575 : ◆cbkujpH7is... - 2011/04/05 09:22:27 WQXBv8lm0

(ん…あれ、俺寝てたのか…?)

「(ぽかぽか陽気が気持ちいいなー…)

(枕も柔らかくていい匂いが…って、あれ?)

(俺が寝てる所って…)

許嫁「………」ぺらっ

(い、許嫁の膝の上だよな…)カァァ

許嫁「…………」ぺらっ

(なんかのほほんと本読んでるけど…)

(というか、俺なんでこんなことしてるんだ?)

(たしか…)

関連スレ
男「ええ!?俺に許嫁!?」【前編】 

元スレ
男「ええ!?俺に許嫁!?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1301860111/

576 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:22:57 WQXBv8lm0

許嫁「男」

「な、なに?いきなり教室に入ってきて…」

許嫁「いいでしょう、別に」

許嫁「用があるの。ちょっと顔貸しなさい」

「いやでも俺これから昼飯…」

許嫁「ならお弁当も持ってきなさい。長くなるから」

「えー…」

男友「行ってこいよ」

「悪いな」

577 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:23:34 WQXBv8lm0

(そうだ…許嫁に呼び出されて中庭に連れ出されて…)

(一緒に弁当食ってたら、本題を聞く前に俺が寝ちゃったんだ…)

(うぅ…なんか悪いことしたな…)

許嫁「……」ぺらっ

(というか…)

(すごい落ち着かないんですけど…)もじもじ

578 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:23:56 WQXBv8lm0

(くそう…もし俺の手が許嫁の足の上に置かれてたら、寝たふりをしながら触りまくってたのに…)

(もどかしい…せめて顔だけででも)もぞもぞ

許嫁「………」

(んはぁ…柔らかいぃん…)もぞもぞ

許嫁「…………」ぽいっ

(っ!!!今わざとだ!絶対わざと本を顔に投げ捨てた!)

(あ、あれ、というか今の起きないと不自然だよな…)

許嫁「………」

579 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:24:30 WQXBv8lm0

許嫁「……」そっ

(ん、な、なんで急に俺の手に手を重ねて…)

許嫁「………」なでなで

(うっ、そんな艶かしく撫でられたら…)

許嫁「いつまで寝たフリしてるのよ」ぎゅううう

「いたたたた!ごめんなさい!!」がばっ

許嫁「この変態。おかげで足に血が回ってないじゃない」ぱたぱた

580 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:24:53 WQXBv8lm0

「いてて、うわ、すごい爪の跡ついてるし…」

許嫁「それで済んで安い方だわ」

「…というか、なんであんなこと…」

許嫁「何を思い上がっているのか知らないけど、膝の上にいきなり倒れてきたのはあなたよ」

「え」

許嫁「挙句膝、いえどちらかといえば足の付け根だったわね。そんな所に顔をすり寄せてくるんだもの」

「う…」

許嫁「ここが銃社会なら私はあなたを躊躇なく殺してるわ」

「す、すみません…」

581 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:25:16 WQXBv8lm0

「ところで、話ってなんなんだ?まだ何も聞いてないんだが…」

許嫁「あら、話ならとっくにしたじゃない」

「え、そうだっけ?ごめん、覚えてない…」

許嫁「ひどい話ね。相槌だって打っていたじゃない」

(そう言えば聞いたかもしれない…横になりながら…)

「ごめん、もう一回…」

許嫁「あら、もうこんな時間」

「ん…?何時?」

許嫁「午後の授業に40分遅刻ね」

「え」

582 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:25:43 WQXBv8lm0

男友「なんだよお前、授業サボって。夫婦でいちゃついてたのか?」

「ち、ちげーよ、昼寝してただけだよ」

男友「はーん?」

(さっきの話って結局なんだったんだろう…悪いことしたな…)

(わざわざ呼び出したくらいだしなにか重要な話だったんだろうか)

(やっぱり後で頭下げてもう一回聞こう…)

583 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:26:14 WQXBv8lm0

「というわけで、この通りです。もう一回話してください」

許嫁「…わざわざもう一回言わなきゃいけないの?」

「すいません、大事な話みたいなので」

許嫁「ふう、わかったわ」

「……」

許嫁「今度の日曜日…」

「日曜日…?」

許嫁「やっぱりいいわ。おやすみなさい」

「え、ちょっとまっ…えー…」

584 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:26:37 WQXBv8lm0

(ん…俺も寝そう…)うとうと

許嫁「ねえ、もう寝ちゃったかしら」

「ん、うん?起きてるよ」

許嫁「そう。あ、あのね、こ、今度の…」

「ん?」

許嫁「今度の日曜日…」

585 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:27:30 e6OWI54x0

許嫁「…今度の日曜日、家の外に出ていってくれないかしら」

「…へ?」

許嫁「もう一度言った方がいい?」

「いや…え、なんで?」

許嫁「邪魔だから」

「邪魔だからって…家に人呼ぶのか?」

許嫁「いいえ、そんな予定はないわ」

「んー?」

586 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:28:16 e6OWI54x0

「他になにか予定でもあるの?」

許嫁「…外でお買い物をしようと思ってるけど」

「それだったら俺がわざわざ追い出される必要は…あっ」

許嫁「じゃあ今度こそおやすみなさい」

「お、おい…」

(これってつまり…)

(すごい遠回しにデートしろってことだよな!!)

