニシャル。
男性の心に訴えかけて「叩かれたい」と思わせてしまう。




208 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 09:19:00.22 DHxvxHo/0 66/404

さやか「仁美!!仁美が病院に来てるはずなんだ!いくらあたしの駄馬が速くても
まだ仁美が来てないのは遅すぎる!

恭介、仁美に会わなかった!?」

恭介「(駄馬?)ううん。見てないよ。志筑さん学校休んでまで検査を受けに来たのかい?」

さやか「恭介に会いに来る予定だったんだよ。な・・・なにか事件に巻き込まれたんじゃ・・・」

恭介「(志筑さんが僕に?何の用だろう?)大げさだなさやか。
志筑さんも予定がつかなくなったんだろう。というか授業中だよね?まだ」

さやか「違うの!絶対仁美はここにくる理由があったの。
恭介にそれを話すわけにはいけないけど・・・あたしにはわかるの!」

さやか「も・・・もしかして・・・恭介、ちょとごめん電話かけさせてもらうよ」

~巴部屋~

マミ「美樹さんからだわ。今度は私に・・・?何の用かしら」

ほむら「魔女か使い魔を見つけたのなら動けないあなたより私を頼るはずだわ。
大人な先輩なあなたへ恋の相談か何かじゃないかしら?」

ほむら(足が動かないから昨日お風呂に入れてあげたけど、あの大きさは反則よ。大人だわ、巴さん)

マミ「こここっこ・・・恋!?///ももしかして・・・・
契約で助けたがってた彼のことかしら!?
どどど・・どうしよう・・私、
無理して大人ぶってるだけで・・・そういうのはアドバイスできないのに・・
(気になる人は出来たけど・・・)」アタフタ

ほむら「不安ならハンズフリーになさい。
私も話を聞いてさやかに助言してあげる。
(もし恋話なら上条恭介関係なのは間違いないわ。もしそうなら早めに告白するように諭しましょう)」

マミ「お・・・・お願いします。」ピッ


マミ「み・・美樹さん?どうしたのかしら?
(ま、まだコイバナと決まった訳じゃないわよ・・・落ち着いて、私!)」


さやか「マミさん!恋愛で悩みを抱えてる女の子って―」


マミ「フィナーレ!(終わったー!)」



209 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 09:41:40.93 DHxvxHo/0 67/404

さやか「恋愛で悩みを抱える女の子って、(魔女に)狙われやすくなりますか!?」

マミ「え・・?」

ほむら「・・・・!?」

さやか「い、今病室で・・・きょ、恭介と一緒に居るんですけど・・・仁美が居ないの・・・
もしかして巻き込まれたんじゃないかって・・・」

マミ「(コイバナのようでコイバナじゃない!?)お、落ち着いて美樹さん。
まるで状況がわからないけど、恋愛だけじゃなくて悩みを抱える人々は皆、魔女の口付けを受けやすくなるわ。」


さやか「やっぱり!!だとしたら絶対仁美が巻き込まれてるよ!お願いマミさん!ひ、仁美を助けてよ!」

マミ「だ、だから落ち着きなさい。こちらからは状況がつかめないのよ!
だってまだ授業中でしょ?その・・・彼の病室になぜあなたとその仁美さんって子が
一緒に居なくちゃいけないのか状況がまったく掴めないのよ!」


ほむら「さやか、聞こえるかしら。ほむらよ。」

さやか「ほむら!聞いてたんだね!ええっと・・・状況ってのがちょっと説明困難で・・・」


ほむら「いいわ。だいたい予測できるもの。
あなたと志筑仁美になにかあって、授業をサボってでもあなた達二人は上条恭介に
愛の告白をする予定になった。そういう事でしょ?」


マミ「あああああああ、愛の告白~!?///」ポッ


さやか「え・・・?な、なんでほむらがそこまで知ってるのよ・・・
あたしの事はともかく・・・仁美の気持ちまで・・・」


216 : 修正 ◆Q9mKomrfWbxO... - 2013/07/01 17:12:45.60 DHxvxHo/0 68/404

ほむら「あなたも告白する決心をつけて病室に来たのはいいけど、
いつまで経っても志筑仁美が来ないから魔女に魅入られたのではないかという事ね」

さやか「ん。大体あってるよ。経緯を説明したら駄馬が出てきたりでちょっとややこしいんだけどね・・・」

ほむら(駄馬?それよりも・・・さやかがこれ程早く覚悟を決めたループは初めてじゃないかしら。
バイオリン仮面の影響で皆、性の方向にアグレッシブになってるの?)

ほむら「だったら、あなたの考えすぎよ。あなたが告白した瞬間を実は聞いてて敵わないと思って
身を引いたんじゃないかしら?」

さやか「す、少なくとも仁美にはあたしと同時に病室に到着するくらいの余裕はあったんだ!
あたしの方が後から追いかけたから。」

ほむら「なら何故あなたが先に病室に着けるの?」

さやか「だから、それは駄馬を・・・」ダバダバ


ほむら「いいわ、聞かないであげる。その代わり私が何故ここまで事情通なのかも
今はまだ聞かないでくれると助かるわ。」

さやか「わかった。約束するよ!だから・・・お願いほむら・・・
仁美を、探してあげて!」


ほむら「・・・・・」


ほむら「いいかしらさやか。怒らずに聞いて欲しいの。」

ほむら「志筑仁美を見捨てることも出来るのよ。」


さやか「!?」


212 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 12:08:57.93 DHxvxHo/0 69/404

ほむら「さっきも言ったように、何故私が事情通なのかは省いて聞きなさい」

さやか「・・・・う、うん」

ほむら「志筑仁美にはあなたとはまた違った「空気の読めなさ」があるわ。
「したたかさ」と言い換えても過言ではない程の」

さやか「・・・具体的には?」

ほむら「あなたがバレンタインの日に上条恭介に告白するつもりで
チョコを持って呼び出したりする。すると志筑仁美は偶然を装って近づいてきてこんなことを言うでしょう。

「まぁ!上条君、さやかさん、奇遇ですわね。こんなところでお会いできるなんて、感激ですわ。
あ、そうだわたくし、上条君にお渡しする物があったの~」と」


さやか「・・・・・」



さやか「具体的スギィ!」




213 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 13:48:15.83 DHxvxHo/0 70/404

さやか「なんでアンタがあたし以上に仁美の事を知ってるのか・・・は聞かない約束だったね。
続けて。」

ほむら「今回あなたと上条恭介が早めにくっついたのはいい傾向よ。でもね・・・」


ほむら「それで志筑仁美が諦めると思う?」


さやか「え・・・」

215 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 16:35:06.78 DHxvxHo/0 71/404

ほむら「もちろん、あなたと上条恭介の絆を疑うわけじゃないわ。
でも、あなただってこの先何かに悩んで落ち込んで、彼に話しかけるのも億劫になる
事があるかもしれない。」

さやか「ありえないって!!」

ほむら「そんな所を志筑仁美に狙われたら?
あなたが彼と喧嘩したら「さやかさん以外の誰かに取られるくらいなら私が!」
っていういざという時の行動力が彼女にはあるのよ。」

さやか「行動力は今回の件で身に染みてわかったけど・・・」

ほむら「それに魔女に襲われてるというのもあなたの憶測に過ぎないわ。」

ほむら「私は他の魔法少女に巴さんが狙われる危険性もあるから
ここを出来れば離れたくないともあなたに説明している。」

ほむら「だから、仮にここを動かないで志筑仁美が魔女に
襲われたとしたとしてもあなたに非なんか無いわ。」


さやか「え・・・?」


ほむら「なんならこの電話自体聞かなかったことにしてあげてもいい。」


さやか「ちょ・・・ちょっとほむら!? ナニ言ってるのさ!?」


ほむら「自分にとっての幸せが何か、もう一度考えて・・・」


さやか「だからって!!仁美を犠牲にするのは間違ってる!!
ほむら!!あんた・・あんたやっぱり・・・」


マミ「あ・・・暁美さん・・・?あ・・・あなたの事、
少しは信用できる相手だと思ったけど・・・その考え方は・・・」


ほむら「・・・・ハッ!?」

217 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 17:35:08.65 DHxvxHo/0 72/404

ほむら「ごめんなさい。ちょっと神経を張りすぎていたみたい。」

マミさやか「・・・・・・」

ほむら「忘れて」

さやか「ほむら・・・?」

ほむら「忘れて。私が間違ったことを言ったわ。
でも志筑仁美では無く、魔女か使い魔の反応を探しに行く。これでいいかしら。」

さやか「そ、それでいいよ。魔女も使い魔もいないんなら仁美が巻き込まれたって事は無いだろうし・・・」

ほむら「じゃあ家を空けるわ。巴さん・・・少しの間だけ一人になるけど、いいかしら?」

マミ「・・・・え・・ええ。佐倉さんだって、私が戦線離脱したって情報をすぐ知るとは
限らないから・・・大丈夫だとは思うけど・・・

マミ「何より・・・あんな別れ方しちゃったけど・・・彼女が私に危害を加えるような子では無いと・・
今でも信じていたいの。」


ほむら「さやか、あなたは彼のそばに居てあげて。私一人で魔力反応がないか探ってみるわ」

さやか「い、いや。あたしも探すよ!仁美に何かあったら絶対後悔するから!」

ほむら「そう・・・なら無茶は絶対しないで。結界や使い魔を見つけたらまず私に連絡して。
そして何より・・・アイツに言い寄られても契約しては駄目よ。
あなた自身のためにも・・・彼のためにもならないから。」


さやか「う・・・うん。解ってるよ。じゃ、切るよ」ピッ


ほむら「・・・・・・」

マミ「暁美さん・・・」

ほむら「ごめんなさい・・・私の事、また少し疑い始めてるかしら?」

マミ「今はいいわ・・・早く、魔女が居ないか探しに行ってあげて。」


ほむら「ええ・・・」

218 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 17:49:11.03 DHxvxHo/0 73/404

ほむら(・・・・今回は久しぶりに協力を得られそうだったからつい緩んでしまったわ・・・)

ほむら(まどかを救うために・・・別の時間軸で何回もまどか以外の誰かを犠牲にしてきたこと・・・
それを繰り返すうちに何も感じなくなって・・・他人にもその考え方を押し付けてしまった)

ほむら(私と違って・・・この時間軸の彼女達には次など無いのに・・・
愛する知人を失ってしまえば、それまでなのに・・・)

ほむら(バイオリン仮面・・・彼がもし私と同じ「繰り返している者」ならば
私の気の緩みや苦しみを理解してくれるのだろうか・・・?)


ほむら(あなたは一体・・・何度繰り返したの?)


(着信音)

ピッ

ほむら「まどか!?」



219 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 18:06:43.65 DHxvxHo/0 74/404

まどか「びょ、病院の帰り道で仁美ちゃんと出会ったの!
わたし仁美ちゃんに話があったからついていったの。病院へ向かうものだと思ってたから・・・」

まどか「そしたら全然違う方向に行っちゃって・・・「どこ行くつもりなの!?」って聞いたら
「ここよりももっともっと素晴らしい場所ですわ」って・・・うつろな目で言うの・・・」


まどか「閉め切った工場に、同じ様な目の人たちがたくさん居て・・・
やっぱりおかしいと思って仁美ちゃんに問いただしたら・・・
仁美ちゃんの首筋に・・・魔女の口付けを見たの・・・」


ほむら「!!」

まどか「おねがいほむらちゃん・・・仁美ちゃんを・・・助けて!!」


ほむら「ええ!わかったわ。まどか、深追いしないで、
あなたはいざというとき自分だけでも助かることを考えて!」ピッ


マミ「・・・・魔女がいたの?」

ほむら「ええ、それも志筑仁美が魅入られてるみたい。」

マミ「!!」

ほむら「今回は確実に私のミスだわ。私がもっと早くさやかの言い分を聞いてれば、
こんな事には・・・!」


マミ「は、早くいってあげて!せっかく美樹さんが幸せを掴もうとしてるのに、
間違いが起これば美樹さん、絶対に自分の責任だと背負い込んでしまうわ!」


ほむら「まどかも志筑仁美も絶対助ける。それでさっきの失言を忘れて。」

マミ「・・・解ったわ。くれぐれも焦りも油断もしないで、ちゃんと仕留めなさい。
そしてあなたも絶対無事でいて。」


ほむら「ええ」ガチャッ


ダダダダダダ・・・・

ほむら「まどかッ!!」


マミ「・・・・・」




220 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 19:17:08.74 DHxvxHo/0 75/404

謎の赤い髪の少女「巴マミとサシになるなら今だね。」

キュゥべえ「佐倉杏子(さくらきょうこ)・・・
本当にマミと事を構える気かい?かつて君達は師弟関係だったろう?」

杏子「場合によってはそうなるね。っつか、お前がけしかけたんじゃねぇか。
あたしはまだマミを潰しちまうとは一言も言ってないぜ?」

キュゥべえ「確かに、マミはあの二人のイレギュラーを信用しきっている。
加えてマミは魔女との戦いで精神的傷害を受けて一時離脱。

見滝原は現状暁美ほむらとバイオリン仮面という
二人の得体の知れない変わり者が統治する事態となった。」

キュゥべえ「だから気に入らなければ好きにしていい。
そう示唆したのは僕だけどね。」

杏子「バイオリン仮面ね、魔法少女でもないのに魔法が使える厄介なヤツなんだろ?
何者なんだい?そいつ」

キュゥべえ「魔法使いさ」

杏子「まんまじゃねーか!だからその魔法使いって一体なんの事だっての」


キュゥべえ「魔法使いは魔法使いさ。それ以上の事実は無いし詳細は口止めされている」

杏子「誰にだよ?」

キュゥべえ「言えない。2つとも知らないんじゃない。言う事を禁じられている」

キュゥべえ「今僕たちはバイオリン仮面の正体を調査中だ。
なにか解れば君達にも魔法使いが何か教えるつもりだ」


杏子「ふーん・・・ま、アタシはマミほどアンタの事好きじゃないからね。
アンタが隠し事してようがしてまいがどうでもいいよ。」

杏子「それよりマミだ。新しい仲間とやらはマミの家にお泊りしちまうほど信用できるヤツなのかい?」


杏子「魔女だけ叩けばいいっていうアタシのやり方を否定したくせに、自分は
寂しいからって得体の知れないやつに心を許しちまうなんてねぇ・・・」


杏子「もし腑抜けた理由で暁美ほむらってヤツとつるんでるならあたしはもう容赦しない。
正義の魔法少女なんて甘い理想だったって認めさせてアンタを潰してやるさ。」

杏子「それが・・・かつて憧れたアンタに対する、せめてものけじめだからさ・・・!!」

221 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 21:51:59.23 DHxvxHo/0 76/404

~病院~

さやか「恭介、ゴメン!仁美がもしかしたら大変な事件に巻き込まれてるかもしれないんだ!
あたし、探してくる!」

恭介「うん。友情を大事にするさやかも好きだよ。だから待てるよ、さやかが戻ってくるまで。」

さやか「///・・・バ・・・バカッ!!こんな時にノロけてる場合じゃないのよ!
本当に仁美の命が危ないかもしれないんだよ!」

ガチャッ

さやか「仁美・・・!!」

ドンッ

さやか「きゃあっ!す・・・すいません大丈夫ですか?あ、あたし急いでるんで・・・」

サングラスのイケメン「さやか!どうしてそんなに慌ててるんだ?
恭介とはどうなったんだ?」

さやか「・・・?え?なんであたしの名前を?どこかでお会いしました?」

サングラスのイケメン「あ、そっか。変身前の姿で会うのは初めてだよね。
バイオリン仮面だよ。素顔はまだ秘密だけど、これが変身前なのさ。」


さやか「・・・・・・・・・・・・」チラッチラッ

(サングラスのスーツ着た長身イケメン)
(爽やかな銀髪ストレートヘアー)
(爽やかな笑顔・・・20代くらい?)

