なびき「ダイヤルとマイクが付いてるわね」
カチカチ カチカチ
なびき「トランシーバーか何かかしら?モシモーシ」
なびき「!?」
なびき「アー アー」
カチカチ カチカチ
なびき「アー あ゙ー・・・・・・声が、変わる!?」
元スレ
天道なびき「こんな道端に蝶ネクタイが落ちてるわ」
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1293521151/
なびき「声を変える機械のようだけど、それにしても良く出来てるわ」
なびき(ダイヤルをちょっと調節して・・・)カチカチ
な@九能「交際しよう、おさげの女!」
なびき「あっはっは、九能ちゃんの声そっくりだわぁ」
なびき(次はこんなかんじに調節して・・・)カチカチ
な@乱馬「おめーホントに可愛くねー女だな!」
なびき「もう本人にしか聞こえないわね。面白いもの拾ったわ」
なびき「これはお金儲けができそうだわね・・・」
なびき「そろそろこの道を九能ちゃんが通るはずなんだけど」
九能「うーむ。どうすればおさげの女は僕と交際をしてくれるのか・・・」
なびき(来たわね!ダイヤルを調節して、曲がり角の陰に隠れてっと)
な@女乱馬「九能先輩」 ※以下「女乱馬」のことは「らんま」と表記します
九能「その声は?おさげの女か!どこにいるんだおさげの女」
な@らんま「動かないで!先輩、そのまま私の話しを聞いてください」
九能「わかった。で、話しというのは?」
な@らんま「実は私の家系には、殿方と鬼ごっこ勝負をして勝った者を夫にするという習わしがあるのです」
な@らんま「九能先輩と、その結婚を賭けた鬼ごっこ勝負をしたいのです」
九能「なんと!それはまことか、おさげの女!」
な@らんま「本当です。制限時間は日没まで、2分後に追いかけてきてください」
九能「わかった!この九能帯刀、命に代えてもおさげの女を捕まえて見せよう!!」
な@らんま「私と九能先輩の明るい未来のため、必ず捕まえてくださいね。では」
九能「うおおおおおおおおおおおお!!」
なびき(ふふふ、ノッてきたわね)
九能「・・・58、59、よし、二分経過だ!待っていろおさげの女!!」
ダダッ
なびき「やっほー九能ちゃん」
九能「む、天道なびきではないか。僕は今忙しいんだ、用なら後にしてくれないか」
なびき「まぁまぁ、そんなに焦らないで。何かあったのよ?」
九能「僕は薔薇色の未来の為に、おさげの女を追いかけねばならんのだ!」
なびき「よく分からないけど乱馬くんに用なのね。それならさっき見かけたわよ」
九能「なに!?」
なびき「なんか凄く急いでたみたいよ。目にも止まらない速さで走って行ったわ」
九能「それで、おさげの女はどの方角へ走っていったのだ?」
なびき「教えてあげてもいいけど、いくらくれる?」
九能「五千円でどうだ?」
なびき「安すぎるわ」
九能「では一万円」
なびき「もう一声」
九能「一万五千円」
なびき「毎度あり~w彼女なら学校のプールの方へ走って行ったわ」
九能「そうか、感謝するぞ天道なびき。ところでその蝶ネクタイは何だ?」
なびき「ああ、これは何でもないわ」
九能「?そうか、なら僕はこれで失礼する。さらばだ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドド ド ド ド ド ・・・・
なびき「は~い。がんばってね~」
なびき(これはポケットにしまっておこう)
なびき「さて、それじゃ次の行動に移るとしますか」
コナン「くそ、俺としたことが旅先で変声機を落としてしまうなんて・・・」
・・・・ ド ド ド ド ドドドド ┣¨┣¨┣¨┣¨
九能「待ってろおおおおおおお!おさげの女あああああああ!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドド ド ド ド ド ・・・・
コナン「何だありゃ?」
なびき「いや~それにしても儲け儲けw」
コナン(ん?角からもう一人来てるな。声に聞き覚えがあるような・・・)
なびき「まさか一万五千円もくれるなんて。九能ちゃんも相当必死みたいねぇ」
コナン(!? この声は、俺の声!誰か変声機を使って俺になりすましてるのか?)
コナン「誰だ!」バッ
なびき「あら、どうしたのボク?」
コナン(変声機を使ってない?)
なびき「ここらへんじゃ見かけない子ね。君迷子かなにか?」
コナン「い、いや違うよ。ぼく旅行でこの町に来てるんだ」
なびき「あらそう。この辺に観光するところなんてあったかしら?」
コナン「おじさんが仕事で怪我をしちゃって。この辺に凄腕のお医者さんがいるらしいから診てもらいに来たんだ」
なびき「じゃあ慰安旅行ってことになるのかしら。君は一人で遊んでるってわけね」
コナン「うん、そんな感じかな」
なびき「この町は変な人は多いから注意するのよ。ところで君私と声が似てるわね」
コナン「うんそうだね!僕もびっくりしちゃった!」
なびき「うふふ、奇妙なこともあるものね。それじゃ私行くわ。気をつけて遊ぶのよ」
コナン「うん。バイバーイお姉さん」
コナン(はぁ、ハズレか・・・もうちょっとこの辺を探してみよう)
乱馬「おい親父。俺をプールなんかに連れて来て何をするつもりなんだよ」
玄馬「無論修行に決まっておろう。今日はお前に無差別格闘早乙女流の奥義を授けてやる」
乱馬「そんなこと言って、どうせ教えてくれるのは下らない技ばっかりなんだろ」
玄馬「何を言うか!今日伝授する奥義は水上で敵に襲われた時に有効な、その名も白兎踏鮫拳!」
乱馬「白兎踏鮫拳?」
玄馬「左様。鮫を騙して海を越えようとした因幡の白ウサギが如く、海上のわずかな浮遊物を足掛かりに水上を走る技じゃ!」
乱馬「そんなことできるわけねぇだろ」
玄馬「そこを何とかするのが修行の目的じゃ。すでにプールには布、木材、空きビンなどを浮かべてある。
これらを踏み越えて見事プールを縦断してみせるのじゃ」
乱馬「よーし、やってやろうじゃねぇかクソ親父・・・はぁ!」
トーン トーン トーン
乱馬「へへ、やればできるってもんよ!」
玄馬「うむ、その調子じゃ乱馬よ!」
乱馬「余裕だぜ!」
玄馬「じゃが油断は禁物じゃぞ乱馬。最後の難関として向こう岸には・・・」
ニャーニャー
玄馬「猫の大群を用意してある!」
ピシ ザッバーン
玄馬「う~む詰めで失敗するとは。まだまだ修行が足らんようじゃな」
らんま「プハァ!てめぇクソ親父!なんてことしやがるんでぃ!!」
玄馬「己の未熟を親のせいにするでないわ!」
ド ド ド ド ド ド ド ド
玄馬「ん?何か近づいてくるぞ」
ドドドドドドドド
らんま「な、なんだなんだ?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
九能「うおおおおおお!結婚してくれえええええええ!!」
らんま「げ、九能先輩・・・」
九能「おさげの女! 捕 ま え た ! ! 」
らんま「ひぃやぁああああああああああ!!」
バッキィ!! ザブーン
九能「いきなり殴るなんて酷いじゃないか」
らんま「いきなり飛びかかってきて何なんですか先輩!?」
九能「何を言っている。鬼ごっこで勝てたら結婚してくれると約束したではないか」
らんま「え?ちょ、約束?なんのことだそりゃ」
九能「安心しろおさげの女。必ずお前を捕まえて、幸せにしてやるからな!」
玄馬「九能とやら。よくわからんが今は修行中だから帰ってもらえんか」
九能「心配無用ですお義父さん。花嫁修業などしなくとも、僕は娘さんの全てを受け止めて見せますよ!ハッハッハッハ」
玄馬「誰がお義父さんだ」
コナン「まだ見つからない・・・あれがないといざって時困るのに」
らんま「きゃあああ!追いかけてくんなこの変態野郎!!」
玄馬「こら待て。修行をほっぽり出してどこ行くつもりじゃ」
コナン「この声は灰原に阿笠博士!あいつらもこの町にきてたのか?(修行って何だ?)」
コナン(この高校の近くから聞こえてきたが・・・)
コナン「灰原ー!博士ー!何処だー!!」
ドドドドドドドドド
らんま「大体俺はそんな約束した覚えねーぞ!!」
コナン(・・・灰原じゃない)
九能「今更照れることないだろう。可愛いやつめ」
コナン(・・・あいつはさっきの変な男)
玄馬「まったく、困ったやつらじゃ」
コナン(・・・体型は博士に似てるけど別人か)
┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドド ド ド ド ド ・・・・
コナン「はぁ・・・なんでこの町には声のそっくりさんがいっぱいいるんだ?」
小五郎「あぃたたたたたた!!もっとゆっくり歩いてくれ」
蘭「大丈夫お父さん?」
小五郎「っつ~・・・腰の痛みが全く引かん。もう歩くのも限界だぞ」
蘭「凄腕のお医者さんがいるって病院が確かこの辺のはずなんだけど」
小五郎「いくら凄腕たってこんな遠くまで来ることなかったんじゃないか?」
蘭「仕方ないじゃない。早く治さなきゃいけないんでしょ、その腰。」
小五郎「そうだ!なんせ四日後に沖野ヨーコちゃんのコンサートがあるんだからな!!」
蘭「まぁ理由はともかく、早く治さないと仕事もできないしね」
小五郎「お、小さな病院っぽいのが見えてきたぞ。あれじゃないか?」
蘭「えっと、小乃整骨医院・・・ここだわ!やったわねお父さん!」
蘭「ごめんくださーい」
・・・・・・・・
小五郎「誰もいないみたいだな」
蘭「おかしいわね。誰かいませんかー」
小五郎「しかし薄汚いところだな。ほんとにこんなところに凄腕の医者がいるのか?」
骸骨「薄汚いところで申し訳ありません」
蘭「きゃあああ!!」
小五郎「うひゃあ!」
東風「いやぁ驚かせてすみません。初めて見る方だったのでからかってみたくなりまして」
蘭「が、骸骨の人形・・・?」
東風「ああ、この子は骨格標本のベティちゃんです」
蘭「なんだ。びっくりしたぁ」
小五郎「っ――先生、背後からいきなり驚かさんとって下さい。腰が・・・」
東風「あはは、これは申し訳ない。私がこの病院の医師、小乃東風です」
蘭「あ、初めまして。私は毛利蘭です。こっちが父の小五郎です」
東風「なるほど、あなたたちが一昨日電話をくれた毛利さんでしたか」
小五郎「あなたが先生ですか。しかし若いですなぁ」
東風「あはは、確かに私を若先生なんて言ってくれる人もいますよ。
見たところ毛利小五郎さん、あなたが患者さんですね」
小五郎「はい。仕事で腰をやっちまったんですが、早いうちに治したいんですわ」
蘭「このままじゃ仕事もできないし・・・凄腕のお医者さんがいるって聞いてやってきたんです」
東風「凄腕かどうかは分かりませんが、治療には全力を尽くします。
では毛利さん、早速ですが診察台の上にうつぶせで寝っ転がってください」
小五郎「はいはい。ではよろしくお願いします」
蘭「よろしくお願いします」
蘭(それにしても全然気配を感じなかったわ・・・)
東風「これはひどいぎっくり腰ですね」
小五郎「そうなんですよ。もう歩くのも辛くて」
東風「ふむ。毛利さん、あなた事件や厄介事に巻き込まれることの多い仕事をなさってるんですか?」
小五郎「わかるんですか?」
東風「ええ。仕事で痛めたって言ってましたけど、普段から肉体労働をしている筋肉の付き方はしていない。
かといって運動不足ってわけでもない、肉付きからみて何かの格闘技経験もあるみたいですね。
それに腕や脚にも軽い打撲、ねんざ、ひっかき傷があります。
取っ組み合いでもされたんでしょう?」
小五郎「いやはや恐れ入りました。実は探偵をやってまして、逆上した犯人と取っ組み合いをしたんですよ」
東風「ほお、探偵さんでしたか」
小五郎「それで一本背負いを決めようとしたんですが、そこで腰が痛くなってずっこけてしまったんです」
東風「それは災難でしたね。
おや?最近声変りもされたみたいですね、その年齢で声変りとは珍しい。」
小五郎「ほっほー!そんなことまでわかりますか!あなた探偵顔負けの洞察力ですな!
