弥生「う~ん…」
朱「どうしたんですか、六合塚さん?」
元スレ
朱「ちょ、六合塚さん、私ノーマルですんでっ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364039250/
弥生「いや、ちょっとこの書類がどこにあるか分からなくて…」
朱「それなら私がやっときます。もう時間も遅いですし、お疲れ様です」
弥生「そんな、悪いわ」
朱「いいんですいいんです。いつも力仕事は六合塚さんに頼りっきりですし。
こういうのは任せてください」
朱「さて…と」ドサドサ
弥生「いつも思うけど、あなたって優しいのね」
朱「そうですか?最近はむしろ自分が優しくなくなってるなって思いますけど」
弥生「どこがどう?」
朱「犯人を平気で撃てるようになったり…とか」
弥生「それは職業病みたいなものじゃない?」
朱「そうかもしれませんね」
弥生「でも、監視官として見たらあなたって異常よ」
朱「どうでしょうかね?自分では何とも」
弥生「よその係の監視官って執行官にもっと厳しいらしいわよ。
敬語は強制、プライベートも統制して…
執行官そのものに一種の偏見みたいなものも持ってたりしてるって」
朱「らしいですね。私も聞いたことありますよ」
弥生「ならどうして…」
朱「六合塚さんはそういう方が良かったですか?」
弥生「…いいえ、まったく」
朱「だったら私はそういう風にはしません。
世間一般の人すべてがそれで正しいって言ったとしても、
私は同じ仕事仲間に嫌な思いをしてほしくないですし、何より…」
弥生「何より?」
朱「潜在犯の人だって、同じ人間じゃないですか」
弥生「…子供の理論ね」
朱「そ、そんなぁ…」
弥生「そんなこと言うなら、犯罪者なんて誰も裁けないじゃない」
朱「それとこれとは話が別です!」
弥生「まあ、そういうところも含めて、あなた結構かわいいんだけど」
朱「え?」
弥生「例えばここで私があなたを犯したいとしたら…どうする?」
朱「六合塚さん?」
弥生「大声出したらやめるわよ?」
朱「冗談はやめてください…ぼ、ボタン外さないで」
弥生「抵抗は無駄よ。力では私に勝てない」グイッ
弥生「監視官に手をあげた執行官は重罪…あなたにそれを裁ける?」
朱「ゃっ…わたし…っ」
弥生「志恩が来ないうちに、始めさせてもらうわよ」
?「呼んだかしら」
弥生「志恩…!」
志恩「人が見てないところで浮気なんて、あなたも隅に置けない娘になったわね」
弥生「いつからいたの?だいたいなんでここに?」
志恩「さあね」
朱「唐之杜さん…」
志恩「そんなに欲求不満なら、今からこっちに来る?」
弥生「ええ、喜んで」
志恩「はあ…誰のせいでこうなったのかしら」
弥生「志恩のせいでしょ」
志恩「朱ちゃん、この駄犬借りてくけど大丈夫?」
朱「あ、はい…もう仕事は終わったんで」
志恩「そ。じゃ来なさい、弥生」
…バタン
朱「二人は何をしにお部屋に?」
朱「…ちょっと聞き耳立てちゃおうかな」
弥生「志恩…志恩…」スルスル
志恩「もう、早いわね」
朱「服を脱いでる音?」
チュッ…クチュッ…ヌチュッ…
志恩「んっ…すきよっ…やよい…」
弥生「わたしも…」
朱(なんか始まったー!)
弥生「…し…おん…」
志恩「なあに?」
弥生「わたしが…しんだら…どうする?」
志恩「そんな縁起でもないこと…突然…」
弥生「周りの人が三人も死んで…演技も糞もある?」
志恩「…だからって」
弥生「私は今…死ぬのが怖い」
志恩「…」
弥生「昔は死のうがどうしようが、どうでもよかった。
でも、今は志恩がいるから…怖い。もう会えなくなると思うと…」
朱「そんなことないです!」バタン
弥生「え?」
志恩「あら?」
朱「あ、あれ?まだ終わってませんでした…?」
弥生「そうね」ゼンラ
志恩「お取込み中よ」ゼンラ
朱「しっ、失礼しましたっ!」
志恩「まあ待ちなさいよ」グイッ
朱「ひっ…!」
志恩「そんな取って食われるような顔しないでよ。
まだそんな気分じゃないんだから」
朱「まだってなんですか、まだって?!」
志恩「あなた、経験はあるの?」
朱「どう見えます?」
弥生「純粋そうに見えて中古とか」
志恩「実はビッチなんじゃない?」
朱「違いますよ!キスもまだです!だから離してください!」
志恩「あらそうなの?私があなたくらいの頃にはすでに処女膜が息してなかったけど」
朱「一緒にしないでください!」
弥生「ふふふっ…!」
志恩「あら、弥生が笑うなんて、久しぶりに見たわ」
弥生「だって、監視官、思ったよりウブで…!」
志恩「よかったじゃない。そんな人にあなた、大事に思われてるのよ」
朱「そうですよ…死んだらどうなるとか、悲しいこと言わないでください」
弥生「…善処するわ」
志恩「いい雰囲気になったところで、朱ちゃん、3Pで処女を失うのはどう?」
朱「…お断りします」
―翌日
朱「あ、はい。こちら…分かりました、すぐに現場に急行します!」
美佳「常守先輩、何かあったんですか?」
朱「すぐ近くで複数犯による暴動が起きたみたい!
霜月さんはギノさんと一緒に!私は六合塚さんと一緒に向かいます!
