1 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:38:03.02 o4oj0UmG0 1/73


「三十路で『にゃん』はちょっと…」

「おいおい、まだ10年以上も先の話じゃないか」

「というか30歳になっても私と会う気なの?」

「ぁえっ?」

「いるんだよな~」

 「ちょっと優しくすると その気になっちゃうヤツ」

「唯ちゃんにとって、梓ちゃんは遊びの関係に過ぎないのよ」

「いや、それ以上の関係だと私も困りますが」


元スレ
梓「30歳になっても唯センパイは私をあずにゃんと呼ぶ気だろうか」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1282815483/

5 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:40:44.28 o4oj0UmG0 2/73


「しかし『あずにゃん』ってカワイイ子なら いいけど

  ブサイクなヤツがそんな風に呼ばれてたら痛々しいよな」

「澪ちゃんは私達に何を伝えようとしているのかしら」

「よし、お前もう あずにゃん辞めろ」

「あずにゃんって辞められる役職だったのですか」

「次はなんて呼ばれたい? 旧あずにゃん」

「オーソドックスに『梓ちゃん』とか

  律センパイ達のように呼び捨てでもいいですが」

「ちょっと冒険して『れずにゃん』なんてどうかしら~」

「わー!!レーズンみたいで おいしそうだね!!」

「絶対 別の意味だ!!」

8 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:42:39.61 o4oj0UmG0 3/73


「思ったんだけど

  ようするに『にゃん』が恥ずかしいんだろ?」

「そのとおりです!さすがクールビューティ澪センパイ!!」

 「よって『れずにゃん』は却下という方向で」

「え~」

「って言う事は『にゃん』の可愛らしさを打ち消すほどの

  超絶カッコイイ単語を頭につけたら どうだろう」

「おいしっかりしろ狂ビューティ」

10 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:44:34.78 o4oj0UmG0 4/73


「たとえばどんなの?」

「ヘラクレスオオあずにゃん」

「超かっけぇ!!」

「却下です」

「おいおい、一生懸命考えたのに…」

「私にツノがあったら

  澪センパイを永遠にひっくり返し続けるところですよ」

「ひ、ひぃぃ」

「非情なるダースあずにゃんだ!!」

「暗黒面に堕ちちゃったのね」

「今まさに」フォー

13 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:47:33.50 o4oj0UmG0 5/73


「ダ~スあ~ずにゃん♪」ダキッ

「長い!!抱きつかないでください!!回線切って首吊って死んでください!!」

「これが暗黒のフォースか」

「ひどすぎるよ…」グスッ

「先輩を泣かすなよドブねずにゃん」

「そうだぞ人間のくずにゃん」

「唯ちゃんに謝って!!せんずりにゃん」

「この人たちとは卒業を機に縁を切ろう、即日必ず絶対に」


第1話 「奇跡は起こるよ 何度でも 魂のアズニャン」 完


15 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:49:38.74 o4oj0UmG0 6/73


ガチャ

「こんにちわー」

「こんにちわ梓ちゃん」

 「突然だけど、いっぱいの「い」を「お」に変えると?」

「おっぱい」

「わぁあああ!?あずにゃん変態!!あずにゃん陰獣!!」

「し、しまった!!ひっかけナゾナゾなんてズルイです!!」

「うふふ、ダマされる方が悪いのよ!!」

「ダマす方が悪いに決まってますよ!!」

「それでなんの話だっけ」

「梓が さわちゃんに お礼まいりしたいって」

「そんな話しましたっけ」



18 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:52:45.01 o4oj0UmG0 7/73


「まぁ、今さらバットでボコボコにするなんて

  時代錯誤も はなはだしいので

  爪切りで4ミリくらい深爪させてやりましょうよ4ミリくらい」

「うわああぁあああぁぁあ!!痛いぃいぃいぃぃ!!」

「さ、さわちゃんの指先の肉が ちぎれちゃうよ!!」

「ばか!!想像させんな!!」

「こうやって思いっきり爪切りを押しつけてブチミチッと」

「やめてえええ!!私が悪かったわ!!」

「ふっふっふ、ムギセンパイ!!」

 「いっぱいの『い』を『お』に変えると?」

「おっぱお」

「な、なにぃぃぃ!?汚い!!これが金持ちのやることですかよ!?」ウワァァァァ


19 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 18:58:38.66 o4oj0UmG0 8/73


「狡猾なあずにゃんも ムギちゃんの老獪さには叶わないんだね」

「この部活はズルイ奴だらけか」

「バカなことやってないで練習するぞ」

「は、はい…」

「あれあれ?逃げるの あずにゃん?」

「そんなこと言っちゃ かわいそうよ 唯ちゃん」

「くくぅ~!!ここまで言われちゃ引き下がれない!!」

 「ひっかけナゾナゾで勝負ですムギセンパイ!!」

「のぞむところよ!!」

「おい練習は」

「一人でやってろ秋山ぁ!!!」

「はい!!」



21 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:00:49.27 o4oj0UmG0 9/73


「梓ちゃん、『ピザ』って10回言って?」

「ふふん、なんて古典的な…」

 「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ!!」

「じゃあ ここは?」クチュ

「ま●こ」

「ふふ、正解!!そして変態!!」

「あぁあぁぁぁぁ!?しまったッ!?」

「あずにゃん変態!!あずにゃん牧場!!」

「さぁ梓マイナス1ポイントで後半戦突入!!」

「ベベベベン♪」


22 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:11:26.25 o4oj0UmG0 10/73


