1 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:08:48 eZZE1oUM 1/94

「あんた、バレンタインにチョコ貰った事ある?」

「何言い出すんだ、バカか?」

「姉に向かってバカとは何か!」

「弟に向かって、バレンタインの話しとかしてんじゃねぇ!」

元スレ
幼馴染「ちょっと聞きたい」 幼馴染の弟「何?」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1360768128/

2 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:10:36 eZZE1oUM 2/94

「んー、じゃあ質問変えるわ」

「何だよ」

「全然好きでも何でもない女の子からさ」

「はぁ」

「急にチョコ貰っちゃったとしてさ」

「…」

「どんなチョコだったらその娘の事好きになる?」

3 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:10:56 eZZE1oUM 3/94

「も一回言うぞ?バカか?」

「バカとは何か!」

「良いから答えなさいよ!」

「何で俺がそんな事に答えなきゃなんねーんだよ!」

「大体、なんで俺に聞くんだよ!」

「思いついた時に、一番身近に居た異性がアンタだったから」

「お兄ちゃんまだ帰って来てないし」

4 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:11:31 eZZE1oUM 4/94

「バッカじゃねーの、マジで」

「…それ以上バカって言ったら」

「机の引き出しの奥にある本をお母さんに渡す」

「脅迫かよ!マジでバッ…」

「お母さーん、弟が部屋の模様替えしたいってー」

「って、大声で叫んでも良いの?」

「ぐっ…」

5 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:12:03 eZZE1oUM 5/94

「ウチのお母さんは模様替え大好きだからねー」

「この部屋なら、真っ先にベッドと机を動かすだろうねー」

「隠す暇なんて無いだろうねー?」

「…」

「さぁ、叫ばれたくなければ、答えなさい!」

「どんなチョコだとハートを掴まれちゃうの?」

6 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:12:50 eZZE1oUM 6/94

「…ぶっちゃけ、チョコはどうでも良くって」

「好きな人から貰えたら、チロル一個でも充分嬉しいよ」

「…まぁチロル一個じゃ、義理確定だから」

「その後、超落ち込むだろうけど」

「それじゃ駄目なんだよー」

「何でだよ、ちゃんと答えただろ?」

「もうちょっと考えてよー」

7 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:13:11 eZZE1oUM 7/94

「あー?知らねーよー」

「ちゃんと答えただろ?もう出てけよー」

「ね、やっぱり手作りが良い?」

「それとも手作りだと重いかな?」

「まぁ、好きでも無い人から手作りチョコ貰ったら」

「ちょっと重いかな」

8 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:13:32 eZZE1oUM 8/94

「んー、でもそれが切っ掛けで、好きになるかもしれねーな」

「やっぱ男子はそんな感じなの?」

「女子だってそうだろ?」

「え?」

「別に気にしてない人でも、告られたら意識はするだろ?」

「んー。私は別に…何とも思わないままだったなぁ」

「え?姉ちゃん告られた事あんの?」

9 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:13:59 eZZE1oUM 9/94

「え?あ、うん。高校入ってから三回くらい」

「マジかよ」

「む?どう言う意味よ」

「自分の胸に聞いてみろよ」

「なっ!アンタ、弟のくせに私の事、そんな目で!」

「だ、駄目からね!」
サッ

10 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:14:19 eZZE1oUM 10/94

「またまた言わせて頂きますけど」

「バッカじゃねえの?」

「胸を隠すな!実の姉だぞ!欲情なんか絶対しねーよ!」

「マジでバッカじゃねぇの?」

「バカバカうるさい!」

11 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:14:39 eZZE1oUM 11/94

「姉ちゃんがバカな事言うからだろ!」

「もう良いだろ、マジ出てけよ!」

「そう言う訳にはいかないんだよ」

「どう言う訳なんだよ」

「ほら、明後日バレンタインじゃんか」

「まぁ、そうだな」

12 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:14:59 eZZE1oUM 12/94

「年頃の乙女としては、気になる訳よ」

「去年まで別に何もしてなかったじゃん」

「去年まではね!」

「でも今年はちょっと違うの!」

「そんな訳で、身近な異性のアンタに聞いてるのよ」

13 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:15:17 eZZE1oUM 13/94

「あー…もう、男さんに聞けよ」

「おお、男は関係ないでしょ!」

「な、ななんでそこで、男の名前が出て来るのよ!」

(バレバレだっつーの)