さやか「ええええええええええええええええええええ!?」



222 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 22:05:24.44 DHxvxHo/0 77/404

さやか「あああああああ、あなたが・・・バイオリン仮面なの?」

サングラスのイケメン「そうだよ。イメージ違ったかな?」

さやか「違いすぎるわよ!なんであんな変態からこんな爽やかな大人のお兄さんが出てくるのよ!!」ドキドキ

サングラスのイケメン「バイオリン仮面は変態的潜在能力を引き出すヒーローでもあるからね。
その力の源はあのマスクに隠されてるのさ。」

さやか「そ、それよりも・・・バ、バイオリン仮面!仁美が・・仁美が大変かもしれないのよ!」


モブ患者「バイオリン仮面?」ヒソヒソ

看護士「あの娘・・・患者じゃないみたいだけど・・・これから入院するのかしら・・・」ヒソヒソ


さやか「あっ・・・(恥」

サングラスのイケメン「変身前の僕をバイオリン仮面と呼ぶのはいただけないね。」


サングラスのイケメン「本名も知られたくない。なにか偽名を考えなくては・・・
「竜崎」みたいにさりげないかっこよさがある偽名・・・」


サングラスのイケメン「そうだ!氷室!変身前の僕のことはとりあえず、「氷室」って呼んでよ!」

225 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 23:11:24.02 DHxvxHo/0 78/404

さやか「氷室・・・さん?」ドキドキ

氷室「なんだいさやか。バイオリン仮面の時みたいに呼び捨てでもいいのに。もしかして
大人の男性って意識しちゃったかな?相変わらず可愛いな~さやかは」ニヤニヤ

さやか「なっ・・・!!してないわよ!相変わらずってまた昔から知ってるような口聞いて!
あ・・あたしを口説こうと思っても無駄だからね!ついさっき恭介が「大好き」だって言ってくれたもん!
あたしも大好きだからぜったいぜったいぜったい離れ離れにならないもん!!」

氷室「そ、それは本当かいさやか?そうか。恭介からOKの返事をもらえたんだね。
おめでとうさやか。そして・・・ありがとう。」

さやか「なんでアンタがお礼を言うのよ・・・」


氷室「さて、偽名も決まったし・・・属性チェンジしますか。」

さやか「属性チェンジ?なにそれ」

氷室「ただのイメチェンさ。そこまで気にする必要は無い。」ブゥーン・・・

さやか「わっ・・・髪の色が・・水色に変わった?」

さやか「こ・・・これも魔法の力なの?」

氷室「どちらかというと技術だね。氷のイメージから水色にしてみたけど、似合うかい?」

さやか「あたしと髪の色・・お・・お揃いになったね・・・///」ドキドキ

氷室「そ・・・そうだね///」ドキドキ


さやか「ってほんとバカーッ!!なんであたし恭介と結ばれた直後に
他の男の人にときめいてんのよおおおおおおおお!?」ガクガク

さやか「っつーかそれどころじゃないのよ氷室さん!
仁美が・・・仁美が大変なのよ!氷室さんも仁美を探してよ!
あ・・あんた魔法少女と同じ力があるんでしょ!!」


氷室「残念だけど、それはできない。」

226 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/01 23:31:11.29 DHxvxHo/0 79/404

さやか「え・・・?どういう事・・?」

氷室「言ったはずだよ。僕がバイオリン仮面に変身できるのは
一日一回だけだとね。今日は魔女退治じゃなくて青春パートで変身してしまった。
しかも魔法少女より不便なのは、変身を解くと
魔女も使い魔もキュゥべえも認識できなくなる。」

氷室「素質を持った少女以下の存在になるのさ」

さやか「そ・・・そうだったんだ・・・」

氷室「だから今の状態の僕が魔女探索にいけば足を引っ張るだけさ。
むしろ結界に取り込まれる可能性のほうが高い。」

さやか「じゃ、じゃあやっぱり、あたしだけでも行くよ!
仁美が心配なんだ!!」

氷室「無理しないで!仁美さんが口付けに捕らわれてたら、
絶対自分では追わずにほむらさんに連絡するんだ!」

さやか「わかってるよ!それじゃあね。氷室さん!今日は色々ありがとう!」ダッ


氷室「・・・・・」

氷室「友人を大切にするところも・・・相変わらずだな・・・」

氷室「さてと・・・」


~病室~

恭介「さやかにお礼をしてあげたいけど、今の僕に何が出来るかな?」

恭介「バイオリンが弾けない僕だけど、作曲くらいはできるから・・・」

恭介「でも、パソコンに打ち込んだ音声を聞かせるだけじゃ、やっぱり味気ないよね。」

恭介「・・・・あれだけさやかが心配してくれたのに・・・僕はまだ
腕が治ることを望んでしまっているのかな・・・」

ガチャッ


氷室「上条・・・恭介君だね。ちょっと入らせてもらうよ。」

恭介「!?ど、どちら様ですか?」

228 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 05:55:50.13 pmoUB/AI0 80/404

恭介「そ、その髪の色・・・さやかの親戚の方ですか?」

氷室「いや、さやかの知り合いであることは間違いないけど、どちらかといえば君に近い」

恭介「え?」

氷室「僕の名前は氷室。君と同じバイオリニストさ。」

恭介「そ、そうなんですか・・・どちらかと言えばロックミュージシャンみたいな
雰囲気ですけど・・・ボーカリストだったり、ギタリストだったり。」


恭介「その氷室さんが・・・どうして僕のお見舞いに?」

氷室「・・・君の事を昔から知ってるだけさ。君がバイオリンを弾き始めた頃から、ずっと傍に居た。」

恭介「え・・・!?」

氷室「事故の件・・・残念だったね・・・」

恭介「・・・・・」

恭介「でも・・・もう良いんです。今の僕には、ずっと僕のことを想ってくれる
大切な人が出来ましたから。」

恭介「さやかが傍に居てくれる。今はその喜びのほうが大きいです。それは・・・
残念だ、無念だって気持ちはまだ有りますけど・・・
さやかがいれば・・・いつかは癒える傷ですから・・・」


氷室「・・・そう悲観することも無いさ。バイオリンや音楽に関してもね。」

恭介「・・・?」

氷室「・・・・」スッ(バイオリン)

恭介「(ズキッ)・・・・それが・・・あなたのバイオリン・・・ですか?」

氷室「やっぱりまだ、バイオリンを見るのは心が痛むかい?」

恭介「い・・・いえ・・・大丈夫です。」


氷室「君にとって大変な時期だろうけど、まずは僕の演奏を聞いて欲しい。」

氷室「曲目は・・・「人魚姫の祈り」」

恭介「!!そ、その曲名は・・・!!」


氷室「・・・」♪~♪~♪


230 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 07:31:13.36 pmoUB/AI0 81/404

♪~♪~♪

恭介「ま・・・間違いない・・・この曲は・・・」

♪~♪~♪

恭介「僕がコンクールでさやかに聞かせてあげた・・・あの曲だ・・・」

♪~♪~♪

恭介「で、でもなんでこんな悲しいアレンジにしたんだろう・・・本来この曲は・・・」

♪~♪~♪

恭介「す・・・すごいよ氷室さん!な、なんて素晴らしい演奏なんだ!
まるで僕が目指してた未来の自分・・・理想像そのものだよ!」

氷室「・・・気に入ってくれたようだね。」

恭介「でも、なんであなたがこの曲を知ってるんです?
ずっと僕のそばに居た・・・ってことはまさかあなたは・・・」

氷室「・・・・・」



恭介「あのコンクール会場に居た審査員の方かなにかですか!?」

氷室「・・・」

氷室「まぁ、コンクールの関係者ではあったけどね。」

恭介「すごいや!氷室さんがあのころ僕がさやかに聞かせるためだけに作った
拙い曲を完成品にしてくれたんだ!」

恭介「でも・・・なんで悲しい曲にしちゃったんですか?
この曲は人魚姫と王子様が結ばれるストーリーをイメージしてたのに・・・
これじゃまるで・・・」

氷室「そう。失恋の曲だ」

氷室「だからこの曲のままさやかに聞かせてもあの時の曲だとは気付かなかったよ。」

恭介「それは・・・そうでしょうね」

氷室「だけど、君なら・・・この曲を本当の「祈り」に変えることが出来る。」


恭介「・・・どういう事です?」

233 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 08:05:13.21 pmoUB/AI0 82/404

氷室「僕は・・・大切な人を失ったんだ。
君にとってのさやかを・・・正確には・・・その想いに気付きもせず
お互いすれ違って・・・最後はその人は何も言わずにこの世を去った」

恭介「・・・・そんなことが・・・」

氷室「大切な人を大切だと気付けず・・・傷つけて、追い詰めて・・・
だから・・・僕はこの曲を悲しいものにしか出来なかった。」

恭介「・・・・・」

氷室「でも、君なら・・・この曲を完成させられる!!
避けようの無い嘆きも悲しみも・・・君なら覆せる」

恭介「え・・・・?」


氷室「だから僕と結託して、作曲家になってよ!」

237 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 16:48:01.41 pmoUB/AI0 83/404

氷室「僕と結託して、作曲家になってよ!」

恭介「えっ・・・?いや・・その・・いきなりそんなこと言われても・・・」


氷室「もちろん、これは選択肢の一つに過ぎない。」

氷室「君は望めば何者にだってなれる。なぜなら僕よりも「若さ」があるからね。」

氷室「さっき君は僕の事を「ロックミュージシャン」っぽいといったけど、なんなら君が目指してみるのもいい。」

氷室「知っているかい?ボーカリストとしての発声練習はバイオリンに通じるところがあるんだ。」

氷室「だから中沢あたりとボーイズバンドを組んでみるのもいいさ。」

氷室「子供のころ憧れたたくましいヒーローを目指して体を鍛えるのもいいだろう。
14歳・・・いや、20歳から鍛えなおしても遅くは無いほどだし。」

氷室「というより、君は今まで14歳にしては生き急ぎすぎていた。そうは思わないか?」


恭介「そうですね・・・さやかが好きだといってくれて・・・少し落ち着いて
視野を見渡せば・・・確かにそうだったかもしれません。」

恭介「僕にはまだまだ無数の未来が残っている・・・そう思うのも悪くないかもしれませんね。」


氷室「そうだ。君の未来は何通りも存在するんだ。」

氷室「男だからといって働かなくちゃいけないというのも固定観念だ。
鹿目さんのお父さんみたいに専業主夫を目指すのも悪くない。」

氷室「さやかはきっと、声優とか似合うと思うんだ。」

恭介「それはちょっと同感ですね。」


氷室「それでももし、バイオリンを弾きたくなったのなら、僕を頼って欲しい。」

恭介「え・・・?」

氷室「君がこの先作るさやかとの素晴らしい未来、素晴らしい楽曲を僕は弾いてみたい。」

氷室「僕が君の・・・腕になるよ」


恭介「・・・!?」

恭介「なぜ・・・なぜあなたは見ず知らずの僕に・・・そんな事を言ってくれるんです?」

238 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 19:10:46.25 pmoUB/AI0 84/404

氷室「見ず知らずじゃないさ。言っただろ?君を昔から知っていると。」

氷室「君の未来に賭けている、きまぐれな投資家だと思ってくれていいさ。」

氷室「君は何者にだってなれる。音楽だって・・・諦める必要なんて無い。」


恭介「ひ・・・氷室さん・・ううっ・・」ポロッ

恭介「あ・・・すいません。でも・・・涙が止まらないや・・・
今日は・・・泣いてばっかりだな・・・失った物だってあったはずなのに・・・」

恭介「新しく得たものが・・・多すぎて・・・感動がとまらない・・・でも泣き止まなきゃ・・・男なのに」


氷室「いや、君はそれでいい。泣きたいときは泣けばいい。」

氷室「自分を大切に想ってくれる人の気持ちにやっと気付いたときに・・・
何も出来なかった自分が情けなさ過ぎて・・・涙さえ出なかった僕のような人間にはなっちゃいけない。」

恭介「ひ・・・氷室さん?」


氷室「いいか恭介。君だけは絶対・・・「僕」になってはいけない。」

恭介「氷室さん・・・ちょっと意味が解らないですけど・・・
僕なりに今の発言がどういう意味か考えてみます。」


恭介「さっそくだけど氷室さん、少し頼まれてくれませんか?」

氷室「うむ。なんだい?」


~廃工場~

仁美「さぁ、悟りを開くための、神聖な儀式が始まりますわ~」

モブ「・・・・・」

モブ「おぉぉおおお・・・」ゾロゾロ・・・

危険薬品「小五」+危険薬品「ロリ」 ドボドボ・・・


まどか「やめて!悟りなんて開けないよ!仁美ちゃん!危ないからやめて!
仁美ちゃんのために・・・さやかちゃん達が心配してくれてるのに!!」

仁美「私のため・・・?」ピクッ


仁美「私のためってどういう事ですか!この泥棒猫がッ!!」ボグッ(腹パン)


まどか「ひ・・・仁美ちゃぁん・・・!?」ピクピク

241 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/02 22:51:42.16 pmoUB/AI0 85/404

仁美「まどかさん・・・私、まどかさんやさやかさんに秘密にしていたことがございますのよ・・・」

仁美「おそらく、叶わないであろう恋・・・私、上条恭介君の事をお慕いしてしまいましたの・・・」

まどか「ゴホッ・・・ゲホッ・・・ひ・・・仁美ちゃん?」


仁美「私、諦めるつもりでいましたのに・・・さやかさんがいつまで経っても自分の気持ちと向き合わないから、
恭介君がいつか・・・別の誰かに取られるんじゃないかと心配になりましたの。」

仁美「だから私決めましたの。さやかさん以外の誰かに取られるくらいなら、
私が上条君を捕まえておこうかと・・・それがさやかさんや上条君本人のためにならなくても・・・
他の誰かにさらわれてしまうより・・・マシでしたから・・・」


仁美「ですけど、まどかさん!あなたはそんな私の悩みも知らずに上条君を取ってしまった!
・・・本当に・・・困った子猫ちゃんですこと!」

まどか「ひ・・・仁美ちゃん・・・それ・・・違うよ・・・
わたしはただ、お見舞いに行っただけだよ・・・」

仁美「もう、よろしいですわ。悟りへの回廊は今開かれました。
あの聖なる液体が混じりあい、充満するとき・・・私たちは悩みなど存在しない世界へと導かれるのですから」


まどか「やめて・・・仁美ちゃん・・・逃げて・・・
ほむらちゃん・・・マミさん・・・さやかちゃん・・・」


まどか「助けて・・・」

243 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/03 00:39:57.66 Pb2Jh03w0 86/404

パキィィィィン!! 