二手に分かれて対応しましょう!」
三人「「「了解!」」」
朱「三係の執行官の方ですか?こちら監視官の常守です。犯人はどこに?」
執行官「今、こちらも探しているところです。到着時には行方をくらまされてまして…」
弥生「既に、市民に被害者が出ているようね。一刻も早く確保しないと…」
執行官「そうですね…手分けして探しましょう。私もこちらの監視官と共に探します」
朱「了解しました」
弥生「この辺から逃げられて…かつ見つからないルートは…」
朱「何か分かったんですか?」
弥生「ええ、この辺は前にインディーズ活動をしてた時に通ったことがあるから。
やっぱり!ビルとビルの間に、廃棄区画に通じる道がある!」
朱「ではそこに!」
弥生「十中八九…ね。連絡を取らずに、二人で向かいましょう」
弥生「ドミネーターに反応あり!そこの人!武器を捨てて投降しなさい!」
犯人「ちっ!」カランカラン
弥生「そうよ、そのまま手を挙げて」
朱「六合塚さん、危ない!その人、左手に武器を!」
ヒュンッ
弥生「え…?」
朱「六合塚さん!」
『犯罪係数、オーバー320。執行対象です』
犯人「なっ…」バカァン
朱「六合塚さん!犯人は執行しましたよ!六合塚さん!」
弥生「…」
朱「うそ…頭を刺されて…誰かを呼ばないと!」
朱「一係の常森です!至急救護をお願いします!早く!」
ピーピーピーピー
医者「いやはや、命があっただけでも奇跡としか言いようがありませんね」
朱「それで、六合塚さんは…助かるんですか?」
医者「明日脳の摘出を行い、機械をはめ込む手術を行えば助かるでしょう」
朱「よかった…」
医者「ですが…」
朱「何か、あるんですか?」
医者「おそらく、今までの記憶はすべて消えてしまうでしょう」
朱「そんな…私たちと一緒にいた記憶もすべて、ですか?」
医者「ええ」
朱「…」
朱(唐之社さんになんて言えばいいのかな…)
志恩「朱ちゃん、今聞いたけど弥生はどうなってるの?!無事なの?!」
朱「六合塚さんは…無事です」
志恩「そう…今はどこに?」
朱「明日、手術を行うそうです」
志恩「成功の見込みは?!」
朱(…どう言えば、いいんだろう)
朱(やっぱり、嘘はつけない…)
朱「記憶が…なくなってしまうんだそうです」
志恩「何それ…?」
朱「ですから、手術の時に…」
志恩「そんなことわかってるわよ!私だって医師免許持ってるから!
そうじゃなくて、どうして私をそこに呼ばなかったか聞いてんのよ!」
朱「ごめんなさい…ううっ」
志恩「あ…」
志恩「悪いわね…あなたを攻めたって、何にもならないのに。
だいたい、潜在犯ごときが簡単に一人で出歩けるはずもないのにね…」
朱「…悪いのは、私です。私がもう少し早く犯人を撃っていれば…」
志恩「あなたのせいじゃないわ…」
志恩「はぁ…困ったな、私もここまで弥生に依存してると思わなかった。
ちょっと火遊びしてるような気分だったはずなのに…いつの間にか本気になって、バカみたい」
朱「そんなことないです…誰かを大切に思う気持ちは、何よりも大事です。
私が言っても…何の説得力もないですけど」
志恩「朱ちゃん…ごめんね」
朱「唐之社さん…」
志恩「あなたが良ければ、一回泣かせて…」
志恩「んっ…あかねちゃん…ううっ…」
朱「…」
スルスル
朱(あれ…?)
志恩「ごめんね…ごめんね…」
朱「あっ…舌が…っ…!」
朱(ファーストが…)
朱「んっ…んむっ…ちゅっ…」
朱「あっ…そっちは…だめぇっ…!」
朱「あっ…ああっ…んんんんっ…!」
志恩「だっ…大丈夫?」
朱「はぁ…はぁ…ひどいです…ここまで…」
志恩「悪いわね、ホントに」
朱「いえ、恨んではいないですよ。こういうファーストキスも悪くないです」
志恩「…」
朱「明日、二人で行きましょう。六合塚さんのところに。許可は私からとっておきますから」
朱「入って大丈夫でしょうか?」
医者「今ちょうど手術が終わったところです。どうか安静に」
志恩「弥生…」
ガラリ
朱「六合塚さん、六合塚さん」
志恩「弥生…私よ、分かる?」
弥生「ん…?」
弥生「し…おん…?」
志恩「弥生?!私がわかるの?!」
朱「六合塚さん、私は?」
弥生「だい…じょうぶ…わか…るわ…つね…もり…かんし…」
朱「あ…!」
医者「驚きました…まさか全く脳に影響がないなんて…」
志恩「良かった…心配かけさせちゃって…このバカ…」
―数日後
弥生「それで、私の代わりに、勢いで監視官を食べてしまったと」
志恩「だって~」
弥生「まったく…」
朱「お二人とも、今日はしないんですか?」
弥生「するわよ」アッサリ
志恩「もしかして、混ざりたいの?」
朱「まさか。あれ一回きりですよ。それに女性同士のキスはノーカンですから」
志恩「あら残念、じゃ、扉閉めてよ」
弥生「待って監視官」
朱「はい?」
弥生「…ありがとう」
朱「礼を言うなら、もう死ぬなんて言わないでください」
弥生「分かってる。もう心配かけさせないようにするから」
朱「私も精一杯頑張りますので、これからもよろしくお願いしますね」
志恩「ちょっと、そういうとムードが壊れるでしょ!」
朱「はいはい、お幸せに」
バタン
朱「さって、明日の予定でも見ますかぁ!」
朱「…」
朱「絞噛さん、いつかまた会えますか?」
おしまい
38 : VIPにかわりましてNIPPER... - 2013/03/23 22:29:34.92 VwLkEQP20 37/37以上です。
サイコパスSSもっと増えてほしいっす。