私の助手になりませんか?ガッハッハ!」
東風「せっかくのお誘いですが遠慮しておきます。それでは他に患者さんもいませんし、ゆっくり治療していきましょう」
蘭「お父さん。私コナン君を探してくるわ」
小五郎「あのガキをか?そういえばコンビニに行ったきり帰ってこんなぁ」
蘭「一応地図のコピーは持たせてるけど、心配だから行ってくる」
東風「もう一人連れがいらっしゃるんですか?」
蘭「ええ。小学生でメガネをかけた男の子なんですけど・・・」
東風「わかりました。治療は進めておきますので探してきてあげてください」
蘭「はい、父をよろしくお願いします。では」
ガラガラ ピシャ
東風「それでは毛利さん、治療開始しますよ」
バキ ボキボキ
小五郎「いってえええええええええええええええ!!!!」
なびき「ただいまー」
かすみ「お帰りなさい、なびき」
なびき「ただいま、お姉ちゃん。あかねは?」
かすみ「町内をランニングしてくるって言ってたわよ」
なびき「あらそう、わかったわ」
なびき(さて、そろそろらんま君がウチの方に逃げ込んでくると思うんだけど・・・)
・・・・ ド ド ド ド ドドドド ┣¨┣¨┣¨┣¨
なびき(来たわ!)
らんま「ハァハァ、追ってこない・・・よしいったん家に隠れよう」
なびき「お疲れのようねぇらんまくん」
らんま「なびき!?今九能先輩に追われてんだ、余計なこと教えんじゃねーぞ!」
なびき「それは大変そうね、わたしが匿ってあげましょうか」
らんま「本当か!それは助かるぜ!!」
なびき「いくらくれる?」
らんま「お金取るのかよ!持ち合わせなんてねーぞ!」
なびき「現金じゃなくてもいいわよ。そうねぇ、プロマイド写真の撮影許可なんてどう?
らんまくんの写真ってお金になるのよ」
らんま「・・・わかった、いくらでも撮影していいからとにかく匿ってくれ」
なびき「メイド服着てくれる?」
らんま「お!男がそんなチャラついたもn」
なびき「あらそう、ならいいわ」
らんま「っ―――着ます!着ますから匿ってくださいなびき様!」
なびき「交渉成立!匿ってあげるわらんまくん、こっちにいらっしゃい」
らんま(メイド服・・・なびきのやつ客層広げやがったな)
なびき(きわどい写真を多めにして値段は3枚で1000円にするか。
ウチの高校にはらんまくんのファンもいるし・・・ざっと利益30000円てところかしら?)
なびき「それじゃこの浴槽の中に隠れてて。九能ちゃんが来たら私が追い返してあげるわ」
らんま「サンキューなびき!助かるぜ!」
なびき「どうってことないわ。その代わり約束忘れないでよ」
らんま「おぉ!九能先輩から解放されるんならそれぐらいやってやるわい!」
三分後
なびき「さてと。九能ちゃんもそろそろウチに来るころ合いだわね」
九能「失礼する!おさげの女はいるか!!」
なびき(きたきた)
なびき「あら九能ちゃんいらっしゃい。ウチに何か用?」
九能「天道なびき、おさげの女は帰ってきてるか?」
なびき「さぁ、私は見てないわよ」
九能「それは本当か?」
なびき「なによ九能ちゃん、私を疑ってるの?」
九能「そういうわけではないのだが、町内どこを探しても見つからないものでな。
この家に密かに隠れている可能性が高いと睨んでいる」
なびき(鋭いわね)
なびき「ならウチの中を探してくれて構わないわよ。
でも私たちの部屋とか風呂場は勘弁してよね、いくら同級生とは言え他人の男に入ってもらいたくないわ」
九能「うむ、それくらいは当然だ」
なびき(よし、上手く風呂場から遠ざけることができたわ)
なびき「はやいとこ探してさっさと帰ってちょうだい」
九能「ではまず道場の方から失礼するぞ」
あかね「ただいまお姉ちゃん」
かすみ「あらお帰りなさい、あかね」
あかね「お姉ちゃん、私晩御飯の前にシャワー浴びてくるわ」
かすみ「あらそう。あと1時間くらいしたらご飯だから早めにね」
あかね「はーい」
あかね(いい汗かいたわ。はやくシャワー浴びてさっぱりしようっと)
らんま(zzz・・・)
らんま(は!いかんいかん、ついうたた寝をしてしまった)
らんま(なびきの奴、ちゃんと九能先輩を追い返してくれたかな?)
らんま(っていうか俺はどれくらい寝てたんだ。浴槽から出て外の様子をうかがってみよう)コソコソ
らんま(ん?脱衣所から人の気配が・・・まさか!?)
らんま「待てあかね!今入ってくるn」
ガラガラ
らんま「・・・」
あかね「・・・」
らんま「や、やぁ。お帰りあかね・・・」
あかね「こんのぉ・・・!」
九能「おさげの女ー!」
なびき「九能ちゃん、もういい加減諦めたら?」
九能「うーん・・・もうあらかた探し終わってしまったな。
天道なびき、本当におさげの女は帰ってきていないのか?」
なびき「帰ってきてないわよ。最初にも言ったでしょう」
九能「・・・天道なびき。悪いが風呂場だけでも探させてくれないか?」
なびき「(ギクッ)嫌よ!」
九能「後生だ天道なびき。不必要な詮索はしないと約束しよう」
なびき「そういう問題じゃないわ。最初の約束通り今すぐに帰ってもらうわ」
あかね「ド変態いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
九能「むむ!風呂場の方から天道あかねの声」
なびき「あちゃ~」
らんま「違う!誤解だあかね!これには深いわけが」
あかね「何が誤解よ!人の裸を見といて!」
らんま「そんなありがたみのねぇ寸胴ボディを見たって嬉しくとも何ともねぇよ!」
あかね「言うにこと欠いて寸胴ですって!馬鹿にするのもいい加減にしなさい!」
九能「おさげの女ー!そこに居るのかー!」
あかね「この声は九能先輩?」
らんま「やべぇ、ずらかるぜ!」
あかね「待ちなさいらんま!逃げるつもり!?」
なびき「ちょっとらんま君、駄目じゃないしっかり隠れてないと」
らんま「仕方ねぇだろ、うたた寝してるうちにあかねが入ってきちまったんだから!」
なびき「まぁ良いわ。見つかったのはらんま君の自業自得なんだから報酬はきっちりいただくわよ。
日没までしっかり逃げ切りなさい」
らんま「日没?なびきてめぇ、この騒ぎはもしかしてなびきの仕業なんじゃないだろうな?」
なびき「さぁ何のことかしら?早く逃げないと九能ちゃんに捕まっちゃうわよ~」
九能「見つけたぞおさげの女ー!結婚してくれー!」
らんま「うぉおやべぇ。なびき、今回は従ってやるけど次やったら承知しねぇからな!」
あかね「待ちなさいこの変態!」
蘭「探すと言っても何処から手をつければいいのかしら?」
蘭「あら、さっきは気付かなかったけどこんな所に道場があるのね」
蘭「なになに。『天道道場』。聞いたことない道場ね、空手道場じゃないのかしら?」
らんま「捕まってたまるかー!」
蘭(女の人が飛び出してきた!?)