(あああ、なんか興奮しちゃってなかなあ眠れないなああ)

(いい夢見れそうだ)

587 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:30:13 e6OWI54x0

「ちゅっ…れろっ…んん」

許嫁「んんぅ…ちゅぅっ…ちゅむ…」

(あれ、なんで許嫁の上に乗っかってこんなことしてるんだ?)

(あ、夢か…またこんな夢…いっか)

許嫁「れろっ…ちゅっ…ちゅぱっ…」

(ああ…いい…夢心地だぁ…)

591 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:34:18 e6OWI54x0

許嫁「んちゅっ…れろっ…んふぅ…」ぎゅうっ

(許嫁が抱きしめてくれて…ああ、いいっ…)

許嫁「ちゅうぅっ…ちゅっ…ちゅっ」

(柔らかいいぃ…あっ、)

(また、これで夢精しちゃうのかな…っ…)

許嫁「んんっ…ちゅっ…れろっ…んちゅっ…」

(ああ、もうこれ出ちゃうっ)

(あっ…あっ…!)

「んんううぅぅっ!!」びくっ

592 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:34:46 e6OWI54x0

(はぁ…はぁ…またやっちゃった…)

(って…え…!?)

許嫁「んっ…ふぅ…」

「ゆゆ、夢じゃなかったの!?」

許嫁「らによぉ、あなたが寝ぼけて襲ってきたんじゃない」

「え、ご、ごめんなさ…」

許嫁「しかも嫌な固さと熱を私に伝えるどころか、なんてことをしてくれてるのよ」

「ひっ…」

許嫁「早くどいて頂戴。汚いし万が一でもシミになってたら殺すわよ」

「ごめんなさいいい!」

593 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:35:27 e6OWI54x0

許嫁「うわ、最悪…私の着物にちょっとついてるわ」

「俺の着物がはだけてたから…」

許嫁「本当節操がないわね。この万年発情犬が」

「うう…」

許嫁「ほら、下着脱いで。洗うから」

「度々すいません…」

594 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:36:28 e6OWI54x0

許嫁「やっ…なんかすごい垂れてくるし…」

「なんか前よりも興奮しちゃって…」

許嫁「どんだけ出してるのよ…もう、最低」

「うう…」

許嫁「あなたは早くお風呂に入ってきて。青臭くてたまらないわ」

「……」

596 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:37:47 e6OWI54x0

「許嫁、めっちゃ怒ってたな…そりゃそうか…」

「でも許嫁だって舌絡ませたり、俺に抱きついたりしたじゃないか…」

「って、それは俺の都合のいい夢か…」

「日曜日のこと、まだ話残ってるかなー…」

「はぁ…」

「……」

597 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:39:05 e6OWI54x0

「ふー、さっぱりした…って」

許嫁「……」がさごそ

「なにか探してるの?」

許嫁「洗面台が詰まっちゃったのよ」

「げ…」

許嫁「それでパイプクリーナーを探してるんだけど…」

「どこだろう…」がさごそ

許嫁「あー…」イライラ

「んー…わ、もう明るくなってきてるし…」

許嫁「…もうこれあなたが一人でなんとかして」

「えっ…」

許嫁「ふんっ」

598 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:40:34 e6OWI54x0

「完璧にブチ切れてたな…どうしよう…」

「あー…見つからないなあ…」

義母「あら男君、朝から裸でなにしてるの?」

「うわあああ、おは、おはようございます!!」

義母「お風呂入ってたの?というかそんな低い姿勢でなにしてるのよ」

「あ、これは…そ、そう!気分悪くなっちゃって!」

義母「あら大丈夫?」

「大丈夫!もう大丈夫なんで!それじゃあ!」

義母「…?なんだったのかしら」ジャーー

義母「あらやだ、排水溝詰まってるじゃない。パイプクリーナーはどこかしら」

599 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:42:25 MW2fKozSi

「はぁ…」

男友「どうしたんだよ急に」

「だるい」

男友「ははーん、昨日はお楽しみだったか」

「死ね」

男友「まあまあそう言うなって。で、なんだ」

「許嫁と喧嘩した」

男友「いつもそんな感じじゃん」

「はは…」

602 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:43:36 MW2fKozSi

男友「なるほどねえ。デートに誘われたのにそれじゃあね」

「いや、その話も流れたかもしれないけど」

男友「まあツンケンしてるのはいつものことじゃ…」

バンッ

「ひっ!」

許嫁「これ、お弁当。朝渡すの忘れてたから」スタスタ

「…あんな感じだよ」

男友「確かにあれはいつもとは違うわな…」

605 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/05 09:44:55 MW2fKozSi

「はああ……」

男友「ま、飯食おうぜ。その弁当毒入ってそうだな」

「ははっ、まさか」カチャ

「っ!!」

男友「おい、なんだよ。また蓋とじて」

「な、なんでもねえって!」

男友「いいから見せてみろ!」

「やだーーー!!!」

カパッ

男友「…あららー、でっかいハートマークだこと」

「……」カァァ

男友「でっかいハートマークだこと!!」

「静かにしろよ!!」

606 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/05 09:45:53 MW2fKozSi

友1「なんか隣の教室うるさいね」

許嫁「そうね」

友2「あの声、男友とあんたの旦那じゃないの?」

友1「言われてみればそうかも」

許嫁「ふふっ」

友1「ん?どうかしたの?」

許嫁「なんでも」

842 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:26:47 BMo+1r9t0

(いよいよ明日はデートか)

(な、なんか落ち着かねえ)

許嫁「なによ、朝からそわそわ落ち着かないわね」

「あ、いや…」

許嫁「ずいぶん挙動不審ね。なにか隠し事でもあるのかしら」

「いや、そんなことないけど…」

(照れ臭くて顔見れないんだよ…)

844 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:27:26 BMo+1r9t0

「ん、こんな所に縁側なんてあったのか」

「日当りもいいし、ここで日向ぼっこでもしようかな。暇だし」

「んー、陽射しが気持ちいい…」

許嫁「あら、私の読書スポットに先客がいるなんて」

「あ、許嫁…」

許嫁「いいわよ、ここにいて」

「あ、うん…」

846 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:28:14 BMo+1r9t0

(な、なんかこういうのキンチョーするな…)

許嫁「……」ぺらっ

(ドキドキする…)じーっ

許嫁「……」ちらっ

(やべ、目合っちゃった…さっきからずっとこれじゃ不自然すぎるよ…)

許嫁「あなたぼーっとし続けるのによく飽きないわね」

「え?ああ、まあ…」

許嫁「つまらない人間ね」

「あ、はは…」

849 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:28:44 BMo+1r9t0

許嫁「ふあぁ…ねむいわ…」

「そうだな…ぽかぽか陽気だし…」

許嫁「……」うとうと

「って、聞いちゃいないか」

許嫁「………」くたっ

「っ!」

(い、許嫁が俺の肩に…うおおおぉ……)ドキドキ

(全身の神経が肩に集中してるぜ…)

