先生「はい、これからしおりを配ります、よく予定と用意するものを確認してくださいね
それとグループが決まったらリーダーと副リーダーを決めてくださいね」
あかり「へぇ~、4人グループで各グループルートを指定して電車を乗り継いで目的地に行くのかぁ」
ちなつ「小学生の時は普通にバスで行ってたけど、七森中の宿泊学習はこうなってるんだ」
櫻子「おもしろそうじゃん!子供達だけでプチ電車旅行って感じで楽しそう」
向日葵「二日目は山登りですわね、わたくしあまり山登りは…」
あかり「山のぼりかぁ、あかり楽しみだなぁ」
元スレ
あかり「明日から宿泊学習だよぉ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356156414/
向日葵「そういえば赤座さんはこの付近の山を歩きなれてるからこういうのは得意そうですわね」
あかり「得意かどうかは分からないけど、山登りとか森探索とかあかり大好き♪」
櫻子「へぇ~、あかりちゃん山登り好きなんだぁ、初めて知ったよ」
向日葵「あの時、貴方もいたでしょうが!そもそも貴方が原因で道に迷って!」
櫻子「あれそうだったけ?」
向日葵「この子は…」
あかり「やっぱりグループはこの4人だよね」
ちなつ「皆でこういうことって珍しいからいい思い出になるといいよね」
櫻子「そうだな!まずはリーダーを決めるよ!」
向日葵「そうですわね」
櫻子「やっぱ、リーダーはあかりちゃんだよね!」
あかり「え!?」
向日葵「そうですわね、赤座さんならリーダーにぴったりですわ」
ちなつ「わたしもそれには異論は無いよ。じゃあ、リーダーはあかりちゃんね」
あかり「えぇ~!!無理だよぉ…あかり自信ないよぉ」
向日葵「大丈夫ですわ、赤座さんならきっと楽しい宿泊学習にしてくれると思いますわ」
ちなつ「ほらほら!みんな満場一致で推薦してくれてるんだからしゃんとする!」
あかり「わ、わかったよぉ…あかり頑張ってみるね!」
ちなつ「問題は副リーダーね…」
櫻子「はいは~い!わたし立候補する!やっぱり生徒会メンバーだしムードメーカーとして
必要だよ!」
向日葵「却下、櫻子では赤座さんを支えるどころか踏みつけた挙句引きずり回すこと必至ですわ」
櫻子「はぁ!?誰が必死だよ!そんなにわたしはいっぱいいっぱいじゃねーし!」
向日葵「確実という意味で言ったのですわ!まあ、櫻子では意味は同じですけどね!」
櫻子「なんだと~!じゃあおまえは誰を推薦すんだよ!」
向日葵「わたくしは吉川さんがいいと思いますわ」
ちなつ「え~!向日葵ちゃんそれ本気なの!?」
櫻子「そうだよ!ちなつちゃんが副リーダーっていくらなんでも」
向日葵「あら、いいと思ったんですけど」
ちなつ「ちょっと向日葵ちゃん冗談でもやめてよ~」
櫻子「そうだそうだ!ちなつちゃんじゃ駄目だろ!」
ちなつ「駄目?」クロオーラ
櫻子「ひぃ!ちなつちゃんがなんか怖い!?」
向日葵「埒があきませんわね、じゃあ早速リーダーに決まった赤座さんに決めてもらいましょうか?」
あかり「え!?あかり!?そんな大事なことあかりが決めていいの!?」
ちなつ「当然じゃない、あかりちゃんがリーダーなんだよ」
向日葵「そんなことでは困りますわよ」
あかり「うぅ~、あかりじゃリーダーは不向きだと思うんだけど…京子ちゃんみたいにちゃんとしきれるかなぁ…」
ちなつ「まだいってる、あかりちゃんは自分で思っている以上に頼りになるんだから大丈夫!
さあ、自分の考えてる人を言ってみて!」
あかり「うーん、わかったよ!あかりリーダーとしてちゃんと決めるね!」
あかり「…(考え中)」
ちなつ「ごくり」
向日葵「なんだか緊張しますわね」
櫻子「まあ、あかりちゃんなら私を選んでくれるよね」
あかり「やっぱり…ちなつちゃんかな」
ちなつ「え!?あかりちゃん!本気なの!」
櫻子「え!マジかよ!」
向日葵「やっぱりそうなりますわよね」
ちなつ「いやいや駄目だって駄目だって!向日葵ちゃんのほうが気配りできるし、しっかりしてるし!
