【前編】
の続きです。
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一方通行「なンでも屋さンでェす」
【前編】
【後編】
(窒素通行)
一方通行「コーヒー屋さンでェす」
(ですの通行)
一方通行「占い屋さンでェす」
(原子通行)
一方通行「ほぐし屋さンでェす」
(番外通行)
一方通行「コーヒーでも買いに行くかァ」
ウィーン
<いらっしゃいませー
一方通行「……」ドレニシヨッカナー
垣根(向こう行きてぇんだけどなー、すげぇ邪魔)
一方通行「あ、すいませン」
垣根「あ、いえいえ」
一方通行(右だァ)スッ
垣根(左よ!)スッ
一方通行「……」
垣根「……」
一方通行(左よォ!)スッ
垣根「右だ!」スッ
一方通行「……」イラッ
垣根「……」イラッ
垣根(落ち着け俺、こういう時は次に相手が動くのを待つんだ)
一方通行「……」シーン
垣根「……」シーン
垣根「いや動けよてめぇ!!」
一方通行「あァ!?てめェが動くの待ってたンだぞこっちは!」
垣根「うるっせぇんだよ!てめぇが動くべきだろ!!」
一方通行「うっぜェ、死ね」
垣根「……あぁ?てめぇ、どっかで会った事あるか?」
一方通行「あン?」
垣根「いやどっかで見た事あるなーって」
一方通行「あー……俺も覚えがあるかもしれねェ」
垣根「本当か?どこで見た?」
一方通行「オマエ先週のウルルンに出てなかったかァ?」ウーン
垣根「オーケー、てめぇが喧嘩売ってるのはよくわかった」
垣根「!」
垣根「はっ、おいおい……どっかで見た事ある面だと思ったら」
垣根「クソったれの第一位様じゃないですか」
一方通行「あァ?誰だてめェ?」
垣根「第二位、未元物質の垣根帝督だ」
一方通行「え、あのていとくンですかァ?すごいっすねェ」
垣根「まぁよ」フフン
一方通行「まァ知らないンですけどね」
垣根「……」ピキッ
一方通行「で、そこどいてくれねェ?」
垣根「バカか、なんで俺がお前に道を譲らなきゃなんねぇんだよ」
一方通行「え、だってレジ行けねェもン」
垣根「え?ああ、すまん」スッ
一方通行「ったく……」
垣根「それより聞いたぜ第一位」
一方通行「何を」
垣根「お前、料理店開いてるそうじゃねぇの」
一方通行「おォ」
垣根「ったく、情けねぇ奴だ……こんな奴がメインプランとはな」
一方通行「はァ」
垣根「あ?」
一方通行「悪ィけど安い挑発には乗らねェよ」
垣根「はは、そんなに堅気の仕事が楽しいってか?」
一方通行「うン」
垣根「あぁ?」
一方通行「楽しいンだなこれが」
垣根「おいおい、自慢かよそりゃ」
一方通行「オマエもやってみりゃわかる」
垣根「そんなの…………無理に決まってんだろうが」
垣根「俺は闇に染まり過ぎてるからな」
一方通行「今度店に来てみろ、面白いシスターを紹介してやるよ」
垣根「シスターだと?」
一方通行「あァ、原子崩しを説き伏せた程のシスターだからなァ」
垣根「……何者だよそいつは」
一方通行「ベッタベタの綺麗事に救われる事もあるンだぜェ?」
垣根「……ちっ」
一方通行「じゃあなァ」スタスタ
垣根(堅気の仕事、か)
一方通行「……」ピタ
一方通行「おォ」
垣根「んだよ、まだ何か用か?」
一方通行「諦めないで」キラン
垣根「真矢さん……」
それから2日後――――。
オルソラ「オルソラが、お店に、キター!でございますよー」オー
一方通行「もォ大丈夫そうだなァ」
オルソラ「ええ、もう完全復活なのでございます」
一方通行「あのツインテールは明日にでも復帰できるみてェだしなァ」ゴローン
オルソラ「お世話になりました」ペコ
一方通行「え、お前ここ辞めるのかァ?」
オルソラ「え?いえいえ、看病をしていただいたお礼でございますが……」
一方通行「まァ特別なにもしてねェけどなァ」
オルソラ「は、裸を……見られたのでございます……」
一方通行「裸ァ?いつ見たよ」
オルソラ「シャワーを浴びていたら、一方通行さんが飛び込んで来たのでございましょう?」
一方通行「……そうだっけェ?」
オルソラ(い、言わなきゃ良かったのでございますね……///)
ガララッ
一方通行「らっしゃっせェー」
オルソラ「で、ございますよー」
麦野「やっほ、来たわよ」
絹旗「こんにちは」ペコ
一方通行「あン?原子崩しじゃねェか」グデー
麦野「……相変わらずダラけてるわね」
オルソラ「まぁ、第四位様でございますわね」
浜面「おぉ!美人シスターさん!?」
オルソラ「え?」
滝壺「……はまづら」
フレンダ「浜面は結局ブチコロされるわけよ」
一方通行「ン?ガンダムかァ?」
オルソラ「一方通行さん、マンダムでございますよ」
麦野「アイテム、でございますよ……」
絹旗「超お腹すきましたー!」
オルソラ「来ていただいてありがとうございます」コト
滝壺「どうしてシスターさんがいるの?」
オルソラ「私はイギリス清教の布教の為に来たのでございますよ」
フレンダ「へー、本物ってわけだ」
オルソラ「オルソラと申します」ペコ
フレンダ「へ?私はフレンダよ」
滝壺「滝壺理后です」ペコ
オルソラ「あ、元はローマ正教のシスターでございますよ」ニコニコ
滝壺「おるそらは守備範囲が広いんだね」ニコニコ
フレンダ「……」
浜面「……面白いシスターだな」
一方通行「ねみィ」ゴロンゴロン
麦野「鮭定食ね」
絹旗「私はラザニアで」
フレンダ「サバの味噌煮!」
滝壺「ハンバーグステーキ」
浜面「俺は……カツ丼で」
一方通行「はい」コトトト
フレンダ「はっや!なんでもうできてんのよ!?」
オルソラ「ちょちょいのサッ、でございますよー」ネー
一方通行「そうでございますよォ」ネー
絹旗「あ、そういえばオルソラさんは風邪治ったんですね」
オルソラ「今日から復帰したのでございますよー」
絹旗「よかったです、料理長の奮闘のおかげですね」ニヘッ
オルソラ「?」
一方通行「どうなンだよ、マンダムはァ?」
オルソラ「ランダム、でございますよー」
フレンダ「アイテムよア・イ・テ・ム!」
麦野「うーん、特に変わりなし、かな?」
オルソラ「……」ショボン
麦野「あ、いや……殺しは控えてるかな?うん」
浜面「確かに最近麦野は暴走してねーな」モグモグ
滝壺「うん、むぎの優しくなったかも」
麦野「はぁ?」
オルソラ「まぁ、それは何よりでございますね」ニヘッ
麦野「え?あ……あ、あぁ、そうね、うん」
オルソラ「?」ニコニコ
麦野「はぁ、まったく……」
フレンダ「……結局あのシスターって何者なわけ?」ヒソヒソ
浜面「わかんねぇけど、あの麦野を抑えるとかすげぇ」ヒソヒソ
オルソラ「ハンバーグのお味はいかがでございますか?」
滝壺「美味しいよ、オルソラ料理上手だね」
絹旗「いや、そりゃ調理担当してるくらいですから……」
一方通行「コイツは副料理長だからなァ」フフン
滝壺「そうなの?すごいね」キラキラ
オルソラ「それほどでも……」テレッ
一方通行「ン?そのハンバーグ作ったの俺じゃねェ?」
オルソラ「ええ、そうでございますね」
滝壺「えっ」
オルソラ「隠し味はオリーブオイルでございますよー」ヘイ
一方通行「そうでございますよォ」ヘイ
滝壺「???」
フレンダ「ぷっ……あはははっ」
麦野「ふふ、相変わらずだねアンタら」
麦野「あー、バッカらし」
絹旗「何がですか?」
麦野「アイテムの仕事よ」
一方通行「あン?」
麦野「なーんかね、オルソラのせいで最近狂っちゃうんだよね」
オルソラ「わ、私のせいでございましょうか?」
麦野「まったく……アンタみたいのが上層部に1人でもいれば結果は違ったのかもね」
一方通行「バァカ、学園都市潰す気かァ?」
麦野「ふふ、確かに……」
一方通行「まァでも……くっだらねェ仕事は減るかもなァ?」
絹旗「私も超そう思います」
滝壺「オルソラ、統括理事会に立候補すれば?」
オルソラ「どこら辺が狂ってしまってるのでございますか?」
滝壺「えっ」
麦野「……狂ってた調子が、アンタのせいでまた戻ったって事よ」ニコニコ
浜面「あの滝壺がついていけてない……」
フレンダ「もしかしなくても……かなりの猛者?」
オルソラ「皆さんは私が引っ張り出すのでございますよー」
フレンダ「えっ」
浜面「えっ」
滝壺「一本釣り?」
オルソラ「残念ながら私は手が2本しかないのでございます……」
フレンダ「???」
一方通行「クカカッ、暗部を振り回す修道女なンてオマエくらいだなァ」
麦野「本当よ、困ったシスターだわ」
一方通行「足りない分は俺が手伝ってやればいいンだろォ?」
オルソラ「ええ、4本の手で4人引っ張れますわ」
滝壺「でも1人余っちゃうよ?」
絹旗「浜面は超最後でいいですよ」
浜面「……は?」
絹旗「そろそろ行きますか」
麦野「そうね、長居しちゃったし」
オルソラ「もう帰ってしまわれるのでございましょうか?」
浜面「何だ?寂しいとか言ってくれるのか?」
オルソラ「はい……皆さんとお話するのはとても楽しいのでございますので」ショボン
滝壺「オルソラ、また来るね」
フレンダ「結局こんな美味しいサバの味噌煮は初めてなわけよ」
一方通行「今度は塩焼きでも振舞ってやろォか?」ゴロゴロ
フレンダ「期待しとくね」
オルソラ「……第四位様」
麦野「麦野よ、麦野沈利」
オルソラ「麦のん様……」
麦野「麦野よむ・ぎ・の!」
オルソラ「……ふふ」ニヘッ
麦野「ん、また来るわね……オルソラ」
オルソラ「はい、お待ちしているのでございます!」
オルソラ「いい人達でございましたね」
一方通行「ン?そうかァ?」ゴロゴロ
オルソラ「ええ、とっても楽しかったのでございます」
一方通行「良かったじゃねェか……縁が増えてよォ」
オルソラ「縁……」
オルソラ「……」ニヘラ
一方通行「さァって、片付けますかァ」
オルソラ「はい」
一方通行「えー、洗い物多いのでございますゥ」
オルソラ「ふぁいとー、でございますよー」オー
一方通行「ちっ……はいはァい」カチャカチャ
オルソラ「ふふっ」ニコニコ
次の日――――――。
黒子「今日から復帰しますわ」
一方通行「ツインテールが!お店に!」
オルソラ「キター!でございますよー!」
黒子「……へ?」
一方通行「さっそくだが昼にいつもの事務所に出前頼むわァ」
オルソラ「出前道一直線でございますね」
一方通行「うまい、ザブトン2枚」ポイ
黒子「」モフッ
黒子「……久しぶりなのでツッコミ魂に火が点きそうですの」
オルソラ「そしてーかーがやーく」
一方通行「ウルトラソウッ」
オルソラ通行「ヘイッ」ババーン
黒子「」
一方通行「よォし、お食事屋さン開店でェす」
オルソラ「おー、でございますよー」オー
黒子「お、おー」オー
オルソラ「ミートソーススパゲティでございます」
黒子「はい、ミートソースでーす」コト
オルソラ「ラザニアできたのでございますよー」
黒子「ラザニアです、お熱いのでお気をつけくださいませ」コト
オルソラ「シーザーサラダ完成でーす」
黒子「シーザーサラダですの」
黒子「おしぼりですか?ただいまお持ちいたしますわ」
オルソラ「白井さん、おしぼりでございます」サッ
黒子「ありがとうございますの」
一方通行「……」zzz
黒子「起きろですの!働けですの!!」