九能「はっはっは!もうすぐおさげの女は僕のものだ!」
蘭(男の人も飛び出してきた!なんなのかしら?)
あかね「待ちなさい変態ども―!」
蘭「へ、変態!?」
女の人が逃げてる
+
男の人が追っかけてる
+
変態という叫び声
↓
女性が変質者に襲われそうになっている
蘭「大変!助けなきゃ!」
らんま「助けてくれー!」
九能「あと少しだおさげの女―!」
蘭(こっちに向かってくる。チャンスはすれ違いざま、一度きり!)
蘭「はああああああああああああああああああああああ!!」
らんま「あ、おい!そこの女!割り込んできたらあぶねぇぞ!」
蘭「はぁッ!!!」
バッキィイイイイイ
九能「ぐああああああああ」
らんま「じょ、上段回しげり・・・」
蘭(動きが止まった、一気に畳みかける!)
蘭「せい!!!」
らんま「正拳突きの連打!?」
九能「ぐぉ・・・」バタン
蘭「は~怖かった。大丈夫ですか?」
らんま「はい、なんとか・・・」
なびき「何か様子がおかしいと思って出てきてみれば、九能ちゃん気絶しちゃってるじゃない。何があったの?」
らんま「ああ。通りすがりのこの女性が助けてくれたんだ」
蘭「あの、この三つ編みの方が変質者に襲われてるって思ってつい倒しちゃったんですけど・・・」
なびき「へぇ、木刀を持ってなかったとはいえ九能ちゃんに勝ったの?」
蘭「知り合いだったんですか?どうしよう、本気で殴っちゃった。申し訳ありません!」
なびき「全然気にしなくていいわ。九能ちゃんはタフだから」
らんま「おう、助かったぜ!サンキュー。ところでおめぇ見ない顔だな?」
蘭「はい。ちょっとした旅行で・・・そうだ、コナン君を探さなきゃいけないんだったわ!」
なびき「人を探してるの?」
蘭「はい。眼鏡をかけてて、身長は私の膝くらいの男の子なんですけど。」
なびき「もしかしてその子、私に声がそっくりじゃ無かった?」
蘭「言われてみれば確かにそうかも!知ってるんですか?」
なびき「やっぱりね。その子なら高校の近くで会ったわよ」
蘭「本当ですか!?ありがとうございます。早速探してきますね」
なびき「道が分からないでしょ?あかねに案内させるわ。あかねー」
あかね「覚悟しなさいらんま!九能先輩!って九能先輩が気絶してる・・・」
なびき「凄いでしょ、この人がやったのよ。ちょっと高校の方に用があるみたいだから案内してあげて」
あかね「でも・・・」
なびき「らんま君は許してあげて。今回は私も悪かったのよ」
あかね「そういうことなら今回は許してあげるわ」
あかね「初めまして。天道あかねです」
蘭「あ、初めまして。毛利蘭です」
あかね「高校はこっちよ。案内するわ」
蘭「はい、お願いします」
なびき「あかねも許してくれたし九能先輩も動かないし一件落着ねらんま君」
らんま「なにがでぇ。『今回は私も悪かった』って、やっぱりなびきが諸悪の根源だったんじゃねぇか」
なびき「つれないこと言わないの。あかねとの仲を取り持ってあげたんだから」
らんま「・・・余計なお世話でぃ!」
九能「ぐぁあ・・・」
らんま「ひっ!動いた!」
なびき「あらぁ」
九能「角の君。一目見て電流が走った。交際してく・・・れ・・・・・・」バタン
らんま「また動かなくなった」
なびき「『角の君』ってさっきの毛利蘭って子のことかしら」
らんま「・・・しばらく九能先輩を隔離しておいた方がよさそうだな」
あかね「へぇ、空手をやってるんだ」
蘭「そうなんです。あかねさんも空手家なんですか?家が道場みたいですけど」
あかね「空手じゃないわ。うちは『無差別格闘天道流』っていう格闘技の道場なの」
蘭「そうなんですか」
あかね「ところでこの町には何をしに来たの?」
蘭「お父さんが腰を傷めちゃったからその治療に。今小乃整骨院の東風先生って方に診てもらってるんです」
あかね「東風先生に。だったらすぐ治るわ。というかもう治ってるかも」
蘭「え?でもすごく痛がってたし、流石にもう治ってるっていうのは大げさな気が」
あかね「東風先生の腕は神がかり的なの。私も昔からお世話になってるわ」
蘭「治療が長引くかと思って探偵事務所は三日間休みにしたのに。余った時間どうしようかしら」
あかね「それならウチに泊っていかない?あなたとも手を合わせてみたいし」
蘭「えぇ!でも、良いんですか?」
あかね「いいのよ。ウチは広いし」
蘭「それではお言葉に甘えて。泊る場所探す手間が省けて助かります」
あかね「そのかわり手合わせの約束忘れないでね」
蘭「はい!」
コナン「はぁ~・・・もう諦めるか。日も暮れてきたし」
蘭「コナンくーん!何処にいるのー!」
コナン(蘭?探しに来てくれたのか)
コナン「ここだよー蘭姉ちゃーん!」
蘭「いたいた!もうコナン君、用事が済んだんなら早く戻ってこないと駄目じゃない」
コナン「ご、ごめんなさい。道に迷っちゃって」
あかね「いたのね。良かったわぁ」
コナン「このお姉ちゃんは?」
蘭「天道あかねさんよ。コナン君を探すのを手伝ってくれたの。ほら、ちゃんとお礼を言いなさい」
コナン「ありがとうございました」
あかね「いいわよ、気にしないで。それにしても素直な良い子ね、乱馬にも見習ってほしいわ」
蘭「らんま、さっきの三つ編みの方ですか?」
あかね「ええそうよ。ほんっと素直じゃないの!」
蘭「家族なんですか?」
あかね「いいえ居候よ。そのくせ態度もでかいんだから!嫌になっちゃうわ!」
蘭「そ、そうなんですか」
コナン「ねぇねぇ、おじさんの治療はどうなってるの?」
蘭「今治療中よ。そうね、戻ってみましょうか。あかねさんによるともう治ってるかもしれないそうだから」
コナン「え、もう治ってる?いくら凄腕でもそれはちょっと大げさなんじゃない?」
あかね「戻ってみればわかるわ。行きましょ」
蘭「ただいまー、お父さん。コナン君見つけてきたわよ」
小五郎「おー蘭か!東風先生は凄いぞ、もうすっかり全快だ!」
蘭「えぇ!?小一時間空けてる間にもう治っちゃったの?」
小五郎「治療そのものは10分くらいで済んだかなぁ。いやぁ神がかり的な腕ですなぁ先生!」
東風「そんな大したものじゃありませんよ」
蘭「すっごい・・・本当に神がかり的だわ」
あかね「ね。言った通りでしょ」
蘭「ええ。ビックリしました」
コナン(馬鹿な、あり得ない・・・この町は一体なんなんだ)
小五郎「ところでその人は?」
蘭「天道あかねさんよ。コナン君を探すの手伝ってくれたの。それに今日明日泊めてくれるって」
あかね「初めまして、天道あかねです」
小五郎「おぉ!本当ですか!それじゃお言葉に甘えて泊らせてもらいますかなぁ」
あかね「ウチ道場をやってるんです。蘭さんが空手をやってるって聞いたものですから手合わせしたくなっちゃって」
小五郎「いいですとも。しっかりしごいてやってください」
東風「空手をやってらっしゃるんですか。蘭さんもついでに診てあげましょうか?」
蘭「良いんですか!」
東風「良いんですよ。そこの坊やも、疲れがたまってるでしょう?マッサージしてあげますよ」
コナン「あ、ありがとう」
東風「相当鍛錬を積んでいるようですね。骨格も良い」
蘭「ありがとうございます」
東風「あかねちゃんも相当やんちゃですけど、蘭さんも負けてないみたいですね。
先程出かけてる間に誰と一戦交えたでしょう」
蘭「え?分かるんですか?」
東風「ええ。なんとなくですがね」
蘭「本当に凄腕なんですね。」
東風「昔からあかねちゃんのことを見てますからね。格闘家が戦った後の雰囲気というものがなんとなくわかるんですよ」
蘭「へぇ~」
蘭(あかねさんと東風先生ってなんだか通じ合ってるんだなぁ)
小五郎「どうだった?凄かっただろう」
蘭「えぇほんとに!調子が悪かったところ全部良くなったわ」
東風「コナン君といったかな?次は君の番だ」
コナン「はーい」
蘭「本当にすごいのよ!身体の事なら何でもお見通しって感じなの」
コナン「へぇ~そうなんだ。楽しみ~」
コナン(なんでもお見通しねぇ・・・)
東風「コナン君は何かスポーツをやってるのかな?」
コナン「はい、サッカーをやってます」
東風「サッカーか。ただのスポーツにしては足の筋肉を酷使し過ぎているようだけど?」
コナン「そうですか?」
東風「脚力を一時的に高めることができるツボが足にあるんだけどね、そのツボを何度も押しているかのような、そんな雰囲気が感じられるね」
コナン「へ、へ~そうなんだ。不思議だね」
コナン(そんなことまでわかるのか・・・本当に見透かされてるみたいだ)
東風「他にもおかしなところがいくつもあるよ、特に骨格」
コナン「骨格?」
東風「今までに子どももたくさん診てきたけど、こんな不思議な骨格は初めてだなぁ」
コナン「・・・」
東風「ふむ・・・君、本当は子どもじゃないんじゃないかい?」
コナン「な・・・!?」
東風「君の骨格、思春期相当のものを無理やり子どもに戻したような不自然さがあるんだよね」
コナン「・・・・・・」
東風「まさか図星かい?」
コナン「頼む先生、このことは蘭たちには秘密に・・・」
東風「安心しなさい、言いやしませんよ。
探偵事務所なんかに身を置いてるところを見ると何かわけありなんでしょう?」
コナン「話しちまったら、蘭たちに危害が及ぶ。陰で情報を集めながら暮らすにはこうするしかないんだ」
東風「確かに。話してしまったらさっきの娘さんはあなたを助けるために無茶をするでしょうからねぇ」
東風「君たち今日はあかねちゃんの家に泊まるんだったね?