仁美「!?」

ほむら「・・・・まどかッ!!」

まどか「ほ・・・ほむらちゃ・・」


モブ「・・・儀式が・・・」

モブ「・・・窓ガラスを・・・割りやがった・・・」

モブ「許さない」

仁美「許さない」

モブ「許さない許さない許さない許さない許さない」

ザッザッザッ・・・・


ほむら「まどかッ!!」ギュッ

まどか「ほ・・・ほむらちゃん・・来てくれたんだね・・・」ガクッ

ほむら「!?まどか・・・?まさか・・・気体を吸ってしまったの!?まどかッ!?」


ほむら「やむを得ないわね・・・」ちゅっ


ちゅうううううううううううううううううう


ズキューン

244 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/03 01:50:01.15 Pb2Jh03w0 87/404

ほむら「ぷはっ」

まどか「!?ウェッ!ウェッ!」ゲホゲホ

まどか「ほ・・・ほむらちゃん?今・・・ナニしたの?」

ほむら「良かった・・意識を取り戻してくれたのね・・・」


ほむら「早く逃げなさい!また気絶されると庇いきれないわ。
口付けを受けた人たちは私が引き付けるから!」

まどか「ほ・・・ほむらちゃん、仁美ちゃんを、仁美ちゃんを助けて!」

ほむら「ええ、解ってるわ。約束したもの。必ず助ける!
だから早く逃げて!」


まどか「うん!」ダッ

ほむら「さてと・・・」


ほむら「そこよっ!!」ドンッ(ハンドガン)

???「アハハハ・・・アハハハ・・・」


ハコの魔女「アハハハ!アハ、アハッ・・!!」

しゅううううううう

仁美「・・・・」

モブ「・・・・」

ドサッドサッドサッ


ほむら「口付けは解けたわね・・・後は・・・」

ハコの魔女「キャハハハ・・・!アハハハハ!」

ほむら「逃がさないわよ!・・・ハッ?」


ほむら「・・・・・」

まどか(仁美ちゃんを助けて!)

さやか(だからって、仁美を犠牲にするのは間違ってる!)

マミ(暁美さん・・・その考え方は・・・)

ほむら「・・・・・」

(仁美をお姫様抱っこ)


ほむら「・・・逃げられたわね・・・」

247 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/03 11:36:03.23 Pb2Jh03w0 88/404

~屋外~

まどか「ほむらちゃん!ひ、仁美ちゃんも一緒だ!」

ほむら「まどか・・・」

まどか「仁美ちゃん・・・仁美ちゃんは、無事なの?」


ほむら「ええ。気絶してるだけ、先程のあなたのように、呼吸してないわけでもないわ。」

まどか「えっ!?わ、わたし呼吸してなかったの!?」

ほむら「してなかったわ。有害な気体を少し奥のほうまで吸い込んだみたいで・・・」


まどか「じゃあわたし・・・どうやって意識を・・・や、やっぱりほむらちゃん・・・
あの唇の感触は・・・」

ほむら「///!!ややや・・・やむを得なかったよ!あ、あなたが戸惑うと解っていたけれど・・・
その・・・あの・・・人工呼吸を少々・・・ほ、本当に危ない状態だったんだから!」


まどか「じ・・・じんこうこきゅ・・あ・・・あぅ・・」ぷしゅ~

ほむら「ごごごご・・ごめんなさい!結果的に・・・初めてを奪ってしまって・・・
ま、まどかだって困惑するよね?初めてが・・・お、女の子同士なんて・・・」

まどか「う、ううん・・・だだだだ・・・大丈夫。お、女の子同士だから・・ノーカンだよ!
ほほほ・・ほむらちゃんはわたしを助けようとしてくれただけだよ!
ほむらちゃんがわたしに気を使う必要なんて無いの!だから、お互い気にしないでいようよ!」


ほむら「ま・・・まどか・・・」

ほむら「///・・・それより、さやかに連絡しなさい。志筑さんを探してあてもなく
走り回ってるはずだから。」


まどか「う・・・うん。」





249 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/03 15:31:37.75 Pb2Jh03w0 89/404

さやか「まどか!ほむら!仁美!」

ほむら「さやか・・・」

まどか「さやかちゃん!」


ほむら「ごめんなさい、さやか・・・志筑さんは助けられたけど、魔女は逃がしてしまったわ。」

さやか「・・・・・」

ほむら「あなたの予想通り、志筑さんが狙われていた・・にも関わらず私の対処が遅れたのは・・・」

ギュッ


ほむら「さ・・やか・・・?」

さやか「ありがとう・・・ありがとうほむら・・・仁美を、助けてくれたんだね・・・」

まどか「ありがとう・・・ほむらちゃん。」ガバッ


ほむら「・・・まどか・・・さやか・・・」ギュッ


ほむら「何も心配しなくて良いわ・・・あなたたちが私を信用してくれるのなら・・・
私はあなたたちの幸せを守るためにも・・・戦い続けるから・・・」


~病室~

氷室「うん。素晴らしいサプライズプレゼントだと思うよ!
きっとさやかも喜ぶよ!」

恭介「本当は自分で演奏してあげたかったんだけどね・・・」

氷室「いつかは聞かせられるさ。君の腕は将来きっと治るから。」

恭介「僕の腕が・・・治る?」


氷室「今の医学では無理でも絶対に治るときが来る。10年後の未来かもしれない。
でもいいじゃないか。さやか達に聞かせたいだけなら、それでも」

恭介「さやか・・・達?」

氷室「僕は10年後君とさやかとの間に設ける子供の事も含めて言ったんだよ。
いいじゃないか、24歳、楽聖です。きっと君ならいいお父さんに・・・」

恭介「ひっ・・・氷室さん!ナニ言ってるんですか!!そそそ、そんな
子供だなんて、結婚なんて!ま、まだ考えるのは早すぎますよ!!」


氷室「予想通りの反応いや、知っている反応というべきかな。
若いね~。本当はさやかをしっかり女性として意識してるくせに。」


氷室「さて、僕はここで失礼させてもらうよ。
サプライズの打ち合わせはまた後日連絡しよう。」ガサッ


恭介「おい、ちょっと待て」




恭介「なんで下着が入った紙袋を持って帰ろうとしてるんだ?」



253 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/03 19:45:19.05 Pb2Jh03w0 90/404

氷室「・・・欲しいからね。」

恭介「欲しいかどうかで言われたら僕だって欲しいよ。」

氷室「溜まった穢れを取り除くのに必要なんだ。」

恭介「溜まってるかどうかで言われたら僕だって溜まってるよ。」

氷室「死活問題なんだ」

恭介「死ぬか生きるかで言われたら・・・僕だってイきたいよ?」


氷室「もらっていくよ。多分さやかも盗られることは想定内だと思ってるし。」

恭介「ふざけるな」

氷室「僕から下着を奪い返すとして、君の足は今動くかい?」

恭介「それは・・・まだ動かないけど・・・」

氷室「なら持ってイっても抵抗できないよね?」


恭介「せめて・・・せめてさやかのブラジャーは置いてってよ!」

氷室「いや、そこは一番重要だろ。」


氷室恭介「「だって縞パンが無いんだから!」」


恭介「え・・・!?」

氷室「僕も縞パンが大好きだ。でも叶わないならせめてさやブラだけは奪取する。」

氷室「君も言ったじゃないか。新たに得るものと失うものがあるって。
君は今さやブラを失ったとして、得たものすべてをドブに捨てるのかい?」

恭介「それとこれとは話が違う!
返せよ!それは・・・それはさやかの物だ・・・!
僕のブラジャーにならないなら・・・せめて本人に返すんだ!」


恭介「お前なんかに奪われてたまるか!返せって言ってるだろ!」


氷室「また会おう恭介。電話番号を置いていく。」ガチャッ


恭介「くそっ・・・なんだったんだよアイツは・・・
僕に希望を与えるつもりか、絶望を与えるつもりか・・・」


恭介「病室から・・・さやかの匂いがするものが・・・消えた・・・」


恭介「さやかぁ・・・早く帰ってきてよ・・・顔が見たいよ・・・」ポロポロ・・・




263 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/05 01:54:22.27 YV/KAh+o0 91/404

ほむら「警察に通報しておいたから工場に残された人達は大丈夫でしょう。
でも志筑さんだけはこちらで預かっておいたほうが良いわ。」

さやか「なんで?」

ほむら「授業中抜け出してまで集団自殺に参加してたなんて、大騒ぎよ。
志筑さんは上条恭介の病室にいたことにする。さやかは目覚め次第口裏を合わせておいて。」

さやか「目覚め次第って・・・仁美をどこに置いていくのさ」

ほむら「そうね。巴さんの部屋が妥当かしらね。
あなた達も来て頂戴。」


さやか「えっ!?これからまた恭介の病室に戻るつもりだったのに・・・」

まどか「わたしも・・・3時間目には戻る約束だったから早く学校に戻らなくちゃ・・・
もう4時間目からしか間に合わないけど、また叱られる材料が増えちゃうよぉ・・・」

ほむら「だったら、冴えた手があるわ。志筑さんは上条恭介に告白したけど、
先にさやかが告白していてフラれた事にする。私たちは振られた彼女を慰めていた。
そういう事にしておけば、ある程度言い訳が効くわ。」

ほむら「もちろん、志筑さんには後日ちゃんと告白した上で
上条恭介に断ってもらう。これで嘘はついてないと堂々と言えるわ。」


まどか「・・・なんだか仁美ちゃん、踏んだり蹴ったりだね・・・
魔女に巻き込まれた後に、成功しない告白をしなきゃいけないだなんて・・・」

さやか「好きな人と先に結ばれた相手が慰めに来てるって
それどんな嫌がらせだよ・・・逆の立場だったらあたし耐えられないんですけど・・・」

ほむら「仕方ないわよ。上条恭介に二股できる器量が無い限り、
必ずどちらかが不幸になるしかないのよ。それに、さやかが説明しなければ誰がするの?」

さやか「恭介が二人いたら済む話なんだよな。いっそそういう願いで・・・のあっ!?」ボグッ(腹パン)


ほむら「冗談でもそういう事は言わないで頂戴。志筑さんには相手が取られても諦めないかもしれない
したたかさがあるけど、あなたはどうかしら?きっと魔女のように絶望を撒き散らすに違いないわ。」

ほむら「だから、今つかめる幸せは掴んでおきなさい。そして、絶対離しては駄目よ。」


ほむら「・・・・」

さやか「うう・・・ほむらもバイオリン仮面もなんなんだよー!!
あたしの事見透かしてるような言い方しやがって!!
まどか!付き合いの長いアンタがフォロー入れないでナニ黙ってるのさ!」

まどか「ごめんさやかちゃん。わたしも・・・さやかちゃんの場合振られたら
すっごい落ち込んだままになると思う。逆に仁美ちゃんは、案外立ち直り早そうで・・・」


さやか「ムキーッ!いいもん!今はあたしの味方は恭介だけでも!
きっとアイツあたしが来れないって知ったら泣き喚くにきまってるもん!
涙でシーツを湿らしてるの!」

まどか「上条君に限ってそんなこと無いと思うけど・・・」


ほむら「・・・」

まどか「ほむらちゃん?どうしたの?」

ほむら「あっ・・・いえ。なんでもないわ。」


ほむら(今ある幸せを絶対離すな・・・か。自分に言い聞かせてるような物ね・・・)

ほむら(まどかやさやかが私の事を信じてくれるその気持ちが心地よくて・・・)

ほむら(できれば、もうやり直したくない・・・この時間軸こそ、本懐を遂げたい・・・)

~巴部屋~

マミ「佐倉さん・・・?」

杏子「久しぶりだね先輩。ちょっと面貸しな・・・話がある。」

264 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/05 13:25:40.11 YV/KAh+o0 92/404