「生半可な方法じゃムギちゃんには逆転できないよ!!」

「くっ、ムギセンパイ!!こうなったら けいおん部らしく楽器で勝負です!!」

「ナゾナゾじゃなかったの?」

「構わないけれどギターとキーボードで どう戦うの?」

「ジャンケンで勝った方が自分の楽器で殴るってことで」

「えっ、ちょっ」

「もはや ただの殺し合いだ」

「ジャンケン!!」チョキ

「ポン!!」グー

23 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:14:02.27 o4oj0UmG0 11/73


「やった!!勝ったー!!」

「油断大敵!!」グシャアォアッ

「へぶっ!?」ブッ

バッターン

「ム、ムギーー!?」

「勝った、勧善懲悪!!」

「いやいやいやいや 悪はお前だ」

「ジャンケンで勝った方が殴るんじゃなかったの?」

「ルールなんかブチ壊すためにあるんですよ」

 「それが さわ子先生に習ったロックです!!」


24 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:15:28.47 o4oj0UmG0 12/73


「いや、でもさ、コレやりすぎだよな……」

「えっ」

「えっ、じゃないよ」

「ギターで思い切り殴るとか普通に警察沙汰だよね」

「いや、でも……ゆ、唯センパイだって

  よくトラックにハネられてるじゃないですか」

「私はハネられる側だからいいもん」

「そうですけど……」

「まぁさ、アタシたちも部活停止とか廃部になっちゃ困るから

  黙っとくけど、もうこんな事すんなよ?」

「はい…」

「あと先輩には ちゃんと敬語使えよ?」

「あ?」


第2話 「あずにゃん 怒りの鉄拳」 完

25 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:17:20.60 o4oj0UmG0 13/73


「ねぇねぇ!!私 気づいちゃった!!」

「たぶん それはカン違いですよ」

「間違いないな」

「まだ何も言ってないよ!?」

「だって お前、唯だからなぁ」

「なにそれ?む~!!もう いいもん!!」プイ

「まぁまぁ、言うだけ言ってみれば?」」

「そうそう、聞くだけ聞いてやるよヒマだから」

「さぁどうぞ」

「絶対に言うもんか!!」ム~

27 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:18:02.10 o4oj0UmG0 14/73


「チッ、隠されると気になりますね」

「どうせロクでもない事だろうけどな」

「ククゥ~ッ!!絶対すごい発見なのに!!」プンプン -3 

「だから言ってみろって」

「そんな頼み方じゃ教える気にならないもん」

「うざっ」

「どうやったら教えてくれるのかしら」

「あっ、ムギちゃん聞きたいの!?」ワクワク

「えっ?私はどうでもいいけど

  みんな聞きたがってるから…」

「ァァアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッッッッ」バリバリバリバリ

「サルみたいに頭をかきむしり始めましたよ」

「激しいストレスを感じちゃったのかな」



28 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:18:59.02 o4oj0UmG0 15/73


「唯ちゃん、おいしいビスケットをあげるから機嫌治して?」

「わぁ、おいしー♪」ムシャムシャ

「それで何に気づいたんだ?」

「えっとねぇ、あのねぇ『けいおん部』ってあるでしょ」

「あるに決まってんだろ このバカ」

「ァァアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッッッッ」バリバリバリバリ

「唯ちゃん、おいしいカッパエビセンをあげるから機嫌治して?」

「わぁ、やめられないとまらない♪」ガシュガシュ

「まるでシャブですね」

「それで軽音部がどうしたんだ?」


29 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:20:13.04 o4oj0UmG0 16/73


「うん、それでね!!けいおん部の『け』を『ら』に変えるの!!」

「ら? え~っと……け…けいおん……ら…らいおん…」

「らいおん部?」

「そう!らいおん部!!」

「うん、それで?」

「強そうになったよね?」

「あ?」

「だから?」

「分かんないの?」

「なにが?」

「分かれよ!!」

「なにをだよ!?」

「ガアォーーーァッ!!!」」


第3話 「きちがい!!」  完 


31 : 訂正[] - 2010/08/26 19:35:32.55 o4oj0UmG0 17/73


「純ってアタマおかしいんじゃない?」

「えっ、なに突然」

 「梓を怒らせるような事でもしたっけか」

「う~ん、人によっては純ちゃんの性格はイラッとするのかも」

 「私は大丈夫だけど」

「大丈夫とかそんなレベルなの私!?」

「あのね、何か勘違いしてるみたいだけど別に怒ってないよ」

「でもアタマおかしいって……」

「あぁ、私が言ったのは純のアタマって

  チン毛みたいなのがモジャモジャしてて おっかしいなぁ、と」プププッ

「怒ってた方がマシだった」

32 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:37:29.80 o4oj0UmG0 18/73


「クセっ毛だから しょうがないの!!」

「まぁ分かるけど」

「ストレートパーマかけてみたら?」

「気楽に言ってくれちゃって」

 「結構、高いんだよ?」

「一万円くらいするんだっけ」

「お店によるけどね」

「アハハ。純ちゃんのアタマに

一万円も かけるのは もったいないかなぁアハハハハハ!!!」

「ゲラゲラゲラゲラ!!!」
  
「なんか失礼だ!!」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:40:39.34 o4oj0UmG0 19/73