君の助けになるか分からないけど、明日一人でもう一度ここに来なさい。話したいことがある」
コナン「何か思い当たることでもあるのか?」
東風「ふむ。その辺も含めて明日お話するよ」
コナン「そうか、分かった。明日またここに来るよ」
東風「お願いします。ではその酷使されている脚をマッサージしてあげます」
コナン「あぁ頼む」
コナン(なんだかとんでもないことになってきたな。
しかしこの先生の様子、まさか元に戻る方法を知ってるのか?まさかな・・・)
―夜・天道家―
かすみ「沢山食べてくださいね」
小五郎「おっほー!こりゃまた豪勢ですなー!」
蘭「ありがとうございます。すみません、食事まで御馳走になっちゃって」
かすみ「良いんですよ。それに毛利さんも手伝ってくれましたからかえって助かりました」
コナン「いただきまーす」
早雲「それにしてもコナン君。本当に声がなびきにそっくりだね。なびきが子どもの頃をおもいだすよ」
コナン「僕もビックリしたんだー。
でも僕の知り合いにもそこにいるおじちゃんや三つ編みの女の人に声がそっくりな人がいるんだ」
玄馬「ワシや乱馬にそっくりとな?」
蘭「あらほんと、阿笠博士にそっくりだわ!でもコナン君、どうして知ってるの?」
コナン「道に迷ってる時にすれ違ったんだ」
蘭「そういえばあの三つ編みの方、乱馬さんが居ないですね」
あかね「乱馬ならご飯の前にお風呂に入ってくるって言ってたわ」
蘭「そうですか」
なびき「乱馬君は今日走り回ってばっかりだったからね。先に疲れを落としたかったんじゃない」
乱馬「はぁ~、サッパリしたぜ」
なびき「あら。噂をすれば」
蘭「その声は!?」
コナン(俺!?)
蘭「新一!」
乱馬「うぉ?なんだなんだ?」
蘭「新一じゃ、ない」
コナン(今度は俺のそっくりさんかよ・・・)
乱馬「あぁ、今日助けてくれた人じゃないか!夕方はサンキューな」
蘭「え?助けたって、私が助けたのは女の人で・・・」
なびき「駄目よぉ乱馬くん。男の姿で会ったのは初めてでしょう?毛利さんが困ってるわ」
乱馬「あぁそうか」
玄馬「百聞は一見に如かずじゃ。それ!」
ドン バッシャーン
らんま「いきなり池に突き落とすこたぁねぇだろクソ親父!」
蘭「女になった!?」
コナン「馬鹿な!?」
小五郎「こりゃ一体なんなんですか!?」
玄馬「うむ。実は乱馬は呪泉郷という呪われた泉に落ちたせいで水を被ると女になってしまうんですわ」
蘭「そんな不思議なことがあり得るんですか?」
玄馬「ワシも信じたくはないんです。息子があんな情けない姿になってしまうなど・・・」
らんま「自分も呪われた身体の癖してよう言うわ!」
ドン バッシャーン
パンダ「ぱふぉ!」
蘭「パンダ!?」
コナン「もはや人ですらない!」
小五郎「面白い身体ですなぁ!」
あかね「お湯を被ると元に戻るの。乱馬は元々男なのよ」
蘭「そうだったんですか・・・なんだか大変そうですね」
らんま「全くだぜ。そのせいで九能先輩には付きまとわれるしなぁ。もう一風呂浴びてくるか」
蘭(そうよね。新一がこんなところに居るはず無いか・・・)
あかね「なびきお姉ちゃんなんだか嬉しそうね?」
なびき「わかる?実は臨時収入があったのよ」
あかね「またお金儲け?私の隠し撮り写真じゃないでしょうね?」
なびき「今回はちがうわ。面白い道具を拾ったからそれを利用したのよ」
コナン(面白い道具?拾った?)
あかね「どんな道具を拾ったの?」
なびき「今は内緒。お金儲けに使えなくなったら教えてあげるわ」
あかね「ふ~ん。でもあまりあこぎな真似はしないでよ。恥をかくのはこっちなんだから」
なびき「はいはい」
なびき(あこぎな真似じゃなくて声真似してるんだから別にいいわよね)
コナン(面白い道具って変声機のことか?一応後で確認しておくか)
あかね「ごちそうさまー。ねぇ蘭さん、片付けが終わったら早速手合わせしましょ!」
蘭「はい、お願いします。あ、私もお片付け手伝います」
かすみ「いいんですよ、毛利さんはお客様なんだからゆっくりなさってても」
蘭「いえ、泊めてもらってる立場ですから。出来ることならなんでもやります」
かすみ「それじゃお言葉に甘えて、洗い物を手伝ってもらおうかしら」
あかね「ほんとありがたいわ。居候の癖に迷惑かけてばっかの誰かさんとは大違い!」
乱馬「悪かったなぁ!俺だって好きでこの道場に来たわけじゃねぇよ!」
早雲「まぁまぁ君たち、お客さんの前で喧嘩は止めなさい」
あかね「・・・はーい」
乱馬「ちぇ、かわいくねー」
コナン「ねぇねぇ。お兄ちゃんは呪泉郷に落ちてそうなったって言ってたけど、それってどんなところなの。」
乱馬「中国にある修行場だよ。色んな泉が湧いててなぁ、落ちると呪われた身体になるんだ」
コナン「それってお兄ちゃんやおじちゃんのような?」
乱馬「あぁ。俺が落ちたのは『娘溺泉』。落ちたら若い女の姿になる。親父が落ちたのは『熊猫溺泉』だ」
コナン「それって男になる泉もあるの?」
乱馬「あぁあるぜ、『男溺泉』ってのがな。それに落ちれば俺もちゃんとした男の身体に戻れるんだけど、なかなか機会がなくてなぁ」
コナン「ふーん。大変なんだねぇ」
コナン(呪泉郷には大人の姿になれる泉とか無いんだろうか・・・いや、そんな都合の良いものあるわけないか。
それに呪われた身体じゃ意味が無い。ちゃんと元通りになってから、蘭のところに戻ってやりたいからな・・・)
あかね「道着は貸してあげるわ」
蘭「ありがとうございます」
あかね「ところでさっき乱馬のことを『新一』って呼んでたのは何だったの?」
蘭「新一は私の幼馴染なんです。乱馬さんの声が新一そっくりだったものだから勘違いしちゃって」
あかね「そうなんだ。ただの幼馴染にしては反応が切羽詰まってたように感じたんだけど、聞いていいかしら?」
蘭「新一は高校生探偵をやってるんですけど、大きな事件を解決するために遠くに行ったまま帰ってこないんです」
あかね「なるほどね。だからあんなに大げさな反応をしてたのね。
・・・その人のこと好きなの?」
蘭「べ、別に好きじゃないですよあんな推理オタク!
あかねさんこそ、ああ見えて乱馬さんと仲良いんじゃないですか?」
あかね「じ、冗談じゃないわ!あんな変態お断りよ!」
蘭(見たことのない構えだわ。無差別格闘天道流、どんな技が来るかもわからない。心してかからないと!)
あかね(流石九能先輩を倒しただけあるわ、隙がない。ここは一気に決める!)
あかね「やっ!」
蘭(なんて重たい正拳突きなの。こっちも反撃を!)
蘭「はぁ!」
あかね(鋭い蹴りね。でも負けない!)
あかね「はっ!」
蘭「せい!」
あかね「はぁ、はぁ。付き当てくれてありがとう」
蘭「はぁ、はぁ。こちらこそ良い練習になりました」
あかね「勝負は引き分けってところね」
蘭「ええ。お互い実力は互角のようですね」
あかね「蘭さんはどうして空手を始めたの?」
蘭「昔日本チャンピオンだった人に憧れて始めたんです。今ではお父さんの仕事を助けたり大切な人を守ったりするのに役立ってるわ」
あかね「そう、大切な人を守れる強さを持ってるのね・・・凄いなぁ」
蘭「あかねさんも十分強いじゃないですか」
あかね「私は自分の身を守るので精いっぱい。それにいざって時には助けられてばかりなの。
癪だけど乱馬には何度も助けられてるわ」
蘭「私だって同じですよ。いざとなったら必ず新一が助けてくれる。そう信じてるから、私も無茶ができるのかも」
あかね「素敵ね、そういう関係」
蘭「ふふ、あかねさんこそ」
コナン「ここがなびきさんの部屋か。こんばんはー」
なびき「あらコナン君じゃない。どうしたの?」
コナン「ちょっと聞きたいことがあって。お邪魔しても良い?」
なびき「良いわよ。入って」
コナン「ありがとー」
なびき「それで、聞きたいことって何?」
コナン「えっとね、今日ご飯の時に面白い物を拾ったって言ってたじゃない?それをこっそり見せてほしいなぁと思って」
なびき「あら、あれに興味があるの?」
コナン「うん。どんな面白い物拾ったんだろうって」
なびき「う~ん、どうしようかしら」
コナン「ねぇお願い。良いでしょ?」
なびき「子どもからお金取るわけにもいかないし。良いわ、特別に見せてあげる」
コナン「わーい、ありがとう!」
なびき「えっと、机にしまったかしらね。ちょっと待ってて」
コナン「うん!」
なびき「あったあった、これよ。蝶ネクタイの形してるんだけどね、ダイヤルを回すと声が変えられるの」
コナン(変声機!やっぱりなびきさんが拾ってたのか!)