あかりちゃん同様計画をきっちりやってくれると思うんだけど!」
向日葵「わたくしはほら、向こうに行っても生徒会の仕事だけで精一杯ですし」
ちなつ「え?生徒会の仕事あるの?あっちでも?」
向日葵「宿泊学習についての日報をまとめなきゃならないんですの
櫻子はめんどくさがってやりたがらないので、そういう仕事はいつもわたくしが一人でやってますわ」
ちなつ「そうか。じゃあしょうがないか…でもなぁ…」
あかり「大丈夫だよ!ちなつちゃんならきっと出来るよ!リーダーのあかりが保障するよ
ってあかりがリーダーじゃ頼りないか…」
ちなつ「またそれをいう!あかりちゃんは大丈夫なの!絶対に!」
あかり「じゃあ、一緒にやってくれるよね」
ちなつ「うぅ~、そんな目をされちゃ断れないじゃない。いいわ!副リーダーでも何でもやってやるわよ!」
あかり「えへへ、ちなつちゃんがそばにいれば心強いよぉ」
ちなつ「そういう恥ずかしいこというのも禁止!」
櫻子「ちぇ~」
櫻子(あかりちゃんの馬鹿、なんでちなつちゃんなんだよ)
向日葵「櫻子、何か不満そうな顔をしてますわね」
櫻子「な、なんでもないし!ほらほらわたしは元気だし!」
あかり「…櫻子ちゃん…」
櫻子「あかりちゃん?」
あかり「選んであげられなくてごめんね」
櫻子「いいっていいって!わたしは気にしてないよ!あかりちゃんがリーダーなんだからさ!
何でも決めていいんだからね」
向日葵(櫻子…)
櫻子「何、向日葵も心配そうな顔してんだよ!わたしはぜんっぜん気にしてないって言ってるだろ!」
向日葵「また無理しちゃって、後でワック奢りますから機嫌直しなさい」
櫻子「…ビックワックのLセット」
向日葵「…今日はお小遣いがピンチなので100円ワックしか奢れませんわよ」
櫻子「え~!?向日葵のけちー」
向日葵「こっこれでも譲歩に譲歩をしてるのですわ!その減らず大口にハンバーガー詰め込みますわよ!」
櫻子「…まあ奢ってくれるんなら喜んでやってもいい」
向日葵「最初からそういいなさい」
ちなつ「あかりちゃん!いい宿泊学習にしよう」
あかり「うん!お互いがんばろうね!ちなつちゃん!」
茶道部室
あかり「というわけなんだぁ」
結衣「ふ~ん、あかりがリーダーなんだ」
京子「本当にあかりにリーダーがつとまんのかよ~」
あかり「京子ちゃん酷い!」
ちなつ「京子先輩!これはみんなで決めたことですから、いまさらいちゃもんつけないでくださいね」
京子「冗談冗談、その面子だったら私でもあかりを選ぶよ」
結衣「右に同じく」
あかり「京子ちゃん、結衣ちゃん…」
京子「頑張れ!私の経験からリーダーとしてまとめるのは大変だけどな~」
結衣「京子の言い分は気になるが、あかりなら皆をまとめられるよ、頑張れ」ナデナデ
あかり「えへへ」
ちなつ「むー!結衣先輩!私もナデナデしてください!わたしも副リーダーになったんですよ!」
京子「じゃあ、ちなちゅはわたしが」
ちなつ「それは求めてません」
京子「たまにはいいだろー!けちなちゅー!」
ちなつ「へんなあだなをつけないでください!」
結衣「しかし、去年の宿泊学習は悲惨だった」
あかり「確か結衣ちゃんと京子ちゃんって同じグループだったよね」
結衣「…ああ、京子がリーダーになったはいいが、あいつ物珍しい物を見つけてはキャーキャー騒ぐわ
夜中に枕投げしよーぜとかいいだして枕寄宿舎の障子にぶつけて先生に叱られるわマジ災難だった」
京子「いやぁ楽しかったよね~」
結衣「今度こういうことがあったらお前をリーダーには絶対にしない」
ちなつ「同感です、京子先輩がリーダーなんてぞっとします!」