「こんな私の髪でもねー」

 「ちゃんと可愛いって言ってくれる子はいるんだよ!!」

「なんと」

「もう、純ちゃんったら」

 「妄想は1日1時間までって高橋名人も言ってたでしょ?」

「妄想じゃないやい!!」

「じゃあ誰なの?」

「それは……!!」

36 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:43:44.01 o4oj0UmG0 20/73


「…………ウチの猫です」

「うわぁ…」

「ぅへぇ…、あずにゃん2号って おしゃべりするんだ…」

「いや、その…そういう眼で見てたというか…」

 「純ちゃんの髪は かわいいにゃよ…って感じで…」

「にゃよ?」

「いや…」

「ごめん…」

「私も ごめん…」

「うん…」


第4話 「1/3の純情な浣腸」 完

37 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:48:08.66 o4oj0UmG0 21/73


「夏と言えばスイカ割り」

  「だけどスイカが無いから律のアタマを割ろうと思うんだ」

「ワー!!」パチパチパチ

「うかつに盛り上がるんじゃないよ」

  「なぜスイカの代理がアタシなんだ」

「いや、だってお前

  『夏と言えば怪談だー!!」とか言って

  毎年、怖い話するだろ?」

「うん」

「お前さえ死ねば 怖い話を聞かずに すむんだよ」

「怖い話より 殺す方が怖いだろ常識的に考えて」


40 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:52:04.85 o4oj0UmG0 22/73


「いいから割らせろって」

 「ほら見てよ、この釘バット」

「そんなもの見せられてもゼッタイに割らせないぞ」

「そのバット、律センパイを殺害するために家から持ってきたんですか?」

「うぅん、ソフトボール部から借りてきた」

「ソフトボール部って釘バット使ってるの?」

「私が釘を打ったんだよ」

「勝手に?」

「うん」

「血のついた釘バットを返却される

  ソフトボール部員の身にもなってください」

「私だってTSUTAYAで借りたDVDならキレイに返すさ」



42 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:55:28.85 o4oj0UmG0 23/73


「私もツタヤDVDのように大事に扱われたいんだけど」

「図々しい事 言うなよ」

 「律は口を開けばロクでもない事しか言わないけど

  映画は かわいいワンちゃん映像とかで私を癒してくれるんだぞ」

「まぁ否定できませんね」

「これは りっちゃんの負けだよ」

「くくぅ~!!」

「りっちゃん!!こうなったらイヌ耳カチューシャを装備して

  澪ちゃんを癒すしかないようね!!」

「他にも道はあると思うけどなぁ」

45 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 19:58:32.20 o4oj0UmG0 24/73


「まぁ装着」カチャ

「ふん、今さらそんなモノつけたって……」

イヌ律「わんわん!」

「!!」

「あっ、りっちゃん かわいい!!」

「クッキー食べるかな?」

イヌ律「わんわん!!ぺろぺろ」パクパク

「あはは、くすぐったいです!」

イヌ律「クゥンクゥン」

「か、かわいい……」キュン


46 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:02:49.43 o4oj0UmG0 25/73


「ほら、律、おいでおいで~!!」

イヌ律「キュゥン…」フルフル

「怖がってるね」

「な、なんで……!?」

「そりゃそんな釘バットを握りしめてたら」

「あっコレか」

イヌ律「わん」コクリ


47 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:04:50.83 o4oj0UmG0 26/73


「そんな怖いものポイしちゃいましょう」

「うん!」ポイ カランカラン

「オッシャアアア!!!!バットさえ無ければコッチのモンだああ!!」

「あっ!!しまった!!」

「お返しに怖い話をたっぷり聞かせてやるからな!!」

 「むかしむかし ある所に おじいさんとおばあさんが…」

「いやっやめてええやめてよ律うううう!!」ウェグ

「どこが怖いんですか、コレ桃太郎でしょ」

48 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:07:12.58 o4oj0UmG0 27/73


「だ、だって桃の果肉は

  人間の赤肉と白い脂肪を彷彿させ

  川から流れてきた妊婦の溺死体を食べようと

  老夫婦がナタで死体をカッ捌いたら

  お腹から真っ赤な血に染まった胎児が出てきて…

  こうやってつけて……うまい!!」テーレッテレー♪

「一番の恐怖は 澪ちゃんの頭だった」


第5話 「いち、に、さん、しっ、ご・は・んー!!」  完

49 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:10:56.22 o4oj0UmG0 28/73

「新曲の歌詞がついに出来たぞ」

「へ~どれどれ?」

作詞 MIO 作曲 MUGI

☆★☆『I☆LOVE☆クリスマス』☆★☆

クリスマスクリスマス!!

愛で空が落ちて苦しみまスマス!!

クリスマスベルベルジングル!?

今日は性夜だサンタはハッスル!!

トナカイとハッスル!! アッア アッー!!

ママもハッスル 息子とハッスル ジングルベルベルクリスマス!?

いいか?わかったか!?

すごいぞ!!