なびき「アー あ゙ー ほら、声が変わって面白いでしょ」
コナン「うん、そうだね・・・」
コナン(すぐに返してもらわないとまずいな。特に蝶ネクタイを蘭やおっちゃんに見られたら俺のだって分かっちゃうだろうし)
コナン(そのうえ俺の蝶ネクタイに変声機能が付いてるってことが知られたら、今までやってきたことや俺の正体がばれてしまうかもしれない)
なびき「あら、もうこんな時間。子どもは寝ないと駄目ね」
コナン「う、うん分かった。ありがとうなびきお姉ちゃん」
なびき「うん、おやすみなさい」
コナン「う~ん、駄目だ!とても眠れる気分じゃない!」
コナン「もう一度なびきさんの部屋に行って取り返して来よう」
コナン「でも正直に返してと頼んだところで、子どもの戯言だと思われてしまうだろうし」
コナン「かといって蘭やおっちゃんに証言を頼んだら変声機のことがばれちまう」
コナン「・・・少々手荒だけど、腕時計型麻酔銃で眠らせてその間に取り返すか」
コナン「よし、そうと決まれば善は急げだ!」
コナン「なびきお姉ちゃん、まだ起きてる?」
なびき「あらコナン君。どうしたの?」
コナン「なんだか眠れなくて」
なびき「そうなの。まぁ初めての町で他人の家じゃ眠れなくても仕方ないか。
とりあえず入って。話し相手ぐらいならタダでしてあげるわ」
コナン「ありがとう」
なびき「ちょっと待ってて。ホットミルクを作ってきてあげるから」
コナン(なびきさん、すまねぇ!)
パシュ チク
なびき「あれ・・・な・・・・・・」
バタン
コナン「よし、今のうちに変声機を探そう」
コナン「無い!さっきは机の中にあったのに!?隠し場所を変えたのか?」
コナン「クローゼットの中も、たんすの中も、どこを探しても無い・・・」
コナン「くそ、こんなことなら最初に変声機をもう一度見せてもらってから眠らせるんだった・・・」
コナン「変声機は落とすし、東風先生に正体を見破られるし、なんだか今日は災難続きだぜ」
コナン「そういえば、東風先生は明日俺に何を話してくれるんだろうか。
あれほどの先生なら元に戻る方法の手がかりでも知ってるかもしれないな」
コナン「・・・はぁ。早く元の姿に、高校生の姿に戻りたいぜ」
なびき「ふふふ。そういうことだったの」
コナン「!?」
コナン「なびき、お姉ちゃん。いつから起きて・・・」
なびき「『どこを探しても無い』のあたりからかしら。
それにしてもコナン君が紳士で助かったわ。蝶ネクタイはここよ」
コナン「胸元に隠してたのか・・・」
なびき「さて、怪しい道具で私を眠らせるしこんな蝶ネクタイを持ってるし、あなた一体何者なのよ。
元の姿に戻りたいってことは、あなたも乱馬君と同じ呪われた身体なの?」
コナン「話したら、天道家の人たちに危害が及ぶかもしれない・・・」
なびき「大丈夫よ。どんな災難に巻き込まれたってウチはいつでも乗り越えてきたわ」
コナン「でも」
なびき「レディの部屋を勝手に漁ったのチャラにしてあげる。だから話しなさい。
じゃないとあなたに法外な慰謝料を要求するわよ」
コナン「分かった。実は・・・」
なびき「なるほど。あなたは元々高校生探偵だったけど、事件に巻き込まれて子どもの姿にされちゃったと。
そして元に戻る方法を探すために毛利さんの探偵事務所に居候してるってわけね」
コナン「そうだ。その蝶ネクタイやこの腕時計はとある発明家に作ってもらったんだ」
なびき「ふぅん。しかし呪泉郷以外でも姿を変えられることってあるのね。
乱馬君も薬の力で元に戻れたりしないのかしら」
コナン「あのぉ、それで出来ればその蝶ネクタイも返してほしいんだけど・・・」
なびき「嫌よ。この蝶ネクタイを使えば儲かるんですもの」
コナン「そんな!話が違うじゃねぇか!」
なびき「返すとは一言も言ってないわよ。それにその発明家に頼めばもう一つくらい作ってもらえるでしょ?」
コナン「それが無いといざって時に困るんだ!」
なびき「大丈夫よ。そのいざって時が来たら一時的に返してあげる」
なびき「そういえばあなたの本名は『工藤新一』だったわよね。
今日食事をしてた時に毛利さんが乱馬君のことをあなたと勘違いしてたようだけど?」
コナン「あぁ。あれは俺もビックリしたんだけど、乱馬さんの声が俺の元の姿、つまり工藤新一の声にそっくりだったんだ」
なびき「あら本当?あなた私の声にそっくりだったり乱馬君の声にそっくりだったり、偶然ってレベルじゃないわね」
コナン「他にも声のそっくりさんが沢山居過ぎて正直混乱気味なんだ・・・」
なびき「ふぅん・・・ねぇ、この話、乱馬君にも話したらどうかしら?」
コナン「おいおい!このことはあまり人には知られたくないんだ!」
なびき「でもあなた明日東風先生の所に御呼ばれしてるんでしょう?もしかしたら明日で元の姿に戻れるかもしれないわよ。
そうなったら乱馬君にも何か頼らなくちゃいけなくなるかもしれないじゃない」
コナン「何かって何だよ?」
なびき「さぁ、それはその時になってみないと分からないわ。それに乱馬君はいたずらに人の体質を言いふらしたりはしないわ。
あかねが飼ってる子豚ちゃんがいるんだけどね、その子も実は乱馬君の友達なの。でもずっと正体はばれてないもの」
コナン「まぁ、そういうことなら・・・」
乱馬「分かる!惨めな身体になっちまった絶望感、俺にも分かるぜ!」
なびき「そういうことだから乱馬君、コナン君が困ってる時は助けてあげてね。私も協力するから」
乱馬「俺は構わないぜ。だけどなびき、おめぇがそんなに協力的なのも珍しいな」
なびき「この蝶ネクタイがあればもっと儲けることができそうなのよ。こんな協力くらいどうってことないわ」
コナン「蝶ネクタイを返してくれる気は本当に無いんだな・・・」
なびき「当り前よぉ。こんな美味しいアイテムを手放すはずがないわ」
コナン「何はとあれ協力してくれてありがとう。このことは誰にも話さないでくれ」
乱馬「絶対にいわねぇから安心しな!」
なびき「とりあえず今日はもう寝なさい。毛利さんも毛利のおじさまもそろそろ寝始める頃じゃない?
寝たふりだけでもしとかないと怒られるわよ」
コナン「あぁ。じゃあまた明日」
なびき「はい、おやすみ~」
―次の日―
コナン「蘭姉ちゃん、僕ちょっと東風先生の所に行ってくるね」
蘭「あらどうしたの?何か用事でもあるの?」
コナン「うん。ちょっとね」
蘭「私たちこれからあかねさんに町を案内してもらおうと思ってたんだけど・・・」
コナン「蘭姉ちゃんたちだけで行ってきなよ」
蘭「そう。でも東風先生のお仕事の邪魔をしちゃ駄目よ」
コナン「分かった!行ってきまーす!」
コナン「ごめんくださーい!」
・・・
コナン「あれ?誰もいない」
骸骨「ここにいますよ」
コナン「うわぁっ!!」
東風「あはは、驚かしてすみません。骨格標本のベティちゃんですどうぞよろしく」
コナン「東風先生ふざけないでください!」
東風「君にはまだやってなかったと思いましてね。さぁどうぞ奥へ」
東風「まずは事情を説明してもらえるかな?話せる範囲で構わないから」
コナン「はい、実は・・・」
東風「なるほど、事件に巻き込まれて薬をねぇ。それで身体が縮んじゃったと言う訳か。道理でねぇ」
コナン「と言うと?」
東風「最初は呪泉郷の仕業だと疑ったんだけどね、呪泉郷だと骨格に不自然さを残さず完璧に変身してしまうんだよ。
だから不思議に思ってたんだ。薬の仕業だというのなら納得だ」
コナン「なるほど。ところで郷呼び出されたのは何か元に戻る手掛かりがあるからなんですか?」
東風「そのことなんだけどね。君は『トシノカズダケ』という茸を知ってるかい?」
コナン「トシノカズダケ?」
東風「トシノカズダケは人の肉体年齢を操作する不思議な茸なんだ。
10cmのトシノカズダケを食べたら10歳、20cmのトシノカズダケを食べたら20歳の肉体になるといった具合にね」
コナン「そんな茸が!?じゃあもし俺が17cmの茸を食べれば元に戻れるのか?」
東風「そうとは限らない。君は実年齢17歳の所を薬で無理やり縮ませられてる特殊なケースだからね。
どんな副作用があるともしれないし、茸の力が及ばない可能性もある」
コナン「そ、そうか・・・」
東風「トシノカズダケが君の助けになるとは限らない。
しかし危険を冒してでも挑戦したいというのであればトシノカズダケをひとつ君に譲ろう」
コナン「本当ですか!?」
東風「うん。幸いあと少しで17cmになろうとしている茸がある。どうする?」
コナン「・・・下さい、是非!」
※トシノカズダケはらんまコミックス33巻に出てきます。細か過ぎるネタで申し訳ない
コナン「ただいまー」
なびき「お帰りコナン君。東風先生のお話しどうだった?」
コナン「あぁ。元に戻る確証はないけどこれを貰ってきた」
乱馬「なんでぇこれは?茸」
なびき「あら懐かしい。これトシノカズダケじゃない乱馬君」
乱馬「あぁあれか。東風先生のやつこんなものまで持ってたのか」
コナン「知ってるの?」
なびき「その茸が原因でウチも一騒動あったからね」
乱馬「この茸があればお前の問題は解決しそうだな。やったじゃねぇか!」
コナン「それが薬の影響で副作用が出るかもしれねぇからリスクも伴うんだ」
なびき「なるほどねぇ。ちなみに茸の長さは?17cm、私と同い年じゃない」
乱馬「年上だったのか。これからはお前のこと『コナン先輩』って呼んだ方がいいのか?」
コナン「バーロー」
コナン「ところで二人にちょっと頼みがあるんだけど」
なびき「なに?」
コナン「俺は元の姿に戻ってすぐにでも蘭の所に行ってやりたいんだ。