一方通行「エビピラフ」
オルソラ「エビがプリプリでございますね」モグモグ
黒子「エビピラフでございます」コト
一方通行「天ざるうどン」
オルソラ「コシがしっかりとしてるのでございます」チュルチュル
黒子「お待たせしました、天ざるうどんですの」コト
一方通行「金華豚のXO醤炒め」
オルソラ「このコクがなんとも……」モキュモキュ
黒子「金華豚のXO醤炒めでございます」コト
一方通行「昼飯でも食うかァ」
オルソラ「お腹いっぱいでございます」ケプ
黒子「オルソラさん!つまみ食いにも程がありますの!!!」
黒子「では後ほど器の回収に参りますので」
黒子「ありがとうございましたー」ペコリ
黒子「ふぅ、出前する時はテレポーターで良かったと思いますわ」シミジミ
黒子「さて、帰りますか」
シュンッ
黒子「ただいま戻りましt」
一方通行「……」zzz
オルソラ「ふっ、これがティンベーとローチンの基本戦術なのでございますよー……すぅ……」zzz
黒子「」
黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
黒子「なんだかとても疲れましたの……」グデー
一方通行「おォ、奇遇じゃねェかァ」ダラーン
オルソラ「食後は眠くなるのでございますよー……」ヘニョーン
黒子「……私は違う種類の疲れなのですわ」
一方通行「……おォ」ウツラ
オルソラ「白井さんが1人、白井さんが2人……」ウツラ
黒子「なんか嫌ですわ……というか本格的に寝に向かってますわね」
――――――。
ガララッ
青ピ「すいまっせーん」
一方通行「……」zzz
オルソラ「ふふ、『魔弾タスラム』とでも名づけましょうか………」zzz
黒子「エターナルフォースブリザードォォォぉぉ……ふみぃ……」zzz
青ピ「」
一方通行「ちょっと出てくる」
黒子「あら、どちらへ?」」
一方通行「外の空気を吸いてェンだ」
黒子「混む時間帯までにはお戻りくださいな」
一方通行「へいへい」スタスタ
一方通行「……ねみィ」グデーン
インデックス「あれ、料理長?」
一方通行「あァ?こないだの貧乏シスターか」
インデックス「貧乏はとーまなんだよ!訂正して欲しいかも!」
一方通行「あそォ」ゴロン
インデックス「公園でなにやってるの?お店は?」
一方通行「休憩中ですゥ……お前もなンか飲むかァ?」ハイ
インデックス「ありがとうなんだよ!」テテッ
インデックス「ぷはー、喉が潤うんだよ!」
一方通行「そりゃよござンしたねェ」ダラーン
インデックス「……ベンチは座るものなんだよ」
一方通行「なァ、お前も魔術側なのか?」
インデックス「うん?どちらかと言えばそうなるね」
一方通行「オルソラが言ってたンだけどよォ」
インデックス「なになに?」
一方通行「魔術と科学、共に生きてく事はできねェと思うかァ?」
インデックス「……そうだね、どうだろ」
インデックス「私はとーまと一緒に暮らしてるから……そういう意味では共生になると思うけど」
一方通行「最近のガキは進んでますねェ」ヒョーゥ
インデックス「あっ、ち、違うんだよ!そういう事じゃないんだよ!!」
インデックス「でもやっぱり……根本的には交わらないんじゃないかな」
一方通行「だよなァ、俺もそォ思うぜ」
インデックス「私も、魔術と科学は仲良くなるといいなって思うんだよ」
一方通行「無理だろォな……統括理事長が認めない限りな」
インデックス「統括理事長って?」
一方通行「学園都市のトップだァ、そいつが魔術サイドだったら面白いのになァ」
インデックス「意外と魔導師だったりして!」
一方通行「クカカッ、そいつは面白ェな……傑作だぜェ」
インデックス「まぁ万が一にもあり得ないと思うけどね」
一方通行「違ェねェ」
インデックス「さて、ごちそうさまなんd」グゥ
一方通行「……」
インデックス「ぁぅ……」キュー
一方通行「クカカカッ、食わせてやるから店来いよ」
インデックス「ほ、本当!?」
一方通行「おォ、食いっぷりがいい奴は料理長としても嬉しいからなァ」スタスタ
インデックス「さっすが料理長!ありがとうなんだよ!!」テテッ
別の日ーーーーーー。
佐天「そっか、じゃ白井さんは本当に出ずっぱりなのかー」
初春「ええ、なのでジャッジメントも結構大変で」
佐天「でも一回行ってみたいなー、そのお店」
初春「でも白井さんが言うには『疲れる』らしいですよ?」
佐天「第一位の超能力者と本物のシスターでしょ?会ってみたいよ」
初春「本当、佐天さんって好奇心で生きてるようなもんですよね」
佐天「うーいーはーるー?なんか言った?」
初春「え?い、いえいえ……なんでもありませんよ!」
佐天「よし、なら行ってみよっか!」
初春「え、本当に行くんですか?」
佐天「レッツゴー!」ブンッ
ガララッ
佐天「白井さーん、来ましたよー」
初春「こ、こんにちはー」
黒子「あらお2人とも、いらっしゃいませ」
佐天「噂の第一位さんとシスターさんはどこですか?」キョロキョロ
初春「佐天さん、失礼ですよ」
黒子「あ、お2人ならば……」
一方通行「や、やるじゃねェかオルソラァ……」プルプル
オルソラ「あ、一方通行さんこそ……流石でございますね」プルプル
初春「」
佐天「あれって……マッチタワー?」
黒子「暇を持て余した方々の遊びですの」
佐天「あ、あの!第一位さんですか!?」
一方通行「あン?」
ガシャンッ
オルソラ「……倒れてしまったのでございます」ショボン
一方通行「オマエ……面白ェな、最っ高じゃねェか」ゴゴゴゴ
佐天「ひぃっ!?す、すいません!すいません!!」
黒子「ほらお2人とも、お客さんですのよ」
一方通行「客だァ?」
佐天「は、はい!白井さんの友達の佐天涙子って言います!」
一方通行「ちっ、客なら仕方ねェな」
佐天(怖っ!これが第一位の威圧感!)
一方通行「あン?」
佐天「い、いえ!なんでもありません!」
オルソラ「私はオルソラと申します」ペコ
初春「あ、初春です、白井さんと同じジャッジメントやってます」ペコ
オルソラ「綺麗なお花でございますね、生花でしょうか?」
初春「ええ、生花です……聞いた話だとオルソラさんは本物のシスターだそうですが」
オルソラ「ジャッジメントさんでしたか、ご苦労様でございます」
初春「え?あ、いえいえ……」
オルソラ「生花なのに、枯れないのでございましょうか?」
初春「は、はい、大丈夫です」
オルソラ「私はイギリス清教のシスターでございますよー」ニコニコ
初春「はぁ……」
一方通行「頭ン中お花畑と頭の外お花畑かァ……」
佐天「え、さりげなく酷い事言ってません?」
黒子「ご注文はどうします?」
佐天「ナポリタンで」
初春「私は……明太子スパでお願いします」
佐天「うわ!すっごい美味しい!」
初春「本当ですね、とても美味しいです」
オルソラ「ありがとうございます」
一方通行「ベクトル調理法にかかれば楽勝だなァ」グデー
佐天「ベクトル調理法?それが能力ですか?」
一方通行「あァ?ンなわけあるか……俺の能力は『一方通行』、ベクトル変換だよ」
初春「ベクトル変換?聞いた事ありませんね」
オルソラ「一方通行さんのお料理はとても美味しゅうございますよ」ニヘラ
佐天「え?え、ええ、そうでございますねー」
初春「佐天さん、うつってますよ」
佐天「で、その時初春がですね……」
初春「や、やめてくださいよ佐天さん!」
黒子「あらあら、相変わらずですのね」
佐天「そうなんですよー、あはは」
初春「もう……そろそろ行きますか?」
黒子「あら、もう帰られますの?」
佐天「結構長居しちゃいましたし」
初春「そうですね、行きましょうか」
佐天「ごちそうさまでした!とっても美味しかっt」
一方通行「オルソラ!こっちだァ!」ハヤク
オルソラ「あ、あわわ……このままでは脱線してしまうのでございますね」カチャカチャ
一方通行「クソが……第一位の演算力ナメンじゃねェぞ!!」カチャカチャ
佐天「」
初春「……チクタクバンバンしてますね」
黒子「非常に仲良しなお2人なんですの」
黒子「はい、はい……わかりました、向かわせますので、はい」
一方通行「出前かァ?」グデー
黒子「いえ、先程カレーライスを出前した所からの電話なのですが……」
黒子「すごい勢いで『このカレーを作った料理人を呼べ!』と言って聞かないんですの」
一方通行「はァ?」
黒子「クレーム、というものでしょうか?」
オルソラ「一方通行さんのカレーは天下一品でございますのに……」
一方通行「めンどくせェなァ……住所」
黒子「こちらですわ」
一方通行「ン、行ってくるわァ」スタスタ
黒子「お気をつけてー」
オルソラ「あ、天下一品と言ってもラーメン店の事ではございませんので」アセアセ
黒子「……オルソラさん、日本大好きなのですわね」
一方通行「お食事屋さンでェす」
アレイスター「おお、待っていたよ」
一方通行「おら、料理長が来ましたよォ」
アレイスター「わざわざすまないな」
一方通行「で、俺の作ったカレーに文句でもありやがるンですかァ?」
アレイスター「いや……このカレーは素晴らしい」
一方通行「あン?」
アレイスター「私は長く生きてきたが、こんなに美味しいカレーは初めて食べた」
一方通行「ほォ、嬉しい事言ってくれるじゃねェか」
アレイスター「そこで、この美味さの秘密を是非とも聞きたいと思ったのだよ」
一方通行「……」ドウシヨッカナー
アレイスター「…………頼む」
一方通行「ちっ、企業秘密なンだけどなァ、しょうがねェ」
アレイスター「おお!」
一方通行「何十種類ものスパイス、たくさんのフルーツ、特製ブイヨン、そして隠し味にコーヒーとオリーブオイル」
アレイスター「……」フムフム
一方通行「辛味、甘味、うま味、酸味、苦味、まろみ」
一方通行「こいつらが織り成すハーモニーがこのカレーの秘密だ」
アレイスター「……っ!?」ガタンッ
一方通行「辛いだけ、甘いだけ、美味いだけのカレーなら誰でも作れる」
アレイスター「…………」ガタガタブルブル
一方通行「だが、これだけまろみのあるカレーを作れるのはウチだけだぜェ?」フフン
アレイスター「まろみ……法の書に加えなければ!!」
一方通行「法の書ォ?」
アレイスター「ああ、私の記した魔道書だ」
一方通行「あン?お前魔導師なのかァ?」
アレイスター「実はそうなんだ……って、あ」
一方通行「ン?」
黒子「あ、大丈夫でしたか?」
一方通行「あァ、なンか統括理事長の弱み握ったァ」
黒子「えっ」
オルソラ「弱み、でございますか?」
一方通行「法の書ってのを書いた本人らしくて、学園都市のトップは魔導師だったって事ォ」
オルソラ「えっ」
黒子「ま、魔導師……!?」
オルソラ「法の書をって……え?」
一方通行「なンかカレーの極意を新たに書き加えるって言ってたなァ」
一方通行「学園都市の秘密は俺が握ってるンだぜェ?」フフン
黒子「そ、それを今ここで喋ってよろしかったのですか?」
一方通行「え、ダメなのかァ?」
黒子「え?」
オルソラ「あら?」
一方通行「ン?」
黒子「オルソラさん、ちょっと宜しいですの?」
オルソラ「ふぁい、ふぁいふぉ……」
黒子「……とりあえず飲み込んでくださいな」
オルソラ「……はい、なんでございましょう?」