さやか「マミさーん?勝手に入りますよー?」

ほむら「寝てるのかしら?合鍵を持ってるから開けるわ。」ガチャ

まどか「・・・?誰も居ない・・・」


ほむら「!!・・・ッしまった!松葉杖が無い!」

さやか「勝手に出かけたの?でもどこに?」

ほむら「用事事はすべて私に任せろといってあるのに・・・
まさか・・・佐倉杏子がもう動いているというの!?
いつもより早いわ!」

まどか「ほむらちゃん?」

さやか「佐倉杏子?だれそれ?」


~見滝原市都合よく誰も来ない場所~


杏子「松葉杖がなければ歩けない、か。
文字通り腰抜かしたってのはキュゥべえの報告で聞いてるよ。」

杏子「ベテランのアンタが一体、どんな怖い目にあったっていうんだか」

マミ「一日で聞きつけてそのまま行動に移すなんてね・・・」

杏子「髪も巻いてないし、服も寝巻きもままだし。
はたからみたらただのオバさんだ。正義の魔法少女とやらはどこにいったのやら。」

マミ「(オバ・・・)このままじゃ学校に行けないからこれでいいのよ。
挑発するだけが目的なら、帰りなさい。用件は何かしら?」


杏子「あんたが今組んでる暁美ほむらってヤツが気になってね。」

マミ「なら、本人を訪ねると良いわ。それとも、あなたは
私が仲介しなければ知らない人とお話もできないような
困ったお子様なのかしら?」

杏子「な・・・!相変わらずいけすかねぇ奴だな・・・」

杏子「あたしがわかんねぇのはアンタがなんであんな得体の知れない奴と組んでるかって事だ」

マミ「得体の知れない・・・?」

杏子「キュゥべえもアイツと契約した覚えは無いっていうぜ?」


マミ「それについては答えが出てるわ。昨日動けない私の世話をするため、
暁美さんが泊まってくれたの。キュゥべえがなぜ覚えてないか、納得できる理由を聞かせてもらったわ」

杏子「(やっぱり泊めたのか)・・・なんだよ、その理由って?」

マミ「今の貴方に教える義理は無いわ。」

杏子「むっ」


杏子「じゃあ質問を変えてやる。なぜ組んでるか話しな。またあんたの勝手な
正義感を押し付けるつもりかい?それともただ寂しいだけか?」

マミ「そのどちらでもないわ。協力体制をとっているだけ。
確かに暁美さんの事は少しは信用できる相手と
思えてきたけど、まだ隠していることがありそうだし・・・」

杏子「協力?一人じゃ狩りきれない魔女でも出たのかよ。」

マミ「これから来るのよ。この町にワルプルギスの夜が」


杏子「なん・・・だと・・・!?」



266 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/05 18:13:24.59 YV/KAh+o0 93/404

マミ「だから暁美さんが正体を隠しているかどうかなんて関係ないのよ。
ワルプルギスの夜を倒すことが先決なんだから」

杏子「それも嘘の可能性があんだろ。アイツがアンタをハメようとしてたら?」

マミ「彼女は・・・訳有って未来の情報を知ることが出来るのよ。
あなたの存在も知っていたわ。だからワルプルギスの襲来も事実よ。」

杏子「・・・だとしたらその未来予知とやらは嘘だな。そして奴には裏がある」

マミ「え?」

杏子「今ここであたしがアンタに危害を加えることをアイツは予知できてない!
予知できてたとしても助けに来ていない!」

キュイン!(変身の光)

マミ「・・・やっぱりやり合う気で呼び出したのね・・・
あなたの事はまだ信じていたかったけど!」キュイン!


杏子「そんな体でナニが出来るんだい?お友達が来るまでの時間稼ぎならさせないよ。」

マミ「いいえ、する必要は無いわ。聞き分けの無い後輩をしつけるくらい、これで十分よ。」

杏子「認めちまえば命までは取らないでやるぜ?素直に暁美ほむらに騙されてましたってな。」

マミ「未来予知ではないわ。彼女の力は・・・だからこの状況を予測できなくてもおかしくは無いの。」

杏子「だったらなんなんだよ!なんで会ったことのないあたしの事を知ってるんだよ!
それともあたしの事ちょっと調べたくらいでわかる情報にアンタが踊らされてるだけなんじゃねーのかよ!!」


マミ「踊らされててワルプルギスの夜が嘘ならそれに越したことは無いわ。
だって襲来が無ければそれは平穏だって事だから。」

杏子「どこまでもお人よしだな・・・だが、アンタは変わっちまったよ。」

杏子「よく知りもしない相手に心を許しちまうなんてね!」ブンブン

(杏子、槍を振り回す。マミ、足が動かないのでリボンをバネ状にしてその反動で避ける)

(以下それの応酬)


杏子「アンタはやっぱり正義の魔法少女なんかじゃない!寂しがって
話し相手が欲しいだけのただの構ってちゃんだよ!!」

杏子「相手が同じ魔法少女なら誰だって構いやしないのさ!そうやって
あたしにした時みたいに偽りの優しさで傷つけるのがオチさ!!」


杏子「この縄張りはアタシのもんだ!アンタもアイツも仮面の男も追い出して、
グリーフシードを独占してやる!」


杏子「ふぅ・・・その体でよく避けるね。それだけはさすがといったところかな。」

マミ「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」


杏子「来なよ。昔世話になったよしみで一発撃たせてやる。」

マミ「!!」


杏子「でも撃てなかったり外したりしたら、終わりだと思ったほうがいいぜ?
寂しいだけで暁美ほむらとつるんでましたって言わせるまで攻撃し続ける。」

杏子「最後は直々にとどめを刺す。それがあたしがかつて憧れたアンタに対するせめてもの礼儀さ」

杏子「一人の寂しがり屋じゃなく、正義の魔法少女として死なせてやる。だから撃ってみなよ。
撃てるものならね・・・!!」


マミ「・・・あまりナメないでもらいたいわね・・・」チャッ

(照準をあわせるマミ)

267 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/05 20:17:41.08 YV/KAh+o0 94/404

足腰が動かなくなったマミさんの直立はリボンを松葉杖代わりにしてると思えば。


マミ「・・・」


杏子(マミさんはどこをとってもあたしの理想なんだ)

杏子(みんなの幸せを守る、それがあたしの願いなんだ)

杏子(あたしとマミさんの戦う理由は同じだよね?)

杏子(これからもよろしく!)


杏子「・・・」


杏子(これからは魔女一本に絞ろうよ?)

杏子(この力は自分だけのものにする)

杏子(こんな相棒幻滅だろ?)

杏子(これからはあたしのやりかたで戦うよ)



♪不穏なBGM

杏子「遅いッ!」ビュン


マミ「はっ!?」


(松葉杖リボンを切断)ザギュッ


ドサッ(支えが無くなり倒れるマミ)


杏子「ブッ潰れちまいな!先輩!!」



---


マミの部屋で眠る仁美「・・・」

さやか「仁美・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」


タッタッタッ・・・


ほむら「お願い、早まったことをしないで、佐倉杏子!無事でいて、巴さん!」


続く

270 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/06 09:42:55.34 nDyNao1R0 95/404

♪オクタビアのテーマ

銀河万丈:「九曲!!バイオリン仮面」!!


マミ「それは、私のおっぱいだ」

まどか「ほむらちゃんのお肌すべすべー」

仁美「下着のトラップ、お見事でした」

ほむら「まどかの、寝姿が・・・目の前に・・・」

さやか「ようするにアンタ、マミさんのことが大好きなんだね?」

恭介「なんで氷室さんには、あっさり下着を渡すんだよ!?」

杏子「使用済みのパンツ?そんなもんどうするつもりだ?」

バイオリン仮面「佐倉杏子、私の事はパパと呼べ」

※今回から回収できなかった場合予告詐欺がある模様。


銀河万丈「勃ちあがらなければ男じゃない!」



273 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/06 11:24:29.48 nDyNao1R0 96/404

~現在公開可能な情報~

「魔法少女」と「バイオリン仮面」の違い

変身:一日一回のみ。変身したら魔力をすべて吸い取られる。
バイオリン仮面にとって魔力は精力と同一なのだ。

マスク:変態的潜在能力を引き出す作用があるらしく、
変身時には口調も変わる。まだまだ謎が多い。

魔力の浄化:女性の下着が必要らしいがナニをどう使用するか、まったく謎。
そもそも魔法少女にとってのソウルジェムの位置がどこにあるかも不明。

277 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/08 13:11:59.56 En1SucqH0 97/404

杏子「ブッ潰れちまいな、先輩!!」

マミ(私の腰が治らないのは・・・精神的な問題だと暁美さんは言った・・・)

マミ(私が恐れているのは・・・魔女との戦い・・・?いいえ、戦いそのものを
恐れている・・・?)

マミ(それも違うわ。私が恐れているのは・・・戦いじゃない・・・)

マミ(私にとって・・・本当に恐ろしいことは・・)


マミ(私が今気になっている、あの人ならこの状況をどう戦うだろう?)

マミ(佐倉さんも私も傷つかずに済む。そんな方法を彼なら考え付くかもしれない・・・)

マミ(・・・やってみる価値はありそうね。)


カチャッ

杏子(銃口を地面に向けた!?一体何のつもりだ!?)


マミ「ティーロ!」バフッ!!

杏子「うわっ!!」

杏子「くそっ!!煙幕か!だがその体で逃げ切れるとでも・・・!?」

ダダダッ・・

杏子「・・・」

杏子「ふーん。どうやらなにが原因か知らないけど、トラウマは乗り越えたみたいだね」


マミ「・・・」(しっかり両の足で直立するマミ)

杏子「完全復活ってわけかい?じゃあ第2ラウンド、始めるよ!」



278 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/08 16:39:48.05 En1SucqH0 98/404

~OPが明けた物と思ってください~

杏子「くそ!!マミの奴うまく逃げたか。」

杏子「まぁいいさ。いくらでも仕掛けられるからね。今日のところは引き下がってやるよ」

ぐぅ~

杏子「・・・・」

杏子「腹減ったな」

杏子「あんまんでも食うか」


ほかほか

杏子「うおっ、うまそう。」

杏子「いただきま~す」

ガブッ

杏子「あれ?なんか変だぞこのあんまん、弾力がありすぎて噛み切れない」


マミ「あんまんでは無い!!」


マミ「それは私のおっぱいだ」バァァァアアン!!


杏子「!?マ、マミ!!」


マミ「あ・あっ・・・佐倉さん・・・歯を立てちゃぁ・・駄目ぇ・・・」ビクンビクン


杏子「ナニやってんだ!?お前はあああああああああああ!?」

282 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/08 18:22:42.30 En1SucqH0 99/404

マミ「お願い・・・あのころの佐倉さんのように・・・優しくし・・てっ」

杏子「お、おいマミ!離せ!む、胸が口に・・・」フガフガ


通行人A「なんだなんだ」ザワザワ

通行人B「寝姿の女性が別の女の子に乳を押し付けてる!?」

通行人C「あっ・・・(察し)そういう仕事ね。」

少女K「ズ、ズルイ!私だって織莉子とそんな事したこと無いのに!!」


杏子「見るな、見るなーッ!!」


杏子「だああああああああああ!!(恥)
わかったよ!とりあえずこっち来い!!話合いでやってやる!」

マミ「佐倉さん・・・」


283 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/08 20:19:37.13 En1SucqH0 100/404

路地裏

杏子「ふぅ・・・とりあえず休戦してアンタの言い分を聞いてやる。
ワルプルギスの夜が来るってのは本当かい?」

マミ「ええ。ほぼ間違いないわ。暁美さんから聞いた話でしかないけど」

杏子「んで、あの暁美ほむらって奴と組んでるのは、
そいつを倒すためだけで他意は無いってか。」

マミ「他意・・・ね。」

マミ「本当はあなたが言ったとおりかもしれないわね」

杏子「あ?」

マミ「寂しくて暁美さんを受け入れた。その面もあるかもしれない」

杏子「へぇ、やっぱアンタ誰でも良かったわけだ」


マミ「それだけは違うわ。」

マミ「あなたの事ははあなたの事でずっと心配だったわ」

杏子「な・・・!?今度はあたしを仲間に引き込む気かい?」

杏子「言ったはずだよ。あたしはアンタみたいな正義の味方にはなれないって」

マミ「正義の味方なんかじゃ無いわ」


マミ「独りぼっちになるのが怖くて・・・無理してお姉さんぶってた・・・
私はただの、寂しがり屋の一人の少女よ。あなたの言う通りね」

杏子「!?」


286 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/09 17:15:17.24 LHBEiWBd0 101/404

マミ「魔女と戦ったとき、私は死にかけたわ。頭から食べられそうになったの」

マミ「死への恐怖が、私の体を動けなくしたと思ってたけど・・・本当に怖がってたことは死の先にあった」

マミ「それは孤独」

マミ「自分だけがひとりぼっちの闇の世界へと取り込まれる感覚・・・
あの瞬間それがはっきり解った。」

マミ「私は孤独を恐れている・・・でもそれは、私だけじゃなくて誰もが抱えてるものだと思ったの」


マミ「私以外の誰かにも、一人ぼっちなんかにさせちゃいけないって思ったら・・・
自然に体が動いたわ。」

杏子「・・・誰だよそれ・・・」

マミ「あの状況で誰?ってとぼけるのも凄いわね」


マミ「佐倉さんだって独りぼっちになる必要なんか無いわ。」

マミ「あなたを悪い人になんかさせちゃいけない。
誰かの命を奪ってしまったらきっとあなたは後戻りできなくなる。」

マミ「私をもう一度奮い立たせたのは正義の心なんかじゃないわ。
一人でも多くの、そして自分の孤独を救おうとしてる。単なる自己満足に過ぎないの。」

マミ「もちろん親が魔女の手にかかれば明日を孤独で生きる子供達。
それを救うって考えれば正義の味方とも言えなくは無いけどね。」

マミ「佐倉さんを助けたい。一人ぼっちにさせない。
そして、私のためにも・・・また一緒に、そばにいてほしい。」

マミ「そこに正義があるかどうかなんて、後回しよ」


杏子「・・・」

杏子「それがアンタの本心だとして・・・えらくベラベラとしゃべるんだな。」

マミ「最近出会ったとある人の影響よ。その人は自分の欲望に正直に行動する人で・・・」

マミ「その人ならどうするだろうって思ったら、まずあなたに素直な気持ちを伝えることが大事だと気付けたわ」

杏子「・・・」


マミ「お願い、力を貸してくれないかしら。3人・・・いいえ、バイオリン仮面を含めて4人が協力すれば
ワルプルギスの夜を倒せる確率はそれだけ上がるわ。」

マミ「その上でこの町を縄張りにするのならすればいい、私の事が気に入らなければいつでも
仕掛けに来ると良いわ。」



杏子「・・・考えさせてもらうよ。とりあえず今日のところは引き下がってやる」

杏子「勘違いするなよ。また気にいらねぇ行動をとりやがったらいつでも潰しに行くからな」


マミ「佐倉さん・・・」


タッタッタッ

ほむら「巴さ!・・・・ん?」


~巴部屋~

さやか「マミさん!ぶ、無事だったの!?」

289 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/09 19:12:47.40 LHBEiWBd0 102/404

マミ「ええ、それどころかホラ、完全復活よ。」(もう何も怖くないのポーズ)

ほむら「パジャマのままそれをやるとなかなかシュールね」

まどか「でも、佐倉って人と戦ってたんじゃ?」

ほむら「!そういえばそうよ。佐倉杏子はあなたに危害を加えに来たわけではなかったのね。」


マミ「だから、彼女には腰のリハビリに付き合ってもらってたのよ。
佐倉さん相変わらずテクニシャンだから。おかげで腰から下が絶好調よ」

ほむら「・・・ナニがなんだか。」

さやか(腰のリハビリ・・・突き合う・・・テクニシャン)

さやか(腰から下が絶好調・・・ハッ!!)