850 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:29:33 BMo+1r9t0

「最終的に俺の膝の上で寝てるし…」

許嫁「すぅ…すぅ…」

「撫でたい…頭を…すっごく…」

「…い、いいよな…寝てるし…」そぉー

女中「男さん、男さん!お父さんから電話ですよ!男さん!」

「父さんから?はあーい!」

851 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:30:15 BMo+1r9t0

「もしもし?父さん?」

「ああ、久しぶりだね。元気でやってるか?」

「ああ、うん。ぼちぼち」

「そうかそうか。そっちでの生活も落ち着いてきただろうし、今晩家族でご飯食べに行こうと思っててね」

「あー、うん。遅くならないなら別にいいよ」

「そうかそうか、よかった。ちょうど姉も留学先から帰っててな」

「姉さん帰ってきてたの?そりゃ楽しみだ。すぐ準備するから」

「ああ」

854 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:30:53 BMo+1r9t0

許嫁「あら、いつの間に寝ちゃってたのかしら」

許嫁「もう夕方…さむ…」

許嫁「…男は?」


許嫁「お母さん、男は?」

義母「男君は向こうの家族と食事しにいってるみたいよ」

許嫁「あ、そう。急にいなくなっちゃうから…」

義母「急にって、もう2時間も前に出て行ったわよ。あんた寝てたでしょ」

許嫁「うん。…っ」ぶるっ

義母「やだ、風邪?ちゃんと布団で寝ないから」

許嫁「そうかな…」

prrrrrrr

義母「あら、また電話。今日はなんだか電話がかかってくることが多いわねぇ」

856 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:31:22 BMo+1r9t0

「ん…ここは……」

許嫁「男?起きたの?」

「んん…許嫁…?」

許嫁「ずいぶんお寝坊さんだったわね」

「ん…ああ、ごめん…今日デートだっけ…」

許嫁「ちょっと待ってなさい。動かないでいいから」

許嫁「っ…」タッタッタ

「なんだ…?駆け足で部屋出てって…」

「というかここって…」

許嫁「すいません!男が、男が目をさましました!」

「病室?」

858 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:31:49 BMo+1r9t0

医師「おお、目をさましたのかね!男君」

「…?」

医師「君は二週間近く眠り続けていたんだよ」

「え…?どうして…」

看護師「何か覚えていませんか?」

「何って…んん…?なんだ?俺に何かあったのか、許嫁…?」

許嫁「………………」

医師「記憶が曖昧なようだね。まあいい、もう一回脳に異常がないか検査するから」

「???」

860 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:32:15 BMo+1r9t0

許嫁「それで、男は…」

医師「うむ。脳に異常は見られなかった。目立った外傷は腕の骨折だけだね」

許嫁「じゃあ…」

医師「二週間も眠っていたのも、やはりショックからきていたんだろうね。記憶も少し飛んでいるようだし…」

許嫁「…………」

義母「あの…このことは本人に伝えた方がよいのでしょうか…」

医師「今はまだ…そっとしておいた方がいいでしょう…」

863 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:32:45 BMo+1r9t0

「脳にはどこにも異常なかったってさ」

許嫁「らしいわね。とりあえず明日には退院できるらしいわよ」

「いいのか?そんなんで。俺2週間ずっと寝てたんだろ?」

許嫁「いいんじゃないの。お医者様が言っているんだから」

「うーん…まあなんにせよ心配かけて悪かったな」

許嫁「思い上がりもいい加減にして頂戴」

「…」

許嫁「今日はたまたま学校帰りに病院寄ったら、あなたが起きてしまったんだもの」

「なんだよその言い方…ひでえ…」

866 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:33:15 BMo+1r9t0

許嫁「それじゃあ、また明日来れたら来るから」

「いいよ、そんな無理しなくても。俺どうせ明日退院できるんだし」

許嫁「無理なんかするわけないじゃない。必要ないと思ったら来ないわ」

「あ、そう…」ずーん

許嫁「じゃあね」

「……」

「2週間か…そんなに寝てたなんて信じられないな…」

「2週間前…俺はなにやってたんだ…?」