黒子「近いうちにお姉様の誕生日があるので……プレゼントのお買い物にお付き合いいただけませんか?」
オルソラ「まぁ、第三位様の」
黒子「ええ、いかがですの?」
オルソラ「喜んでお付き合いしますわ」
黒子「本当ですか?では明日の定休日にお願いしたいのですが……」
オルソラ「構いません」
黒子「ありがとうございますの!」
一方通行「オルソラァ、コーヒー」グデー
オルソラ「はーい」パタパタ
黒子「言い忘れておりましたが、お姉様はお子様趣味ですの」
オルソラ「と言いますと?」
黒子「こういった……カエルが大好きなのでございますわ」
オルソラ「あら、ではその可愛いカエルさんではいけないのでしょうか?」
黒子「私としては、これを機にお子様趣味を脱却してもらいたいんですの」
黒子「なので大人っぽ過ぎない、かつ子供っぽ過ぎないものをチョイスしたいんですわ」
オルソラ「なるほど……難しいですね」ウーン
黒子「無理を言って申し訳ありませんわ」
オルソラ「そのカエルさんの他に好きな物はあるのでございましょうか?」
黒子「あ、クマのぬいぐるみをいつも抱いて寝ておりますわ」
オルソラ「……それは意外でございます」
黒子「ええ、もうちょっと第三位としての威厳を自覚していただきたいんですけれど」ヤレヤレ
オルソラ「……」ウーン
黒子「これに決めましたわ!」
オルソラ「大変いいチョイスだと思うのでございますよ」
黒子「オルソラさんのアドバイスのおかげですの!」
オルソラ「いえいえ」
黒子「ところで、その包装紙はなんですの?」
オルソラ「これは私からという事で、第三位様にお渡し下さい」ガサッ
黒子「え、よろしいんですか?」
オルソラ「ええ、ほんの気持ちでございますが」
黒子「……お姉さまも喜ぶと思いますの」
オルソラ「だといいのですけれど……」
黒子「確かにお預かりいたしましたわ」
オルソラ(やっぱり本人が好きな物を渡すのが一番でございますね)ニヘッ
黒子「お姉様!お誕生日おめでとうございますの!」
美琴「ありがと、覚えててくれたのね」
黒子「もちろんですわ!これはプレゼントですの!」
美琴「うわー、高そうな髪留め……無理したんじゃないの?」
黒子「いいえ、お姉様の為ですから!」
美琴「そっか、ありがと……大切にするわ」
黒子「あ、あとオルソラさんからプレゼントを預かってましたの」
美琴「オルソラさんから?え、いいのかな」
黒子「一緒にプレゼントを選びに行った時に買っていましたわ」
美琴「今度お店行ってお礼言わなきゃ……なんだろ」ガサガサ
黒子「私も内容までは聞いておr」
悪魔のぬいぐるみ<コンニチハ
美琴「」
黒子「」
美琴「えっ」
黒子(『あ、クマのぬいぐるみ』→『悪魔のぬいぐるみ』……さすがですの、オルソラさん)ウン
次の日ーーーーーー。
一方通行「ツインテール、オマエちょっとなンか作ってみろ」
黒子「え、私がですの?」
一方通行「おォ、万が一俺がいねェ時はオマエに任せるかもしれねェし」
黒子「わかりましたの!」ブンッ
黒子「ミネストローネとピラフですわ」
一方通行「ほォ」モグモグ
黒子「お、お味はいかがでしょう?」
一方通行「へェ、中々リーズナブルだな」モグモグ
黒子「味!味の評価!!」
一方通行「じゃあ……アズナブルだな」ウン
黒子「じゃあって!そこはシャアですの!!いやアズナブルもおかしいけども!!!」
オルソラ「とても美味しいのでございます」
黒子「オルソラさん、本当ですか?」
オルソラ「ええ、とてもクリエイティビティでございますよー」
黒子「クリエイティビティってなんですの!?」
一方通行「オラ、次」
黒子「ナポリタンですの」コト
一方通行「ふむふむゥ」モグモグ
黒子「いかがでしょう?」
一方通行「ン、むゥ……これはまた一段とマンダムじゃねェか」
黒子「マンダム!?」
オルソラ「少ししょったりとしているのでございます」
黒子「しょったり!?」
一方通行「しょっぱいとまったりの中間だ」
黒子「まろみ、マンダム、しょったり……もう意味がわかりませんわ」
黒子「お2人とも、もうちょっとちゃんとした言葉を使ってくださいな」
一方通行「温暖化のせいで……」イヤー
黒子「何でも温暖化のせいにするなですの!」
オルソラ「サブプライムローンのせいで……」イヤー
黒子「サブプライムローンもダメですの!!」
ガララッ
木原「よぉ」
一方通行「あン?木原くンじゃねェか」
黒子「料理長の知り合いですの?」
木原「コイツの育ての親だよ」
黒子「あら、そうでございましたか」
黒子(あ、こないだ言ってた木原さんとはこの方でしたのね)
木原「あ?てめぇが風邪引いたってやつか?」
一方通行「違ェよ、風邪ひいた奴はあそこの……」
オルソラ「殿中でござる、殿中でござるでございますよー……ふみゅぅ……」zzz
一方通行「絶賛昼寝中のシスターだァ」
木原「……随分日本通なシスターだなオイ」
ーーーーーー。
オルソラ「アナタのおかげで大事に至らずに済みました、感謝いたします」ペコリ
木原「いや、俺もコイツの成長を感じられたから構わねぇよ」ホクホク
黒子「?」
木原「しっかし……魔術サイドの人間がよくすんなりと来れたもんだな」
一方通行「俺もそれが不思議だったンだよなァ」
オルソラ「し、しかし、おかげでバスルームでハプニングが発生したのでございます……」カァッ
木原「あん?」
一方通行「……俺の予想だと、『コイツなら別に問題ない』って思われたンじゃねェかと」
木原「あー……なんとなくわかるぜぇ」
黒子「……ええ」
オルソラ「?」
木原「見るからに絶対スパイとか向いてなさそうだしな」
黒子「ええ、スパイどころか意気投合してそのまま仲良くなりそうですの」
一方通行「……もしかしてそれが狙いで、俺らは既に術中に嵌ってるとかァ?」
オルソラ「あ、木原様……イギリス清教はいかがでございますか?」
一方通行「……」
木原「……」
黒子「……」
オルソラ「はい?」
一方通行「ねェな」ウン
木原「ねぇ」ウン
黒子「ないですの」ウン
オルソラ「???」
オルソラ「『チャンチャンバラ、チャーンバラー』……でございますか?」
一方通行「違ェよ、『チャンバラバラ、チャーンバラー』……だっつーの」
オルソラ「なるほど、それで『侍戦隊シーンーケーンージャー』、に続くのでございますね?」
一方通行「あっぱれ」ウン
木原「……すいぶん仲いいなオイ」
黒子「ええ、普段はオルソラさんのお父さんのような振舞いですけど」
木原「……」
木原(あのシスターの父親のように振舞っている、だと……?)
黒子「まるでただの頑固親父ですわ」ヤレヤレ
木原(俺はアイツの育ての親、という事は……)
黒子「まぁ確かにオルソラさんを心配する気持ちはわかりまs」
木原「誰がお祖父ちゃんだコラ!!」
黒子「えっ」
木原「ん?」
一方通行「あン?」
神裂「……オルソラと連絡が取れません」
神裂「他のシスターによると、布教活動で学園都市に行ったっきり……という事ですが」
神裂「……まさかどこかの組織に攫われたのでしょうか」
神裂「……」グゥ
神裂「……お、お腹が空いては捜索もままなりませんね!」
神裂「うん?あそこのお店に入ってみましょう」
ガララッ
一方通行「いらっしゃませェ」グデーン
オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー?」
神裂「」
オルソラ「あら?」
一方通行「あン?」
黒子「オルソラさんのお知り合いですの?」
神裂「お、オルソラ!?こんな所でなにを?」
オルソラ「布教活動とお手伝いでございます」
神裂「えっ?」
――――――――。
神裂「なるほど……ご迷惑をおかけしてます」ペコ
一方通行「いや、こっちは助かってるぜェ?」ゴロンゴロン
オルソラ「ところでどうなさったのでございましょう?」
神裂「アナタから一切連絡が来ないから心配して探してたんです!」
オルソラ「まぁ、それは申し訳ありませんでした」
神裂「まぁ、無事ならそれでよかったです……」
神裂「そろそろイギリスへ帰りましょう」
オルソラ「えっ……」
黒子「えぇ!?」
一方通行「あン?」
神裂「もう何ヶ月も離れているではないですか、そろそろ帰らなければ」
オルソラ「……」
黒子「え、オルソラさんイギリスへ帰っちゃうんですの?」
オルソラ「……」
一方通行「まァ確かに、いつまでもここにいるわけにはいかねェよなァ」
オルソラ「っ!」
一方通行「なンだよ」
オルソラ「……イヤでございます」
神裂「え?」
オルソラ「できれば……帰りたく、ないのでございます」ギュゥ
黒子「オルソラさん……」
神裂「しかしですね、アナタはイギリス清教の……」
オルソラ「はい、私はイギリス清教のシスターでございます」
オルソラ「ですが……まだ、このお食事屋さンでのお手伝いを続けたいのでございます」
一方通行「……オルソラよォ」
オルソラ「……はい」
一方通行「お前は副料理長っつっても、手伝い要員だろォが」
オルソラ「…………は、ぃ」
一方通行「お前の本分は修道女だ、違うかァ?」
オルソラ「う…………そ、そうで……ございま、す」ギュッ
一方通行「お前の居るべき所はここじゃねェだろォがよ」
黒子「料理長!」
一方通行「うっせェなァ」
オルソラ「……」
一方通行「我が儘言うンじゃねェ」
神裂「オルソラ、ここでの生活は楽しかったですか?」
オルソラ「は……い、とっても楽し、かった……ので、ございます……」ポロポロ
神裂「……オルソラがお世話になりました」
一方通行「オルソラ」
オルソラ「……なん、で……ございましょ、う?」ポロポロ
一方通行「俺も楽しかったぜェ?」
黒子「うぇ……ヒッグ、私も……楽しかったですの」
オルソラ「うぅ……うぁぁ……」
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
オルソラ「まだ……帰り、たく……ないのでございますよ……」
神裂「……オルソラ、3日後に帰りますよ」
オルソラ「……」
一方通行「オラ、返事はァ?」
オルソラ「は、い……」
神裂「3日後に空港で待ってますね」
ガララッ
黒子「オルソラさん……イヤですの、離れたくないですの」
一方通行「バカ野郎ォ、無理な事言ってンじゃねェよ」
黒子「し、かし……うわぁぁぁぁぁぁん」
オルソラ「白井さん……」ギュッ
一方通行「……お前、今日で終わりなァ」
オルソラ「えっ……」
一方通行「もォ来なくていい、荷物の準備でもしてろ」
黒子「そんな……急すぎですの!」
一方通行「ちっ……」ガシガシ
オルソラ「……」
一方通行「まァた未練残っちまうだろォが」
オルソラ「そ、それは……」
一方通行「お前は学園都市にはいられませン」
オルソラ「……」
一方通行「それは事実なンだ、受け入れろォ」
黒子「それはっ!……あまりにも非情ですわ!!」
一方通行「残される側より、離れる側の方が遥かに辛ェンだよ」
一方通行「お前もそれくらい汲んでやれ」
黒子「……しかし!」
一方通行「オルソラ、ここでのお前とのやりとり楽しかったぜェ?」
オルソラ「はい、私もでございます」
一方通行「……見送りは、行けねェ」