さやか「佐倉杏子って・・・マミさんの、その・・・恋人か何か?」

マミ「ふぇっ!?」

まどか「ん」

まどか「言うまでも無く、いやらしい意味じゃないからね。さやかちゃん。」



さやか「い、いや違うよまどか!別に変なこと考えてないって!!
さ、さやかちゃんは天使!人魚姫!いやらしくなんかないぞー。」

まどか「上条君とそんな事してみたいってさやかちゃんが思ってたとしても、
わたしは幻滅しないよ。むしろ、仁美ちゃんのためにも絶対上条君を手放しちゃ駄目だよ。」

さやか「仁美のためにも?」


290 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/09 20:17:16.64 LHBEiWBd0 103/404

まどか「仁美ちゃん、すごい悩んでたの・・・
さやかちゃん以外の人に恭介君が取られるのが我慢できないって。」

さやか「・・・仁美・・・」

まどか「だから、あのままさやかちゃんがナニも行動をとらなかった場合
私が行くしかないって思ってて・・・切羽詰ってたらしいの」

まどか「仁美ちゃんは仁美ちゃんで・・・ものすごく思いつめて、悩んで・・・」

まどか「だから、仁美ちゃんのためにも・・・恭介君をしっかり支えてあげてね。さやかちゃん」

さやか「そっか・・・そうだったんだね・・・」


さやか「魔女の口付けを受けちゃうほどに、仁美は悩んでた。
だから無駄にしないよ。仁美の悩みも。あたしは・・・たとえどんなことがあっても
恭介のそばに居て、アイツを支え続ける。」

まどか「うん!」

ほむら「じゃあ、改めてお祝いの言葉を言わせてもらうわ。」

マミ「あなたの勇気がもたらした幸福よ。一生の自慢にしなさい。」


まどかほむらマミ仁美「上条恭介君とのカップル成立おめでとう!!」


さやか「くぅ~wありがとう!」

さやか「って、なんで仁美が!?」

仁美「さやかさん、おめでとうございます」


まどか「目が覚めてたんだね。」



291 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/09 21:12:58.80 LHBEiWBd0 104/404

さやか「仁美・・・ごめん。」

仁美「・・・何を謝る事があるのです?」

さやか「仁美に先に告白されたら・・とても敵わないって思ってさ。
だから・・・あたしが先に伝えたよ。恭介の事ずっと好きだったから。」

さやか「仁美が先に伝えるか、二人一緒に告白してたらまた違った結果になっていたのかも。
って思うとさ、あたしが抜け駆けしたみたいに思えてきて・・・それで、ごめん。」


仁美「それはお互い様ですわ。
それに、今回に限っては多分私が先に告白しても敗北してたでしょうし・・・」

さやか「・・・どういう事さ?」

仁美「簡単な話です。さやかさんが恭介君の心を射止めるには
ほんのちょっぴり女性的な所をアピールすればよかったのですから。」

仁美「そういう意味では・・・下着のトラップ、お見事でした。」


さやか「あ・・・ほむらがマミさんを迎えに言ってる時のあたしとまどかの会話・・・」

まどか「その時もうすでに意識はあったんだねー↓」

仁美「ええ。狸寝入りさせてもらいました。」テヘッ


仁美「さやかさん・・・恋する乙女には大きく二種類に分かれるのはご存知ですか?」


さやか「・・・?何ソレ?」

292 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 01:07:42.34 XbJNpouG0 105/404

仁美「相手の事に盲目になってしまうタイプと相手の事をなんとなくわかってしまうタイプ」

仁美「さやかさんは前者、私は後者ですわ。」

さやか「う・・・まぁあたしの事は否定は出来ないけどさ・・・」

さやか「仁美は恭介のなにが解ったって言うのさ。」

仁美「・・・秘めた想い。でしょうか・・・」


仁美「きっと恭介君にはさやかさんが好きだという深層心理がありましたけど、
それを思い出さないまま自然にさやかさんを意識しなくなってしまったと、
彼を見ているうちになんとなく解ってしまったんです。」

さやか「・・・当たってる。
恭介は・・・あたしに告白された後、思い出したって言ってた。」


仁美「私が勝てるとしたらそれを恭介君が思い出す前に先手で動くことでしたけど・・・」

仁美「今回は下着のトラップを敷かれてましたから、先手をすでに取られてたんです。」

仁美「ですから、私が先に告白しても勝ち目など無かった。そう思います。」


仁美「別に下着でなくとも、ほんのちょっぴりさやかさんが大胆になるだけで、
恭介君の心はさやかさんに捕まれたまま離れないものになったでしょう。」

仁美「例えば、強引に唇を奪ってみせたり。」

さやか「!!ちょ、ちょっと仁美!?///」

仁美「自然なパンチラやちょっと胸を触らせてあげるとかでも、簡単に落ちたでしょうね。」

さやか「ひ・・・仁美が壊れた!!」


仁美「ですから、完全敗北ですわ。でもさやかさん、私諦めたわけではないですの。」

仁美「さやかさん以外の誰かが恭介君を奪うくらいなら、私が奪いますからね。」

仁美「さやかさんはしっかり彼を捕まえておいてください。」


さやか「お・・・おぉう、くぅ~、こりゃうかつに恭介と喧嘩なんかできないね・・・」

さやか(そして・・・ほむらの言ってることも当たってたな・・・
本当にあたしが恭介を手放したら全力で奪いに来るよ・・・)


仁美「あらためて祝福させてもらいます。おめでとう。さやかさん。」


仁美「ところでここはどなたの家でしょう?私、病院に向かったところまでは覚えてますのに・・・」

ほむら「私が説明するわ」

293 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 09:24:01.62 XbJNpouG0 106/404

ほむら「ここは通称巴部屋。そちらの3年生の先輩の巴マミさんが一人暮らしをしているマンションよ。」

マミ「そんな通称名乗った覚えは無いわ。相撲部屋みたいな呼び方やめてくれるかしら?」

仁美「あっ、どうも初めまして。志筑仁美と申します。」

マミ「巴マミよ。よろしくね」


ほむら「おそらく明日、幻覚か催眠による集団自殺未遂という認識でニュースが発表される。」

ほむら「志筑さん。あなたは訳あってその人たちに巻き込まれていたのよ」

仁美「・・・それは・・・怖い話ですわね。」



ほむら「だからあなたの身柄だけはここで保護させてもらったわ。
授業を抜け出してまで集団自殺なんて、叱られるだけじゃすまないわ。」

ほむら「おそらくこの先、危険な人という認識になるでしょうね。」

ほむら「あなたは集団自殺があった時間帯には上条恭介の病室に
さやかと一緒にいた・・・という事にして欲しいの。」

ほむら「もちろん、集団幻覚に巻き込まれたことが不安なら後日精密検査を受けると良いわ。」


仁美「・・・私はそれで構いませんわ。お気遣いいただいて、ありがとうございます。」

ほむら「もっと言えば・・・上条恭介に告白したという事実が欲しいから後日改めて
病室を伺ってほしいのだけれど・・・」

仁美「!」

さやか「ほむら・・・やっぱりそれだけはよそうよ。仁美にとって傷を深くするような事は・・」


仁美「いいえ。やらせていただきますわ。」

さやか「・・・仁美!?」


仁美「恭介君の口からハッキリとさやかさんが好きだと聞かなければ諦めがつかないですもの。」

仁美「もしかしたら恭介君がノロけてさらに
さやかさんとの絆を見せ付けられる結果になるかもしれませんが・・・」

仁美「それが、さやかさんが恭介君を好きだと知っていながら
慕ってしまった私の、けじめだと思いますから・・・」

さやか「仁美・・・やっぱあんた強いよ。あたしなんかよりよっぽど。
あたしが勝者でいいのかな。って時々思うよ。」

仁美「コホン・・・それに・・・」



294 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 09:39:48.19 XbJNpouG0 107/404

仁美「恭介君に私の気持ちを知ってもらうことで、いつか逆転の目が出るかもしれませんし。」

さやか「うぇ!?」

仁美「告白は失敗しても友達から始めていただければ、
恭介君に擦り寄る他の女の子たちから彼を守ることも出来ます。」

さやか「やっぱ仁美は仁美だな。したたかさというかすごい根性だよアンタ・・・」


まどか「わたしも、あらためて恭介君に挨拶していいかな?
なんかいつのまにか呼びやすくて恭介君って呼んでるし、
友達としてもっと恭介君と仲良くなってみたいの」

マミ「あらあら、美樹さんの彼氏はモテる子なのね。」

さやか「なんか複雑だよ。喜んでいいのか焦ればいいのか。
「あたしの彼氏はこんなにかっこいいんだぞー」って自慢していいのか。」

ほむら「焦ってるほうがあなたらしいわ。
上条君の前で自爆して恥を晒してしまうところが見てみたいわ。」


さやか「ほむら!!このっ!このやろう!!」グリグリ

ほむら「ちょ、さやか!やめ・・やめなさい・・!ヘッドロックは・・」

ほむら「・・・!!さやか、あなた巴さんに負けずとも劣らないモノを持っているわね。」ムニュムニュ

さやか「ほむら!?」

ほむら「これが上条恭介のモノになってしまうって考えたら・・・
少し悔しい気持ちになるわ。男の好きにさせるなんてもったいない」ムニュムニュ

さやか「なななな・・なんでそこで恭介が出てくるのよ!触らせるわけないじゃない!・・・・・まだ(小声)」

まどか「さやかちゃんにセクハラできるなんて、相当レベル高いよほむらちゃん!」


マミ「あらあら、みんな仲が良いのね。マミ姉さん一人は寂しいわ。」

仁美「でしたら、私とお近づきになりませんこと?」

マミ「いいわね。」



さやか「そうだ!今日もお泊まり会しようよ!今日は仁美も一緒にさ!」



296 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 14:13:20.69 XbJNpouG0 108/404

まどか「そういえば、もう放課後の時間帯だね」

仁美「完全にサボってしまいましたわ。家の者がなんて言うか・・・」

さやか「そういう事、だからこのまま学校終わった体(てい)でお泊まり会に以降ってことで!」


ほむら「・・・昨日宿泊会をした当初の目的を忘れてないかしら」

さやか「情報交換でしょ?わかってるって、そっちもなんとかやるって。」


まどか「今日はみんないっぺんに泊まるの?それとも別々?
前もって言ってないからわたしは許可が出るかわからないよ。」

まどか「だから誰か泊まるならまたわたしの家だと思うけど」

まどか「あっ、というか家に電話しづらいな・・・今日のこと多分怒られちゃう・・」

ほむら「なら、私が一緒に謝って行ってあげるわ。」

さやか「じゃあ、まどほむペア決定だね!」


まどか「えっ?わたしと、ほむらちゃん?が、わたしの家に泊まるの?」

ほむら「ささささ、さやか!あ、あなたは来ないの!?」

さやか「昨日と違う組み合わせのほうが面白いじゃん。」

ほむら「でも、鹿目家とお付き合いのあるあなたと違って・・わ、私なんかがいきなり行って
泊めてくれるかしら?」アタフタ

まどか「それよりもまず今日のことパパとママが許してくれるかだよ・・・」


さやか「なんなの?あんた達。まだお互いの距離感つかめなくてまごついてる感じ?」

さやか「これを機会に親友になっちゃえばいいんだよ!転校生の歓迎会だって言えば
まどかの両親なら許してくれそうだけどなー」


まどか「ち、違うの。そうじゃなくてね、」

ほむら「先ほどちょっとした事故があって・・・そのお互いふたりきりだと
意識しすぎて顔をあわせづらいというか・・・///」

さやか「なんだそれ?」

仁美「なるほど・・・そういう事ですか。」ニヤリ


さやか「仁美はマミさんと親睦を深めたいって言ってるからあたしは仁美とマミさんについていくよ。」

仁美「お二人の邪魔しちゃ悪いですものね。」ニヤニヤ

まどほむ「///」


さやか「あたし達は誰ん家泊まる?」



297 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 14:18:09.71 XbJNpouG0 109/404

マミ「私の家はいつでもOKよ。」

仁美「学校をサボってさえいなければ、私の家にご招待したいのですが・・・
ふぅ・・・心が重くて私家に電話する気にもなれませんわ。」

さやか「え!?それってつまり無断外泊するって事?
やめなよ仁美!!連絡なし朝帰りはマジでまずいって!」

仁美「・・・ええ。わかってます。ですがこれを機会にすこし
家庭に逆らってみるのもいいかもしれないと思ってるんです。」

さやか「おぉう・・・不良だねアンタ・・・」

さやか「だったらアタシの家かな。アタシの母さん、そういう仲介はうまいんだ。」

さやか「あたしもいっぱい怒られるかもしれないけど、
仁美の家に母さんから連絡してくれるように頼んでみるよ!」

仁美「さやかさん・・・ありがとうございます・・・」

マミ「美樹さん家でお泊り・・・楽しみだわ。」


さやか「じゃあ家に連絡だね。」

仁美「その前に恭介君に今日はもう病室に行けないと伝えるべきなのでは?」


さやか「あ」

298 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/10 17:54:10.55 XbJNpouG0 110/404