京子「結衣さんひどいです!あとちなつちゃん、ここの部長は誰~!?」
ちなつ「結衣先輩でしょ?」
京子「ですよねー」
あかり「京子ちゃん、ないていいんだよ」
京子「あかりに同情されたぁ!」
生徒会
櫻子「明日は楽しい修学旅行♪」
向日葵「違います、宿泊学習です、修学旅行は来年ですわ」
櫻子「どっちだっていいじゃん、みんなで電車に乗って寄宿舎に行くの楽しみだなぁ」
向日葵「和を乱して、赤座さんに迷惑を掛けないようにしなさいよ」
櫻子「うっさい!向日葵のバーカ!べーだ!」
向日葵「何ですって!」
綾乃「ふふ、楽しそうね」
千歳「去年は歳納さんと一緒じゃなくて残念やったなぁ綾乃ちゃん」
綾乃「ななななな!何言ってるのよ!」
千歳「でも今年は一緒に行けて良かったなぁ」
綾乃「千歳、確かに今年は歳納京子と同じグループになれて本当に良かったと思う
でもね、去年も楽しかったんだからね」
千歳「そうなん?」
綾乃「千歳が一緒にいてくれたから…千歳がいなかったらたぶんグループの中で浮いてたと思う私…
たぶん、一人ぼっちでつまらない宿泊学習になってたと思う」
千歳「綾乃ちゃん…嬉しいこといってくれるなぁ」
綾乃「ほんと、千歳には感謝してるんだからね!」
駄菓子屋
あかり「お菓子は三百円までか~」
ちなつ「あかりちゃんはなにを買うの?」
あかり「やっぱりうすしおははずせないよねぇ」
ちなつ「あかりちゃんうすしお好きだねぇ」
あかり「うん!」
ちなつ「結衣先輩のオムライスとどっちが好き?」
あかり「そりゃやっぱり、結衣ちゃんのオムライス!
あのパラッとチキンライスととろけるふわっと卵焼きとケチャップが口の中で織り成すシンフォニーは
完璧な配分だよぉ♪」ヨダレ
ちなつ「そうよねぇ、私も結衣先輩のオムライス大好き!」
あかり「それはちなつちゃん自身が結衣ちゃんが好きだからだよぉ」
ちなつ「そう!私結衣先輩の作るものなら何でも好き!ていうか結衣先輩自身が好き!」
あかり「ぶれないなぁ、ちなつちゃんは…」
ちなつ「ああ、結衣先輩と一緒に暮らせたら毎日おいしい料理を作ってくれるんだろーなぁ
そんでもってあーんなんかしてくれちゃって、なんてね、きゃあ結衣先輩好き好きぃ!」
あかり「ちなつちゃーん!帰ってきてー!」
櫻子「ねえねえ向日葵。バナナはおやつに入るかな」
向日葵「そういうお約束はいいですから」
櫻子「じゃあもってこっと」
向日葵「あまりいらないものを持っていくと重さでつぶれますわよ」
櫻子「じー」
向日葵「な、なんですの」
櫻子「お前のおっぱいも重さでつぶれればいい…」げし
向日葵「言うと思いましたわ」
赤座家
あかり「うーんと、絆創膏、双眼鏡に水筒、それから割り箸っと」
あかり「あ、肝心なことを忘れてたよぉ」
あかり「……」ポッピッピ
あかり「もしもし…」
吉川家
ちなつ「あしたかぁ、私あかりちゃんのサポートちゃんとできるかなぁ」
ちなつ「いやいや駄目よチーナ!あかりちゃんはもっと不安なんだから!」
ちなつ「よし!今日は早く寝よう!」
ちなつ「ふふ、4人で遠出するのなにげに始めてかも」
大室家
櫻子「ああー!眠れない!楽しみすぎて眠れない!」
花子「櫻子だまれし!うるさくて眠れないし!」
櫻子「だって楽しみなんだもん!」
花子「いくら宿泊学習が楽しみだからって騒ぎすぎだし!」
櫻子「だって皆で電車に乗って自由行動するってだけでわくわくしないか
まあ、向日葵という邪魔者はいるが」
花子「…まあ、分からなくもないし」
櫻子「だろだろ!」
花子「でも、早く寝るし。寝坊して皆に迷惑をかけたら一家の恥だし」