「……」

867 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:33:49 BMo+1r9t0

「家族でこうしているのも久しぶりだなあ」

「あんたいつの間に婚約者こしらえたんだって?むかつくぅ」

「そ、そんなんじゃないって…」

「向こうでの生活はどうだ?」

「ラブラブぅ?」

「うっせ」

868 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:34:23 BMo+1r9t0

「相手の人ってどんな人なの?」

「可愛い子よ」

「でもおっかないぞ」

「将来尻にしかれるなーこりゃ」

「ははは…」

「ねえねえ、もう毎晩しっぽりしちゃってる仲なの?ねえねえ」

「おま…ちげーよ!」

「はーん?」

「なによ後ろでこそこそ話してー」

870 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:34:47 BMo+1r9t0

「あれ、なんか後ろのトラックの様子がおかしいぞ」

「え…なんかフロントガラスなヒビが入ってるよ!」

「あ、危ない!!」

「キャーーーーー!!!」


「っ!!はぁ、はぁ、はぁ!」

「ゆ、夢か?」

「……」

「…………」

872 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:35:23 BMo+1r9t0

看護師「あら、男さん起きましたか?」

「……」

看護師「どうかしましたか?」

「なんで俺の家族は見舞いに来ないんですか?」

看護師「え、えっと…」

「どうして…ねえ、どうして!!」

看護師「男さん、落ち着いてください!」

「なんで何も言ってくれないんですか!!あああああああ!!!!」

873 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:35:46 BMo+1r9t0

許嫁「っ!」

許嫁「男、落ち着きなさい」ぎゅうっ

「い、許嫁…」

許嫁「大丈夫だから…ね」ぎゅっ

「……」ぎゅうっ

許嫁「落ち着いたかしら」

「うん…あ、あの」

許嫁「なに?」

「もうちょっとこうしてていい…?」

許嫁「ええ」ぎゅっ

876 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:36:17 BMo+1r9t0

義母「おはよ。男君」

「すいません…朝から呼び出して…」

義母「いいのよ。それより許嫁、あなた学校サボったのね?」

許嫁「いいじゃない今日くらい。あ、お父さんには言わないでね」

義母「はいはい…それじゃあどこから話そうかしら」

「あの…俺の家族は…」

義母「……」

877 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:36:52 BMo+1r9t0

義母「あなた達家族は、2週間前事故にあったの」

「えっ…」

許嫁「っ…」ぎゅっ

義母「その事故で…お父さんとお母さんは…」

「そ、そんな…嘘ですよね?」

義母「……」

「うそだ…そんな…」

義母「ふたりの葬儀もこの前取り行ったわ」

「うそだ…うそだうそだ……」

許嫁「男…」ぎゅうっ

878 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:37:18 BMo+1r9t0

「姉さんは…姉さんは生きてるんですか!?」

義母「お姉さんは…生きているわ。かろうじて…」

「っ!!どこにいるですか!」

義母「お姉さんもこの病院に入院しているわ」

「よ、よかった…」

義母「ただ」

「へ…?」

義母「お姉さんは植物状態で…それで今も危ない状態よ…」

「は、はは…は……」

884 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:38:27 BMo+1r9t0

「ただい…ま…」

女中「アラ男さん、お元気になったのですね」

「ええ、まあ…」

義父「おお、男君じゃないか。退院おめでとう」

「どうも…」

義父「……」スタスタ

「…?」

許嫁「お父さん、最近ずっとカリカリしてるのよ」

許嫁「あなたも病み上がりの身なのに申し訳ないけど、あんまり触れないであげて」

「あ、うん…」

許嫁「それより、あなたなんか臭いわ」

「病院生活でろくに風呂入ってなかったから…」

許嫁「今すぐ入ってらっしゃい。不快だわ」

「あ、はい…」

885 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:38:55 BMo+1r9t0