さやか「恭介ゴメン!やっぱり仁美が事件に巻き込まれてたみたいなんだ!」

さやか「だから今日は仁美についていたいんだ・・・病室に戻るって言ったけど・・ゴメン。」

さやか「えっ・・?えっ・・・あ、うん。うん。」

さやか「それじゃあね恭介。明日の朝また来てあげるから。」ピッ


仁美「どうでした?」

さやか「なんかムカつく・・・あたしがいなくても平気みたい。
機嫌がすごいいいらしいの。」

仁美「離れていても通じ合えるという事では無いでしょうか?」

さやか「あの受け答えはそんな感じじゃなかったけどな・・・
まぁ明日は絶対来て欲しいっていってたから信じてやるけどー」


さやか「それと、まどかゴメン!例の紙袋、仮面のアイツにやっぱり取られたみたい。」

まどか「仮面・・・あっ(察し)」

まどか「さやかちゃんの予想通りアレが必要だったってこと?」

さやか「そうみたい」

仁美「仮面のアイツ・・・誰ですの?」

さやか「ああ、いやぁ、こっちの話。じゃ、行こ。」


~病室~

恭介「新たに得るものと失うもの・・・」

恭介「さやブラを失った僕に氷室さんが残していった新しく得るもの・・・」


恭介「それはボイスレコーダーだった。」ピッ

さやか(レコーダー)『恭介・・・大好きだよ』

恭介「繰り返したいと思っていた時間が・・・今この手に・・・録音してくれてたんだね。
ありがとう氷室さん。」


恭介「さすがにこれを何回も聞いてるところをさやかに見られるのは恥ずかしすぎるよね。」

恭介「だから今日は一人で構わない。もう少しだけ余韻に浸っていたいからね。」ピッ

さやか(レコーダー)『大好きだよ』


恭介「・・・」



恭介「素晴らしい。」



恭介「だけど一つ気になるのはこのレコーダーに印刷された製造年月・・・」


「2031年」


恭介「・・・なんの冗談だろう・・・それともこういう名前のブランドなのかな・・」

恭介「今から20年後・・・だよね。」

304 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/11 19:01:53.02 hZbbJINI0 111/404

~夕刻~

巴部屋:無人

美樹ハウス;さやか 仁美 マミ

まど家:まどか ほむら

ほむほーむ:無人

佐倉杏会:杏子

恭介発電所:恭介


そして、町のどこかに・・・氷室。そのまた別のどこかにキュゥべえ。

~まど家~

まどか「ママ、パパ、ごめんなさい。わたし、学校サボっちゃいました。」

ほむら「私が振り回したような物です。ごめんなさい。」


詢子「和子から話は聞いてるよ。素直に謝ったから大目に見てやるよ。」

詢子「さやかちゃんと仁美ちゃんのために頑張ったんだってな。
まどかくらいの年にしかできないやんちゃってヤツさ」

詢子「まどかもアタシの中の人・・・もとい若いころに似てきたのかねえ。」ナデナデ


まどか「あの・・ママ?」

詢子「暁美・・・ほむらちゃんだっけ?転校生の。泊まっていくんだろ?
先に風呂に入っちゃいな。」


ほむら「あ、いえ・・その・・・でも先日美樹さんも泊まっていったのに、その・・迷惑では・・・」

詢子「なに言ってんだ。タツヤの遊び相手が増えるのなら、あたしらはいつでも歓迎するさ。」

詢子「それに、いろいろな話、恭介くんがどちらを選んだかとか興味ある。今夜は寝かさないぞー。」

詢子「なんなら徹夜でおしゃべりすっか。明日私も会社休むからさ。」


まどか「それはさすがに・・・わたし達、明日はちゃんと学校行かなきゃだし・・・」


~美樹ハウス~

さやかーちゃん「えらく中途半端な時間に帰ってくるのねあんた。
また恭介君とこ?」

さやか「ああ、ううん。学校サボったから。」

さやかーちゃん「ふーんそうなんだ。あたしは知らないよ。あんたがどこに高校にも行けなくなっても。
仁美ちゃんやまどかちゃんと同じ見滝原高校に行きたいなら、ちゃんとやりなよ。」


さやかーちゃん「ところで、仁美ちゃんと・・・そちらの、お姉さんは誰だ?なんでうちに?」

305 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/11 20:53:58.04 hZbbJINI0 112/404

~説明中~

仁美「まさか、本当に私の家の者を説得してしまうなんて・・・」

マミ「本当に親子って感じね。話しやすいところとかよく似てるわ。」

さやか「恭介と両思いになったって報告したら、赤飯炊こうとしたのは飛躍しすぎだけどね」


さやかーちゃん「この歳でおばあちゃんかー」

さやか「おい」


~佐倉杏会~

杏子「なーんか、マミのヤツ楽しそうだったな。今日もあの家に誰か集めてんのかな・・・」

杏子「あの頃はマミとあたしだけだったのにな・・・」


杏子「くそ、面白くねー。」ガンッ!


杏子「・・・また後でちょっかいかけてやるか。」


~氷室の一室~

氷室「フォオオオオオオオオ!!」

シュウウウ・・・


氷室「よし、浄化は完了だ。」

氷室「やっぱりさやかの下着が一番僕のソウルジェムと相性がいいらしい。」

氷室「浄化用にさやブラを使用した・・・さやパンは実践用にとっておくか。」

氷室「まどパン、まどブラはどうしよう。浄化用に取っておくのも有りだけど、本人に返したほうがいいかな?」


氷室「ほむらさんへのお土産、という選択肢もありだな。」



~とある場所のキュゥべえ~

キュゥべえ「それぞれの夜・・・か。」

キュゥべえ「バイオリン仮面の正体もわかりかけてきた。
僕は僕の仕事をするだけさ。」

306 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/12 02:44:32.10 /r1/Mgbl0 113/404

~まど家風呂~

ちゃぽん

ほむら「ふぅ・・・」

ほむら「そういえば今日は・・・志筑さんの元へ、巴さんの元へと走りっぱなしだったわね。」


ほむら「疲れた体に・・・いつもとは違う他人のお風呂・・・気持ち良いわ。」


まどか「ほむらちゃーん?入るよ?」

ほむら「・・・!?まどかッ!?」ザバッ↑

ほむら「あ・・・」↓ズブズブ


まどか「ママがお客様の背中ぐらい流してあげなさいって。」

ほむら「えっと・・・それはつまり・・ま、まどかの前で裸を見せないといけないわけよね・・・」

まどか「そうだね。///」

まどか「まだ・・・あの事意識してるの?大丈夫だよ!女の子同士なんだから。」


ほむら「それもそうね・・・じゃあ・・・お願いできるかしら・・・」ザバッ↑

ほむら(事故的にとは言え・・・私はまどかの唇を奪ってしまった・・・・)

ほむら(かつてないほど私の鼓動は高鳴っているけれど・・・
まどかの方からもう意識していないと言われたとき・・・私は少し残念に思ってしまった・・・)

ほむら(まどかを助けたいと思ったとき・・・その気持ちは友情から来るものだと思っていたけれど・・)


ほむら(もしかしたら私は・・・まどかに・・・)


まどか「ほむらちゃんのお肌すべすべー」ナデナデ

ほむら「ひゃうっ!ま・・・まどか!?」


まどか「それじゃ、湯船に戻って。わたしは自分の体を洗うから。」

ほむら「いいえ、私にさせて頂戴。まどかも私の体を洗ってくれたもの、
私が洗わない道理は無いわ。」

まどか「そっか。じゃあ洗いっこだね。おねがいしていいかな?」


ほむら(・・・何かに理由をつけて・・・私はまどかに触れている。我ながら卑怯ね)

ほむら(まどかを助けたいと思って繰り返した数だけ・・・他のまどかを犠牲にしてきたのに・・・)

ほむら(まどかだけじゃない・・・マミ、さやか、杏子・・・)

ほむら(心が通じ合えそうなこの世界でも・・・失敗すればまた繰り返さなければいけないのかしら)


ほむら「嫌よ・・・」ボソッ

まどか「ほ、ほむらちゃん?」


ほむら「もう・・・繰り返すのは・・・嫌・・・」ポロッポロ・・・

まどか「ほむらちゃん!?」


~見滝原銭湯~

杏子「いつもは忍び込むけど、今日はちゃんと金を払ってやるか。盗んだ金だけどな。邪魔するぜー」

マミ「・・・佐倉さん?」杏子「げ」



307 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/12 03:40:49.33 /r1/Mgbl0 114/404

杏子「な、なんでまた会うんだよ!!マミがなんでここにいるんだよ!!」

さやか「3人だとウチの風呂が狭いからに決まってんじゃん。」

杏子「そ、そうなのか・・・って誰だよ!!」

さやか「あんたこそ!!」


マミ「えっと・・・彼女が佐倉杏子さんよ。志筑さんは話にも聞いてないと思うから、
隣町の私の後輩っていう認識で良いわ。」


さやか「!?マミさんの腰のリハビリに付き合った子か!!」

さやか「いやーありがとう、ありがとう!最初話を聞いたときは悪い子かと思ったけど、
うちのマミがお世話になりあした!!おかげで体も治って、胸もこんなに立派に・・・」

マミ「胸は関係ないわよね・・・」ピクピク

杏子「おい、軽々しく手を握るな!マミ!なんなんだよコイツは!?
馴れ馴れしいぞ!後輩の教育くらいちゃんとしろっつーの!!」

仁美「さすがさやかさん。私と初対面の時もこんな感じでしたわ。」


マミ「一時休戦は今日いっぱい有効かしら?」

杏子「・・・ああ、あたしから言い出したことだからな・・・そういう事にしてやんにょ」

さやか「にょ?」

杏子「うるせー!!噛んだだけだ!いちいち突っ込むんじゃねー!」パシッ(タオル)

さやか「にょーっ!!」


さやか「あたし、美樹さやか。よろしくね。」

杏子「このタイミングで自己紹介かよ!!」

さやか「お、あんたもツッコミとかいけちゃうクチ?」

仁美「そうですわね。さやかさんに近しい物を感じます。」


さや杏「「あたしはこんなに騒がしくねー!!」」


仁美「出会ったばかりで息もピッタリですわね」ニヤニヤ


マミ「おいで佐倉さん。洗ってあげる」

杏子「な!?ふっざけんな!!あ、あれであたしが昔に戻ったと思ったら大間違いだ!!」

杏子「言っただろ!また気に入らないことしたらぶっ潰すって!!
今だって後輩連れてなあなあでよろしくやってるじゃねーか!!」

杏子「休戦中じゃなかったらとっくに戦闘だ!のぼせあがってるんじゃねー!」


さやか「銭湯だし、のぼせあがりもするよ?」

杏子「だああああああ!!うぜえ!超うぜえ!!なんだコイツ!なんだコイツ!!」


杏子「こんなのでも傍にいてくれるだけ嬉しいってかアンタ!!いったいどんだけ・・・」

さやか「さっきから話聞いてたらあれだね。」




さやか「要するにアンタ、マミさんの事が大好きなんだね。」


杏子「----ッ!?」

さやか「独り占めしたいんでしょ?」ズバッ

309 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/12 10:32:35.57 AxDVuTqv0 115/404

さやか「詳しいことは聞いてないけど昔師弟関係だったんでしょ?」

さやか「昔はマミさんの理解者が自分だけだったから独り占めできたけど・・・」

さやか「今になってあたし達みたいなマミさんの友達ができたのが悔しいんだ。」


杏子「な・・なななな・・・・」カタカタ

さやか「だから悪の(魔法)少女のフリしてマミさんにちょっかいを掛けようとした。
縄張り狙いだとか心にも無いことを言って、マミさんの気を引こうとしたんだね?」


仁美「・・・師弟関係?なんのでしょう?」

マミ「(魔法)少女としての戦いの・・・としか今はいえないわ」

仁美「まぁ!手料理かなにかですわね!」

仁美「この町はたしかに良い食材であふれてますからね。「縄張り」という喩えも納得ですわ。」


さやか「師弟関係が崩れても心のどこかでマミさんの正義感を理解できるのはあたしだけだー
って考えがあったんだ。だから新しく仲間が出来たマミさんが許せなかった。」

さやか「うんうん。解るよー。あたしも恭介とすれ違ってたままだったら
そうなってたかもしれなかったし。なんであんたの彼女が仁美なのよ!!ってなってたかもしれない」

さやか「何よりマミさんの一番(大事な体の部品)が食べられてたら、
あんたと敵対してたかもしれない。」

仁美「巴さんの一番・・・の得意料理ですか・・・確かに私たちが先に頂いちゃったら
昔のお友達は嫉妬しますわね。」


杏子「だああああ!!ちげーちげー!!ぜってーちげーよ!!」

杏子「あたしは本気でマミを殺(と)りに来たんだ!!」

さやか「うん。マミさんを取るって口に出してるよね。」

杏子「うぜええええええ!じゃあ殺(や)る!だ!!これで聞き間違えようがねーだろ!」



仁美「そ・・・そんな・・・女の子同士で・・ヤるだなんて・・・
禁断の恋の形が・・・ついに最終進化を・・・」

杏子「こいつも残念なヤツかよ!!」

仁美「志筑仁美ですわ。」


杏子「ウザッ」

仁美「ということは先ほどの一番とは料理ではなく巴さんの初めてを私たちが
頂いたら・・・という話になってしまいますが・・」ハァハァ

仁美「わたくし共は基本ノーマルですから巴さんに思いを伝えるのならどうぞお先に。」

杏子「~~///ッ!?」ザバッ


杏子「帰る!!教育がなってねーマミの後輩の子守なんかまっぴらだ!!」

マミ「ちょっと・・・佐倉さん!?」

さやか「あれ、行っちゃった・・・」

仁美「ちょっと洗礼がキツすぎましたかね。」


さやか「あれ?戻ってきた」

杏子「・・・」ちょこん


杏子「体、洗ってないことに気付いた。タダでしてくれるっていうのなら・・・
もらってやる。あたしがお前を利用してる可能性だって有るんだからな。
さっさと・・・しやがれ。マミ・・・さん(小声)」

315 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/12 16:31:21.75 AxDVuTqv0 116/404

マミ「♪~♪~♪」ゴシゴシ

杏子「・・・///」

杏子「マミ・・・また大きくなったよな」ボソッ

マミ「ふぇっ!?」

さやか「え、昔より(胸囲が)幅広くなってるって事・・?」


さやか(と・・・言う事は・・・あたしもマミさんと同じ中学三年生になれば、
今のマミさんくらいになる可能性が!?きょ、恭介に教えなきゃ!)ドキドキ

さやか(ってあたし、ナニ考えてるの!?純だよ!純な付き合いをするんだよ!
恭介を元のさわやかイケメンに戻すためにも過度なサービスは禁止だよ!)