サンタなんていなかった  


「どうだ?」

「大丈夫か お前」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:15:18.57 o4oj0UmG0 29/73


「よく見ると作曲のところにMUGIって書いてあるな」

「さりげなく共犯者にされてますね」

「私 こんなクソみたいな歌詞に曲をつけたくないけど

  どうやったら澪ちゃんを傷つけずに この事実を伝えられるのかしら」

「いや、聞こえてるよ? だって すごく大きな声だから」

「澪センパイ、スランプなんですか?」

「う~ん、私の中ではそんなにダメだと感じないんだけど……」

 「まぁ音楽に正解は無いし!!」

「正解はなくても間違いはあると思うんだ」

53 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:18:21.10 o4oj0UmG0 30/73


ガチャ

「遅れちゃってごめん~」

「あっ、唯!いいところに!!」

 「コレを見てくれ!!」バッ

「え、なになに~?」

・・・・・・・・・・・・・・・・

「なんかコートをバッと広げて

  裸を見せる変質者に遭遇した気分だね」

「それってホメ言葉だよな?」

「澪センパイの寝言みたいなポエムに寛容だった

  唯センパイをもってしてもコレはダメすぎた」


55 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:24:42.52 o4oj0UmG0 31/73


「どうだろう。新曲の歌詞は各自で考えてみないか?」

「あっ、おもしろそう!!」

「いいですね!!」

「私の考えた歌詞はどうなるんだよ?」

「こうやって丸めて…」クシャクシャ

「左手は添えるだけ…」チラッ

「ムギセンパイ、パス!!」シュッ

「スラムダアアアアンクッッ!!」ガコオォォオンッッ

「ゴミ箱に叩きつけられた」

「左手 全力で いったな」

56 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:28:40.20 o4oj0UmG0 32/73


「一生懸命 考えたのにヒドイ……」

 「あっ!!そうだ!!この張り裂けそうな想いを歌詞にしよう!!」

「なんという負の永久機関」

「ウハハ~♪ 湯水のように歌詞があふれてくるよ!!」サラサラ

作詞 琴吹澪 作曲 琴吹紬

☆★☆『檄・恋愛スナイパー』☆★☆

スナイパー!!スナイパー!!くるくるぱー!!

キミを想うと私のハートがドキドキ悶えちゃうよ☆

だからキミのハートも同様に苦しめてやる

スラムダンク? 許されないよ?

上等な料理にハチミツをブチ撒けるがごとき思想試走死相

殺害殺害殺害殺害殺害殺害殺害殺害殺害殺害お札GUY?

えっ?お金をくれるのかい?年収は2000万なのかい?マジで?

それを先に言ってよ恋のロングホーントレイン

あわよくばムギに将来、養ってもらいたいにゃー

58 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:34:07.06 o4oj0UmG0 33/73


「どうかな?」

「どうすればいいんだ」

「ついに澪センパイが『琴吹澪』を名乗り出しました」

「気に入られちゃったね」

「いやああああ!!」

「一体、どんなターゲット層が この歌詞に共感するってんだ?」

「例えヒドイ事をされても お金さえあれば気持ち良くなってしまう……

  悲しい乙女心を書き綴ったラブソングだよ」

「はっきり言う。気に入らんな」

「どうも。 気休めかもしれませんが、ムギとなら上手くやれますよ」

「ありがとう、死んでしまえ」


第6話 「偉い人には それが分からんのですよ!!」

     「まぁ俺も分かりませんけど」

 シャア「えっ」                               完 


60 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:38:16.93 o4oj0UmG0 34/73


「ムギちゃん、今日の紅茶は お断りするよー!!」

「え、なに?私の紅茶が気に入らないの? クソがアアッ!!」ガッシャーン!!

「そ、それくらいで怒らんでも」ビクッ

「でも唯センパイも唯センパイです」

 「せっかくムギセンパイが紅茶を淹れてくれるのに断るなんて……」

「えへへ。実は今日から 牛乳いっぱい飲もうと思って」ゴクゴク

「え、なになに~?便秘~?」キラキラ

「よかった、ムギの機嫌が治ったみたいだ」

「なんでだろうね」

61 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:42:45.74 o4oj0UmG0 35/73


「牛乳を飲むと巨乳になれると聞いたんだよ」プハ~

「おや? 唯センパイもそんな事を考える年齢(とし)ですか」

「あずにゃん、私だってもう18歳なんだから」

「というか梓の方が年下なんだが」

「そ、それでその大きくなった お胸をどうする気なの!?」

「おっぱいを……飲む」

「なん……だと」

「揉む……じゃなくて……飲む」

「大きくなった胸から出るお乳を飲み続ければ

  永久にお腹いっぱいだもん」」

「それはいいな大バカ野郎」


62 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:47:19.21 o4oj0UmG0 36/73


「えっ、なんで今バカにされたの」

「安心してください」

 「バカにされたのではなく、バカなんです」

「なるほど!! どういうこと?」

「唯。お前、巨乳なら すべからくミルクが出ると思ってるのか?」

 「ミルクはセッ

「だって 牛乳って 巨乳のお姉さんから集めて売ってるんでしょ?」

「???」

65 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:52:29.55 o4oj0UmG0 37/73


「え? あ? ぎゅうにゅう?」

「なんでお姉さんから牛乳が出るんだよ? 牛乳だぞ? 牛だぞ?」

「何故も何も、え? どういうこと?」

「頭痛が痛くなってきた」

「人間の乳なら、牛乳ではなく人乳と表記して売っているハズでしょう」

「は? アンタ バカ?」

「うぉわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

  クソバカ野郎の唯センパイにバカ呼ばわりされたああああああ!!」

「ごめんごめん、昨日エヴァンゲリオン観ちゃって

  おい、クソバカ野郎がなんだって?」

66 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 20:58:23.47 o4oj0UmG0 38/73