「にしても…利き手が骨折してるから脱ぎにくいな…」

「ああ…せめて包帯だけでも外してもらえばよかった」

許嫁「あら、ずいぶん時間がかかってるみたいね」

「ぎゃあああ!!入って来ないでよ!!」

許嫁「なによ、今更裸見られたくらいで」

「いや…でも…」

許嫁「その手じゃやりにくいでしょ。手伝ってほしい?」

「え、も、もちろん…」ドキドキ


890 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:41:19 BMo+1r9t0

許嫁「それじゃあ女中さん呼んでくるわね」

「え…ちょ…ちょっと…」

許嫁「なによ」

「いや…なんでも…」ずーん

許嫁「そう。それじゃ」スタスタ

「……はぁ」

許嫁「ねえ、本当に女中さんでいいの?」ひょこ

「うわ!びっくりした!」

許嫁「どうなの?」

「え、えっと…」

許嫁「……」

「い、許嫁にしてもらいたい…です…」

892 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:41:50 BMo+1r9t0

「うおお…許嫁とお風呂だなんて…」

「やばい…興奮がおさまらない…」

しゅるしゅる

「すりガラス一枚の向こうで許嫁が服を脱いで…」

許嫁「男、入るわよ」

「ひゃ、ひゃい!」

897 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:42:31 BMo+1r9t0

「……」

許嫁「なによ」

「いや、裸じゃないんだなって…」

許嫁「当然よ。濡れてもいい服だし」

(期待して損した…)

899 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:42:58 BMo+1r9t0

(でも…)

許嫁「頭にお湯かけるわよ」

(薄着だし…いいか…許嫁の薄着は貴重だ…)

(いかんいかん…こんなことばっかり考えてたら…)

許嫁「シャンプーするわよ」しゃこしゃこ

「んっ…気持ちいい…」

許嫁「そう。…あら」

「なんだ?」

許嫁「あなた将来ハゲそうね。突然ズルっときそう」

「嫌なこと言わないでよ!」

901 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:43:29 BMo+1r9t0

許嫁「体も洗うわよ」

「あひっ」

許嫁「変な声出さないで」

「だ、だって…」

(たまにタオルからはみ出る許嫁の指がくすぐったくて…)

許嫁「あら。背中にすごい長いほくろ毛」

「ああ、それ育てて…」ブチッ

「いって!」

許嫁「見て、こんなに長かったのよ」

「ひどい!」

903 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:43:57 BMo+1r9t0

許嫁「じゃあ前も洗うから」

(ついにきたか…)

許嫁「~♪」しゃこしゃこ

(変なこと考えちゃだめだ変なこと考えちゃだめだ)

許嫁「手、どかして。下の方洗えないわ」

「で、でも…」

許嫁「そっちの毛もずいぶん長いわね。全部で何本くらいあるのかしら」

「ひっ!どけるから怖いこと言わないで!」

904 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:44:20 BMo+1r9t0

(どかしたものの…股間はわざと避けて洗ってるのか?)

(そりゃそうか…)

「あっ!」

許嫁「だから変な声出さないで」

「オトコはみんな内股は弱いんだよ!」

許嫁「そんなこと知ったこちゃないわ」ぬりゅ

(くっ…我慢だ我慢だ…)

905 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:44:40 BMo+1r9t0

「んっ…くっ…」

許嫁「なによ、そんなにダメなの?だらしないわね」

「そんなこと言われたって…ひゃっ」

(変なこと考えちゃだめだ変なこと考えちゃだめだ)

(考えちゃだめだ…許嫁の指が細くて柔らかいなんて…)

(許嫁の細くて柔らかい指が…俺の股間の間際を…)

「あっ…だめっ…!」むくむく

許嫁「…っ!」

906 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:45:02 BMo+1r9t0

(許嫁の冷やかな視線がつらい…)

「あの…これは…)

許嫁「いいわよ、見逃してあげる。病院生活長かったものね」

「……」

許嫁「じゃあ、最後にそこ洗うから」ぬりゅ

「うっ…くっ…はぁ」

(そんな優しく撫でるように洗われたら…変な声出ちゃう…っ)

