ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々と
やらせてもらっている。
さて、今日のお客さんは…
カランカラーン
佐天「いらっしゃ、って御坂さん!来てくれたんですね」
御坂「こんにちは佐天さん。いやぁ、佐天さんのお店くるの久しぶりねぇ」
元スレ
佐天「喫茶サテンへようこそ!」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1268407853/
佐天「あぁそっか、結構久しぶりになるんですかね?」
御坂「最後に来たのいつだか覚えてる?」
佐天「御坂さんの結婚式の前…ですかね?」
御坂「あれから来てなかったのか…」
佐天「御坂さん新婚で…旦那さんの方もいろいろ大変でしょうし」
御坂「あははは…覚悟はしてたけど確かに大変よ。予想外の家族がもう一人いたしねぇ」
佐天「そう考えると、なんか新婚って感じあんまりしませんね」
御坂「まぁ最初は戸惑ったけどねぇ~。でも思いのほかいい子だったわ、食費が凄いけどね」
佐天「よかったら今度一緒に来てくださいよ。喫茶店なりのおもてなししますよ?」
御坂「一緒にって旦那?それとも…我が家の大食らい?」
佐天「みなさん一緒にいらしてくださいよ。お店潰されるほど食べられちゃかないませんけどね。」
佐天「ところで何か注文あります?」
御坂「そうね、やっとお店にこれたんだしちゃんと注文しなきゃねぇ。」
佐天「珈琲とか割と評判いいんですよ?珈琲通の太鼓判です」
御坂「うぅ~ん、苦いのはちょっとねぇ。紅茶と…あっ、アップルタルト美味しそうね。これ頂こうかしら」
佐天「さすが御坂さん、お目が高いですね!」
御坂「お?もしかして自信ありのメニュー?」
佐天「ふふふふ…何を隠そう新メニューでまだ誰にも食べさせていないんですよ。感想お願いします」
御坂「…なにかしら。ちょっと地雷臭がしてきたわ」
佐天「そんなことありませんよ。喫茶サテンはお客様に変なものは出しません!」
御坂「そ、そうよね。ちょっと軽率だったわ」
佐天「いやぁ、私もまだ味見してないんで感想が凄く楽しm」
御坂「ちょっとまてゴルァッ!!」ガシッ
佐天「ひょっ!みしゃかしゃん、しゅがでてましゅよ。しゅが」
(ちょっ!御坂さん、素が出てますよ。素が)
御坂「素はこっちじゃなわよ!っていうかお客様に変なもの出しませんって言ったのはどの口かなぁ?」グニグニ
佐天「失礼ですね!変なものじゃないですよ、結構材料とかこだわってるんですからね?」
御坂「じゃぁ、まず佐天さんが味見してからお客さんに出せば…」
佐天「いやぁ~、おはずかしながらダイエット中でして一口食べたらがっつり行きそうで怖いんですよねぇ、アハハ」
御坂「意思が弱いうえにすごくおいしいこと前提ってかなり自信かね。でも、それだけ自信があるなら大丈夫そうね。それじゃぁ、それ頂くわ。」
佐天「まいどあり!」
御坂「そういえば初春さんもたまにここのお手伝いしてるって聞いたけど今日はいないの?」
佐天「あぁ、初春はいま配達中なんですよ」
御坂「配達?」
佐天「実は最近、ピッツァを始めまして」
御坂「ピザなんて始めたの…佐天さんなんでもありの喫茶店目指してるの?」
佐天「ピザじゃありません、ピッツァです!まぁ、それでピッツァの配達も始めたんですけどね」
佐天「やっぱり専門店じゃないんでバイクとかないんですよ。で、仕方なく徒歩か自転車で配達してるんです。」
御坂「でも、それだと時間かかっちゃわない?」
佐天「そこで初春の出番なわけです!」
佐天「この際時間がかかるのはあえて目をつむってもらってですね」
御坂「うんうん」
佐天「初春の能力でピッツァの保温をして貰って時間がかかってもいつでもできたてのピッツァが食べれるってのを売りにサービスを始めてるんです」
御坂「…てことは配達は初春さんが全部?」
佐天「はい。初春が手伝えない日はピッツァデリバリーは休みです!」