オルソラ「……構いません」
一方通行「……オルソラ」
オルソラ「……なんでございましょう?」
一方通行「あー……風邪、ひくなよォ?」
オルソラ「ええ、お気遣いありがとうございます」
一方通行「……」
一方通行「ちっ……じゃあなァ」スタスタ
バターン
オルソラ「……」
黒子「……酷いです、あんまりですの」
オルソラ「いえ、私の事を想っての事なのでございましょうし」
オルソラ「私としても準備の時間をいただけた事はありがたいのでございますよ」
黒子「オルソラさんは……それでいいんですの?」
オルソラ「……ええ、構いません」ニコッ
黒子「う、うわぁぁぁぁぁん!」
オルソラ「よしよし、でございますよー」ナデナデ
黒子「で、電話も……ひっく、メールも、いっぱい……いっぱいしますの!」
オルソラ「ええ、私も頑張って操作を覚えますわ」
黒子「グスッ……絶対、絶対遊びに行きますの!」
オルソラ「ええ、お待ちしてるのでございますよ」ナデナデ
黒子「だから、ヒグッ、だから……オルソラさんも遊びに来てくださいな!」
オルソラ「はい、是非」ナデナデ
――――――――。
黒子「えぐっ……ご迷惑を、おかけしましたの」ペコリ
オルソラ「いえ、そんな事ございませんわ」
黒子「今までありがとうございました」
オルソラ「私こそ」
黒子「……では」
オルソラ「……はい」
3日後――――――。
オルソラ「……」
神裂「オルソラ、行きましょう」
オルソラ「……ええ」
神裂「待っているのですか?」
オルソラ「いえ、そんな事はございませんよ」
神裂「……どうしてあんな下手な勧誘の仕方だったのですか?」
オルソラ「え?」
神裂「本来勧誘は得意だったのでは?」
オルソラ「……いえ、買い被りすぎでございます」
神裂「……そうですか」
オルソラ「はい」
オルソラ「……」
オルソラ(……とっても、楽しかったのでございますよ)
オルソラ「ありがとうございました、一方通行さん、白井さん」
ーーーーーー。
必要悪の教会女子寮
オルソラ「なんだか久しぶりでございますねー」
神裂「ふふふ、実際久々でしょう?」
オルソラ「ちょうどお昼時でございますね」
神裂「ええ、昼食にしましょうか」
オルソラ「……あら?」
神裂「……厨房に誰もいませんね」
オルソラ「珍しい事もあるのでございますね」
神裂「きっとオルソラがいないので食堂離れしてしまったのですね」
オルソラ「とりあえず私が作ります」
神裂「お願いしますね」
オルソラ「パスタ、でよろしいですか?」
神裂「ええ」
チャッチャッ
オルソラ「……」
黒子『オルソラさん!つまみ食いはいけませんの!』
オルソラ「……」
ジュー……
一方通行『ン、パスタだけは敵わねェなァ』ゴロン
オルソラ「……」
一方通行『ナスビ買って来い、チビナスビだけに』
黒子『うまくないんですの!私はパシリではありませんわ!!』
一方通行『下っ端はパシリですゥ、いいから行って来い』ゲシッ
黒子『痛いですの!蹴らないで下さいな!!』
オルソラ「……」
神裂「オルソラ?どうしました?」
一方通行『オルソラのソースはこう……まろったるいよなァ』
黒子『だからまろったるいってなんなんですの!?』
オルソラ『白井さん、某掲示板でも有名らしいのでございますよ』
黒子『え、そうなのですか?』
オルソラ『ええ、【あの店のパスタはテラまろスwww】とか……』
黒子『』テラマロス
一方通行『天気がいいなァ』グデー
オルソラ『そうでございますねー』ダラーン
一方通行『コーヒーうめェなァ』ゴロン
オルソラ『紅茶が美味しいです』ゴロゴロ
黒子『営業時間中ですの!!!』
オルソラ「……」ポロポロ
神裂「お、オルソラ!?」
オルソラ「すみ……ません、なぜか……手が動かないので、ございます」ポロポロ
神裂「オルソラ……」
神裂「アナタは……本当にあのお店でのお手伝いが楽しかったのですね」
オルソラ「……は、い」
神裂「……今日の昼食は何か買いに行きましょうか」
オルソラ「すみません……」
ガチャッ
シェリー「あん?オルソラ、帰ってたのか?」
オルソラ「……」コシコシ
オルソラ「あらシェリーさん、お久しぶりでございますね」
神裂「シェリー、どうしてこんなに人がいないのですか?」
シェリー「料理上手のオルソラがいなかったからじゃない?」
オルソラ「……」グゥ
神裂「……」グゥ
シェリー「ぷっ、なんか買って来いよ」
オルソラ「ふふ……そうした方がよさそうでございますね」
神裂「角のパン屋さんへ行きますか」
オルソラ「ええ、そうしましょう」
神裂「あそこの焼きたてを食べれば寂し………………え?」
オルソラ「?どうかなさったのですか?」
神裂「いや、え……あ、あれ!?え!?」
オルソラ「え?ああ、寮の隣にこんな建物が建っ…………」
【お食事屋さン・グレートブリテン及び北アイルランド連合王国店】
神裂「」
オルソラ「」
神裂「え!?だ、だって3日前には……え?」
オルソラ「ど、どういう事なのでございましょう?」
神裂「え…………えぇぇぇぇぇ!?」
オルソラ「???」
神裂「と、とりあえず中を覗いて見る事にしましょうか」
オルソラ「え、ええ、そうしましょう」
ガララッ
ガヤガヤ……
ルチア「シスター・アンジェレネ、野菜もしっかり食べなさい!」
アンジェレネ「うぅぅ……こんなに沢山食べられませんよ……」
アニェーゼ「いいじゃないですか、野菜くらい」モグモグ
ルチア「ダメです!修道女たるもの好き嫌いなど……え?」
オルソラ「」
神裂「」
一方通行「へァっしゃっせェー……って、ンだよオルソラかよ」
オルソラ「…………えっ?」
ルチア「シスター・オルソラ!お帰りなさい!」
アニェーゼ「遅いんですよ、どんだけ布教してたんですか」
アンジェレネ「お、おかえりなさい」
オルソラ「え……あ、あら?」
神裂「いや、え?」
一方通行「ボーっとしてねェで手伝えオルソラァ!」
オルソラ「え、あ……へぁ?」
一方通行「俺がダラける暇ねェだろォが!」プンスカ
アニェーゼ「いや、良い事じゃないですか」
オルソラ「ど、どうしてアナタがここで……」
一方通行「あン?看板見てねェの?」
オルソラ「【お食事屋さン】と書いてたのでございますが……」
一方通行「2号店ですの!」ハイ
オルソラ「」
3日前、オルソラと別れてから――――。
―――――――――――――
―――――――――
バターンッ!
アレイスター「ん?」
一方通行「おォ、音速旅客機出せコラ」
アレイスター「なに?」
一方通行「ちょっと用があってイギリスまで行かなきゃならねェンだ」
アレイスター「無理だな」
一方通行「なにィ?」
アレイスター「私用で許可が出せるものか、ましてや序列第一位が外出など……」
一方通行「ふゥン」
アレイスター「私と直接交渉するなどトチ狂ったのか?」
一方通行「あァ?何言ってやがる」
アレイスター「……」ピク
一方通行「これは交渉じゃねェ、命令だ」
アレイスター「……ほう?」
アレイスター「ふ、私の正体をネタに脅す気か?だが生憎とs」
カパッ、ドプププププ……
一方通行「カレー入りまァす」
アレイスター「目が!目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
一方通行「おらおらおらァ!!」
アレイスター「ああ!このコク!このまろみ!!」
一方通行「ならとっとと許可しろボケ」トププ
アレイスター「くっ……退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!」
一方通行「けっ、強情なのは勇気とは言えねェな」
アレイスター「な、何をするつもりだ?」
一方通行「トンカツ入りまァす」ポイポイ
アレイスター「あっ、やめて!鬼!鬼畜コンボ!!」
一方通行「許可、できるなァ?」
アレイスター「わ……わかっ、た……」ビクンビクン
一方通行「グッボーイ」ドププププ
そしてその数時間後――――――。
アニェーゼ「はぁ、シスター・オルソラの料理が恋しいです」
ルチア「確かに……食堂に来る人数も減りましたしね」
<たのもォー
ルチア「あら?誰か来たようですね」
<たのもォー、たのもォー
アニェーゼ「はい、今開けますよー」
<たのもォー、たのもォー、たのもォー、たのもォー、たのもォー
アニェーゼ「ちょ、今開けるって言っt」
バターーーンッ!!
アニェーゼ「へぶっ!?」
ゴロゴロゴロッ……ガシャァァァァァァンッ!!
アンジェレネ「し、シスターアニェーゼ!?」
一方通行「たのもーっつってンだろコラァ!!」
アンジェレネ「ぴぃっ!?」
アニェーゼ「~~~~っ!!」ジンジンジン
ルチア「だ、誰ですか!?」
一方通行「お食事屋さン!バンッ
一方通行「ですの!!」ババーン
ルチア「は?」
アニェーゼ「いったたたた……な、何事ですか!?」
アンジェレネ「だ、大丈夫ですか?」
ルチア「お食事屋さン……?」
一方通行「あ、3日後にオルソラ帰ってくるからァ」
アニェーゼ「へ?シスター・オルソラと知り合いなんですか?」
一方通行「アイツうちの店で副料理長やってたしィ」ゴロン
ルチア「」
ーーーーーー。
ルチア「なるほど、それで帰る時になって『辞めたくない』と言ったと……」
一方通行「あ、そンならこっちで店出しゃよくねェ?って感じでここ来た」
ルチア「しかし……副料理長を努めていたとは」
アニェーゼ「道理で帰ってくるのが遅いわけですね」ヤレヤレ
アンジェレネ「ふ、布教しに行ったはずですよね……?」
ルチア「寄り道にも程がありますね、本当に」
一方通行「お前らもオルソラみたくホイミンなのかァ?」
アンジェレネ「ほ、ほいみん?」
一方通行「俺は学園都市で最強の能力者なンだぜェ?」フフン
ルチア「能力者、とはなんの事でしょう?」
一方通行「あ、戦闘が苦手じゃねェ奴もいるのかそういえばァ」ウン
アンジェレネ「???」
ルチア「……なんだかシスター・オルソラと似ている方ですね」
アニェーゼ「はぁ、またわけのわからない人が来たもんですね」
一方通行「うっせェ変な髪型、帰れ」
アニェーゼ「三つ編みのどこが変なんですか!」
一方通行「今どき三つ編みって」プスス
アニェーゼ「うっさいです、おしゃれなんです、自分的こだわりポイントなんです」
一方通行「お前みてェのと焼肉行くと疲れるよなァ」ヤレヤレ
アニェーゼ「え?」
一方通行「『あ、タン塩は片面だけ焼いて下さい、ええ、おしゃれなンです、自分的こだわりポイントなンです』」
アニェーゼ「」
一方通行「超うぜェ、帰れ」
ルチア「ぷっ……くくっ……」プルプル
一方通行「お!オマエ三つ編みしてンのかァ、可愛いじゃねェか」ヨシヨシ
アンジェレネ「え、あ…………へっ!?」カァッ
アニェーゼ「ぐぬぬぬ……!!」
アニェーゼ「ふ、ふん……田舎者にはおしゃれというものがわからないようですね」
一方通行「オシャレだってェ……修道女のくせに調子乗ってンじゃねェよ」
アニェーゼ「……いーですよ、久々にキレちまいました、屋上行きましょう」
アンジェレネ「お、屋上はありませんよ」
一方通行「屋上ねェってよバーカ」フフン
アニェーゼ「このっ……」ダッ
バナナ<私だ
ツルッ!