許嫁「…はい、おしまい」

「…え」

許嫁「あとは石鹸流すから」

「ま、待って!」

920 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:48:07 BMo+1r9t0

許嫁「なによ。手離しなさい」

「あ、あの…えっと…」

許嫁「いつまでもこんな所に触っていたくないんだけれど」

「そ、その…」

許嫁「………」

「………」

許嫁「はぁ、いいわよ」

「えっ?」

許嫁「もう少しだけ『洗って』あげるだけだからね」

921 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:48:28 BMo+1r9t0

「んっ…くっ…」

許嫁「こうかしら」

「もっと強くしてくれても…あっ…」

許嫁「はぁ、絶対こうなると思ってた」

「…すいません」

(タオルが柔らかくて…いいっ…)

(手じゃしてくれないのかな…それでも…)

「うぅっ…はぁっ…」

923 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:48:56 BMo+1r9t0

許嫁「腰そんなにくねくねさせないで。洗いにくい」

「そんなこと…言われたって」

許嫁「この辺もよく洗ったほうがいいかしら」

「うわあっ!そ、そんな先っぽばっかり責められたらっ!」がくがく

許嫁「……」

(許嫁が恥ずかしそうにしてる顔…すごく可愛い…)

許嫁「ひ、人の顔じろじろ見ないでよ。ばか。」くちゅくちゅ

「あっ、あっ!」

925 : ◆cbkujpH7is... - 2011/04/06 01:49:49 BMo+1r9t0

「あっ…許嫁…そろそろいきそう…っ」

許嫁「えっ…えっ?」

「もっと速くっ」

許嫁「っ…」ぬりゅぬりゅ

「くっ…許嫁っ…許嫁ぇ…」

許嫁「……………ちゅっ」

「っ!!」

許嫁「んちゅっ…れろっ…ふっ…」

(そんな…今キスされたら…あっ…!)

「んっ…んううぅぅ!!!」

927 : ◆cbkujpH7is... - 2011/04/06 01:50:21 BMo+1r9t0

許嫁「ちゅっ…ちゅぷっ…れろっ…」

(んはあぁ…脳がとろけそう……)

許嫁「…はい、今度こそおしまい。石鹸流すわよ」

「……」ぼぉぉ

許嫁「湯舟で温まって、お風呂から出たらまた呼んで頂戴。体拭いてあげるから」

「…うん」


「………はあぁ」

929 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:51:18 BMo+1r9t0

「寝る前に水飲んでから寝るかな…」

「ん…?居間から声が…」

義父「向こうの会社は乗っ取られたよ」

(うちの…?)

義父「もともと社長のワンマン経営だったからな。亡くなってから社内でごたごたがある内に…」

義母「それじゃあ…」

義父「最善を尽くしてるがね…」


「………」

930 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:51:46 BMo+1r9t0

「ただいまー」

「父さん?母さん?いるんでしょ?」

「やぁ、おかえりなさい」

「う、うわあああぁぁっ!!」

「私の腕が見つからないんだ…私の腕がぁ…」

「うわあああぁぁぁぁっ!!」どんっ

「って…母さん…?」

「男、私の目がないのぉ…探してくれないかしらぁ…」

「わあああぁぁぁぁっ!!」

932 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:52:14 BMo+1r9t0

「ね、姉さん!よかった、無事だったのか」

「………」

「父さんも母さんもなんか変なんだ!ふたりとも…」

「………」

「姉さん…?」

「………」

「こっち見てないでさ…なにか喋ってよ…ねえ…」

………と…こ……

「…………」

「う、うわあああああああああああ!!!」

……とこ…

「なんで…なんでこんなことに!」

「あああああああああああああああああああ」


許嫁「男!」

933 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:52:35 BMo+1r9t0

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

許嫁「男?」

「はぁ、はぁ…夢…?」

許嫁「かなりうなされていたわよ」

「はぁ…はぁ…」

許嫁「お水飲みにいきましょ。落ち着くから」

「うん…」

935 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:52:57 BMo+1r9t0

「ごく…ごく…」

許嫁「どう、落ち着いた?」

「…うん」

許嫁「そう。寝れそう?」

「…寝たくない」

許嫁「じゃあ一緒に朝まで起きてましょ」

939 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:53:36 Rz3j49Hzi

許嫁「今日からもう学校行ける?」

「うん…家にいたってしょうがないし」

(居辛いし…)