「あー、はいはい」

「でもまぁ、手作りで良いんじゃねーの?」

14 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:15:41 eZZE1oUM 14/94

「で、どこまでが手作りだと思う?」

「は?」

「カカオ豆からカカオマスを精製する所からが100だとして」

「どの辺りまでが手作りチョコだと思う?」

「それマジで言ってるの?」

「え?何で?」

「普通、手作りチョコってさぁ」

「市販のチョコを溶かして、型に流して固めるもんじゃね?」

15 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:16:04 eZZE1oUM 15/94

「それのどこが手作りなの?」

「いや、だから…板チョコをハートの型とかに…」

「それ、元はただの板チョコでしょ?」

「それはそうだけど…それが普通で…」

「溶かして固めるだけって、全然手作りじゃないじゃん?」

「あぁもう!じゃあ、やってみろよ!」

「カカオ豆からチョコレート作ってみろよ!」

16 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:16:26 eZZE1oUM 16/94

「いやいや、もっと突き詰めて行けば…」

「カカオを栽培する所からが、手作りチョコかな?」

「…あの、ちょっともうマジ出て行ってくれ」
グイッグイッ

「なんでよ!ちょっと!」

「俺の手には負えん!他あたれ!」
バタン

「…」

17 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:16:53 eZZE1oUM 17/94



「そんな訳でね」

幼の兄「そんな訳って言われてもね」

「弟ったら酷いでしょ?」

「乙女の真剣な悩みをさぁ」

「…まぁ、確かに弟の手には負えない話しだね」

「お兄ちゃんはさぁ」

18 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:17:11 eZZE1oUM 18/94

「ん?」

「最近はチョコ貰ったりしてる?」

「昔はほら、沢山持って帰って来てたじゃん」

「何年前からか、全然持って帰って来なくなったじゃん?」

「年取って、モテなくなった?」

「いやぁ…ははは」

「まぁ昔程じゃ無いけど、毎年貰ってるよ」

19 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:17:31 eZZE1oUM 19/94

「え?そうなの?」

「ちょっとね、ある人に怒られちゃって」

「なんで?」

「たとえ義理チョコ一個でも」

「渡す人の想いがこもってるんだから」

「他の人にわけたりするなー!ってね」

「だから、学校で貰ったチョコ、全部学校で食べてるんだ」

「そうだったんだ…」

20 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:17:58 eZZE1oUM 20/94

「て言うか、誰に言われたの?」

「ま、それは内緒って事で」

「お兄ちゃんの好きな人?」

「内緒!」

「今は俺の話しじゃないだろ?」

「幼がおとk…誰かにあげるチョコの話しだろ?」

「あ、うん」

21 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:18:18 eZZE1oUM 21/94

「さっき言ってたココア豆から手作りってのはなぁ」

「ちょっと無理だろう」

「でも、溶かしたチョコを固めるだけなんて!」

「ならいっそ、店で売ってる既製品はどう?」

「でも…それじゃ気持ちが…」

「んー、それじゃ手紙を添えるとか?」

「手紙…ラブレター?」

22 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:18:46 eZZE1oUM 22/94

「まぁ、そんなに堅い物じゃなくても良いんじゃないかな」

「メッセージカードに一言書いて、渡すとか」

「気持ち、伝わるかなぁ…」

「あ、既製品なら予算は2万円くらい?」

「!?」

「貯めてあった小遣い、今こそ使う時!」

「ちょ、ちょっと待った!」

23 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:19:04 eZZE1oUM 23/94

「え?何?」

「チョコに何万円もかけるよりはさ」

「千円くらいのチョコとプレゼントを渡せば?」

「プレゼント…」

「やっぱりこう言うのは気持ちだからさ」

「金額が高ければ良いって物でも無いと思うよ」

「そうかなー」

24 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:19:41 eZZE1oUM 24/94

「絶対にそうだよ」

「弟が言った通り、好きな人から貰った物なら」

「チロルチョコ一個でも嬉しい物だよ」

「でもさすがにそれはね?」

「うん。だから千円くらいのチョコで良いと思うよ」

「そのチョコに、気持ちのこもったプレゼントを添えて渡せば…」

「…」

「納得してない顔だね」

25 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:20:15 eZZE1oUM 25/94

「うーん…何かちょっと、しっくり来ないって言うか…」

「それなら、母さんに聞いてみれば?」

「え?」

「昔聞いたんだけど」

「母さんは、バレンタインデーに告白して」

「父さんと付き合い始めたらしいよ?」