アニェーゼ「」ビタンッ
ルチア「」
一方通行「バナナで転んでパンツ丸出しとか古いンだよ基本的にィ」ゴロンゴロン
アニェーゼ「う、うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
アンジェレネ「な、なぜバナナが……」
一方通行「というわけでェ、店建てるゥ」
ルチア「え?」
トーンテーンカーンカーン
一方通行「ま、こンなもンだろォな」フヒュゥ
ルチア「」
アンジェレネ「」
一方通行「ところでよォ、オルソラから聞いたがお前らの食事は当番制なンだってなァ?」
アニェーゼ「え?ええ、シスター・オルソラがいないせいで集まりが悪いですけど」
一方通行「今日からお前らの食事はこのお食事屋さンなァ」ハイ
ルチア「へ?」
一方通行「当たり前だろォが、それならオルソラも堂々と手伝えるってもンだ」ウン
アニェーゼ「専属って事ですか?」
一方通行「普通営業もするけどなァ」ダラーン
ーーーーーー。
一方通行「という訳ですの」フンフン
オルソラ「え、でも見送りには行けないと……」
一方通行「あの後すぐこっち来て開店準備してたしィ」
オルソラ「白井さんは……」
一方通行「アイツは学校とかあるからな……とりあえず向うの店押し付けてきたァ」
一方通行「いいから運べオラ」
オルソラ「は、はい」トテテッ
アニェーゼ「一方通行、水が欲しいんですが」
一方通行「うるせェ痴女、てめェで取りやがれでございますゥ」
アニェーゼ「なっ!わ、私のどこが痴女なんですか!」
一方通行「人の前で派手にパンツ見せやがったお前だァ」
アニェーゼ「それは不可抗力だって何回言ったらわかるんですか!」
一方通行「あ、『派手な』じゃなくて『派手に』なァ?色気のねェ白だったしィ」
アニェーゼ「うわぁぁぁぁぁぁ!な、何言ってくれてんですかアナタ!!!」
一方通行「このパンツウーマンが」プススー
アニェーゼ「パッ……パンツウーマンとはなんですか!」
一方通行「オマエだよ三下」
アニェーゼ「うっせーんですよこのウサギ!!」
一方通行「ウサギだァ?」
アニェーゼ「ええ、真っ白い肌に真っ赤な目、まるでウサギじゃないですか」
一方通行「白いパンツに赤い髪、お前の方がよっぽどウサギじゃねェか」
アニェーゼ「う、うっさいです!!アナタの方がウサギなんですよ!!」バーカ
一方通行「ウサギじゃないです人間ですゥ、パンツ被ってるから見えねェのかァ?」バーカバーカ
アニェーゼ「誰が!パンツ被ってんですか!!」
一方通行「パンツウーマンの装備だろォが」
アニェーゼ「……」プルプル
一方通行「説明しよう、シスター・アニェーゼはパンツを被る事によってパンツウーマンへと変身するのだ!」
アニェーゼ「」
一方通行「だっせェ、お前だっせェ」プスススー
アニェーゼ「表出やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」ガタンッ
一方通行「上等だこのクソガキがァァァァァァァァ!!」ガタンッ
ルチア「はぁ、また始まりましたね」
オルソラ「え?」
ルチア「3日しか経ってないのですが、一方通行さんはとても馴染んでいますよ」
アンジェレネ「いつもシスター・アニェーゼとブツかってます……」
オルソラ「そう、なのでございましたか」
ルチア「あら、寮の者から聞いてないのですか?」
神裂「シェリー……図りましたね」
ルチア「学園都市は楽しかったですか?」
オルソラ「ええ、とっても」
アニェーゼ「なんなんですかそのわけのわからない防御は!」
一方通行「てめェの攻撃パターンなンかとっくに解析済みだァ」
一方通行「反射が難しくても反らす事くらいわけないンですゥ」バーカバーカ
アニェーゼ「うっさいです!絶対破ってみせます!!」
一方通行「うるせェパンツ2000」
アニェーゼ「2000ってなんですか2000って!!!」ダンダンダンッ
一方通行「疲れたァ」グデー
オルソラ「あの、一方通行さん?」
一方通行「なンでございましょォ?」
オルソラ「私が辞めたくないと言っただけの理由でこちらにお店を……?」
一方通行「十分な理由じゃねェか」
オルソラ「えっ……?」
一方通行「寮と契約結んだから、シスター共の食事は全部ここなァ」
オルソラ「はい?」
一方通行「ンで、お前はここを手伝え」
オルソラ「……はい」
一方通行「ったく、ちっげェだろォが」
オルソラ「……かしこかしこまりましたかしこー、でございますよー」
ルチア「」
一方通行「へーい」ペチ
オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ
神裂「……寮と契約?私は何も知りませんが」
一方通行「細けェ事はいいンだよ、お前何食いてェンだァ?」
神裂「はぁ……鯛茶漬け、などできますか?」
一方通行「鯛がねェ」
一方通行「おい負け犬ゥ、鯛買って来い」
アニェーゼ「……負け犬とはまさか私の事じゃねーですよね?」
一方通行「お前しかいねェだろォが、この南米ヘアーが」
アニェーゼ「どこが南米なんですか!」
ガシィッ!
アニェーゼ「へっ?」
一方通行「なンだったら海行って釣って来い」
ブンッ!
+ <のひょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? キラーン
一方通行「ちっ、やっぱりザトペック投法だと疲れるな」ウンウン
ルチア「」
アンジェレネ「」ヒィ
一方通行「ところでェ、そこのイギリス産チビナスビ2号」グリン
一方通行「オマエ……サラダ残してやがンな?」
アンジェレネ「ぴぃっ!?」
一方通行「俺のサラダが食えねェっつーのか、あァ!?」
アンジェレネ「…………」ガタガタプルプル
オルソラ「アンジェレネさん、一方通行さんの料理はどれも美味しいのでございますよ」
アンジェレネ「で、でも……」
一方通行「食わねェならしょうがねェなァ」ヤレヤレ
アンジェレネ「えっ?」
ルチア「な、なにをするつもりなのですか……」
一方通行「脳の電気信号を操作して廃人コース」ハイ
一方通行「血流操作して汚ェ花火コース」ハイ
一方通行「楽しく愉快に自転パンチコース」ハイ
ルチア「」
アンジェレネ「……っ!……っ!!」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
アンジェレネ「あれ……美味しい、です」モグモグ
ルチア「え?」
一方通行「俺の腕にかかれば野菜嫌いなンざすぐ治るぜェ」フフン
アンジェレネ「なんでしょう……青臭くないです」モグモグ
ルチア「シスター・アンジェレネが……」ホロリ
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
アンジェレネ「わわ……」アタフタ
一方通行「偉いじゃねェか」
アンジェレネ「えっへへ……」
オルソラ「はーい、パスタ追加でございますよー」モグモグ
ルチア「シスター・オルソラ!つまみ食いははしたないですよ!」
一方通行「いいじゃねェか、コイツだってなンも食ってねェンだしィ」
オルソラ「ところで白井さんは1人で大丈夫なのでございましょうか?」
一方通行「心配なら携帯で電話してみればァ?」グデー
オルソラ「え?」
一方通行「国際電話ですの!」ハイ
オルソラ「……」ドキドキ
『はい、お食事屋さンですわ』
オルソラ「し、白井さんでございましょうか?」
『オルソラさんですの!?はい、白井でございますわ!!』
オルソラ「一方通行さんから聞きました」
『びっくりさせようと思って秘密にしておりましたの、ゴメンなさい』
『……というか、私もオルソラさんと離れた直後に聞いた話なのですが』
オルソラ「……そうだったのでございますか」
『学校の長期休暇を利用して、絶対絶対会いに行きますわ!』
オルソラ「……ええ、お待ちしてます!」
オルソラ「そちらは白井さん1人で大丈夫でございますか?」
『え?ふふ、1人じゃありませんわ』
オルソラ「えっ?」
『おーい、オルソラー?無事そっち着いたのー?』
オルソラ「え?む、麦のん様でございましょうか?」
『麦野!む・ぎ・の!!……まぁ正解だにゃーん』
オルソラ「ど、どうしてアナタが?」
『しょうがないでしょ、どっかの料理長に脅されたんだから』
オルソラ「と言う事は……」
『いや、うん、まだ暗部やってるけどね……とりあえずはお手伝いから、かな?』
オルソラ「そうだったのでございますか……」
『まだまだ汚い世界から抜けきれないと思うからさ、また引っ張りに来てよ』
オルソラ「……はいっ」
『オルソラ、ありがとね』
オルソラ「……え?」
『今さ…………楽しいよ』
オルソラ「まぁ、それは良い事でございますね」
『みんな楽しそうに働いてるの、アンタのおかげだよ』
オルソラ「レファレンダム、でございますね?」
『ア・イ・テ・ム!だっつーの……じゃ、とりあえず一旦切るわよ?』
オルソラ「ええ、わかりました」
『こっちから行けたら遊びに行くから、イギリスの街案内してよ』
オルソラ「はい、お任せ下さい」
『じゃーねー』
ブツッ、ツーツーツー……
一方通行「というわけでございますゥ」
オルソラ「……ふふふっ」
バターンッ!
アニェーゼ「見やがれです!釣ってきてやりましたよ!!」フフン
一方通行「……この鯛はできそこないだ、食べられねェよ」
アニェーゼ「へっ?」
一方通行「この鯛の目を見ろォ、まろみが全然足りねェ」
ルチア「ま、まろみですか?」
一方通行「ろくにお使いもできねェのか、このガキはァ」ヤレヤレ
アニェーゼ「……」プルプル
一方通行「チョピンってなンか情けねェ響きだよなァ」
アニェーゼ「むっきぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ダンダンッ
一方通行「はい鯛茶漬けェ」コト
神裂「え、早っ!」
アニェーゼ「っていうか結局使ってるじゃないですか!」
一方通行「食べ物を粗末にするンじゃねェ!」プンスカ
アニェーゼ「ああ、頭が痛くなってきました」
ルチア「さて、そろそろ戻りましょうか」
神裂「そうですね」
アンジェレネ「ご、ごちそうさまでした」ペコ
一方通行「ねみィ」ゴロン
オルソラ「一方通行さん、片付けないのでございますか?」
一方通行「えー、めンどくせェなァ……」
一方通行「オイ、そこのチョピン」
アニェーゼ「……私にはアニェーゼという名前があるんですが」
一方通行「ちっ、アニェー……めンどくせェからアネーゼでいいな、アネーゼ」
アニェーゼ「ちょ、どんだけ失礼なんですか!」
一方通行「いいから手伝ってけェ」ゴロゴロ
アニェーゼ「お断りしますーだ!」
一方通行「ちっ……ホワイト・パンツァーが」スタスタ
アニェーゼ「う、うっさいです!忘れてください!!」
オルソラ「まぁまぁ、私1人でも大丈夫でございますよ」
一方通行「あン?まァオルソラいれば大丈夫かァ」
アニェーゼ「……ほう?」ニタリ
ルチア「シスター・オルソラ……」
オルソラ「な、なんでございましょう?」
アニェーゼ「せいぜい頑張ってくださいね」ニヨニヨ
オルソラ「……ぁぅ」
一方通行「騒音をシャットアウトですの」ポイッ
アニェーゼ「」ビタン
一方通行「パンツ星へ帰れ!!」
バターーーーンッ!!
<白パンツのバーーーーーーッカ!!