許嫁「そう。それなら久しぶりにお弁当つめなきゃね」

「あ、ありがと…」

許嫁「なにか入れてほしいおかずはある?」

「うーん…ハンバーグ?」

許嫁「じゃあそれは外しておくわ」

「なんだよそれ…」

940 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:54:06 Rz3j49Hzi

男友「お、男!」

「おっす」

男友「よかったぁ…心配したんだぞ、お前お見舞いに行っても全然起きねえし」

「はは…」

男友「あ、安心しろ。クラスでお見舞いに行った奴ほとんどいないから」

「そんなこと聞きたくなかった…」

男友「クラスで作ってた千羽鶴も結局間に合わなかったしな。ドンマイ!」

「はあ、なんかショックだ…許嫁も学校帰りにたまにしか来なかったって言うし…」

男友「ははは」

942 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:54:33 Rz3j49Hzi

友1「あ、許嫁ちゃんじゃん!」

友2「超久しぶり!2週間くらい学校来てなかったじゃんあんた!」

許嫁「ちょっと…声大きいって…」

友1「旦那は?よくなったの?」

許嫁「ええ、まあ…」

友2「そっかぁ。よかったねぇ。付きっ切りで見たかいがあったわけだ」


男友「聞きました、今の?」

「……」カァァ

男友「いやぁ、通りで最近許嫁さんを見なかったわけだ。くうぅ、なんか無性に腹立って来たぞ俺」

943 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:55:08 Rz3j49Hzi

男友「さ、飯にするか」

「おう」

男友「って、お前その手でどうやって食うんだ?」

「左手でスプーンで…って箸しか入ってないし…」

男友「なら俺が食わせてやろうか?あーん」

「やめろきもい」

許嫁「男、いる?こっちの教室きなさい」

「っ!」

男友(あっ、なるほど…)

944 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:55:41 Rz3j49Hzi

許嫁「ほら、あーん」

「あ、あのさ、食べさせてくれるのは嬉しいんだけどさ」

許嫁「なに?」

「ここ教室じゃん…」

許嫁「仕方ないでしょ。外で食べようにもさっきから雨降ってきちゃったんだから」

「は、恥ずかしい…」

許嫁「あなたに恥ずかしいなんて感情があったなんて驚きだわ」

「ひどい!」

945 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:56:07 Rz3j49Hzi

「………」ぷしゅー

男友「おお、燃え尽きてるなー」

「穴があったら入りたい…」

男友「人集りができてたもんな。俺も見てたぞ^^」

「はああぁ……」

男友「童貞どもは悶えるわ、さっきまで調子に乗ってたチャラ男はキレて出ていくわ、見てて飽きなかったぞ」

「もうやだ…」

946 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:56:43 Rz3j49Hzi

(はぁ…帰ってきてしまった…)

(家、居辛いんだよなぁ…)

「はあぁ…」

許嫁「なによ、元気ないわね」

「いや…うん…」

許嫁「…そうだ。お風呂に入りましょ」

「えっ」

許嫁「今なら誰もいないし…家族がいるときじゃ入りづらいでしょ?」

「う、うん…」

947 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:57:10 Rz3j49Hzi

(こんなに気が滅入ってるのに、こういうのには期待しちゃうなんて、俺人間として最低だな…)

(いや、こんなときだからこそ誰かに甘えたいのかな…はは」

許嫁「入るわよ」

(どうせまた服を着て…ぶっ!?」

「な、なんで裸なんだよ!」ぷいっ

許嫁「なんでって…一緒に入る方が効率いいじゃない」

「それは…そうだけど…」

許嫁「昨日あのあと入り直したらのぼせちゃったんだから」

「ごめん…」

許嫁「とにかく、さっさと洗って出るわよ」

948 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:57:41 Rz3j49Hzi

許嫁「……」しゃこしゃこ

(昨日もしてもらったのに…なんかドキドキが全然違う…というか…)

(胸が…度々直にくっついて…あっ、またっ…!)

許嫁「ちょっと、鼻息荒いわよ。気持ち悪い」

「は、鼻息なんてしてねえよ!」

許嫁「はいはい流すわよ」ジャーーー

「がばぼがぼぼぼ」

949 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:58:05 Rz3j49Hzi

許嫁「ほら、ばんざいして」

「ん…」

(夢にまで見た許嫁の胸が…俺の目の前に…)

(さ、触りたい…)

許嫁「ちょっと…そんなに舐め回すように見ないでくれる?」ぱっ

「て、手で隠すくらいなら最初からタオルとかまいてよっ…」ぷいっ

許嫁「そんな手間かけるくらいなら、あなたの目に石鹸を入れた方が早いけど」

「ごめんなさいやめてください石鹸近づけないで」

954 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 01:59:59 Ye/pzuCg0

(昨日みたいにまたしてくれるのかな…)びくっ

許嫁「あなたのそれ、さっきから何もしていないのに跳ね回ってるけど」

「これは…だって…」

許嫁「悪いけど今日はなしね。体に障るから」

「そ、そんな…」

許嫁「ほら、石鹸流すわよ」

「うう…」

955 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 02:00:23 Ye/pzuCg0

許嫁「先に湯船に浸かってなさい。出たいなら体拭いてあげるから、そのときは言って」

「うん…」

許嫁「……」しゃこしゃこ

(女の子が体洗ってるところを見るのってなんか不思議だな…)