「え!?そうなんだ?知らなかった!」

26 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:20:38 eZZE1oUM 26/94

「母さんがその時、どんなチョコをあげたのか聞いてみれば?」

「うん、そうする!ありがと、お兄ちゃん!」
バタバタバタ

「どういたしまして」



「…まぁ、お隣さんの彼にあげるんなら」

「それこそ、何でも良いと思うんだけどね」

27 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:21:02 eZZE1oUM 27/94



幼の母「で、どうすれば良いのかを聞きに来た…と」

「お母さん、お父さんに何をあげたの?只のチョコ?」

「うーん…恥ずかしいからあまり言いたくないんだけど」

「お願い、お母さんっ!」

「私の人生が賭かってるの!」

「人生ねぇ…」

「駄目?」

28 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:21:32 eZZE1oUM 28/94

「まぁ、良いでしょう」

「でも、絶対誰にも言わないでね?」

「約束する!」

「私とお父さんはね、幼馴染だったの」

「へ、へぇー。そうなんだ?」

「あれ?でも、お父さんの実家とお母さんの実家って…」

「そうね。東京と名古屋だから、結構離れてるわよね」

29 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:22:11 eZZE1oUM 29/94

「でも、小さい頃はお父さんの実家も東京にあってね」

「家が隣りで、すっごく仲が良かったのよ」

「…」

「中学2年の時、お父さん達一家が引っ越す事になってね」

「お母さん、頑張ったのよ」

「それがバレンタインデー?」

「そう」

30 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:22:36 eZZE1oUM 30/94

「お母さん、願いをこめて、ある贈り物を贈ったの」

「お父さんは慌てふためいていたけども」

「おかげで、ちゃんとお付き合いする事になったのよ」

「お父さんは高校まで名古屋で」

「大学はこっちの大学に来てくれたの」

「へぇー。じゃ、遠距離恋愛だったんだ?」

「そうよー。毎日電話かけまくって」

「親に怒られ続けたのも、今では良い思い出よ」

31 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:23:02 eZZE1oUM 31/94

「で、お母さん!お父さんに何をあげたの?」

「絶対誰にも言わないでね?」

「絶対言わない!約束する!」

「お父さんって鈍感でしょ?」

「それは…多分」

「それまでにも色々頑張ったんだけど」

「中々気持ちが伝わらなくてね」

32 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:23:38 eZZE1oUM 32/94

「うんうん」

「お父さん達は3月一杯で引っ越すって聞かされて焦っちゃったのね」

「お母さん、バレンタインデーの夜中にね」

「自分の身体にリボンを巻いて、お父さんのベッドに忍び込んだの」

「!?」

「我ながらとんでもない事しちゃったわよ」

「お、お母さん、それで…どうなったの?」

33 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:23:59 eZZE1oUM 33/94

「…本当に、聞きたい?」ニヤリ

「あ、あぁ…言わなくて良い。大体解ったから」

「あらそう?一晩中だって語れるけど?」

「い、良いから」

「それはそれとして、幼ちゃん」

「何?」

「誰かにチョコあげるのよね?」

34 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:24:36 eZZE1oUM 34/94

「ま、まぁ、あげてみようかなーと思ったり思わなかったりー」

「おとk…その誰かにあげる物はチョコ?」

「それとも何か…プレゼント?」

「それを考えているんだけど…」

「さすがにお母さんの真似はちょっとアレかなー」

「でも手作りチョコって言っても」

「普通は溶かして固めるだけなのは嫌だし」

「プレゼントは…何が欲しいのか解らないし…」

35 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:25:06 eZZE1oUM 35/94

「そうねぇ…」

「それなら、手作りのチョコケーキはどう?」

「ケーキ?」

「それなら、溶かして固めるだけのチョコとは違うでしょ?」

「しっかり想いをこめたお菓子。どう?」

「ケーキ、良いかも!うん!」

「作り方教えて上げるから」

「ありがとうお母さん!」

36 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:25:36 eZZE1oUM 36/94




(何だろう…俺のベッドが異様に膨らんでる)

(具体的には人一人分くらい)

(誰だか見当は付いてるんだけど…)

(これは…どう接するのが正解なんだ?)

37 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:25:56 eZZE1oUM 37/94



10分経過
(中の人が出てくる気配は無い…)

(俺が部屋に入った事には気付いてるはずだから…)

(やっぱ、俺のリアクション待ちって事か…)

(布団めくってみるか)

