1 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 11:45:23.48 0nkCYWkN0 1/13

 
「ほら! お弁当作って来てやったわよ!」

「おっ、サンキュー」

「ふん」

「悪いな、毎日毎日」

「べ、別にいいわよ」////

「ん? 何か顔赤いぞ? 風邪か?」

「ち、違うわよ!」

「? そうか?」

「鈍いんだから……」ボソ

「え? 何だって?」

「な、何も言ってないわよ!」

「そうか?」

(ほんとに鈍いんだから……)

「え? 何だって?」

「な、何も言ってないわよ! ほんとに!」

元スレ
女(あんたのことが好き!) 男「えっ? 何だって?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1363315523/

8 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 11:51:08.89 0nkCYWkN0 2/13

 
 パカ

「お、今日の弁当もおいしそうだな~」

「愛情たっぷり詰めたから……」

「え? 何だって?」

「な、何でもないっ!」

「卵焼きだ! これ好きなんだよなぁ~」

「へ、へぇ~ ぜ、全然知らなかったぁ」

「サンキュな」 ニコッ

「べ、別にただのグーゼンだし!」

「へいへい」 パクッ

「うまい! お前ほんと料理上手だなー」

「え、えへへ……将来お嫁さんになったらいっぱい作ってあげれるのに」

「え? 何だって?」

「な、何でもないわよっ!」

「そうか」 モグモグ

12 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 11:53:58.40 0nkCYWkN0 3/13

 
(こいつほんとに鈍いんだから……)

女友「ん?」 ピク

(? 女友、どうしたのかしら、こっち見て)

女友「!」

女友「ねぇ」

「何?」

女友「あんた、心の声が漏れてるよ」

「え!?」

女友「好きな動物考えてみて」

「……」

女友「タスマニアンデビル」

「あ、当たった……! そんな……!」

女友「制御できる?」

「わ、分かんない……」

「? どうしたんだ?」

14 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 11:56:43.61 0nkCYWkN0 4/13

 
女友「女がサトラレっぽくなったらしいの」

「何だって? それは大変だな」

(どうしよう……)

「そんなに心配すんなよ 困ったことがあったら俺も協力するからさ」

(男……ありがとう……)

「いいってことよ」

(あ、でもそれだと……)

「どうした?」

(私が男のこと好きだってバレちゃう!)

「え? 何だって?」

(な、何でもない!)

「そうか」 モグモグ

(でも、こんな状況じゃ私の男への愛がバレるのも時間の問題……)

「え? 何だって?」

26 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:04:25.96 0nkCYWkN0 5/13

 
「い、いいから早く食べなさいよ!」

「へいへい」 パクパク

女友「しかしややっこしいことになったわね」

「どうしよう……」

女友「少し話し合った方がいいかもね」

「で、でも……」

(このままじゃ男にバレちゃうかも……)

「え? 俺に何がバレるって?」

(私が男のことを好きだってこと……)

「え? 何だって?」

女友「女の気持ちを尊重して、男くんにはちょっと席をはずしてもらった方がいいんじゃないかしら」

「うん……」 コク

29 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:07:38.64 0nkCYWkN0 6/13

 
女友「男くん、ちょっとおつかい行って来てくれない?」

「おつかい?」

女友「購買に行って、私の追加のお昼ごはん買ってきて欲しいの」

「それパシリなんじゃ……」

女友「あんパンと、コロッケパンと、カレーナン、大至急」

「ナンだって?」

女友「そう。お願い」

「行って来る」 ダッ

 ガララ ピシャン

「はぁぁ……どうしよう……」

女友「いくら男君が鈍いとは言っても……このままじゃ時間の問題ね」

「うぅぅ……」

女友「もういっそ、隠さずに告白しちゃえば?」

「こ、告白!?」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:17:01.98 0nkCYWkN0 7/13

 
 ガララ 

「買ってきたぞ」

女友「ありがとう」

「金は?」

女友「カードで」 スッ

「サインを」 スッ

「あ、あのさ! 男!」

「ん?」

「わ、私……私……」

女友(女! がんばれ!)

(男のことが好き…… だ、だめよ!ちゃんと声に出さなきゃ!)