櫻子「一応心配してくれてありがとうな花子、お土産買ってくるからな」ナデナデ
花子「こ、子ども扱いするなし!」
古川家
向日葵「宿泊学習…皆さんと行動を共にする訳ですが」
向日葵「…まあ約一名不安分子がいますけど」
向日葵「それもまたいい思い出になるといいですわね」
向日葵「さて、どうなることでしょうね」
次の日
駅前
ちなつ「あかりちゃんおそいなぁ」
向日葵「櫻子はともかく、赤座さんが遅いなんて珍しいですわね」
あかり「うぅ~ごめんごめん、ちょっと大事な用事があって遅れたよぉ」
向日葵「いえ、まだ予定より十分早いですわ」
ちなつ「うん、今私たちも十分前についたとこ」
あかり「ごめんね、あかりリーダーなのに」
ちなつ「気にしてないよ」
十分後
あかり「櫻子ちゃん、遅いなぁ」
向日葵「あのお馬鹿…また…」
ちなつ「あかりちゃん!櫻子ちゃんの携帯に連絡を」
櫻子「待った~!」
あかり「あ、櫻子ちゃんだ!」
向日葵「櫻子、あなたはどうしていっつも!」
櫻子「いやぁ、宿泊学習楽しみすぎて結局なかなか寝付けなくてさあ、花子の奴に起こされて
あわててここまできたって訳!いやぁすまないすまない!」
向日葵(花子ちゃん、感謝します、後で埋め合わせはしますわ)
あかり「いいよぉ、あかりもリーダーなのに皆より遅く来ちゃったし、気にする事はないよぉ」
櫻子「そうだったの、じゃあ気にしない!」
向日葵「赤座さんは私たちより遅く来たってだけで貴方と違って時間前にはちゃんと来てましたから
貴方の言う遅れたとは訳が違いますわ!貴方は海よりも深く反省すべきです!」
櫻子「うっさいなぁ~こうして間に合ったんだからいいじゃん」
あかり「じゃあ皆そろったね、しゅっぱーつ!」
電車内
櫻子「さらば我が故郷、今度帰ってくるのはいつだろうか…」
向日葵「またあほなことをいってますわね」
櫻子「おお!富士山が見える見える!」
向日葵「出発した早々見えるわけありません!ていうか今日はそのルートは通りません!」
櫻子「おお!ここにも大きいじゃまっぱい山が!」
向日葵「セクハラで訴えますわよ!」
あかり「相変わらず2人とも仲良しだねぇ」
ちなつ「…」
あかり「どうしたの?ちなつちゃん」
ちなつ「結衣先輩と同年代だったら宿泊学習も修学旅行も一緒で楽しかったんだなぁ、とふと思ったの」
あかり「…そっか、あかりもそう思ったことあったよ、何で結衣ちゃんたちと同じ年じゃないのかってね」
ちなつ「でもそれは無い物ねだりの叶わない夢」
あかり「そうだね、でもねあかり今は幸せだよぉ」
ちなつ「どうして?」
あかり「今はちなつちゃんがいるもん」ニコニコ
ちなつ「う!」ドキ
あかり「どうしたのちなつちゃん?」
ちなつ(不覚だわ、あかりちゃんにドキッとするなんて…)
櫻子「トンネルだ!あ~~~~~~~~~」
向日葵「何をやってますの」
櫻子「トンネルに入ったら出るまで大声上げてあ~ってやるんだよ
向日葵もやんない?」
向日葵「やりません」
櫻子「ちぇ、つまんないの昔のお前だったら乗りのりで付き合ってくれたのにさ
いつからそんな詰まんない女になっちゃったんだよ!」
向日葵「つまらなくて結構、貴方ももう少し大人におなりなさい」
櫻子「いいもん、私一人でやるから、お!またトンネルだ、あ~~~~~~~~~」
向日葵「櫻子このトンネルは…」
櫻子「あ~~~~~~~~~~」
向日葵「肺活量が持つか分からないほど長い…」
櫻子「あ~~~~~~~~」
向日葵「夢中になって人の話が聞こえてませんわね…」
櫻子「」