「というか、え?牛のお乳をしぼるシーンとか見たことあるよな?」

「私、そういうマニアックなAVは ちょっと……」

「獣姦アダルトビデオの話じゃねぇんだよ!!」

「この人、今までどういう環境で生きてきたんですか」

「これは正しい知識を身につけるために

  唯ちゃんを牧場に連れて行く必要があるわね」

「やったー!!牧場!!牧場!!」



第7話 「ゆいにゅう!!」 前篇 おわり

68 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:02:42.80 o4oj0UmG0 39/73


─牧場─

「あっ!!本当に牛のおっぱいを揉んでる!!」

 「アイツ変態だ!!」

牧場従業員「……」

「おいバカ謝れ!!牛のおっぱい係に謝れ!!」

「律センパイ、おっぱい係はないでしょう」

「なにぃ? じゃあ あの男はなんだってんだ!?」

 「牛のおっぱいを揉みしだく委員会だってのかよ!?」

「委員会をつければ なんでも許されると思ったのか」

「なにぃ? じゃあアイツはなんだってんだ!?」

 「今 流行りの いきものがかり だってのかよ!?」

 「すげぇ!!」

「一体どうすればいいんだ」

69 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:07:03.15 o4oj0UmG0 40/73


「とにかくコレでわかったでしょ唯ちゃん」

 「牛乳は牛のお乳なの」

「じゃあ人間の赤ちゃんがお母さんのおっぱいを

  飲んでるシーンって全部CGだったんだ……」

「いや、それは間違ってませんよ」

「え? 牛からも 人からも 牛乳は出る……?」

「いやいやいや」

「人間から出るミルクは 牛乳じゃないのよ」

「でもミルクを訳したら 牛乳って習ったよ」

「めんどくせぇヤツだな」

「わかった!! ミノタウロスと関係が!?」

「今 なにが分かったと思ったんだ?」

70 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:10:19.10 o4oj0UmG0 41/73


「結局、私のおっぱいは出るの? 出ないの?さぁどっち!?」

「将来的に出る可能性はありますが、今は出ませんよ」

「なんで分かるの?あずにゃん預言者なの?」

「はい」

「のすとらだむす!?」

「はい!!」

「コイツ、心底めんどうくさくなりやがった」

「ねぇ唯ちゃん、唯乳が出たら少しでいいから飲ませてくれる?」

「いいよー。そのかわりムギ乳も飲ませてね」

「じゃあ飲ませあいっこしようね!」

「うん!!」

「あー いい天気だなぁ」

「モ~」


第8話 「ゆいにゅう」 後篇   完


74 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:13:45.35 o4oj0UmG0 42/73


「学園祭のお泊り会、楽しかったね~」

「そうそう!!りっちゃんったら

  オレオを床に落っことして、大騒ぎしてたっけ」

「アイツ泣いてたもんな」

「あのあとオレオと寄り添うように眠りについたのは

  ロミオとジュリエットの余韻かと思いました」

「律のヤツ、オレオの事が本当に大好きだったから……」

「食べられなくなったことが よっぽどショックだったのね」

「しかし朝、目が覚めると嬉しそうに

  そのオレオをたいらげてしまいました」

「律のヤツ、バカだからなぁ」

「一晩経ったら床に落としたこと忘れたのね」


76 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:16:14.56 o4oj0UmG0 43/73


「そういえば、りっちゃん 今日はお休みなんだよね」

「あぁ、お葬式だよ」

「えっ、どなたか亡くなったんですか?」

「オレオ」

「え?」

「オ、オレオのお葬式?」

「一応、確認しておきますけど

  そのオレオって黒くて中にクリームが入ってる

  あのおいしいヤツですよね」

「あぁ、その おいしいヤツだ」

「その おいしいヤツのお葬式をしちゃうんですか」

「それが私達けいおん部の部長、田井中 律さ」

「本当に残念です」

77 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:19:18.90 o4oj0UmG0 44/73


「それって学園祭の時に落っことしたオレオくん?」

「いや、それとは別件」

 「昨日、家で なかなか包装が開かなくて

  無理にひきちぎろうとしてバァーンってハデにブチまけたらしい」

「大惨事だね」

「しかも下には うんこがあったらしいよ」

「家の中に うんこが落ちているの?」

「いや、もうアイツが何言ってるか分からなかったから

  深くは追求しなかったよ」

「そっか……」

「それが私達けいおん部の部長、田井中律センパイですか」

「本当に残念だな」

80 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:23:46.35 o4oj0UmG0 45/73


「実は昨晩、オレオのお通夜に出席させられてさ」

「!!」

「どんなのだったの!?」

「まずアイツの部屋に入ると こんなのがあって」

┏━┓
┃●┃ ←こんなの
┗━┛

「なにこれ」

「どうやらオレオの遺影らしい」

「もはや お通夜というより田井中アートギャラリーですね」

82 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:28:15.74 o4oj0UmG0 46/73