(というかやっぱりまじまじと見てしまう…)びんびん

許嫁「ん…」

(抜きたい抜きたい抜きたい…)

956 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:01:09 BMo+1r9t0

(女の子の風呂って長いんだなぁ、やっぱ…)

許嫁「ずいぶん長湯ね。のぼせるわよ」

「あ、うん…」

(せっかく許嫁の裸を見れるチャンスなのに、途中で出るなんてもったいない…)

許嫁「そろそろ私も入るわね」

「っ!」

許嫁「…」ちゃぷ

957 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:01:30 BMo+1r9t0

「……」ぎらぎら

許嫁「どう、少しは気分が晴れた?」

「え…?」

許嫁「お風呂入るまでずっと陰鬱としていたから」

「あ、うん…お陰様で」

許嫁「そう。よかった」てれっ

「っ!!!」

958 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:01:51 BMo+1r9t0

「許嫁っ!!」ぎゅっ

許嫁「え、ちょ、ちょっと、なに?」

「っ…」ぎゅうっ

許嫁「なんなのよ…」

「お、俺…許嫁が…」

許嫁「…私がほしくなっちゃったの?」

「っ…」ぎゅうっ

許嫁「男…」

959 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:02:14 BMo+1r9t0

「ごちそうさま…」

義母「あら、もういいの?」

「はい、なんか食欲がなくて…」

義母「そう…」

義母(やっぱりショックなのかしら…それに…)

義母(もう、二人が結婚する必要なんてないんだものね…)

961 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:02:37 BMo+1r9t0

「ここは…車の中…?」

「………」

「ね、姉さん…?」

「………」

「………」

「父さん、母さんも…」

「なんだい…男」ぐちゃっ

「どこにいるの、男」ぐちゃぐちゃっ

「うわああああぁぁぁっ!!」

962 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:03:08 BMo+1r9t0

「明かりもなにもついてない高速道路…」

「ど、どこへ連れて行くんだよ!」

「………」

「おいっ!おいってば!」

キキーーーーーッ

「わあああああぁぁぁぁぁっ!!」


「はぁ、はぁ、はぁ、また変な夢…」

許嫁「男…?」

963 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:03:34 BMo+1r9t0

許嫁「またうなされていたわよ」

「うん…」

許嫁「またお水飲みに…」

「許嫁、話があるんだ…」

許嫁「…何?」

「俺たち…別れよう…」

964 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:04:03 BMo+1r9t0

許嫁「……」

「俺の父さん…死んじゃっただろ」

許嫁「そうね」

「社長もう関係ない人に変わっちゃった」

許嫁「そうだったわね」

「だから、お互いが人質になる必要なんてもうないんだ…」

許嫁「……」

「多分俺が何も言わなくても、お義父さんが何か言ってくると思うよ」

許嫁「……」

「はは…よかったじゃん…許嫁ももともと嫌だったんだろ、この結婚」


許嫁「よくない…」

967 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:04:28 BMo+1r9t0

「え…?」

許嫁「あなたはそれでいいの?私と別れたらあなたはもうほんとに一人きりなのよ?」

「……」

許嫁「黙ってないでなんとか言いなさいよ」

「許嫁とは離れたくないけど…でも許嫁が…理由だって…」

許嫁「じゃあ言うわ。私はあなたのことが…」

許嫁「あなたのことが好きだったわ。結婚の話が出る前から」

970 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:04:59 BMo+1r9t0

「え…でも…」

許嫁「あなたはどうなのよ。ぐちぐち言い訳ばっかりして」

「お、俺だって…」

「俺だって許嫁のことが好きだよ!」

許嫁「それならお父さんに頭でもなんでも下げなさい。私もそうするから」

「はい…はい……」

許嫁「なに泣いてるのよ…ばか」ぎゅっ

「うっ…ううっ…」

973 : 以下、名無しにかわりまし... - 2011/04/06 02:05:47 y5X2YUZc0

許嫁「落ち着いた?」

「…うん」

許嫁「…だいたい言ってることが無茶苦茶なのよ」

「ごめん…」

許嫁「私の体をさんざ弄んだくせに、後ろ向きな気持ちになったらそれ?」

「うっ…だってあれは…」

許嫁「赤ちゃんだってできたかもしれないのに」

「……」

許嫁「初めては固いタイルの上じゃなくて、ちゃんとお布団でしたかったわ」

「ごめん…」

許嫁「悪いと思うなら、これから私を、あなた自身も全力で幸せにしなさい」

981 : ◆cbkujpH7is [] - 2011/04/06 02:08:42 y5X2YUZc0

終わりました
レスの進み具合に泣きそうになりながら書いたんで、
オチも弱いしおかしいところだらけだと思います。すいません

途中でID変わりまくってるけど、多分全部自分です
さるさんに引っかかりまくったんで変えてました

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