アニェーゼ「……」プルプル
アニェーゼ「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ダダダダッ
アンジェレネ「あ、シスター・アニェーゼ!?」
ジャー、カチャカチャ……
オルソラ「……一方通行さん」
一方通行「あァ?」
オルソラ「ありがとうございます」
一方通行「なンでお礼なンですかァ?」
オルソラ「おかげでまた楽しく過ごせるのでございますよ」
一方通行「ツインテールはいねェけどなァ」
オルソラ「それでも、一方通行さんがいればとっても楽しいのでございます」
一方通行「あーあ、ツインテール泣くなこりゃ」
オルソラ「い、いえ……その、白井さんが楽しくないとは決して……」ワタワタ
一方通行「わかってンだよ」
オルソラ「……ふふっ」
オルソラ「早く白井さんやバンタムの皆さんに会いたいのでございます」
一方通行「そのうち来るだろォ……いや必ず来るなァ、うン」
オルソラ「皆さんでワイワイしてた日々が懐かしいのです」
一方通行「いや早ェよ、まだまだ最近じゃねェか」
オルソラ「一方通行さんといると楽しいのですが……まだ少し、寂しいのでございます」
一方通行「……」
一方通行「いいぜェ、お前が寂しいとか抜かすなら……」
一方通行「まずはそのフザけた思いをぶち煮込むゥ!!」
コトコト……
一方通行「リンゴの赤ワイン煮込みでェす」コト
オルソラ「とっても美味しいです」モグモグ
一方通行「……」
オルソラ「……」モキュモキュ
一方通行「洗い物が増えたァ」
オルソラ「ふふ……ええ、そうでございますね」
一方通行「本当にいいのかァ?」
一方通行「向こうより騒がしい、洗い物も多い、忙しいだけどォ」
オルソラ「ええ、私はカウンターからこちら側に立っている方が幸せでございます」
一方通行「ふゥン」
オルソラ「……」カチャカチャ
一方通行「……」カチャカチャ
オルソラ「アナタと出会えて良かったのでございますよ」
一方通行「あン?コンクリートと一体化しそこなった時だっけかァ?」
オルソラ「はい、その後2人でお店を建てたのでございます」
一方通行「っていうか俺が1人で建てたンじゃねェか」
オルソラ「あら、私も応援しておりましたわ」
一方通行「……」カチャカチャ
オルソラ「~~~♪」カチャカチャ
一方通行「よく覚えてンな、そンな事」
オルソラ「おや、一方通行さんこそ覚えているのでは?」
一方通行「あァ、確か意外と派手な下着だったなァ」
オルソラ「そ、それは忘れて欲しいのでございますよ……///」カァッ
一方通行「さーて、終わりですねぇ」
オルソラ「ええ、私もそろそろ寮へ戻ります」
一方通行「夕方くらいに下準備始めるからなァ」
オルソラ「……そ、そんなに派手でございましたでしょうか?」モジッ
一方通行「あン?」
オルソラ「え?」
一方通行「……クカカッ」
オルソラ「……」ニヘラ
オルソラ「ではまた、夕方に来ますので」
一方通行「おォ」ゴロン
オルソラ「あ……一方通行さん」
一方通行「あァ?」
オルソラ「その……あのぅ……」モジモジ
オルソラ「今度2人でお、お買いm」
一方通行「……」zzz
オルソラ「……」
オルソラ「……ふふふ」
一方通行「……」zzz
オルソラ「風邪引くのでございますよー」ヒソヒソ
モフッ
オルソラ「では、また後で……」ヒソヒソ
ガララ、ピシャン……
シャー……
オルソラ「はぁ、温かいです」
オルソラ「そういえば、私が風邪を引いた時……」
オルソラ「血相を変えてシャワー中に入って来られましたね」
オルソラ「……」
オルソラ「……///」
シャー……
オルソラ「はぁ……なんだか顔が熱いのでございます」
オルソラ「……」
シャー……キュッ
オルソラ「……困ったものですね、ふふ」
オルソラ「さて、風邪を引く前にしっかりと拭きましょう」
オルソラ「また怒られてしまうのでございますよー」
一方通行「……」zzz
一方通行「ン……むゥ」パチ
一方通行「今何時だァ?」
一方通行「結構いい時間じゃねェか」
一方通行「下準備でも始めるかァ」
一方通行「……」
一方通行「材料が足りねェンですの」
一方通行「ちっ、ツインテールいねェからめンどくせェなァ……」
一方通行「買い出し行きますかァ」
ローラ「はぁ、ステイルのエスコートが下手なせいではぐれてしまったのよ」
一方通行「……」スタスタ
ローラ「あのー」
一方通行「あン?誰だオマエ?」
ローラ(あ、日本人だったのね)
ローラ「……コホン」
ローラ「私の日本語は通じとろうかしら?」
一方通行「……なンだとォ?」
ローラ「えっ、だからアナタは日本人なりや?私の日本語は通じとr」
一方通行「ちゃンとした日本語喋ろクソ野郎ォ!」プンスカ
ローラ「え……えっ?」
一方通行「オマエ……日本バカにしてンのかコラ」アァン?
ローラ「い、いえ……そういうわけではなしにつきなのだけど」
一方通行「あァ!?」
ローラ「う……」タジ
―――――。
一方通行「なるほど、つまりオマエは間違った日本語を教わったわけだな?」
ローラ「ええ、げにバカにしてるつもりはなしにつきなのよ……」
一方通行「あン……?」ピキピキッ
ローラ「わ、わざとじゃないのでありけるのよ!」
一方通行「ちっ、いいかァ?オマエの使ってるのはエセ古文調の日本語だ」
一方通行「今は昔、竹取の翁ありけり」ハイ
ローラ「今は昔、竹取の翁ありけり」ハイ
一方通行「現代でンな言葉使ってる奴なンざいねェンだよ」
ローラ「やはり……怪しきとは思うとろうなりよ」
一方通行「ムカつくから俺が現代風の日本語を教えてやる」
ローラ「ほ、本当なりや?」
一方通行「……」ピキピキピキッ
ローラ「」ヒィッ
一方通行「基本的に語尾に『ですの』、又は『の』をつけると間違いねェ」
ローラ「……ですの」フンフン
一方通行「おォ、ちょっと練習してみるかァ」
一方通行「あれ、それ日傘ですかァ?」
ローラ「そ、そうであ……そうですの」
一方通行「へェ、オシャレじゃないですかァ」
ローラ「そんな事はなしに……ないですの」
一方通行「アレはケンですかァ?」
ローラ「いいえ、アレはナンシーですの」
一方通行「グーレイトゥ」グッ
ローラ「ほ、本当……ですの!?」
一方通行「おォ、オマエもこれで日本語マスターしたようなもンだ」
ローラ「お、おぉぉー……」キラキラ
一方通行「今までの変ちくりンな言葉遣いよりもまろみが出てるゥ」
ローラ「なるほど、日本語はまろみが重要なのですのね」
一方通行「これでオマエもバカにされないなァ」グッ
ローラ「感謝するんですの」ペコ
ステイル「あ!探しましたよ、全く……」
ステイル「ちょっと目を離した隙に……何かあったらどうするんですか」
ローラ「有意義な時間だったんですの」ニヘッ
ステイル「……は?」
ローラ「ちゃんと音聞きできとろ……できてますの?」
ステイル「……なんですかそれは」
ローラ「正しい日本語ですの!」フンフン
ステイル「……はぁ」
その日の夜―――。
オルソラ「パスタ10人前追加でございますよー」
一方通行「おらァ」コト
シェリー「なんなんだよその早さは……」
オルソラ「おかわり必要な方はいらっしゃいますかー?」
アンジェレネ「あ、あの、シスター・オルソラ……」オズオズ
オルソラ「なんでございますか?アンジェレネさん」
アンジェレネ「あ……その……あぅ……」
コト……
一方通行「チョコラータ・コン・パンナ、だったよなァ?」
アンジェレネ「!」
一方通行「ったく、ちゃんと野菜食ったのかァ?」
アンジェレネ「た、食べました!ほらっ!」
一方通行「おォ、ならコレ飲んでいいぞォ」ウンウン
ルチア「またシスター・アンジェレネはそんな物を……」
一方通行「うっせェなァ……お前も飲みたいくせにィ」
ルチア「そ、そんな事は……」
オルソラ「甘くて……モグモグ……おいひいのでございまふ、よー」モグモグ
一方通行「だからみっともねェマネしてンじゃねェ!」
オルソラ「……ゴメンなさい」ショボン
アニェーゼ「あ、私にもください」
一方通行「角砂糖でも舐めてろ」スタスタ
アニェーゼ「なんでですか!なんで私だけ!」
一方通行「……」バーカバーカ
アニェーゼ「ぐっ……!!」プルプル
一方通行「……」
アニェーゼ「……」
一方通行「アニェーゼのアーは『アホの子』のアー」
アニェーゼ「うっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ボシュッ
一方通行「甘ェンだよクソガキがァァァァァァァァァ!!」ピッキーン
ーーーーーー。
オルソラ「それでですね、業務用ショップという所が圧巻でございました」
ルチア「へー、それは是非一度行ってみたいものですね」
オルソラ「ええ、機会があれば皆さんで行きましょう」
アンジェレネ「あ、私も行ってみたいです……」
一方通行「あン?なら行く時は向こうの店に顔出すかァ、全員で」グデーン
オルソラ「ええ、皆さんビックリする事でございましょう」
一方通行「シスターがこんだけいりゃ、アイテムの連中も余裕で上がってこれるなァ」
アニェーゼ「ほう、日本にも行ってみたいと思ってましたね」
一方通行「お前いらねェ」
アニェーゼ「はっ!?」
一方通行「どっかのチビナスビと被るもン立場的にィ」
アニェーゼ「私には関係ないじゃないですかそれ!」
ワイワイーーーー。
一方通行「はァ、ねみィ」ダラーン
オルソラ「この人数は大変でございましょう?」
一方通行「どォって事ねェよ」
オルソラ「普段調理を担当する人間によって人数はバラバラなのでございますが……」
アニェーゼ「いいじゃないですか、一口くらい!」
アンジェレネ「だ、ダメですーーー!」
ルチア「2人とも、はしたないですよ!」
アニェーゼ「ちゃっかり貰ってるアナタには言われたくないです!」
ルチア「うっ……」
オルソラ「皆さん一方通行さんの料理がお気に入りのようでございますね」
一方通行「当たり前だろォがよ」グデー
ワイワイーーーーーー。
一方通行「しっかし騒がしいな、全然イメージと違うじゃねェか」
オルソラ「ふふ、女の子には色々あるのでございますよ?」
一方通行「そンなもンかねェ?」グデーン
オルソラ「……これからはまた一緒に働けるのでございますね」
一方通行「あン?」
オルソラ「私は嬉しいのでございますよー」
一方通行「……」
オルソラ「?」
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
オルソラ「あら、あらららら?」
一方通行「そうでございますねェ」
オルソラ「……はい」ニヘッ
オルソラ「いつだったか一方通行さんは『科学と魔術が共に生きる事はない』と申しておりましたね」
一方通行「おォ、言った気がするゥ」ゴロゴロ
オルソラ「……」
一方通行「……」
オルソラ「既に共に生きているのでございますよ」
一方通行「…………まァ」
一方通行「どっちサイドっつーより、料理長と副料理長」
一方通行「それでいいじゃねェか」
オルソラ「……そうでございますね」
オルソラ「レストランテ・オルソラ様々でございますわ」
一方通行「お食事屋さンだ、これは譲らねェ」
オルソラ「……」
一方通行「……」
オルソラ「……ふふっ」
一方通行「……クカカッ」
アニェーゼ「やっぱり私にも作ってください!!」
一方通行「……」エー
オルソラ「一方通行さん、アニェーゼさんが可哀相ですよ」
一方通行「ちっ、めンどくせェな……」
オルソラ「生クリーム、エスプレッソおっけー、でございます」
一方通行「オラ」コト
アニェーゼ「早っ!相変わらずデタラメな早さじゃないですか」
一方通行「ンなもンちょちょいのサッ、でございますよォ」ヘイ
オルソラ「ええ、ちょちょいのサッ、でございますよー」ヘイ
アニェーゼ「だからサッ、って何ですかサッ、って!!」
一方通行「へーい」ペチ
オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ
おわり
457 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] - 2011/02/06 00:22:16.16 /eomZsgZ0 266/298お食事屋さン閉店です
オルソラは黒子並みに書いてて楽しいですね、うん
ではこれからおまけ投下します
こないだもらったアイディアも拝借して……
おまけ1・学園都市店とイギリス店
おまけ2・洗濯屋さン
おまけ3・一方通行とアンジェレネ
おまけ4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン(※お食事屋さン関係なし)
となっております、各話短いので、流し読み程度にお付き合い下さい
順に投下
おまけその1
学園都市店とイギリス店
黒子「……」ポツン
黒子「……料理長だけズルイですの」
黒子「話によるとお手伝いさんが来てくれるという事なのですが……」
黒子「というか私にも学校やらジャッジメントがあるんですわ!」プンスカ
ガララッ
麦野「やっほー」
黒子「」
黒子「あ、あああなたは……第四位様まままままたわばっ!?」
麦野「落ち着きなさいよ、別に取って食いに来たわけじゃないんだから」
絹旗「ええ、超お手伝いにきたんですよ」
黒子「え?と言う事は……」
麦野「ったく、第一位がいきなり来たと思ったら『店手伝え』だもん」
絹旗「超びっくりしましたよ」
ーーーーーー。
黒子「で、ではアイテムの方々がお店を手伝ってくれるんですの?」
滝壺「うん、頑張る」
麦野「あ、浜面は出前と皿洗い、買出し要員ね」
浜面「へーへー、わかってますよ」ハァ
黒子(この黒子、パシリ脱却!ですの!)ブンッ
フレンダ「サバ料理は任せて欲しいわけよ」
絹旗「まさかアイテムが食事処なんて……」
麦野「本当よ……どっかの天然シスターのせいで」
滝壺「でも、楽しそうだね」ニヘッ
麦野「……まぁね」
黒子「新生・お食事屋さン!開店ですの!」
滝壺「おー」オー
絹旗「滝壺さん、カレーの味見してもらえますか?」
滝壺「……」モグモグ
滝壺「きぬはた……このカレーは出来損ないだ、まろみが足りないよ」モグモグ
黒子「そう言えばカレーは統括理事長もお気に入りでしたわ」
麦野「統括理事長!?」
黒子「ええ、何でもここのカレーに魅了されたようで……」
麦野「……道理で最近の仕事の内容がおかしいと思ったわ」
絹旗「香辛料を超片っ端から集めて来い、ですもんね」
滝壺「きぬはた、ちょっとコーヒーとオリーブオイルを足してみて」
絹旗「え?ええ、わかりました」トププ
滝壺「……うん、ナイスまろみ」ニヘラ
浜面(まろみってなんだ?)