「私が 『お悔やみ申し上げます、死ね』とか

  テキトーなこと言ってたら律のヤツ

 『オレオ!!おおオレオオオォォォ!!』

 『どうしてアナタはオレオなの!?』って叫びながら

  2階の窓から飛び降りて そのまま帰ってこなかったよ」

「ワイルドなジュリエットだね」

「部屋の中に注射器とか転がってませんでしたか?」

「失礼だぞ梓。アイツはクスリなんかに頼らなくても

  ナチュラルでアレな存在なんだ」

「何が失礼なのか私にはわかりません」


84 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:31:02.02 o4oj0UmG0 47/73


「りっちゃんのアタマのお見舞いに行こうよ」

「そうだな」

「ねぇ、狂人が喜びそうなお見舞いの品ってなにかしら」

「オレオじゃないですか?」

「バカ!! きのこの山!! アイツの気持ちにもなってみろ!!」

「あ、スイマセン。 全く理解できませんが謝っておきますね」

「澪ちゃんは 何が いいと思う?」

「そうだな…。めんどくさいし食パンでも買ってくか」


第9話 「それイケあんぱんまん」 完



85 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:35:37.04 o4oj0UmG0 48/73


「クラスで夢占いの本が流行っているのですが

  みなさんは最近、何かステキな夢を見ましたかー?」ピョンピョン

「銀河鉄道999に飛び乗って機械の体をもらって

  永遠に高校生活を続けることが夢だよー」

「私が聞いたのは 寝 言 じゃなくて夢ですよ」

「ごめんね……」

「あ、そういえば昨日、私の夢に梓が出てきたぞ」

「一富士、二鷹、三あずにゃん」

 「澪センパイは将来、出世するかも知れませんね」

 「で、夢の中の私はどうなりましたか?」

「亀にぶつかって ちっちゃくなって

  スリップしながら 穴に落ちて消えていった」

「それは ル イ ー ジです」


86 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:39:14.40 o4oj0UmG0 49/73


「夢占いの本によれば、澪センパイは不幸な死に方をしますね」

「ひぃぃ!?」

「随分シビアな結果が書かれているんだな」

「それがこの本のウリですから」

「そういえば、私も梓ちゃんが夢に出てきたわ」

「無病息災あずにゃんにゃん」

 「ムギセンパイは来世でも人間に生まれ変われるかも知れませんね」

 「で、夢の中の私はどうなりましたか?」

「思いっきりジャンプしてトゲに刺さってハジけとんで消えていったわ」

「それは ロ ッ ク マ ンです」

89 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:43:13.25 o4oj0UmG0 50/73


「夢占いの本によれば、ムギセンパイはブタに犯されブタの子を孕みます」

「いやあああ!?」

「随分マニアックな結果が書かれているんだな」

「それがこの本のウリですから」

「そういえば私の夢にもいっぱい あずにゃんが出てきたよー」

「唯センパイの来世はティッシュに受け止められる精オタマジャクシです」

「はかない生涯なんだね……」

「ていうかその占い本、本当にクラスで流行ってんの?」


90 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:46:07.99 o4oj0UmG0 51/73


「律センパイの夢では私はどうなりましたか?」

「すでに梓が夢に出てくることは確定的なのか」

「まるでエルム街の悪夢のようね」

「いや、私の夢には梓なんか出てこなかったぞ」

「ここでまさかの法則ずらし」

「で、私はどんな死に方をするんだ?」

「死ね。エッフェル塔のてっぺんに突き刺さって死ね」

「すげぇ」

 「お前、今『死ね』って言わなかった?」

 「しかも2回も」

「もはや占いじゃない」

92 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:50:01.30 o4oj0UmG0 52/73


「梓が夢に出てこなかったヤツは

  みんなエッフェル塔に突き刺さらなきゃいけないのか」

「フランスが大変なことになるね」

 「これがフランス革命なんだね」

「その本、どんな人が書いてるの?」

「著者は平沢唯センパイです」

「そういえばそうだった」


93 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:52:55.62 o4oj0UmG0 53/73


「お前、なんか悩み事でもあるの?」

「ないよ、何一つ。今日も私の脳内は平和だよ」

「何一つ悩みもないのに、あんな内容の本

  書いちゃうなんてステキだな」

「でも唯ちゃんが『ブタに孕ませられる』とか

  書いたかと思うと胸が熱くなるわね」

「そういう文章は澪ちゃんに考えてもらったんだ」

「そういえばそうだった」

「お前かよ!!」



94 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 21:58:57.73 o4oj0UmG0 54/73


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「……と、りっちゃんが

  キレイなツッコミを入れて夢は終わったんだけど

  夢占いの本にはなんて書いてあるのかな?」

「唯センパイの前世はホイス・グレイシーですね」

「生きてるよ、その人まだ生きてるよ」

「まぁ現実なんて そんなものです」

「そっかぁ」



第10話 「いじわるなあずにゃんに気をつけてね!」 完

95 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 22:02:36.33 o4oj0UmG0 55/73


「おこづかいがピンチだから

  あずにゃんから巻き上げよう」

「そうなんだ、じゃあ私 生徒会行くね」

「止めろよ 幼馴染の暴挙を」

「じゃあ やめておきなさいよ唯」

「やだ!!」

「なら勝手にしなさい!!私 生徒会行くから」

「お前はどんだけ生徒会に行きたいんだ」

「きっと甘い蜜をすすっているんだ」

「いや、私 ホント 忙しいんだけど」

96 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 22:06:29.21 o4oj0UmG0 56/73