(中で寝てる可能性もあるもんな)
スタスタ

38 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:26:24 eZZE1oUM 38/94

バサッ
「これは…俺の服?」

バタンッ!
「引っかかったわね!私はここよ!」

「俺の部屋で何を…っておい!お前その格好…」

「男、ハッピーバレンタイン!」
バッ

「ま、待て!一歩もそこを動くな!」

39 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:26:45 eZZE1oUM 39/94

「へ?なんで?」

「その…身体をグルグル巻きにしているリボンが…」

「都合よく大事な所をちゃんと隠してると思うなよ?」

「へっ?」

「い、色々見えちゃってるぞっ!」

「えっ!?あっ!やっ!」

「いいから早く服を着ろ!」

40 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:27:15 eZZE1oUM 40/94



「すみませんでした…」

「いや、俺は良いんだけど…その…」

「まさかあんなに見えちゃうとは思わなかったよ…」

「…」

「お粗末な物をお見せしてしまって…スミマセン」

「いやぁ…粗末じゃなかったけど」

41 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:27:42 eZZE1oUM 41/94

「そ、それでね。今日はちょっと用事があって…」

「あぁ、バレンタインって言ってたもんな」

「そう。バレンタインだから贈り物を持って来たんだよ」

「それで自分にリボン巻いて、私がプレゼントーって」

「押入れの中に隠れてたの?」

「…そうです」

「あぁ、あの…気持ちはすげー嬉しいよ」

「…」

42 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:28:16 eZZE1oUM 42/94

「でもまぁ、こう言うのはもう無しな?」

「嫌だった?」

「嫌じゃあ…無かったけど…その…な?」

「な?って言われても、何?」

「あー…ちょっと質問なんだけどさ」

「ん、何?」

「あのまま俺に飛びついてたら、その後どうなったか…」

「解ってるか?」

43 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:28:37 eZZE1oUM 43/94

「そりゃあ、解ってるよ。子供じゃないんだから」

「そう、もう子供じゃないんだぜ?」

「…」

「だからちゃんと確認しておきたいんだけど」

「な、何をかな?」

「俺、幼の事が好きな訳なんだけど」

「!?」

44 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:29:13 eZZE1oUM 44/94

「幼もそう思ってくれてるって事で…良いのか?」

「う、うん…て言うか今日はそれを伝えに来たんだよ!」

「私、男の事が大好きだから!」

「お、おう、ありがとう。俺も幼の事大好きだ」

「嬉しいよ、男」
ギュッ
ドサッ
「お、おい…」

45 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:29:43 eZZE1oUM 45/94

「重い?」

「重くはないけど…」

「子供じゃないから、もちろん覚悟して来たよ?」

「…」

「キス、して?」

「…」


ちゅっ

46 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:30:11 eZZE1oUM 46/94



「あのさ」

「何?」

「その…自分をプレゼントするって、幼のアイディア?」

「なんで?」

「何か、幼らしくないなーと思って」

「えへへー。バレたかー」

47 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:30:44 eZZE1oUM 47/94

「ここだけの話しなんだけど、私のお母さんがね」

「おばさんが?」

「中2の時、お父さんにそうしたんだって」

「へぇ?おばさん、勇気あるなー」

「だよねー」

「それで上手く行ったって言ってたから…」

「まぁでも、幼らしくないと思うよ」

48 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:31:32 eZZE1oUM 48/94