だから二人にそのための手助けをしてほしいんだ」
乱馬「俺は全然構わないぜ。ただなびきは、タダで協力するとは思えないんだが」
なびき「協力するって言っちゃったからね。私もタダで構わないわ」
コナン「ありがとう。んじゃ段取りを話すからメモするなり記憶するなりしてくれ。まず・・・」
―コナン説明終了―
乱馬「なるほど。元に戻ったお前と蘭が再開するまでを俺たちでサポートするわけだな」
コナン「あぁ。これを今日の夕方には実行したい」
乱馬「大変そうだなぁ。それにこんなに上手く行くのかよ」
なびき「あら楽しそうじゃない。それにきっとうまく行くわ。行ってくれなきゃ私も困るしね」
コナン「確かに多少無理がある作戦かもしれないけど、こうでもしなきゃ全てを丸く収めることができないんだ。
という訳で、よろしく頼む」
なびき「あ。作戦決行の前にひとつ聞きたいことがあるんだけど良いかしら?」
コナン「あぁ。何だ?」
なびき「コナン君、確か昨日女の乱馬君にそっくりな声の知り合いがいるって言ってたわよね。
その人について改めて聞いておきたいの」
コナン「いいけど、何でわざわざ聞く必要があるんだ?」
なびき「何か役に立つかもしれないじゃない」
コナン「そうか、分かった。女の乱馬さんに声がそっくりなのは灰原哀ってやつなんだ。
こいつも薬で身体が縮んだ被害者の一人で、俺の正体も知っている」
乱馬「お前みたいな奴がもう一人いるのか!?」
コナン「あぁ。性格は冷静というか皮肉っぽいというか。
女の乱馬さんが低めの声で見下した感じに喋ったら多分まんま灰原みたいになると思うぜ」
なびき「そう、ありがとう。それじゃ作戦決行と行きますか」
乱馬「おう!」
―夕方―
あかね「ただいまー」
蘭「ただいま帰りましたー」
コナン「お帰り蘭姉ちゃん。町内探索はどうだった?」
蘭「すっごく面白かったわ!あかねさんの知り合いにお好み焼き屋さんをやってる方と中華料理店をやってる方がいたの。
料理もおいしいしお店の人も楽しい人たちばかりで、つい食べ過ぎちゃったわ」
乱馬「へぇ、うっちゃんとシャンプーの所に行ってたのか」
あかね「案内するところって言ってもそれくらいしか思いつかなかったから」
トゥルルルルル トゥルルルルル
あかね「電話だわ。私出るね」
あかね「はいもしもし」
?「もしもし。そちら天道さんのお宅でしょうか?」
あかね「その声は乱馬?って、良く考えたら乱馬はそこに居るわよね。失礼しました、確かにウチは天道ですが」
?「そちらに毛利蘭っていうお客さんがお邪魔してませんか?」
あかね「はい、確かに居ますけど。ちょっと待っててくださいね」
あかね「蘭さーん。蘭さんにお電話よ」
蘭「私にですか?誰かしら」
あかね「さぁ?なんだか乱馬に声がそっくりだったわよ。はい」
蘭「(乱馬さんにそっくり?まさか!?)もしもし、お電話変わりました!」
?「蘭か。俺だ、工藤新一だ」
蘭「新一!?本当に新一なの!」
コナン(よし。作戦開始・・・!)
―回想・作戦会議―
コナン「まず蘭とあかねさんが帰ってきたら俺と乱馬さんが出迎える。
そして2.3会話を交わしたらなびきさんが変声機を使って新一の声で蘭に電話をかけるんだ」
乱馬「なんでわざわざ変声機を使うんだ?俺が蘭さんに電話をかければ簡単に済むんじゃねぇか」
コナン「蘭が成りすましを疑ったらいけないからな。それに俺も何度か自分が新一だってことを疑われてるんだ。
その疑いを払拭する意味もある」
乱馬「なるほどね」
コナン「それで蘭に『会いたいから待ち合わせをしたい』ということを話してほしいんだ。
待ち合わせ場所は複数人で話ができる飲食店とかあれば良いんだけど、何処か知ってるか?」
なびき「知り合いがやってる『猫飯店』っていう中華料理屋さんと『うっちゃん』っていうお好み焼き屋さんがあるわ。
どっちが良い?>>210」
※>>210の安価でどちらが登場するか決まります。二択でお願いします
※ちなみにこの安価は右京とシャンプーどちらが登場するかという分かれ目でもあります
210 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/29 21:29:03.79 aLUyv2JM0 77/111もちろん猫飯店でコロンちゃんルート一択
コナン「じゃあ『猫飯店』にしよう。その店に呼び出したら俺と蘭となびきさんで待ち合わせ場所に行く。
乱馬さんはなびきさんから変声機を受け取って待機。これが最初の作戦だ」
なびき「私は電話が終わったら乱馬君に蝶ネクタイを渡せばいいのね」
乱馬「ってことはそのあとは俺に出番があるってことか。緊張するぜ」
なびき「ちなみにウチへはどうやって電話かければいいの?公衆電話使うんならお金ちょうだい」
コナン「携帯電話とか持ってないのか?」
なびき「何それ?」
コナン「マジかよ・・・こういう奴なんだけど」
なびき「こんなの見たことないわ。これで電話がかけられるの?すごいわね~」
コナン「(マジでなんなのこの町・・・)じゃあこれ預けとくから変声機と一緒に携帯電話も活用してくれ」
―回想終了―
蘭「新一!今どこにいるの!?どうしてここに居るってわかったの?」
な@新一「落ち着けよ蘭。実は今日とある事件を追ってる最中に東風先生と知り合ってな」
蘭「東風先生と?」
な@新一「あぁ。そこで蘭たちもこの町に来てることを知ったんだ。なんだかすげぇ偶然だよな」
蘭「それで新一は今どこにいるの?」
な@新一「事件を追って町中を走り回ってるところだ。だけど後一時間すれば時間が取れるんだ。
だから待ち合わせをして会わないか?場所は、『猫飯店』って知ってるか?」
蘭「ええ、今日そこに行ってきたばかりよ」
な@新一「なら話は早ぇ!一時間後に猫飯店で待ち合わせだ。じゃあな!」
ブツッ ツー ツー
蘭「あ、ちょっと!もう、自分勝手なんだから・・・」
蘭(新一・・・久しぶりに会えるのね)
コナン「電話、新一兄ちゃんだったの?」
蘭「えぇ。東風先生と会ったって言ってたけど、コナン君新一に会った?」
コナン「いや、僕は会ってないよ。入れ違いになっちゃったのかなぁ」
蘭「そう。これから猫飯店で待ち合わせしようってことになったのよ」
あかね「じゃあ新一さんと再会できるんですか!?よかったわね蘭さん!」
蘭「えぇ。待ち合わせは一時間後って言ってたけど・・・居てもたってもいられないわ。
私ちょっと猫飯店へ行ってきます」
コナン「僕も行くよ蘭姉ちゃん」
なびき「お帰りあかね、毛利さん。なんだか面白そうな話しをしてるわね。私もご一緒して良いかしら?」
あかね「なびきお姉ちゃん!蘭さんはせっかく幼馴染と再開するんだから水入らずで・・・」
蘭「良いんです。人数が多い方が緊張しないで済みますし、それに天道家の皆さんにはお世話になったから紹介もしたいんです」
あかね「そういうことなら」
なびき「なら決まりね。行きましょう毛利さんコナン君」
なびき「乱馬君。蝶ネクタイと携帯電話。あとはよろしくね」ボソ
乱馬「おう。まかしとけ」ボソ
―猫飯店―
シャンプー「アイヤー。それじゃ今から幼馴染と再会するのか?」
蘭「そうなんです。もう何か月も会ってなかったんです」
シャンプー「どんなに長い時間でも距離でも、愛し合ってる二人を引き裂くことなんか不可能ね。ロマンチックあるな」
蘭「べ、別に愛し合ってなんかいません!」
シャンプー「隠さなくてもいいね。愛は国境を越えるよ、私と乱馬のようにな」
蘭「え?乱馬さんと愛し合ってるんですか?」
なびき「中国4000年の掟とやらで乱馬君を婿に貰わないといけないらしいわよ」
蘭「でも乱馬さんにはあかねさんが・・・」
なびき「乱馬君はああ見えて言い寄られやすいタイプだからねぇ。女性関係が複雑化しちゃってんの。
まったく、乱馬君にはあかねの許嫁としての自覚が無いのよね」
蘭「あかねさんと乱馬さんって許嫁なんですか!?」
なびき「そうよ。言ってなかったっけ?」
蘭「聞いてませんでした・・・」
蘭(あかねさん、苦労してるんだなぁ)
シャンプー「それで、相手はどんな男ね?」
蘭「えっと、高校生探偵をやっててサッカーが上手で。あ、あと声が乱馬さんそっくりなんですよ!」
シャンプー「本当か!?それならいい男に違いないアルな!」
ムース「シャンプー!!今日こそオラの嫁になると約束してもらうだー!!」
シャンプー「こんな卑怯で男らしくない奴とはきっと大違い、ね!!」
ドッゴオオオオオ
ムース「シャン、プー・・・愛してる・・・・・・だ」バタン
蘭「今蹴りをくらって倒れたあの方は?」
なびき「彼はムース君。シャンプーのことが好きなの」
シャンプー「諦めの悪さだけは買ってやるね。でも正直迷惑ね」
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
シャンプー「電話ね。ちょっと出てくるね」
シャンプー「はい猫飯店。その声は乱馬!なに違う?アイヤー、ちょっと待つよろし!」
シャンプー「蘭、新一から電話よ!」
蘭「本当ですか?もしもし新一?」
?「もしもし、蘭か?」
コナン(よし、作戦通りの流れだな)
―回想・作戦会議―
コナン「待ち合わせの時間が近づいたら今度は乱馬さんが新一になりきって猫飯店に電話する。
『もう少しでつくから』っていう簡単なものでいい」
乱馬「分かった」
コナン「その電話が終わったら俺が一旦猫飯店を出る。その間にトシノカズダケを食べて元の姿に戻る。
だから乱馬さんには替えの服とトシノカズダケを持って猫飯店の近くに待機してて欲しい」