御坂「佐天さん…悪いこと言わないからやめた方がいいわ。初春さんのためにも」
佐天「えぇ~、いいアイディアだと思ったんですけど」
御坂(佐天さんってなんだかときどき残念よね)
佐天「うぅ~ん、初春ピッツァ……あっ、御坂さんご注文の紅茶とアップルタルトです」
御坂「あら、味見してないっていうから心配だったけど、すごく美味しそうじゃない!」
佐天「だから自信はあるんですって」
御坂「それじゃぁ、さっそくいただくわ!」
御坂「うん!美味しい!佐天さん、これイケるわ!」
佐天「よかったぁ。自信あったんですけどやっぱり目の前で食べられるとやっぱり緊張しますね」
御坂「これは家で留守番してる人達にも食べさせてあげたいわね」
佐天「良かったらお土産用に包みますよ?」
御坂「そう?助かるわ。食べ物にうるさいから話だけすると『不幸だぁ』だの『自分だけズルいんだよ!』って馬頭されるに決まってるから」フフフ
佐天「ふふふ、御坂さん幸せそうですね」
御坂「え?そ、そうかしら?」
佐天「えぇ、幸せの絶頂って感じですね。すごくニヤニヤしてましたよ」
御坂「ニヤニヤって…まぁ、確かにそうね。すごく幸せよ」
佐天「くぅ~妬けますねぇ」
御坂「佐天さんは誰かいい人いないの?」
佐天「私はこのお店が恋人ですかねぇ~」
御坂「おおっ、仕事に生きる女ねぇ。でも、たとえばお客さんで誰かいい人とかいないの?」
佐天「お客さんですか?………いない…ですかね?」
御坂「なんだか意味深な間ね」
佐天「そ、そんなことないですよ!」
打ち止め「ん?なんだか嫌な感じが!!、ってミサカはミサカは女の直感を働かせてみる!」
御坂「まぁ、そのうちいい報告が聞けることを期待してるわ。ときどき初春さんにも探りいれたりして」
佐天「やっ、やめてくださいよ!御坂さん!」
御坂「アハハハ、あぁ~やっぱりいいわこういう学生時代の懐かしいノリ」
佐天「やっぱり結婚しちゃうとこういうの懐かしいですか?」
御坂「うぅ~ん、結婚したからっていうのは違うわね」
御坂「確かに結婚したからこういうのが懐かしいって言うのはあるわ」
御坂「でも、これを懐かしいと思えるのは佐天さんや初春さんたちのおかげよ」
佐天「え?」
御坂「あの頃は学園都市第3位とかいうだけで周りは憧れの目で見ることはあっても対等な友達ってなかなかいなかったからね」
御坂「あなた達みたいに一緒に笑ったり泣いたりしてくれる友達がいたから、私はあの頃が懐かしいと思えるのよ」
佐天「うぅ~…みしゃかさぁ~ん」ウルウル
御坂「え?ちょっ、なんで涙目になってるのよ佐天さん!?」
佐天「だってみしゃかさんが私達のおかげとかいうかりゃぁ~…」エグッ
佐天「年取ったんですかね…最近昔を思い出すと涙もろくて仕方ないです」チーンッ
佐天「それにしても癒しを提供するはずのマスター泣かせてどうするんですか御坂さん!」
御坂「佐天さんなんだかちょっと見ない間に感情の起伏が激しくなったわね…」
御坂「って、もうこんな時間?そろそろ行かなくちゃ」
佐天「もう行っちゃうんですか?」
御坂「晩御飯の準備に、やりくりが大変だからねぇ…スーパー寄ってかないと」
佐天「主婦ですねぇ~」
御坂「フフッ、でも元気そうでほんとに今日は安心したわ」
佐天「私もです、きっとまた近いうちに来てくださいね。今度は家族みんな一緒に」
御坂「そうね、次は佐天さんの目当てのお客さんが来てる時をねらって来るとするわ」
佐天「ちょっ!御坂さん!?だからそんな人いないって言ってるじゃないですか!!」
御坂「はいはい、分かってます分かってます。それじゃぁね、佐天さん」カランカランッ
佐天「御坂さんにはやっぱり敵わないなぁ…って、あぁ!御坂さんアップルタルト忘れてますよ!!」
ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。
次のお客さんがくるまでしばしおやすみ
おわり