「じゃあどんなのが私らしい?」

「うーん…カカオ豆からチョコ作る!って言いそう」

「またまたバレちゃった」

「溶かして固めただけのチョコなんてさぁ」

「手作りチョコって言わないよね?」

「まぁ、世間では手作りって言うんだよ」

49 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:31:55 eZZE1oUM 49/94

「そんなに凝らなくてもさ」

「相手を想って、ひと手間かけるって言う事が大切なんじゃね?」

「そっか…あ!忘れてた!」

「ん?」

「チョコケーキを作ったんだったよ」

「ひと手間、男の事を想って作ったんだよ」

「お、おぉ、デカいな」

「開けてみて!自信作だから!」

50 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:32:30 eZZE1oUM 50/94

パカッ
「…」

「順番逆になっちゃったけど」

「これが私の気持ち」

「ちゃんと伝わったかな?」

「まぁケーキの上に思いっきり『本命』って書いてあるし」

「直球勝負!」

「色々順番が逆だけど…まぁいいや」

「ありがとう、幼」

51 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:33:00 eZZE1oUM 51/94

「嬉しいね!なんか…何て言うか、嬉しいよっ!」

「ちょっと、幼」

「何?」

「あー、外国のバレンタインはなー」

「男女関係なく、大切な人にプレゼントをあげるんだってよ」

「うん。うん?だからこのチョコケーキと…」

「だからさ」

52 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:33:42 eZZE1oUM 52/94

「これ」
サッ

「ん?何?」

「幼に、俺からのプレゼント」

「え?」

「ホワイトデーのお返しとは別にさ」

「大切な人に、プレゼントって事で」

53 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:34:04 eZZE1oUM 53/94

「開けても良い?」

「お、おう」

ガサガサ
パカッ

「これ…これって?」

「どう思う?」

「どうって…指輪とネックレスに見えるんだけど」

54 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:34:36 eZZE1oUM 54/94

「今日、これを幼に渡して、告白するつもりだったんだ」

「そ、そうなの?」

「そうなの」

「指輪もネックレスも凄く綺麗だね」

「男、ネックレスつけてくれる?」

「おう」

55 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:35:05 eZZE1oUM 55/94

「どう?似合ってる?」

「選んだ俺が言うのもアレだけどさ、超似合ってるぜ」

「指輪は…ここかな?」

「…左手薬指であってる?」

「…俺の希望としては」

「えへへ。私の希望もそうだよ!」

「これからも末永く、宜しくな」

「こちらこそ!」

56 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:35:26 eZZE1oUM 56/94

一ヶ月後

「ちょっと聞きたい」

「何?」

「あんた、ホワイトデーに何あげるの?」

「は?」

「チョコ貰ってたでしょ?」

「貰ったけど…」

「ホワイトデーのお返しって普通三倍返しなんでしょ?」

「どんな物あげるの?」

57 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:35:59 eZZE1oUM 57/94

「うっさいなぁ、俺じゃなくて男さんに直接聞けよ!」

「男が私の為に何を用意してるかなんて、聞ける訳ないじゃん」

「バカ?」

「バカはどっちだ!」

「あー!もう!バカップルマジ爆発しろよ!」

「あんたには言われたくないけどね!」



おわりだけど番外編ちょっとあり

58 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:37:07 eZZE1oUM 58/94

幼の両親編

「…」スースー

カラカラカラ
スタッ
「お邪魔しまーす」

「…」スースー

「寝てますね」