なびき「でもコナン君はトシノカズダケで元に戻れる保証が無いんでしょう?」
コナン「・・・駄目だった場合のことはあえて考えないことにする。
その時は、適当な理由をつけてごまかせばいい」
なびき「わかったわ。成功することを祈ってあげる」
コナン「元の姿に戻ったら晴れて俺は蘭と再会達成。そのあとは乱馬さんにコナンの声で猫飯店に電話をしてもらう
『邪魔だろうから先に帰ってるね』的な感じでコナンが戻らないことが自然になるように演出してくれ」
なびき「私が猫飯店に行くのもさっきの乱馬君と同じ、成りすましを疑われないためね」
コナン「そうだ。これで疑われることなく自然に再開することができる。
コナンのその後に関しては、まぁ阿笠博士が急用で連れて帰ったとかでいいだろ」
なびき「なんだかそこだけ適当ねぇ」
コナン「まぁそこはいくらでも誤魔化しが利くところだから大丈夫。作戦は以上だ」
―回想終了―
乱@新一「もう少しで猫飯店に着くから待っててくれ。それじゃ」
ブツッ ツー ツー
蘭「あ、ちょっと!また切れちゃった」
シャンプー「本当に乱馬そっくりだったな!私本気で間違えちゃったね!」
コナン「新一兄ちゃん、もうすぐ来るって?」
蘭「えぇ、もう近くまで来てるみたいよ」
コナン「ふぅん。僕ちょっと近くを探してくるね」
ガラガラ ピシャン
蘭「ちょっとコナン君!」
なびき「せっかちな子ねぇ。もうすぐ来るって言ってるのに」
蘭「本当ですよ、まったく」
―猫飯店近辺某所―
乱馬「よぅ待ってたぜ。トシノカズダケと服もちゃんと持ってきた」
コナン「ありがとう、恩にきるぜ。じゃあ早速トシノカズダケを食べてしまおう」
シャクシャク ゴックン
乱馬「この子どもの姿ともお別れか。いざとなるとなんだか名残惜しいな」
コナン「冗談じゃねぇ。せいせいする・・・ぐぁあああああああ!」
乱馬「おいどうした!?」
コナン「身体が、熱い!痛い・・・!」
乱馬「どうしちまったんだ?俺が食った時には痛みなんかなかったのに。
これが薬による副作用ってやつか?」
コナン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
―猫飯店―
蘭「約束の時間まであと1分か・・・」
なびき「大丈夫。工藤君はきっと来るわ」
シャンプー「そうね。心から愛する女性との約束を破る男なんて居ないね」
蘭「いえ、ですから愛し合ってなんか」
?「ごめんください!」
なびき「この声は?」
シャンプー「乱馬そっくり!」
蘭「新一?」
ガラガラ ガラガラ
新一「よう蘭。待たせたな」
蘭「し、新一・・・新一いいいい!!!」
新一「ちょ、人が見てる所でいきなり抱きつくなよ!」
蘭「だって!だって!久しぶりなんですもの!!」
なびき「あらあら。愛し合ってないとかって強がり言ってたくせに」
シャンプー「感動的なワンシーンね。私もいずれは乱馬と・・・うふふ」
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
シャンプー「何ねこんな時に。はい猫飯店。あいや了解ね。蘭、さっきの子どもから電話ね」
蘭「コナン君から?もしもしコナン君?」
乱@コナン「あ、蘭姉ちゃん?僕さっき新一兄ちゃんがお店に入っていくのを見たんだけど、
再会の邪魔になっちゃ悪いから先に帰ってるね」
ブツッ ツー ツー
蘭「もう、変に気を遣わなくていいのに」
なびき(成りすましとか野暮なこと疑う余地が無いくらい嬉しいみたいね。一役買った買いがあったわ)
蘭「新一。この人がお世話になった天道なびきさん。この人が猫飯店のシャンプーさんよ」
新一「初めまして。高校生探偵の工藤新一です。蘭がお世話になったみたいでありがとうございます」
シャンプー「乱馬ほどじゃないけど良い男ね。二人ともお似合いよ!」
なびき「いいってことよ。それよりおめでとう」
新一(なびきさん。本当にありがとう)
蘭「追ってた事件は解決したの?」
新一「あぁ。無事解決させることができた。これからは昔みたいに、一緒に・・・ぐぁああああ!」
蘭「新一?どうしたの!?」
新一「はぁはぁ。なんでも、ねぇよ・・・うわあああああああ!」
蘭「凄い汗じゃない?」
新一「大丈夫・・・大、丈夫、だから・・・・・・」
なびき「とても大丈夫には見えないわ!?」
シャンプー「私おばあちゃん呼んでくるね!」
蘭「新一!?新一!!」
なびき(何がどうなってるの?とりあえず乱馬君と合流しましょう!)
なびき「乱馬君!」
乱馬「よぉなびき。作戦は無事完了だな。二人の様子はどうだった?」
なびき「どうもこうもないわ!コナン君、急に苦しみ始めちゃったの!」
乱馬「何だって?それじゃまるでさっきと同じじゃねぇか!」
なびき「なによさっきって?」
乱馬「実はさっき元の姿に戻る時も凄く痛がってたんだ」
なびき「てことは身体の痛みはコナン君が変身する時の予兆ってわけね。
このままだと毛利さんの目の前で正体がばれちゃうことになるわ。」
乱馬「そいつはまずいじゃねぇか!さっさと助けに行くぞなびき!」
なびき「当り前よ!こんなところで失敗じゃ頑張った意味がないわ!」
新一「ぐああああああああああああ!!」
コロン「う~む。原因不明じゃ、手の施しようがないでな」
蘭「しっかりして新一!」
乱馬「蘭さん!なびきから事情を聞いて飛んできたぜ、とりあえず東風先生の所まで運ぶ!」
蘭「え!?乱馬さん?」
乱馬「しっかり捕まってろよ!うおおおおおおおおお!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドド ド ド ド ド ・・・・
蘭「凄い速さ・・・私も追いかけます!失礼しました!」
シャンプー「気をつけていくね!」
コロン「あの若い男、大丈夫じゃといいんじゃが・・・」
―町内某所―
なびき「乱馬君!コナン君は?」
乱馬「あぁ、東風先生の所に連れてくって言って連れ出してきたぜ」
なびき「コナン君、大丈夫!?」
乱馬「おい!しっかりしろ!」
新一「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
シュゥウウウウウ
コナン「はぁはぁ」
なびき「身体が、縮んじゃったわ・・・」
乱馬「くそ!ここまで来て作戦失敗かよ!!」
コナン「はぁはぁ。すまねぇ、せっかく・・・手伝ってもらったのに」
なびき「気にしないでコナン君。こうなった以上、私たちでなんとかしてあなたを助けてあげるわ」
乱馬「でもどうやって?元に戻らなかった時のことはともかく、こういう形での失敗は想定してなかったぜ?」
なびき「・・・コナン君。ちょっと聞きたいんだけど、毛利さんも携帯電話を持ってるの?」
コナン「あぁ・・・俺の携帯電話にも、番号が登録してある・・・・・・」
なびき「登録してあるってことは、この携帯電話から発信すると向こうにもコナン君からの着信だってばれちゃうわけ?」
コナン「あぁ・・・携帯電話は着信の時にも番号が表示されるからばれる・・・・・・
公衆電話なら、番号が表示されないから特定されない」
なびき「ってことは他人のふりをするためには公衆電話を使うしかないわけね・・・」
乱馬「おいどうしたんだよなびき?携帯電話のことなんか聞いてどうするつもりだ?」
なびき「・・・よし!乱馬君、作戦を思いついたわ!」
蘭「はぁはぁ・・・待ってて新一!」
新一?「蘭・・・」
蘭「新一?どこにいるの!?」
新一?「こっちだ、蘭」
蘭(!?曲がり角の陰に見覚えのある服が。顔は見えないけど・・・)
蘭「新一なのね!体調は大丈夫なの?」
新一「あぁ、もうすっかり治った。それより蘭、そのまま動かずに聞いてくれ」
新一?「俺はまた大きな事件の捜査に取り掛からなくちゃならなくなった。またしばらく会えなくなりそうだ」
蘭「そんな・・・せっかく会えたのに」
新一?「すまねぇ。だけど、まだまだ日本には理不尽な事件や難解な謎に苦しんでる人たちが沢山いる。
その人たちを救うのが、俺の使命なんだ」
蘭「嫌・・・嫌よ!さっき言おうとしてくれてたじゃない!!また昔みたいに、一緒に暮らしていこうって!!」
新一?「蘭、俺だってお前と一緒に昔みたいな生活がしたいさ!でもこれは俺にしかできないことなんだ。
我がままなのは分かってる。でも、いつか立派な探偵になって蘭の前に現れる時まで、待ってて欲しいんだ」
蘭「そんな、ずるいよ・・・私が待たないわけないって知ってるくせに、そんなお願いしてきて」
ピリリリリリリ ピリリリリリリリ
蘭「こんなときに携帯が、誰かしら?公衆電話だわ。もしもし」
?「もしもし毛利さん?私灰原だけど」
―回想・作戦会議(なびき&乱馬編)―
なびき「毛利さんは恐らく東風先生の所に向かってるわ。
だからまず毛利さんより先にコナン君を東風先生の所に搬送して、これは絶対条件よ」
乱馬「分かった。全速力で搬送してやるぜ」
なびき「その次に、元の姿のコナン君が来てた服を着て毛利さんのところに行って時間を稼いでちょうだい。
この時『また遠くへ行かなきゃならなくなった』という事情の説明も頼むわ。顔は見られちゃだめよ、流石にばれちゃうわ」
乱馬「ふむふむ」
なびき「その間に私は公衆電話を探して毛利さんに連絡をとるわ、灰原哀さんのふりをしてね。そして『コナン君が倒れたから東風先生の所に行くように』と伝える。
そうすれば蘭さんには新一は旅立ち、コナン君も健在という印象が与えられて万事丸く収まるわ」
乱馬「ん?ちょっと待ってくれ。それなら俺となびきで役割を変えた方がスムーズに事が運ばないか?