さやか(ああ、でも教えたい・・・じゃなくて・・・
恭介との絆を絶対に離れない物にするためにこの身体をすべて恭介に・・・
ってどこかで考えてるんだ!!だ、駄目だよあたし。ま、まだ中学生なのに!!)

仁美(ぐぬぬ・・・わたしも小さいほうではないのに・・・あれだけはあれだけは・・
お金だけでは買えない物・・・あれがあれば恭介君ももしかして・・・)


マミ(胸の事・・・と好意的に受け取りたいけど・・・
そういえば佐倉さんとお風呂に入ったことなんて無かったし・・・)

マミ(暁美さんが言った巴部屋・・・という表現・・・もしかして私・・・太った?
いいえ、どちらかと言えば、ぽっちゃりしてるのかしら?)


杏子(さっきあたしは・・・アレに挟まれてたんだよな・・・)

杏子(マミの体温が直に伝わってきて・・・あのまま眠れたらどんなに幸せだろうって思ってしまった。)

杏子(くそっ・・・あたしはやっぱり素直じゃないだけなのか?マミと仲直りしてーのか?)

杏子(アレ?そういえばあたし肝心な事わすれてた)


杏子「おいマミ!あたしのあんまんどこにやったんだよ!!」

マミ「えっ!?」ビクン


杏子「とぼけるんじゃねーよ!アンタ、あたしが食おうとしたあんまん押しのけて
胸を押し付けてきたじゃねーか!「まるでよりきろうとする相撲取りみたいに」!!」

マミ「うっ・・・」グサッ

杏子「すりかえたあんまんをどこにやったかって話だよ!」

マミ「あ、あの時は・・・私も小腹が空いてたから・・・その・・・」

杏子「・・・この・・・食いしん坊め!」

マミ「うっ・・うっ・・・」グサッグサッ



マミ「う・・・うわああああん!!」ポロポロ

杏子「な・・・マミ!?」

さやか「ちょっと!マミさん!?」


マミ「太ってないもん!太ってないもん!」

仁美「え、ええ、太ってませんわ。太ってませんわ。
だから落ち着いてください、巴さん!!」アタフタ



杏子「・・・イメージ狂いすぎだぜ先輩・・・」

324 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 07:28:14.16 uOWCNRWl0 117/404

~脱衣所~

マミ「ぐすん」

さやか「駄目だよ杏子、女の子に対して太ってる発言は」

杏子「言ってねー!!マミのヤツが変な意味にばっかり捉えるからだ!」

仁美「一応、形だけでも謝れてみてはいかがですか?」

杏子「ふっざけん・・」

マミ「ぐすん」


杏子「あのな・・マミ・・・」

マミ「なに?」

杏子「ご、ごめんなさ-」

マミ「ん?」ニッコリ



杏子「だああああ!?嘘泣きじゃねえええか!あっぶねええええ!」

杏子「やっぱり今のなし!よく考えれば交戦中だから馴れ合う義理とかねーし!!」

マミ「謝ってくれないの?」ぐすん

杏子「謝らねーよ。」

マミ「ひどいわ!昔はもっと素直な子だったのに!佐倉さんなんて、嫌いよ!!」


杏子「うっ!」ズキッ


さやか「ほら、嫌いだって言われて傷ついてるじゃん、あんた。」

さやか「本当はマミさんに昔のことも含めて謝りに見滝原に来たんじゃないの?」

杏子「それだけはちげーよ。」

杏子「また仲間内でなぁなぁでやってるなら、自分の考えの甘さを思い知らせに来ただけさ」


さやか「それを世間ではやきもちと言うのだよ、杏子ちゃん!!」ムニュムニュ

杏子「わあっ!?何しやがる!!胸をもむな!」

さやか「可愛いやつめ。この、この!」

杏子「離せ、この・・・おい、マミ!やめさせろ!」


マミ(あら?魔法少女の力なら無理やりひきはがすこともできるんじゃ無くて?)

杏子(それもそうだけど、アンタの連れだろ!アンタがちゃんと教育しとくべき問題だろ!
初対面でこれはねーよ、さすがに!)

仁美「こ・・これは、さやかさんとまどかさんの時にも行われた目と目で通じ合う関係!?」

仁美「加えて、女の子同士の親密なスキンシップ、素晴らしいですわ!」

仁美「女の子同士の禁断の恋の形が5角形にも6角形にもなるのですわね!」


さやか「よし、このさやかちゃんが杏子の友達になってやろう。」

杏子「は?」


325 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 08:02:20.43 uOWCNRWl0 118/404

さやか「杏子がマミさんに素直になるための相談役」

杏子「いらねーよ!」

さやか「じゃあ、杏子とマミさんが仲直りするための仲介役だ!」

杏子「言い方が変わっただけじゃねーか!」

さやか「じゃあ、杏子の弟子だ。」

杏子「は?」


さやか「あたし素質持ちなんだよ?もし契約したらあんたの仲間になってやってもいいかも。
この町を縄張りにしたいのなら戦力は必要だよね?」

杏子「必要だけどいらねー。あたしは馴れ合いたくないっつってるじゃん。」

さやか「ふーん。でも、あたしは諦めないよ。杏子につきまとっていつか本音ってやつを
聞かせてもらうからね!」


杏子「あああ!!もう、勝手にしろ!!調子狂うぜこいつ・・・」

さやか「じゃあ、あたし達もう友達だね!よろしく!」

杏子「・・・はいはい。それでいいよ、もう・・・まったく・・・」


マミ「ふふふっ」

杏子「・・・」



さやか「そうだ、あんたも家に来る?」

杏子「・・・今日の寝床に困ってるけどいかねーよ。まだちょっと、
マミと話すのは気まずいからな」

マミ「そうね。太ってるって言われたこと、まだ謝ってもらってないものね。」

杏子「そっちの話じゃねーよ!」


マミ「だったら、はい。私の家のカギ。」

杏子「・・・なんのつもりだよ?」

マミ「寝るだけなら自由に使って構わないわ。美樹さんの家に泊まるから、どうせ留守になるもの。」

マミ「食材に手をつけてもいいけど、
ほどほどにね。私がいるときまたもっとおいしい物を作ってあげるから。」


杏子「・・・」

杏子「ふん、よこせよ」ガシッ


マミ「佐倉さん・・・」

杏子「勘違いすんなよ。ただでもらえるもんはもらってやるってだけの話さ。
冷蔵庫の中のモン、全部食われても後悔するんじゃねーぞ。」


さやか「じゃあ、ここでお別れだね。バイバイ杏子。悪いことすんなよー」

仁美「ごきげんよう。また会えるといいですわね。」

マミ「佐倉さん、またいつでもいらっしゃい。稽古でも食事でもなんでも歓迎するわ。」


杏子「・・・」

杏子「バカなやつ、アタシはホテルに忍び込むのが面倒だからカギ受け取っただけなのに。」

杏子「食材だけじゃなく、金目のもん盗られてもしらねーぞ・・・だから・・・」

杏子「早く家に戻って来いよな」ボソッ

326 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 08:55:28.93 uOWCNRWl0 119/404

~まど家~

まどか「そうなんだ・・ほむらちゃんはその友達を助けるために・・・
この一ヶ月を、ずっと繰り返してきたんだね?」

ほむら「ええ。そして、バイオリン仮面もその能力を有している可能性があるわ。
でなければワルプルギスの夜を知っている事の説明がつかない。」

まどか「わたしは・・・バイオリン仮面の正体は恭介くんだとおもったけど、違ったからなー」

まどか「あっ!でもさやかちゃんの予想は当たってたみたいなんだ。
バイオリン仮面の魔力浄化方法はね・・・」


ほむら「ほむほむ・・・えっ!?下着!?」


~美樹ハウス~

仁美「すぅ・・すぅ・・」


さやか「仁美は寝た?」

マミ「ええ。軽い催眠魔法をかけておいたから間違いないわ。
元々の疲れもあるから明日の朝まで起きないはずよ。」


さやか「じゃあ、マミさんちょっと話そうよ。
昨日ほむらがどんな事を話してくれたか、それとあたしが
バイオリン仮面について解ったこと、情報交換しよう。」


~~~

さやか「そっか・・・ほむらは友達を助けるために・・繰り返してきたのか・・」

マミ「それ以上のことは教えてくれなかったわ。
そして、バイオリン仮面・・・彼も時間遡行者の可能性がある」

さやか「バイオリン仮面も、未来から来たって事・・・?
でも一ヶ月先からって言っても、誰と接点があってそんな事する義理があるんだよって思うけどね」


マミ「そうね・・・彼はもしかしたらそれより先の未来から来た
私たちの知人の誰かかもしれないわ。」

さやか「サングラスかけた顔を見たけど若くても20代いってそうだもんね。」

さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?未来から来たのなら・・・
あたしたちが知っている誰かなの?」


さやか「それとマミさん。あたしが突き止めた彼の事なんだけど・・・」



マミ「えええええええええ!?し、下着ぃ~!?///」


~巴部屋~

杏子「ふぅ~ふっかふっかだぁ~っ!布団があるって幸せー!!」


杏子「でも、このまま寝ちまうのはもったいねーな。
晩酌と行こうぜおい。冷蔵庫も食材がいっぱいだしよぉ・・・」

ガチャッ


杏子「うおおおおおおお、すっげえええええ!!
ま、まるで食材が浄化されたソウルジェムみたいに輝いて見える!」

杏子「これ、全部あたしがいただいていいって事だよな?
だってマミが信用しきってあたしにカギを預けたんだからな!」

マミ(私がいるとき、またもっとおいしい物を作ってあげるから)

杏子「・・・やめだ。今日は買い食いでガマンしてやる。あんまんも食い損ねたしな・・・」

327 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 09:17:11.16 uOWCNRWl0 120/404

店員「いらっしゃいませー」

杏子「あんまんだ。今残ってる分全部もらうぜ」キョロキョロ

店員「?4つで420円です」

杏子(マミのヤツはいないな・・・さやかや仁美のおっぱいも
十分あんまんに擬態できる大きさだけど・・・安心していいかな。)


杏子「500円で払うぜ。ちょっと待ってな」ガサゴソ

杏子「あれ?なんだこの財布?こんなに奥行きあったっけ?」


???「財布では無い!!」


バイオリン仮面「君が手を入れてるそれは、私の社会の窓だ!!」ダバァアアアアアン!!


杏子「うわあああああああああああああ!?」

店員「!?レジに人が寝そべっている!?な、なんなんだコイツはああああああ!?」

328 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 09:19:40.64 uOWCNRWl0 121/404

>>327追記。
一日一回しか変身できないバイオリン仮面が登場したのは
「魔力を浄化した」かつ「0時を超えて日付が変更されていた」から。

330 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 09:47:06.46 uOWCNRWl0 122/404

バイオリン仮面「私の名は、バイオリン仮面!!」

杏子「バ・・・バイオリン仮面!?そうか、あんたが噂のイレギュラーってヤツか!!」


杏子「ってイレギュラーすぎんだろ!!」ズコーッ


店員「け・・・警察・・いや、病院に連絡だ!!」

バイオリン仮面「待ちたまえ。すぐに出て行く。私はこの子が買う分のお金を払いに来たんだ。」ゴソゴソ

杏子「へ、変なところから出そうとしてるんじゃねーよ!!それに余計なお世話だ!」

杏子「ほらよ!500円!釣りはもういらねーぜ!!」


店員「お客さん!それ500円じゃないよ!」

杏子「え?」

バイオリン仮面「それは、私の社会の窓から出したギターピックだ!」

ギターピック「・・・」ほかほか


バイオリン仮面「生温かいだろ?」

杏子「うぎゃああああああ!!き・・きったねえええええええ!!!!!」ペシッ


バイオリン仮面「すまんが君、500円玉が奥のほうに入っててね。私の股間からひっぱりだしてくれないか?」

店員「は・・・はぁ!?」


~~~

店員「ご、ご来店ありがとうございました~」

店員「またのお越しを・・・」


店員「待てません。」



バイオリン仮面「さぁ、佐倉杏子。受け取るがいい。それが君のあんまんだ」

杏子「あ・・・あんまんの温かさが変な意味に感じるぜ・・・」


杏子「それより財布だ!あたしの財布をどこにやった!?」

バイオリン仮面「聞くまでも無いと思うがね」ジィー↓


杏子「ズ、ズボンの中!?そ、そんなところに入れてんじゃねーよ!!」

バイオリン仮面「君に手を差し伸べる勇気があるのならいつでもWELCOME!(ようこそ!)」



杏子「ふっざけんな!!」

バイオリン仮面「どうせ盗んだ金だろう?生活費が欲しかったら私の話を聞くがいい。」


杏子「はあ!?」

バイオリン仮面「佐倉杏子、私の事はパパと呼べ!」

334 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 10:34:56.33 uOWCNRWl0 123/404