59 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:37:36 eZZE1oUM 59/94

「この部屋に来られるのも、あと何回かな…」

「…」

「男…好きだよ」

「それじゃ、ちょっとお邪魔します」
ゴソゴソ

「…ん?何だ?」

60 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:37:57 eZZE1oUM 60/94

「や!」

「な、何してんだ、幼?」

「大声出さないで!おばさん達に気付かれちゃうでしょ!」

「こんな夜中に、人のベッドに潜りこん、で…」

「何?」

「そそそそ」

「そ?」

61 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:38:31 eZZE1oUM 61/94

「その格好はなんだ!?」

「あ、そうだった」

「ハッピーバレンタイーン!」

「ババババレンタインだからって」

「なんで裸で俺の布団に入って来てるんだよ!」

「裸じゃないよ!ちゃんと身体にリボンを…」

「そのリボンが服として機能してねー事に気付け!」

「丸出しだろ!」

62 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:38:52 eZZE1oUM 62/94

「このリボンはね、私自身がプレゼントだよーって意味で…」

「バレンタインのプレゼントって事か?」

「そう!」

「お前…意味解ってやってんのか?」

「解ってるよ」

「私、自分の気持ちをちゃんと男に伝えてない!」

「だから、行動で示そうと思って、勇気出してみたんだよ!」

「幼…」

63 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:39:18 eZZE1oUM 63/94

「もうじき男は名古屋に行っちゃう!」

「会えなくなっちゃうし、男は私の事を忘れちゃうかもしれない」

「だから、大切な物を男にプレゼントしようと思ったの」

「私の事、忘れないように!」

「幼…」

「受け取って、くれるよね?」

「…幼、お願いがある」

64 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:39:43 eZZE1oUM 64/94

「え?何?」

「そのプレゼント受け取るの、4年後まで待ってくれないか?」

「4年?」

「俺、名古屋で高校卒業したら、必ずここに戻ってくるから」

「それまで待ってて欲しい」

「え?それって…」

「俺も幼の事、好きだから…」

65 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:40:09 eZZE1oUM 65/94

「大学はこっちの大学にして、一人暮らしする」

「そしたら…その…改めて、プレゼントを受け取りたい」

「嬉しいよ、男っ」
ぎゅっ

「だ、抱きつくなよ!」

「今だけ、ちょっとだけ…ね?」

「…」
ぎゅうっ

66 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:40:35 eZZE1oUM 66/94

「毎日電話するからね?」

「おう」

「一人暮らしは二人暮らしになるかもよ?」

「望む所だ」

「名古屋で浮気なんかしないでよ?」

「それは絶対に無いから安心しろ」

67 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:41:00 eZZE1oUM 67/94

「キスはしても良い?」

「…あぁ」

ちゅっ

「大好きだよ、男」

「俺もだよ、幼」



幼の両親編おわり

68 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:41:26 eZZE1oUM 68/94

幼の兄編

「チョコ、またこんなにもらっちゃったなぁ」

「自分のモテ度を誇示してる訳か?爆発しろよ」

「そんな事無いよ」

「まぁ、お前好きな人とかいなさそうだもんな」

「ひょっとして、俺の事が好きとか?」

「そんな趣味は無いよ」

69 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:41:48 eZZE1oUM 69/94

「それにしても…そんなに沢山、食べきれるのか?」

「うーん…甘いもの好きなんだけど…さすがに多いかなぁ」

「俺が食ってやろうか?」