毛利さんに顔は見せない訳だからなびきが変声機を使って新一に成りすまし、俺が女になって搬送と電話を担当した方が早く片付きそうだぜ」
なびき「駄目よ。いくら私が男装をしても背丈や体つきでばれる可能性があるわ。
それにもし毛利さんがコナン君そっちのけで私を追いかけてきたら逃げ切れないもの」
乱馬「あぁそうか」
なびき「乱馬君なら追いかけられても逃げ切ることくらい造作もないでしょ?」
乱馬「確かにそうだ。よしわかった!そうと決まれば、早速俺はこいつを搬送してくるぜ!」
なびき「頼んだわよ乱馬君!」
―回想終了―
蘭「灰原、哀ちゃん?どうしたの?」
な@灰原「さっき小乃東風って人から私の携帯に連絡があったの。江戸川君が倒れたらしいわ。
あなたにも伝えた方がいいと思って電話したの」
蘭「ええ!?コナン君が倒れた?」
な@灰原「ええ、全身が痛みに襲われて倒れたらしいわ。それで江戸川君の携帯の着信履歴から私の番号を辿って掛けてきたそうよ。
江戸川君の持病に心当たりはないかって聞かれたわ」
蘭「それは大変だわ!でも、どうして私の番号を知ってるの?」
な@灰原「携帯電話で阿笠博士に聞いたのよ。それで番号を教えてもらいながら公衆電話であなたに電話したってわけ。
ちょうど出かけてたからね」
蘭「分かったわ、ありがとう哀ちゃん!すぐにコナン君の所に向かうわ!」
乱@新一「どうやらあのコナンとか言うガキが大変なことになってるらしいな。早く行ってあげな」
蘭「待って、まだ話したいことが沢山・・・!」
乱@新一「悪いが俺はもう行く。元気でな、蘭!」
蘭「あ、ちょっと待ってよ新一!」
ダダダ
蘭「居ない・・・そんな、急いでるからって走り去る姿すら見せずに行くことないじゃない」
蘭(新一の、馬鹿)
蘭「こうしちゃいられないわ。今はコナン君の様子を見に行くのが先よ!」
―小乃整骨医院―
東風「やはり薬の副作用で茸の力が及びませんでしたか。結果的に無駄な痛みだけを与えた形になっちゃいましたね。
申し訳ありません。」
コナン「いや、一瞬戻れただけでも嬉しかった。礼を言うよ」
蘭「コナン君!大丈夫!?」
東風「えぇ大丈夫です。痛みもだいぶ和らいだようです」
蘭「よかったぁ」
コナン「蘭姉ちゃん、新一兄ちゃんは?」
蘭「また事件の捜査だって言って走り去って行っちゃったわ」
コナン「ごめんね、僕が体調を壊さなければ新一兄ちゃんを追いかけられたかもしれないのに」
蘭「コナン君のせいじゃないわよ。新一が勝手過ぎるのよ。
それでもいいわ、あいつは必ず戻ってくるって言ってたから。私はずっと待ち続けるわ!」
なびき「なんとか丸く収まったようね、乱馬君」
乱馬「あぁ。正直、あんな難しい作戦を成功させることができたのが信じられねぇぜ」
なびき「・・・私女優になろうかしら。
コナン君からちょこっと聞いただけの灰原さんの演技、我ながら上手に出来たと思うのよね」
乱馬「俺も、思わず本気で工藤新一を演じちまったぜ・・・
女の姿で猫かぶったり媚売ったりは良くしてたけど、男の姿で、しかもあんなに他人に成りきったのは初めてだ」
なびき「大変だったけど、あの子たちのおかげで新しい一面が発見できたわ。意外に楽しかったしね」
乱馬「あぁ。でもこんな騒ぎは二度とごめんだな」
なびき「ちょっとだけ、わりにあわないものねぇ」
―次の日―
蘭「三日間本当にお世話になりました」
小五郎「いやぁ名残惜しいですなぁ」
早雲「向こうに帰っても元気でやってください」
玄馬「ぱふぉ!」
乱馬「おいコナン。ちょっと耳貸せ」
コナン「何だ?」
乱馬「お前早く元の姿に戻って蘭さんの所に戻ってやれよ。蘭さん、凄く寂しい思いしてるみたいだぜ。俺直接聞いちゃったし」
コナン「お、お前に言われなくたって分かってるよ!」
蘭「あ、そうだ。乱馬さん、許嫁のあかねさん、大切にしてあげないと駄目ですよ!他の人に言い寄られても毅然とした態度を取らなくちゃ!」
乱馬「いぃ!?は、はい・・・気をつけます」
あかね「ちょっと蘭さん!」
コナン「イッシッシ、お前も人のこと言えねぇなぁ」
乱馬「う、うるせぇ!」
なびき「コナン君。私も少しお話しいいかしら?」
コナン「あぁ、何だ?」
なびき「大体察しはついてると思うけど、私って『お金の奴隷』って呼ばれるくらいの守銭奴なのよねぇ」
コナン「あ、あぁ。なんとなく気付いてたぜ。蝶ネクタイ型変声機も結局取られちまったしな」
なびき「それでね、あなたを助けるために公衆電話を使ったでしょ?しかも携帯電話に掛けたから100円も消費しちゃったの」
コナン「・・・何が言いたいんだ?」
なびき「気付いてないかもしれないけど、私に100円も使わせるって相当なことなのよ?今回はこの100円ツケといてあげるわ。
その代わり、このツケは必ず何十倍もの上乗せをした上で必ず返しにいらっしゃい。」
コナン「ええ!?たった100円なら、今すぐ返すからそれだけは」
なびき「駄目よ。倍返しの約束があった方が次会う時楽しみでしょ?
現金でも良いし、お金になりそうな発明品でも良いわ。とにかく期待してるから。それじゃバイバーイ」
天道家「バイバーイ!」
毛利家「さようならー!」
コナン(トホホ・・・こりゃ相当奮発しないと、借りは返せそうにねぇなぁ・・・・・・)
完
264 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:20:28.20 nWhDXM8d0 105/111読んでくれた方、保守してくれた方、支援してくれた方、レスくれた方、本当にありがとうございました
SS初挑戦で、お見苦しい点も沢山あるし、キャラ崩壊もトンデモ展開も頻発しちゃってるし(特に後半)
そんな中お付き合いいただけたこと、光栄に思います
見切り発車で始めた妄想をとりあえず完結させることができたのも皆さんのレスがあったからだと思います、本当にw
らんまとコナンという作品の素晴らしさに支えられてただけってな感じでしたが、
これを機にまたSSに挑戦できたらと思います
259 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 02:57:05.38 AcMdCz2B0 106/111そう言えばこれ乱馬どのくらいの設定?延長戦の後くらい?
262 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:09:48.84 0+V/cKwr0 107/111よし、次はキキも足して頑張ってくれ
265 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:25:25.67 QaAyX8Ut0 108/111乙
コナンってここ2年ほどで5回も戻ってるよな
266 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:30:28.68 zllXenuW0 109/111乙
ここまで中の人が被ってるとはなぁ…
今まで気がつかなかった
267 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:34:34.19 Ox46O8+H0 110/111乙ー
今まで読んだSSの中で一番面白かった。
というか意外とらんまとコナンの声優がこんなにかぶってるなんて思わなかったぜw
268 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/12/30 03:39:49.80 nWhDXM8d0 111/111>>259
トシノカズダケが出てくるので33巻以降という設定です
とか言いながらもコミックス全巻売っちゃって久しいので記憶とwikiを頼りに色々つぎはぎさせましたw
>>262
風呂敷広げ過ぎちゃうと収集が付かなくなる予感w
今回のSSですら出したいキャラが出せなかったりしてます、八宝斎とか良牙とかひな子先生とか
>>265
実はコナンも離れて久しいので、そんなに戻ってるとか知りませんでした・・・
>>266
>>267
結構古い乱馬という作品、長寿作品のコナン、そして声優ネタに精通していないと楽しめないという、
細か過ぎて難しい内容になっちゃったのが反省点ですね
少しでもvipのみんなに楽しんでもらえたなら幸いです
それでは機会があったらまた何処かでお会いしましょうノシ
面白かった