「後輩からお金を巻き上げてまで何に使おうっていうの?」

「ファミコンで買いたいカセットが出るんだ~」

「せめて音楽関係であってほしかった」

「というかファミコンのカセットってまだ出てるの?」

「バンベリングゲイ2!!」

「言えてないからな」

「とにかく お金が欲しいならギャンブルでもしなさい」

「わかった!!」

「そこはバイトとか薦めるべきだろ」

「受験生がバイトなんて やってるヒマないでしょ?」

「でもソイツ、受験生のくせにファミカセ買おうとしてるんだぞ」

98 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 22:11:04.89 o4oj0UmG0 57/73


─翌日─

「昨日、なけなしの3000円持ってパチンコに行ってきたよ!!」

「ばか!!そんなトコ 本当に行くなよー!!」

「で、どうだった?」

「『高校生がこんなとこ来るな!!』って つまみだされた!!」

「なんだツマラン」

「まぁ良かったんだよソレで」

「悔しかったから灰皿蹴っ飛ばしたらムチャクチャ怒られた!!」

「えっ」

「だ、大丈夫だったのか?」

「怖かったから3000円叩きつけて泣きながら逃げてきてやった!!」

「お前は何しに行ったんだ」

99 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/26 22:11:49.27 o4oj0UmG0 58/73


「コレがギャンブルのスリルなんだね!!」

「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」

「私きっとギャンブルで身を滅ぼすタイプなんだ!!」

「いい勉強になったな」

「あっ!!勉強と言えば私、勉強しなきゃいけないんだった!!」


大塚 明夫『こうして こづかいをすべて失った平沢唯は

      ゲームにうつつを抜かすことなく勉強し

      成績がほんの少しではあるが確実に上がったのだった……』


「和ちゃんのおかげだよ!!」

「よかったわね、唯」

「あれだね!!和式便所だね!!」

「え?…………あ、わかった」


第11話 「和式勉強法」   完

112 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:13:39.62 BcC3pMyF0 59/73


「あっ、唯ちゃん。お口のまわりにクリームがついてるわ」フキフキ

「んん……、ありがとムギちゃん!!」

「どういたしまして♪」

「ふふ、ムギって面倒見がいいよな」

 「なんだか お母さんみたいだ」

「ふむ、アタシは家族で言えばどのポジションだろう」

「えっ?う~ん、そうだな……」

「ペットのサルですかね」

「ホアアアアアア!?」

「いやホラ、ムードメーカー的な意味合いで」

「それで納得する人類がいると思ってんの?」


113 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:16:49.40 BcC3pMyF0 60/73


「澪ちゃんはカッコイイお姉さんって感じだよね~」

「そ、そうか?」テレッ

「じゃあ私はキン肉マンスーパーフェニックスチームで言えば誰かしら?」

「プリズマンだね」

「唯…お前、今の質問によく即答できたな」

「だってキラキラしてお金持ちそうじゃん」

「世代が違うから分かりませんよ」


115 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:19:43.37 BcC3pMyF0 61/73


「梓はオメガマンだなー」

「オメガ? よく分かりませんがカッコよさそうですね!!」ピョンピョン

「ジェイソンみたいなマスクをかぶり、背中から巨大な指が生えた化け物よ」

「なんでこんなに愛くるしい私がそんなのなんだ!!」ォヮーッ

「いやホラ、ムードメーカー的な意味合いで」

「意味が分かりません!!」

116 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:22:32.79 BcC3pMyF0 62/73


「澪ちゃんは お姉さん、ムギちゃんは お母さん兼プリズマン

  りっちゃんは ただの猿で、あずにゃんはジ・オメガマンだとして……」

「なんかすげぇバンドメンバーだな」

「私はメンバー紹介のときになんて言えばいいんだろう」

「そんな紹介しなくていいんですよ!!」

「唯ちゃんはサムソンティーチャーでもマンモスマンでも

  ましてフェニックスって感じでもないわね」

「知性のカケラもないしな」

「失礼な!!私だって知性くらいあるんだよ!!」


セイラさん『念のため、補足しておくけど

       キン肉マンスーパーフェニックスとは

       知性の神が乗り移った、とても頭が良いモビルアーマーのことよ』


119 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:27:22.66 BcC3pMyF0 63/73


「唯自身は何がいいんだ?」

「私、ステーキがいい」

「え?」

「あ?」

「どこ行った知性」

「食べたいってこと?」

「そうじゃなくてステーキになりたいんだよ~」

「た、食べられたいってこと?」

「そうじゃなくてステーキ的な存在になりたいんだよ~」

「わかったか?」

「いや、わからん」

さわ子「そういえば聞いたことがあるわ」

「あっ、さわちゃんティーチャー!!」


第12話くらい 「時には昔の話を」 完


120 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:31:12.22 BcC3pMyF0 64/73


「私、一度でいいから鼻からスパゲッティ

  食べるのが夢だったの~」

「どうした梓、ついに気が狂ったのか?」

「いえ、ちょっとムギセンパイの真似をしてみただけです」

「な~んだ。気持ち悪いしゃべり方してるから

  狂牛病で梓の脳がスポンジになっちゃったのかと思ったよ」

「それって私のしゃべり方が気持ち悪いってことかしら?」

 「それとも私の脳がスポンジ状ってことかしら?」

「よく考えてみるんだな」

「なぁ梓ー!!おもしろいから他のモノマネも やってみてくれよ!!」

「じゃあ澪ちゃんのマネやってみて!!澪ちゃんのマネ!!」

「では」コホン

121 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:36:05.12 BcC3pMyF0 65/73