「え?」

「あ、あのね……あのね、ずっと、男のことが……」

「す……す……」

「?」

39 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:22:22.25 0nkCYWkN0 8/13

 
「す…… す……」

女友(女! がんばれー!)

(うぅぅ……恥ずかしい……! 口に出すのがこんなに恥ずかしいなんて……)

「?」

「す…… す……」

(好き! 大好き! 愛してる! ライラブユー!! 男!! 男!!好き好き好き!!!)

(好き好好き好き好大好きーーー!!! 男の子と考えてるだけで胸がキュンキュンしちゃう!!!)

(男とイチャイチャしたいよーー!!! 男とチューとかしたいよーーー!!!)

(いっつもお弁当作ってるとき男のうれしそうな顔を思い浮かべて幸せだよぉぉーー!!)

(結婚してハニーダーリンって呼び合って毎日毎日ラブラブしながら暮らしたいよーー!!!)

(男! 好き! 世界で一番!!宇宙で一番男が好き!! 男がいなくっちゃ生きていけない!!!)

(毎晩男のこと考えるだけで胸が張り裂けそうだよ!! 愛してるって伝えたいよ!!!)

(あぁぁ男が好きすぎておかしくなりそうだよぉー男に告白して付き合っていーっぱい愛し合いたいよぉー!!)

(男好き好き好き好き大好き愛してる!!!!!)

「え? 何だって?」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:39:35.02 0nkCYWkN0 9/13

 
「あぅぅ……あのぉ……その……す、好……」 モジモジ

クラスメイト達(あぁぁぁもう!!!)

女友(ここまで垂れ流しなのにもぉぉぉ!!!)

「女……大丈夫か? 辛そうだぞ?」

「だ、だ、だいじょうぶ……うぅ……」

「保健室連れてこうか?」

「だ、ダメなの! 今言わなきゃ……言わなきゃ……」

「そんなに大事なことなのか?」

「う、うん! 大事なことだから、今言わなきゃいけないの……」

「でも、お前が辛そうにしてるのを見てるとなぁ……」 ポリポリ

「うぅぅ……」

(誰のせいだと思ってるのよ……)

52 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:43:49.52 0nkCYWkN0 10/13

 
「でもなぁ、俺だって辛いんだぞ?」

「な、何であんたが辛いのよ!!」

「だって、好きな子が苦しんでる姿見るのは、辛いだろ」

「え……?」

女友「え?」

クラスメイト達「「「「え?」」」」

「……ハッ!?」

「あ、い、いや!今のは違うんだ!!忘れてくれ!!!」////

「あ、あんた、わ、私のことが、す、す……」

「あぁぁぁ!! バレたぁぁあぁぁ!!」 ゴロゴロ

「俺がちっちゃい頃から密かに恋焦がれて結婚まで視野に入れたお付き合いしたいことがバレたぁぁぁ!!」 ゴロゴロ

「そ、そうだったんだ……/////」

55 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:49:29.86 0nkCYWkN0 11/13

 
「うぅ……」

「……男。」 ツンツン

「え?」

「保健室、つれてって」

「え? え?」

「ほら! 早く!」

「お、おう」

「……////」 ギュッ

「おぅ!?」////

「ほ、ほら、しっかり支えなさいよ////」
 

56 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:50:07.53 0nkCYWkN0 12/13

「あ、ああ……////」 ギュゥ…


 スタスタ

 ガララララ……

       ピシャン






女友「……」

クラスメイト達「「「「……」」」」

57 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/03/15 12:50:54.87 0nkCYWkN0 13/13

 
女友「……ま、まあ……ととと友達の幸せな門出だし? し、祝福の気持ちしかないけど?」 カタカタ

クラスメイト達「だ、だよねー ほんと、こっちまで幸せな気持ちっていうか……」 カタカタカタカタ




(ふあぁぁぁ♥ 男の腕、たくましぃよぉぉ♥ こんなに抱しめられてぇ、幸せぇぇ♥)





女友「………」

クラスメイト達「「「「……」」」」




   ガシャーン!!  ワーワー ドッタンバッタン

    ヤンノカオラー キャー  ガチャーン 



       完

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