「それは…」

「いいだろ?家族からしかチョコ貰えない俺に」

「少しでも幸せを分けてくれよ!」

70 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:42:09 eZZE1oUM 70/94

「うーん、じゃあ何個か貰ってくれる?」

「イェイ!じゃあ半分位くれっ!」

「俺は三度の飯よりチョコが好きなんだ!」

「ちょっと待ちなさいよっ!」

「え?な、何?幼さん」

「あんた今、友君にチョコわけようとしたでしょ!」

「あぁ、うん。さすがにこんなに沢山は食べられないし…」

71 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:42:41 eZZE1oUM 71/94

「バレンタインのチョコなんだよ?」

「たとえ義理チョコでも!」

「その一つ一つに、女の子の気持ちがこめられてるんだよ?」

「それをアンタは他人に譲るって言うの?」

「ご、ごめんなさい」

「あの…幼さん、俺がくれって言ったからで…」

「こいつは悪くないんだ」

72 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:43:01 eZZE1oUM 72/94

「ごめんなさい、幼さん」

「俺、このチョコくれた人の気持ち考えて無かったよ」

「教えてくれて、どうもありがとう」

「…別に、解れば良いのよ、解れば」

「このチョコ全部、食べてから帰るよ」

「なんで?」

「家に持って帰ったら、妹や弟が欲しがると思うから」

73 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:43:33 eZZE1oUM 73/94

「大変だなぁ…」

「ウチの家族、皆甘いもの好きだからね」

「んじゃ、俺、お茶でも買って来るぜ」

「ありがとう、友」

「ダッシュで行ってくるぜ!」
タタタッ

「…それじゃ、一個目」
ガサガサ

「手作りだ…」
パキッモグモグ

74 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:43:56 eZZE1oUM 74/94

「ちゃんと全員にお返ししなさいよ?」

「う、うん…」
モグモグ

「そ、それだけあると、食べるの大変そうね」

「まぁ、でも俺チョコ好きだし」
モグモグ

75 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:44:15 eZZE1oUM 75/94

「そうだよね、昔から…」

「ん?何?」
モグモグ

「それじゃ、一個くらい増えても問題無いよね?」

「え?」

「ほらっ」
ポイッ

「おっと」
パシッ

76 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:44:37 eZZE1oUM 76/94

「チロルチョコ?」

「バレンタインだから、私からもね」

「あ、ありがとう」

「義理ですけどね」

「あ…そういえばさ」

「何?」

「小4の頃、こんな事あったよね」

77 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:45:05 eZZE1oUM 77/94

「お、覚えてるの?」

「今、思い出した」

「俺だけ誰からもチョコ貰えないーって言ったら」

「幼さんがチロルチョコを三個くれたんだよね」

「…あの頃からは想像も出来ないわよね」

「アンタは今や校内一のモテ男だもんね」

男・幼「…」

78 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:45:35 eZZE1oUM 78/94

ガラッ
「ふぃーお待たせー」

「温かいお茶と冷たいココア、どっちがいい?」

「それ、選ばせる気無いよね?」

「ふふっ」

「…幼さん、ありがとうね」

「…別に。それじゃ、私帰るね」

「うん、それじゃあ、また明日ね」

79 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:45:57 eZZE1oUM 79/94

「…ん?何をニヤニヤしてるんだ?」

「別に。お茶ありがとう」

「ん?チロルチョコじゃん。これは俺が食っても良いんじゃね?」

「駄目です。むしろ一番食べられたくないチョコです」

「へぇ?これ、誰に貰ったんだよ」

「内緒だー」

(これは家に持って帰って、一番最後に食べよう…)