~帰り道~

杏子「あ、使い魔」

使い魔「ブーン、ブーン!!」

バイオリン仮面「戦わないのか?」

杏子「グリーフシード落とさないやつ相手に戦うなんてゴメンだね。
アンタも手を出すのなら容赦しないよ。適当に人を食わせて魔女にするのさ。」


バイオリン仮面「・・・やはり君はそういう考え方なのか・・・」

バイオリン仮面「私は戦わせてもらうよ。使い魔でも人を殺傷できる能力は十分あるからね。
ほうっておけない。」

バイオリン仮面「だが、私一人では使い魔すら倒す力を持ち合わせてないんだ。
私の力は魔女たちの動きを止めてる間に他の魔法少女にとどめを刺してもらうものだから。」


杏子「だったら、なおさら見逃すしか無いんじゃねーの?
あたしは使い魔を倒すのに力を貸しはしないよ」

バイオリン仮面「そうだろうな・・・ならば、仕方ない・・・」


バイオリン仮面「・・・」ゴソゴソ

杏子「紙袋?ナニが入ってるんだ?」

バイオリン仮面「むん!」バッ


杏子「水色の・・・布!?なんだアレ?」

バイオリン仮面「チェンジ・マスク!!」ピカッ

杏子「水色の布を顔に被った!?でもマスクは変わってないぞ、
バイオリンがプリントされた黒の生地のままだ」


バイオリン仮面「さやか・・・力を貸してくれ」

バイオリン仮面「フォオオオオオオオオオ!!」


~美樹ハウス~

さやか「うわあああああああ!!」

マミ「!?美樹さん!?どうしたの?」

さやか「わかんない・・でも、ものすごい悪寒がして・・・」


~~~

杏子「!!剣を繰り出した?これがヤツの固有魔法!?」

バイオリン仮面「喰らえ使い魔!スパークエッジ!!」

杏子「ちょっと、ちょっと!ナニしてんのさ!!」ヘンシン!


ガキィン!!(衝突する槍と剣)


バイオリン仮面「!?」

杏子「言っただろ?容赦しないってな。アイツは逃がすんだよ、あたしが決めたことに口を出すのなら、
アンタをパパって呼ぶ話も無しにさせてもらうぜ」

335 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 11:59:59.08 uOWCNRWl0 124/404

~巴部屋~

杏子「ただいまっと。」

バイオリン仮面「お邪魔します」

杏子「言っとくけど、話を聞いてやるためだけに部屋に入れたんだからな。
マミの部屋でナニもすんじゃねーぞ。そうでなくとも男を部屋に入れたなんて知ったら
アイツは卒倒すると思うからな。」

バイオリン仮面(あの使い魔が出た区域は他の魔法少女もいる・・・
あの使い魔が狩られてることを願うしかないな。)


杏子「それで・・?パパと呼べってのはどういう話だよ?」

バイオリン仮面「簡単な話だ。ワルプルギス討伐に向けて、君は私に協力する。
その代わりに私から衣食住すべてを提供してやろうという事だ。」


杏子「その話、本当だろうな?」

バイオリン仮面「もう盗みをしないと誓うのならね。」

杏子「そうか・・・パパっていうのはいわゆる養父の意味かい。
いいぜ、本当の話なら協力してやる。だけどあたしがいい子ちゃんになった訳じゃないからな。」


杏子「わざわざ盗みに行くのが面倒だから施しをくれる者にノッてやってるだけさ。」

バイオリン仮面「それでも構わないさ。君が盗みをしなくなる結果には変わらないからね」

杏子「・・・マミと同等のお人よしかい?アンタ。」


バイオリン仮面「さて、財布を返そうか。当分の生活費を入れておいた。
元々のお金は強奪した物だから警察に届ける。問題ないね?」

杏子「だ!か!ら!財布が生温かいっつーの!くれた金でソッコー新しい財布買うからな!」


バイオリン仮面「それとだ杏子、ワルプルギス討伐までの特訓は私が見てやるからな。」

杏子「はぁ!?特訓?必要ねーよ。あたしはマミと別れても一人で生き延びて来たんだ。
あたしの実力が疑わしいのなら実戦で証明してやるぜ?」


バイオリン仮面「だが、君はとある能力を失ったはずだ。」


杏子「!!」


バイオリン仮面「それを取り戻さなければ、いくら体術が素晴らしくても
余計なダメージを受けることは必至だろう。」

杏子「あんな力・・・いらない・・・もう欲しくも無い・・・」

バイオリン仮面「なぜだ?」

杏子「・・・あんたに言う義理はねーよ。」


バイオリン仮面「協力関係を築くために・・・もう少し素直になってもらわなければ困るのだが・・・」

バイオリン仮面「仕方ない・・・聞き出すとしよう!」バッ

杏子「バイオリン!?そんなものどうするつもりだ!?」


バイオリン仮面「3曲!!「萌えか?そこが萌えなのか?」」♪~♪~♪


杏子「おい!?うるせーぞ!ここはマンションだってわ・・すれ・・た・・か・・」

♪~♪~♪

杏子(!?口が・・・思い通りに動かない?いや・・違う・・・勝手に動く・・・!?)

杏子「あたしが・・・能力を手放した理由は・・・」

337 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 12:51:34.82 uOWCNRWl0 125/404

(杏子、契約してからマミとのコンビ解消まで自白中)

※アニメ本編しか知らない読者はフェアウエル・ストーリーかTDS一巻を
鑑賞して、どうぞ。

~~~

バイオリン仮面「そんな事があったのか・・・ほむらさんに聞いた話では股聞きだったから、
いまいち詳細が解らなかったよ」

♪~♪~♪

杏子「本当はあたしは・・・マミさんに会いに来ただけだったんだ。」

杏子「それで、もしマミさんが変わらずに優しい笑顔のまま迎えてくれたら・・・ごめんねって言いたくて・・」

杏子「でも・・・あの頃あたしがいた場所に・・・
マミさんの優しさに魅せられた他のヤツがいるって思ったら・・・なんだか寂しくて・・・悔しくて・・・」


杏子「本当は素直に謝れば・・・マミさんなら許してくれるって知ってる・・・でも、
その優しさがかえってあたしを苦しめるんだ・・・」

杏子「だって・・・あたしが・・・あたし自身を許してないから・・・」

杏子「家族を死なせたあたしは・・・本当は誰からも許されちゃいけないんだ・・・
でも、マミさんはそんなあたしに優しくしようとする・・・それがたまらなく痛い。」


杏子「だから・・・マミさんを攻撃した・・・マミさんさえあたしを悪の魔法少女だと
罵ってくれれば、何もかも自業自得にできる気がして・・・あの頃のあたしを正当化できる気がした。」

杏子「でも本当は・・・違うんだ・・・マミさんはあたしにとって残された最後の家族なんだ。」

杏子「本当はマミさんに否定されることが解決方法じゃないってことも頭では理解できてる・・・
マミさんが友達としてじゃなく・・・家族としてアタシを迎えてくれたとき・・・
あたしは・・・あの時の事を自分で許せる気がするんだ。」


杏子「マミさんはあたしにとっての姉さんだ。でも・・・家族を救えなかったあたしに・・・
またあの暖かさに甘える資格なんか無い気がして・・・」

♪~♪・・・ピタッ


杏子「ハッ!?」


杏子「て、てめえ!?ナニしやがった!!な、なんでアタシの口から・・・デタラメばかり言わせやがるんだ!!」

バイオリン仮面「デタラメでは無い!」



バイオリン仮面「それは君の本心だ!!」


杏子「なん・・・だと・・・?」



338 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 14:14:50.87 uOWCNRWl0 126/404

バイオリン仮面「3曲!!「萌えか?そこが萌えなのか?」この曲の効果対象は
人間および魔法少女!能力は「萌え」部分=「デレ」の部分!つまり「本音」を聞き出す!」



バイオリン仮面「これでわかっただろう?君が能力を取り戻すには
あの頃の自分自身を許す必要がある。」

杏子「認めねー!認めねーぞ!そんなの!なにがあたしの本心だ!今のは違う!!」

杏子「それに、自分を許すことなんてもっと認めない!あたしのせいだ!
あたしの勝手な祈りのせいで家族が死んだんだぞ!」


杏子「マミにだって・・・今さら素直になんかなれない・・・あたしは・・
あたしは・・・」


バイオリン仮面「素直になんてならなくてもいいさ。」

杏子「!?」


杏子「へぇ・・・あたしの本心とやらを自白させた割には意外な説法だね。
あたしはてっきり素直になっちまえとでも言うのかと思ったよ。」

バイオリン仮面「必ずしも嘘が悪いこととは言わないさ。
相手を傷つけないための優しい嘘だってある。」


バイオリン仮面「君が町を出て行くときに巴さんに言った言葉も、
彼女をこれ以上傷つけないための嘘だと言える。」

バイオリン仮面「ただ、自分を大切に思ってくれた人に対して、
優しい嘘も素直な気持ちも言えなかった私のようにはなってはいけない。」


杏子「・・・あんたも家族か誰かを・・・失ったクチかい?」


バイオリン仮面「誰かを傷つけないための嘘ならいくらついても構わない。
だが杏子・・・君の嘘は、自分自身を傷つけている。」

杏子「・・・あんたにナニがわかるんだよ。って、本心聞き出したんだっけ」


バイオリン仮面「巴さんに素直になれないならなれないなりの謝り方があるさ。
だから照れる必要も気負う必要も無い。」


バイオリン仮面「そして・・・いつか優しい嘘・・・つまり幻惑魔法が
必要になるときが必ず来る。」


バイオリン仮面「その時こそ君は能力を取り戻すだろう。
何故なら君の祈りもまた、優しい嘘から始まったのだから。」


バイオリン仮面「では、また会おう杏子。明日以降の寝床は見滝原ホテルのロビーで決めよう。」ゴソッ


杏子「おい、ちょっと待て」




杏子「なんで、マミの下着を大量に持ち帰ろうとしてるんだ?」



340 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 14:43:13.25 uOWCNRWl0 127/404

バイオリン仮面「欲しいからね」

杏子「欲しいか欲しくないかで言えば、あたしも欲しいぞ」

バイオリン仮面「えっ?」

杏子「うん?」


バイオリン仮面「なるほど、君は巴さんの下着が欲しいのか。その心情こそが
実は巴さんを慕っているという何よりの証拠に・・・」

杏子「本当は新品がいいけどな。替えの下着がいつまでもあるわけじゃないから
盗ってもいいっつーなら、マミのでも盗ってくぜ」


バイオリン仮面「・・・君は・・・巴マミの使用済み下着だから欲しいというわけでは無いのかい?」

杏子「は?なにそれ?訳わかんねー。新品ならまだしもお古だぜ?
おさがりなんて事情が無ければゴメンだね。」

バイオリン仮面「そこに価値があるのだよ、佐倉君。」

杏子「それがわけわかんねーんだって!」


杏子「つーか、あんた男だろ?女物の下着なんか履いてどうすんのさ?
女装趣味でもあるのかい?」

バイオリン仮面「それは私とはまた違ったタイプの魔法使いだね。」


バイオリン仮面「まてよ・・・杏子、君は・・・他人に下着を譲るという行為に抵抗を覚えないタイプなのか?」

杏子「あ?代わりにナニかくれるっつーのなら問題ないぜ。金だったり食いモンだったり。
使用済みなんかもらってナニが嬉しいのかはわけわかんねーけどな。」

341 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 15:06:06.41 uOWCNRWl0 128/404

バイオリン仮面「じゃあ単純に私が用意した新品の下着と交換するというのは?」

杏子「いいんじゃねーの?」

バイオリン仮面「素晴らしい。君は最高の永久機関だよ・・・佐倉杏子。」


杏子「・・・?わけわかんねぇ。とりあえずマミの下着置いてけよ。
あたしがナニ言われるかわかんねーからな。」

杏子「ナニに使うかわからねーけど、使用済みの下着が欲しいなら
あたしのをやる。その代わり新品をもってこいよ。」


バイオリン仮面「了解だよ、杏子。でもマミブラの方は君には無い輝きがあるんだ。
一枚くらい持っていっても・・・」


杏子「大きさって言いたいのか・・・?殺すぞ・・・」





342 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 15:26:53.69 uOWCNRWl0 129/404

~野外~

バイオリン仮面「変身時間はまだあるね・・・さっきの使い魔がいないかも兼ねて
パトロールしよう」


~まど家~

まどか「すぅ・・・すぅ・・・」

ほむら「ま・・まどかの寝姿が目の前に・・・」ドキドキ


まどか「ほ・・むらちゃ・・ん」

ほむら「まどかが・・・寝言で私の事を・・・」

♪不吉なBGM


まどか「わたし・・・魔女には・・・なりたくない・・・」

ほむら「!?」


まどか「う・・うえっ!?」ガバッ


まどか「なに・・・?今の・・・?」ハァハァ


ほむら「ま・・ど・・か・・・?」


ほむら「まどか!?どうしたのまどか!?」

ほむら「すごい汗よ!まどか!ねえ!」




まどか「また・・・ほむらちゃんが出てくる夢を見た・・・」

まどか「生生しくて・・・肌触りがあって・・・夢じゃない・・・
きっとどこかで・・・経験してきた・・・「何か」が見えたの・・」


まどか「ねぇほむらちゃん・・・もしかして、
時間を繰り返して助けたい友達って・・・わたしの事?」

ほむら「!!・・・そ・・それは・・・」


まどか「じゃあもう一つ・・・こっちだけはちゃんと答えて欲しいことなんだけど・・・」



まどか「魔法少女は・・・魔女・・・になるの?」

~続く~

343 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 15:40:22.71 uOWCNRWl0 130/404

:オクタビアのテーマ

銀河万丈:「九曲!!バイオリン仮面」!!

まどか「ほむらちゃん答えて!」

恭介「いやああああああ!!!」

杏子「さすがマミの制服だな。胸が余るぜ・・・ってやかましいわ!」

マミ「上条君・・・そのまま私の手を握ってみて。」

さやか「バイオリン仮面が・・・未来人?」

氷室「な?パパと呼んだほうが都合がいいだろ?」


ほむら「何も知らなくていい。私があなたを守るもの」


銀河万丈:「勃ちあがらなければ男じゃない!!」



345 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/07/14 15:51:11.28 uOWCNRWl0 131/404

~現在公開可能な情報~

バイオリン仮面、変身の制約

①魔力が十分に浄化されてなければ変身できない。

これは体力的な問題といえる。

②日付変更したら前の変身解除がたとえ日付変更直前でも変身出来る。

これは制約としての問題。より大きな力の意思により
コントロールされてる何よりの証拠。

3曲!!「萌えか?そこが萌えなのか?」

相手の「デレ」要素、つまり本音を聞きだすことが出来る楽曲。
曲名は彼が愛した例の女性の日常シーンでのとあるセリフである。


チェンジ・マスク

謎の生地を顔にかぶることにより、生地の元々の持ち主の特性を一度だけ
使用することが出来る。ただし、自分の魔力以上の事は出来ない。
生地を被ったバイオリン仮面が何故剣を使えたか、
何故美樹さやかに異変が起きたのかは一切の謎である。

【中編】に続く。

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