黒子「麦野さん!それ塩じゃなくて砂糖ですの!」
麦野「え、嘘!?」
絹旗「火!麦野、火が強すぎですよ!」
麦野「あっわわわわわ」
滝壺「むぎの、落ち着いて」
フレンダ「〆サバ御膳でーす」コト
浜面「おい、出前用の車は?」
黒子「テレポートしろですの!」
浜面「無理言うな!!」
滝壺「ふれんだ、ハンバーグできたよ」コト
フレンダ「はいよー」タタッ
垣根「すいまっせーん、水下さーい」
黒子「てめェで取りやがれでございますの!」プンスカ
垣根「えー……」
2月14日
一方通行「あァ……疲れたァ」グデー
一方通行「昼飯終わったばっかなのに、もうちょいしたら晩飯の準備かァ」
一方通行「さりげなく結構キツイ仕事だなァ、コレ」ゴロゴロ
一方通行「……そういえば今日はバレンタインじゃねェか」ハッ
一方通行「……」ウーン
一方通行「!」ピコーン
一方通行「閃いたのでございますよォ」
一方通行「よし、準備ィ」スクッ
アンジェレネ「……たまには私も手伝った方がいいのかな」
アンジェレネ「ちょっと見てみよう」テテッ
【準備中ですの!】
<メキッ、メキメキッ!
アンジェレネ「!?」
アンジェレネ「な、なんの音?」ドキドキ
<バキッ!メコメコメコッ!!
<チュイーン……バリバリバリッ!
<ガタンッ!ブシャッ!
<……
アンジェレネ「……」ドキドキ
<ギャァァァァァァ!
アンジェレネ「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ダダダダッ
ーーーーーー。
ルチア「さて、晩御飯の時間ですね」
アニェーゼ「結構楽しみにしてるんですね」
ルチア「い、いいじゃないですか別に!」
アニェーゼ「まぁ美味しいのだけは認めますけどね」
アンジェレネ「……」ガタガタプルプル
ルチア「シスター・アンジェレネ?どうしたのですか?」
アンジェレネ「……で、できればお店に行きたくないです」ブルブル
ルチア「どうしてですか?」
アンジェレネ「……」ブルブル
アニェーゼ「夜中腹減りますよ、行きましょう」スタスタ
アンジェレネ「う、うぁぁぁぁぁぁ」ズルズル
ルチア「そういえばシスター・オルソラの姿が見えませんね」
アンジェレネ「!」ビクッ
アニェーゼ「またお手伝いじゃないんですか?」
アンジェレネ「うぅ……まさか、さっきのは……」ブルブル
ルチア「さて、開けましょうか」
ガララッ!
アニェーゼ「な、なんですかこの匂い!?」
ルチア「甘い……チョコレートですね」
アンジェレネ「……え?」
一方通行「おォ、来たかァ」ダラーン
アニェーゼ「おぉぉぉ!なんですかコレは!?」
ルチア「チョコレート・フォンデュですか?」
オルソラ「流しフォンデュ、でございますよー」
アニェーゼ「流しフォンデュ?」
一方通行「流しそうめんならぬ流しフォンデュでェす」
アンジェレネ「……」フンフン
一方通行「今日はバレンタインだからなァ」
ルチア「え、この巨大なU字型のセットは?」
一方通行「もちろん手作りィ」
アンジェレネ「さ、さっきの異音はなんだったのですか?」
一方通行「コレを作ってた音ォ」
アンジェレネ「ひ、悲鳴が聞こえたのですが……」ビクビク
一方通行「悲鳴?チョコの悲鳴じゃねェ?」
アンジェレネ「え?あ、あれ?えっ?」
オルソラ「さぁ皆さん、お好きな場所へどうぞ」
ルチア「……これは」
アニェーゼ「明らかに最後の方溜まりますけど」
一方通行「だからアニェジェレネはそk」
アニェーゼ「名前混ざってますよ!っていうか滑舌いいですねオイ!!」
一方通行「アンジェレネは最後尾だァ」
アンジェレネ「え?」
一方通行「オマエ甘いの好きだろォ?いっぱい食えるぞォ」ヨシヨシ
アンジェレネ「……!」キラキラ
一方通行「他にも甘いもの好きな奴は最後尾の方に行けェ」
ルチア「な、なるほど……」
オルソラ「これも一方通行さんの考えたアイディアなのでございますよ」
アニェーゼ「ふーん、たまにはいい働きするじゃないですか」
一方通行「うるせェ、全身虫歯になって死ね」
アニェーゼ「なんですかそれ!?」
一方通行「よっしィ、全員マシュマロとか持ったかァ?」
アニェーゼ「オッケーですね」
一方通行「あ、すいませンアニェーゼさンには聞いてませン」
アニェーゼ「なんでですか!」ムッキー
オルソラ「では流しますよー」
一方通行「チョッコレイトー」ドプププ
オルソラ「チョッコレイトー」トプププ
オルソラ通行「チョコレイトーはフッフフーン」トポポポポ
ルチア「あ、美味しいです」モグモグ
アニェーゼ「やっぱりイチゴが一番合いますね」モグモグ
アンジェレネ「……」モグモグ
アンジェレネ「……」ニヘラ
アニェーゼ「マシュマロいただきー!」サッ
ルチア「あ!それ私のマシュマロです!」
アニェーゼ「早い者勝ちなんですよ、知らないんですか?」モグモグ
アンジェレネ「……」ホクホク
シェリー「あっめぇ……」モグモグ
<ギャーギャー!
一方通行「ねみィ」グデーン
オルソラ「一方通行さん、これどうぞ」
一方通行「あン?なンですかァこりゃ?」
オルソラ「マフラー、でございますよー」
一方通行「ふゥン……あと2ヶ月で春だけどなァ」
オルソラ「え?」
一方通行「ン?……まァいいか、貰っとくゥ」ウン
オルソラ「……ええ」ニヘッ
おまけその1・学園都市店とイギリス店
おわり
おまけその2・洗濯屋さン
一方通行「天気がいいですねェ」ポカポカ
一方通行「……あン?」グデー
ルチア「あ、一方通行さん」
一方通行「洗濯かァ?量がハンパじゃねェなオイ」
ルチア「ええ、シスターの数が多いので仕方ありません」
一方通行「!」ピコーン
ルチア「?どうしました?」
一方通行「おい、洗濯するやつ風呂場に運べェ」
ルチア「お風呂場、ですか?」
一方通行「手伝ってやるっつってンだよ」
ルチア「え?」
一方通行「いいから早くしろっつーのォ」
ルチア「え?は、はい、わかりました」
ルチア「あ……し、しかし」
一方通行「あァ?」
ルチア「その、下着などもあるので……」
一方通行「うるせェ」
ルチア「……」
一方通行「……オイ、このシーツの染み」
ルチア「あ……それはシスター・アンジェレネがチョコレートを零したんです」
一方通行「あンのガキ……」スッ
ルチア「何を?」
一方通行「見てろォ」
パンッ!
ルチア「え……?広げただけで染みが……」
一方通行「衝撃を染みに集めて吹っ飛ばしたンだよ」フフン
ルチア「……す、すごい」
ーーーーーー。
一方通行「よし、浴槽に水張ったな」ウン
ルチア「あの、何を?」
一方通行「すすぐ」チャプ
ゴゴゴゴゴゴゴ……
ルチア「み、水が……!」
一方通行「十分すすいだら脱水しまァす」ハイ
ルチア「ど、どうやってですか?」
一方通行「染み抜きと要領は同じですの」
パァンッ!