「ひぃぃ、見えないぃぃ聞こえないぃぃ~私のパンツ見てえええ見ないでえええ」

「アハハ、似てる似てる!!」パチパチ

「むすっ、お前たち、私をバカだと思ってるだろ……」

「次はりっちゃんのモノマネ やって~!」

「へへ……このハナクソなっかなか とれねぇな~」

  「オラ ワクワクしてきたぞ!!」

  「おっ、とれた!!デカイぞ!!よし!!喰おう!!」

  「パクパクムシャムシャう・ま・い・ぞおおおおお!!!!」

「アハハ!!似てる似てる!!」パチパチ

「アタシはハナクソなんか喰わないし

  冒頭は完全にカカロットだろ くそったれめ」

「ふん、いい気味だ」

「というか梓ちゃん……今、本当に花くそ食べてたわよね?」

124 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:41:18.11 BcC3pMyF0 66/73


「モノマネってどうして

  こんなにおもしろいんだろうね~?」

「確かに不思議だよな」

  「澪本人が喋ってても 全然おもしろくないし

   その証拠に友達も少ないのに」

「おいやめろ」

「さぁ!!次はいよいよ唯ちゃんのモノマネね」

125 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:46:12.14 BcC3pMyF0 67/73


「よっ!真打ち登場待ってました!!」ピューピュー

「えへへ~、どんなのかな~♪」ワクワク

「あばばばばっばばばbばww」

  「いちにっさんしーご、ごはんを食べないと

   お、おなかが、す、すくんだなww」

 「シュエエアィサィwwwww ターアィーサィwwwwww 」

「オレは怒ったぞおおおおおおアズーサアアアアアア!!!!」ブツンッ

「今度は唯がカカロットになっちゃったぞ」

126 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 00:50:47.66 BcC3pMyF0 68/73


「本当にすみませんでした」

「まったく……」

「そもそも どうしてアタシたちのモノマネなんかしてたんだ」

「えっ、お前がやれって…いや

  こうやって私がモノマネしていれば、来年 みなさんが卒業しても

  この部室に放課後ティータイムが存在しているような感じにならないかなって」

「グスッ」

「梓ちゃんったら…」

「さびしかったんだね……」

128 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 01:00:17.36 BcC3pMyF0 69/73


「あずにゃん大丈夫だよ」

 「卒業したって放課後ティータイムは永久に放課後です!!」

「そのコピペ流行らせようと必死ですね」

「まったく、憎まれ口叩きやがって」ポム

「ふにゃん…」

129 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 01:03:31.98 BcC3pMyF0 70/73


「休みの日にはスタジオ借りて一緒に練習しような」

「そんなお金がどこにあるんですかノータリンですね」

「まかせて!! 私達、大学生だからアルバイトで お金持ちだよ!!」

「そして、次の年に梓ちゃんも私達と同じ大学に来れば、楽しいわよね!」

「ぅぐぅ…」

 「人の進路を勝手に決めないで下さい~」グスン

「よしよし」

「まぁ律と唯は浪人して梓と同じ年に

  入学する可能性もあるけどなアハハハ」

「ゼハハハ!!」

「ブヘヘッヘハハww」

「ヒヒヒヒヒィィヒィィゲホゲオゴヘハァハハwwオエェエッ」

「笑いすぎだろ」



「クスッ」

130 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 01:07:58.54 BcC3pMyF0 71/73


「そういえば梓は大人になったら

  『あずにゃん』って呼ばれたくないんだよな」

「えっ」

「大学に備えて もう少しカッコイイ呼び方を考えてやるか」

「まさかの れずにゃん復活説?」

「それはないです」

「私、あれから考えたんだけど……」

  「あずにゃんとウォーズマンってちょっと似てるよね」

「おぉ」

「おぉ、じゃないです!!あんなロボ超人と一緒にしないでください!!」

「なんだその言い方、ウォーズマンさんディスってんのか?」


132 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 01:11:36.86 BcC3pMyF0 72/73


「ふふ……梓ちゃん、キン肉マンは知らないんじゃなかったっけ?」

「それはセンパイたちともっと仲良くなれるように勉強して……ハッ」

 「って何を言わせるんですか!!」

「なにそのベタベタの昭和風ツンデレ」

「あーうるさいうるさいうるさいです!!」

「よし、私がバツグンの作詞センスを生かした

  とっておきの梓の愛称を発表してやるからな」

133 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/08/27 01:15:06.46 BcC3pMyF0 73/73


「…ぁずにゃんでいいですよ」

「え?」

「変なあだ名つけられるくらいなら!!」

 「ずーっとずーっと20歳になっても30歳になっても

  あずにゃんって呼び続けてください 唯センパイ!!」

「うへへ、勝った!!」

 「あ~ずにゃん!!」ダキッ

「もう!!抱きつかないでください~!!」

「あの、私の考えた愛称はどうなるんだ」

「大人になれよ秋山」


最終話 「あずにゃんよ永遠に」 完

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