幼の兄編おわり

80 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:46:30 eZZE1oUM 80/94

幼の弟編

「お、男君、これ…」

「え?あ、うん?これ、チョコ…だよね?」

「う、うん。い、一応手作りなんだよ!」

「あの、それはとっても嬉しいんだけど…」

「バレンタインデーは明日だよ?」

「えっ!はわわっ!?」

81 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:47:03 eZZE1oUM 81/94

「あ、慌てないで幼ちゃん」

「でも私…日付を間違えるなんて…恥ずかしい…」

「大丈夫だから!ね?」

「ごめんね、男君…私こんなんばっかりで…」

「俺は気にしないから!」

「幼ちゃんからチョコ貰えた事がすっごく嬉しいから!」

「男君…」

82 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:47:34 eZZE1oUM 82/94

「今年もここで食べるね」

「う、うん」

「家に持って帰ったら、兄ちゃんと姉ちゃんにいじられちゃうから」

「た、大変そうだね」

「ウチ家族全員甘いもの好きなんだ」

「それじゃ、頂きます」

「ど、どうぞ」

83 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:47:55 eZZE1oUM 83/94

パカッ
「大きいハート型だね」

「心をこめて作ったよ!」

「それじゃ…」
パキッモグモグ

「ど、どう?」

「う、うん!カカオの味が効いてて凄いね!」

「うん!カカオ99%のチョコを使ったから!」

「だ、だろうね」

84 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:48:23 eZZE1oUM 84/94

「ん?それ、もう一個は誰にあげるの?」

「あ、これ?これは自分の分なんだー」

「ちょっと分量間違えて、作りすぎちゃったんで…」

「だから男君と一緒に食べようと思って」

「そっか…」

「ちょっと聞くけど、幼ちゃん、味見はした?」

「ううん。味見はしてないんだー」

85 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:48:55 eZZE1oUM 85/94

「まぁ市販のチョコを溶かして、固めて」

「上にホワイトチョコで文字書いただけだから」

「万が一にも失敗は無いよ!」

「そ、そうだね」

「ねぇ、それも俺が貰っても良い?」

「え?」

「すっごく美味しいから、もう一個食べたいなーって」

86 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:49:27 eZZE1oUM 86/94

「う、うん…良いけど」

「ありがとう!すっごく嬉しいよ!」
パカッ
パキッモグモグ

「うん、美味しい」

「渡す日は間違っちゃったけど、喜んでくれて嬉しいよ!」

「ホワイトデーのお返しは期待しててよ」

87 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:49:59 eZZE1oUM 87/94

その日の夜
「あ、そう言えば、カカオ99%の板チョコ…」

「一枚余ってたんだった」

「食べちゃおう」
ガサガサ
パキッモグモグ

「苦っ!何これ!?」

「男君、これをあんなにパクパク食べて…」

88 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:50:27 eZZE1oUM 88/94

バレンタインデー当日

ピンポーン

「はーい」
ガチャッ
「お、男君、あの…」

「あれ?幼ちゃん、どうしたの?」

「こ、これ…」
スッ

「え?これ、チョコ?」

「うん…」

「昨日、2個も貰ったのに…」

89 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:51:00 eZZE1oUM 89/94

「…男君、優しいよね」

「え?何が?」

「とにかく、これは大丈夫だから!」

「コンビニで買った安物だけど…」

「受け取って?ね?」

「あ、ありがとう、幼ちゃん」

「ちゃんとミルクチョコレートだから、ね?」

「うん」

90 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:51:32 eZZE1oUM 90/94

「あれ?これってメッセージカード?」

「読んで見て欲しい」

ペラッ
「『優しい男君、ずっとずっと好きです』」

「『これからも、仲良くしてくれたら嬉しいです』」

「私の正直な気持ち…だよ」

91 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:51:52 eZZE1oUM 91/94

「俺も…幼ちゃんの事、好きだよ」

「ホワイトデーに言うつもりだったけど」

「ほ、ほんと?」

「小学生の時、同じクラスになった時からずっと…」

「わ、私もだよ!」

男・幼「…」

「そ、それじゃあ、これからも宜しくね」

「こ、こちらこそ…」

92 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:52:21 eZZE1oUM 92/94

「それから、昨日はごめんね」

「あぁ、俺チョコ好きだからさ」

「カカオ99%も普通に好きなんだ」

「あんなに苦いのに?」

「本当だよ」

「なら良かった…」

93 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:52:44 eZZE1oUM 93/94

「それを気にして、このチョコ買って来てくれたんだね」

「昨日の夜、余ったチョコ食べてみたらすっごく苦かったから…」

「またやっちゃったーと思って、ね」

「幼ちゃんはちょっとドジだもんね」

「うぅ…気にしてはいるんだけど…」

「そこも幼ちゃんの魅力の一つだと思うよ」

「そうかなぁ…」

94 : ◆L0dG93FE2w[sa... - 2013/02/14 00:53:08 eZZE1oUM 94/94

「少なくとも俺はそんな幼ちゃんの事が好きなんだ」

「ありがとう、男君。私も男君の事が大好きだよ!」

男・幼「…」


「ヒューヒュー」

「玄関先で、何キュンキュンしてんのよ」

「もうチューしちゃいなよ!」


「さ、三人ともうっさい!こっち見んな!あっち行け!」

「あぅ…」


幼の弟編おわり

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