一方通行「これ干してこい」ハイ
ルチア「は、はいっ!」タタッ
一方通行「全部干したかァ?」
ルチア「ええ、干し終わりました」
一方通行「最後に仕上げでェす」
ルチア「え、まだ何か?」
一方通行「黙って見てろ」
ルチア「?」
一方通行「……」ムムム
ルチア「あ、あれ?風が……」
一方通行「大気の流れをベクトル操作ァ」
ルチア「」
一方通行「これで早く乾くだろォ」ウン
ルチア「ば、万能なのですね」
一方通行「よし、こンなもンだろォ」フヒュゥ
ルチア「ありがとうございました、おかげで早く終わりました」
一方通行「おォ」
オルソラ「一方通行さん、そろそろ夕飯の支度の時間でございますよ」
一方通行「おォ……疲れたァ」グデー
オルソラ「ふふ、次は洗濯屋さンでも開くおつもりですか?」
一方通行「お食事屋さンで手一杯だっつの、暇な時だけだァ」
オルソラ「では『オルソランドリー』という名前はいかがでございましょう」
一方通行「え、なンでお前は自分の名前入れたがンの?」
オルソラ「オルソラランドリーよりも響きがいいと思いますが……」ウーン
一方通行「あァ?」
オルソラ「え?」
ルチア「はい?」
おまけその2・洗濯屋さン
おわり
おまけその3・一方通行とアンジェレネ
アンジェレネ「あ、あの……」
一方通行「あン?なンだァ?」
アンジェレネ「シスター・オルソラが忙しいという事で、代わりにお手伝いする事になりました」
一方通行「あァ……なンか昨日そンなよォな事言ってたなァ」ウン
アンジェレネ「な、何をすればいいでしょう?」
一方通行「おォ、ンじゃ買い出し行くかァ」
アンジェレネ「は、はい!」
一方通行「……オマエ、俺が怖ェンだろ?」ゴロンゴロン
アンジェレネ「え、い、あの……それは……」
一方通行「見てればわかるっつーのォ、別に無理しなくていいぜェ?」
アンジェレネ「そ、そういうわけにはいきませんっ!」
一方通行「あン?」
アンジェレネ「た、確かに私は臆病者で小心者、ですが……」
アンジェレネ「それでも……あ、一方通行さんには感謝して、ます」
一方通行「感謝だァ?」
アンジェレネ「あの、私は野菜が嫌いでしたし……」
一方通行「もう食えるじゃねェか」
アンジェレネ「甘いものが好きですし……」
一方通行「いっつも出してやってンだろォが」
アンジェレネ「だ、だからですっ!」
一方通行「あァ?」
アンジェレネ「まだ、な、慣れてはいませんが……アナタが優しい人という事はわかります」
一方通行「ちっ、買いかぶりすぎだっつーのォ」
アンジェレネ「……」
一方通行「オラ、買出し行きますよォ」スタスタ
アンジェレネ「あ、待って下さいっ!」トテテッ
一方通行「しっかしお前ってよォ」スタスタ
アンジェレネ「な、なんでしょう?」トテトテ
一方通行「チビだよなァ」
アンジェレネ「」ガーン
一方通行「いや、ドチビか」
アンジェレネ「」ヒドイ
一方通行「おら、荷物は俺が持つってェの」ヒョイ
アンジェレネ「え、あ……でも……」
一方通行「重てェからいいンだよ」
アンジェレネ「そ、それでも……私、手伝いで来たので」
一方通行「ン、これやる」ポイ
アンジェレネ「あ……チョコレート……」
一方通行「ルチアの奴には内緒だぞ?俺まで怒られるしィ」シー
アンジェレネ「あの、あ、ありがとうございます」
一方通行「ン」スタスタ
一方通行「その代わり、配膳とか皿洗いやってもらうからなァ?」
アンジェレネ「……はいっ!」
一方通行「おォ、いい返事じゃねェか」ヨシヨシ
アンジェレネ「えっへへ」
一方通行「っのチビ!さっさと皿運べオラァ!」
アンジェレネ「は、はいぃぃぃぃぃっ!!」テテテテッ
一方通行「走るンじゃねェ!転ンだら危ねェだろォが!!」
アンジェレネ「す、すいませんっ!!」ヒィ
一方通行「速やかにゆっくり静かに皿を慌てず急いで運べェ!」
アンジェレネ「速やかにゆっくり……えっ?」
一方通行「さっさとしろ!間に合わなくなっても知らんぞォ!!」
アンジェレネ「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」トテテッ
シェリー「なんていうか……良い兄貴だな」
アニェーゼ「良い兄貴ですね」
ルチア「良い事……です、うん」タブン
アンジェレネ「つ、疲れました……」カチャカチャ
一方通行「いつもオルソラと俺でやってンだよ」カチャカチャ
アンジェレネ「大変、ですね」
一方通行「おい皿割るなよォ?」
アンジェレネ「あ、洗い物くらいはできますっ!」
アンジェレネ「終わったー」キュー
一方通行「オラ」コト
アンジェレネ「あ……」
一方通行「よくこンな甘ったるいもン飲めるよなァ」
アンジェレネ「……ありがとうございます」
一方通行「コーヒーのがよっぽどまろみがあるぜェ」
アンジェレネ「ま、まろみ……ですか?」
一方通行「ン、今日は助かったわァ」ヨシヨシ
アンジェレネ「……はいっ!えへへ……」ニヘラ
おまけその3・一方通行とアンジェレネ
おわり
おまけその4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン
ザッ
ミサカ「こんにちは、アナタが一方通行ですね」
一方通行「……ぁァ?」
ミサカ(……声が小さいですね)
ミサカ「ミサカは検体番号00001号です、とミサカは自分のナンバーを伝えます」
一方通行「ァ、ァ、一方通行……ですゥ」
ミサカ「第00001次実験はあと5分32秒後に開始ですが準備は宜しいですか?」
一方通行「ぁ、ぃゃ……その……」
ミサカ「?」
一方通行「実験、やりたくねェなァ……って」
ミサカ「え?」
一方通行「ぁ……ぃゃ、なンでもない、です……」
ミサカ「一方通行は所定の位置について下さい」
一方通行「……」エー
ミサカ「……一方通行?」
一方通行「……」
ミサカ「様子がおかしいですね、大丈夫でしょうか?とミサカは熱の有無を確認します」スッ
一方通行「!」ビクッ
ミサカ「ど、どうしましたか?」
一方通行「……お、俺に触ったら……し、死ぬぞォ?」
ミサカ「構いません、ミサカはどうせこの後実験により死ぬ運命なのですから」
一方通行「…………ァ」
ミサカ「???」
一方通行「や、やりたくねェ、実験……嫌だァ」
ミサカ「どうしてですか?とミサカはアナタの発言の意図がわからずに問いかけます」
一方通行「……に、20000人も、会うのは……恥ずかしいし、よォ」
ミサカ「……」
ミサカ(クローン体である妹達を1人1人別の人間である、と言ってくれているのでしょうか?)
一方通行「……」オドオド
ミサカ「……一方通行は優しい人なのですね」
一方通行「そンな事……ねェよ」
ミサカ「……さて、実験開始の時間です、所定の位置についてください」ガチャッ
一方通行「……嫌だ」
ミサカ「え、なぜですか?このままでは実験に支障が出ますが」
一方通行「お、俺を……怖がらないで……接してくれた奴を、殺せねェ」
ミサカ「一方通行……」
一方通行「せっかく、普通に話しかけてくれた……お前を殺したら」
一方通行「ま、また1人ぼっちになっちまう……それも……嫌だ、です」キュッ
ミサカ「」
ミサカ(な、なんでしょうこの胸を突き抜けた衝撃は……)ドキドキ
一方通行「……」
ミサカ(これが母性本能というものなのでしょうか?とミサカは動揺を隠し切れません)ドキドキ
一方通行「ダメ……かァ?」
ミサカ「」ズキューン
ミサカ「だ、ダメじゃありません!とミサカも実験を拒否する意志を全面的に押し出します!」
一方通行「え、本当かァ?」
ミサカ「ええ、やりたくないのであればやらなくていいです」
ミサカ「ミサカもアナタに向けて発砲などできませんし」
一方通行「じゃ、じゃあ……あ、あのよォ」
ミサカ「どうしました?」
一方通行「俺とォ……あの……とと、友達になって……くれるかァ?」キュッ
ミサカ「」
ミサカ「ええ!それはもう!なんでしたら一生面倒見ます!!」
一方通行「ほ、ほ、本当かァ?」
ミサカ「」ラブドッキュン
天井「……実験はまだ開始してないのか」
研究員「あの、それが……2人がどこかへ行きました」
天井「……は?」
00002「こんにちは一方通行、ミサカの検体番号は00002号です」
一方通行「……」サッ
ミサカ「ダメですよ00002号、いきなり話しかけては一方通行が驚くではないですか」
00002「ああ、これは申し訳ありません、とミサカは00001号の後ろに隠れた一方通行に謝罪します」
一方通行「オマエ……実験に、連れ戻しに来たのかァ?」
00002「ええ、研究所から2人を連れ戻して来いと言われて来ました」
一方通行「嫌だァ……せっかくコイツと友達になれたンだしよォ」キュッ
00002「」ズキューン
ミサカ「……00002号、一方通行を悲しませる事をするのであればミサカは全力でお相手しますが」
00002「い、いえ……なんでしょう、ミサカの気が急に変わりました!」
一方通行「?」
ミサカ「……一方通行、00002号もアナタとお友達になりたいそうですよ」
一方通行「え、お、俺と友達になってくれる、のかァ?」
00002「ははは、はい!もうこの世のどこまでも友達でございます!」
一方通行「……友達が増えたぜェ」ニヘッ
00002「」ラブドッキュン
美琴「……何よこの実験!」
美琴「私のクローンを20000人も殺す!?許せない!」
美琴「被験者は……一方通行っ!」
ミサカ「一方通行、アナタは何を飲みますか?」
一方通行「あ、コーヒーがいい」
00023「了解です!とミサカはいの一番に自販機へ向けて駆け出します」ダッ
00002「あ、ズルイですよ!とミサカも00023号の後を追い駆けだします!」ダダッ
美琴「アンタが一方通行ね!?」
一方通行「」ビクッ
ミサカ「お姉様、ですか?」
美琴「……アンタが私のクローンってわけね」
ミサカ「ええ、ミサカの妹達としての検体番号は00001号です」
美琴「待ってなさい、私がこんな馬鹿げた実験は中止にしてあげるから」バリバリッ
一方通行「」ヒィ
ミサカ「待って下さいお姉様、とミサカはお姉様を制止します」
美琴「なに?そこどいてくれない?」
ミサカ「話も聞かないで一方的に攻撃しようとしないでいただけますか?」
美琴「は、はぁ?アンタらはそこにいる一方通行の土台になる為に殺されるのよ!?」
ミサカ「違います、とミサカはお姉様に向けて鋭い眼光を放ちます」
00002「あ、一方通行!無事ですか!?」ザッ
00023「お姉様!一方通行に向けて攻撃するとは何事ですか!」ザッ
美琴「あ、え……へっ?」
一方通行「お、俺は……実験をする気はね、ねェンだ……です」
美琴「え?」
一方通行「コイツらは……お、俺をこ、怖がらないで……友達になって、くれたンだァ」
美琴「……」
一方通行「だ、から……あの、そのォ……」
美琴「」
00023「……あれをどう見ますか?とミサカは00002号に問いかけます」
00002「恐らくお姉さまも一方通行に対する保護欲を掻き立てられた事でしょう、とミサカは推測します」
一方通行「……」サッ
ミサカ(ふふん、ミサカが一番頼られてますね)ニヘラ
美琴「ご、ゴメン……そうだったなんて知らなかったから」
ミサカ「今後一方通行を怖がらせる事は極力控えていただけますか?」プンスカ
美琴「あ、うん……そうね、ゴメン」
美琴「ほら一方通行、何もしないから出てきて?」ホラホラ
一方通行「あ……悪ィな、こっちこそォ……」
美琴「」キュン
ミサカ「お姉様?」
美琴(何この可愛い白いの!連れて帰りたい!)
ミサカ「……よからぬ事をお考えであればミサカは命を賭してでも戦いますが」サッ
美琴「はっ!い、いやそんなんじゃないのよ!」
美琴「ねぇ一方通行、アタシとも友達になってくれる?」
一方通行「え、……い、いいの、かァ?」オドオド
美琴「」ラブドッキュン
ミサカ「言っておきますがミサカが一方通行の初めての人ですよ」
00023「00001号、誤解を招く言い方はよしてもらえますか?とミサカは警告します」
00002「一方通行、コーヒーを買って来ましたよ、ミサカが」
00023「いえいえ、実際買ったのはミサカです、とミサカは00002号を蹴りどけます」
ゲシッ!ゲシゲシ!
ミサカ「さて一方通行、喧嘩をしてる個体は放っておいて行きましょうか」サッ
一方通行「ぁ……お、おォ」キュッ
美琴「あ、何さりげなく手取ってんのよ!」
ミサカ「ミサカが一方通行のお友達第1号だからです」フフン
美琴「ふん、順番なんて関係ないのよ……大事なのは中身よ中身」
ミサカ「いきなり攻撃をしてきたお姉様に言われたくないのですが、とミサカは正論を述べます」
美琴「ぐっ……!」
上条「歯ぁ食いしばれ三下ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
バキッ!!
一方通行「いってェ……え、えっ?」
上条「大丈夫か妹達!?」
ミサカ「……上条当麻を敵性と判断」
00002「了解、情報連結の解除を開始します、とミサカは某クーデレのマネをしつつ構えます」
上条「えっ」
00023「そげぶ!!」
00014「そげぶ!そげぶ!!」
上条「あべしっ!ひでぶっ!」
ガッシボッカ!
ミサカ「大丈夫ですか一方通行?」
一方通行「あ?あァ……ありがとなァ」ギュゥ
ミサカ「」キュン
一方通行に友達という名のハーレムが完成するのはもう少し後のお話……
おまけその4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン
おわり
なんだこれ、もげろ