向日葵「気絶するまで声を上げるとは相変わらずお馬鹿ですわね」
櫻子「は」
向日葵「気がつきましたわね」
櫻子「何で止めないんだよ!トンネルが長いってお前知ってただろ!」
向日葵「止めましたわ!だけど止まらなかったのは貴方の責任ですわ」
櫻子「そうか、呼吸困難で私を殺そうとしたんだな、謀ったな!ひまっぱい!」
向日葵「首絞めて本当に呼吸困難にしますわよ!」
ちなつ「…あぁ~恥ずかしい…あかりちゃん止めてこよっか」
あかり「そうだねぇ…流石に他の人に迷惑だよね」
櫻子「むきぃ~!」
向日葵「む~!」
あかり「そこまで!二人ともけんかはやめて!」
櫻子「なんだよ!あかりちゃん!あかりちゃんには関係ないだろ」
向日葵「そうですわ!これは2人の問題ですわ」
あかり「どうして仲良く出来ないの」ジワ
櫻子「あ」
向日葵「う」
あかり「二人が険悪だとあかり悲しいよ」ウルウル
向日葵「わ、分かりましたわ、櫻子」
櫻子「わ、分かったけどさ、元はといえば向日葵が」
ちなつ「櫻子ちゃん」ゴゴゴゴ
櫻子「ご、ごめんなさい!」
ちなつ「分かればよろしい」ニコ
あかり「ちなつちゃんは頼りになるなぁ」
ちなつ「もう、あかりちゃんがリーダーでしょ」
あかり「やっぱりちなつちゃんがリーダーやったほうが」
ちなつ「柄じゃないわ、そもそも副リーダーってだけでももう…」
あかり「ごめんね」
ちなつ「それはいいっこなし!それにあかりちゃんがちゃんとリーダーに徹してくれるからこそ
わたしはわたしの役目を果たせるんだから!」
あかり「そっか」
ちなつ「2人がいて始めてチームが纏まる、どっちが掛けても駄目」
あかり「うん、あかりとちなつちゃんは一心同体だね!」
ちなつ「ガンバろ!あかりちゃん!」
あかり「うん!」
ちなつ(そうよ、あかりちゃんがいるから頑張れる!あかりちゃんが居ないなんて考えられない。
今の状態に感謝しなきゃね!)
数時間後
別の電車内
ちなつ「で、どうしてこうなった」
櫻子「向日葵とあかりちゃんとはぐれちゃったね、ちなつちゃん」
ちなつ(どうしてよりにもよって!)
櫻子「あはは、仲良くやろう!」ポンポン
ちなつ(あかりちゃん、私この空気に耐えられない、早く合流したい)
櫻子「しっかし、あかりちゃんもドジだよね」
ちなつ「元はといえば貴方のせいです」
櫻子「てへ」
一時間前
乗換駅
あかり「これから乗り換えだよ、3番線に行くよ」
ちなつ「分かった」
向日葵「待って!また櫻子が居ませんわ」
ちなつ「まーたーかぁーーーーーーー」クロオーラ
あかり「ちなつちゃん落ち着いて!深呼吸深呼吸!」
ちなつ「すぅ!はぁ!すぅ!」
あかり「落ち着いた?」
ちなつ「うん、ありがとう」
あかり「あかり、櫻子ちゃん探してくるよ」
向日葵「わたくしもいきますわ、あの馬鹿には言いたいことがたくさんありますし」
ちなつ「じゃあわたしも」
あかり「いや、ちなつちゃんはここに居て、もしかしたらここに来るかもしれないから
もし来たら電話で連絡できるように」
ちなつ「そっか、じゃあここに居るよ」
あかり「じゃあ、待っててね」
向日葵「赤座さん、行きますわよ」
ちなつ「…ッチ、櫻子ちゃんめ!面倒ばっかかけさせやがって…」
「まもなく三番線に~」
ちなつ「あ、電車だ」
ぷしゅー
櫻子「その電車!待った~!」
ちなつ「ああ!さくらこち」
櫻子「ちなつちゃん!電車に乗り遅れるよ!」ガシ
ちなつ「ちょちょ!」
櫻子「まにあったぁ!」ガッツポーズ
「ドアが閉まりまーす、ご注意ください」
ガチャン
ちなつ「まてええええええええ!」ドン
櫻子「?」
あかり「あれ?ちなつちゃん!」
向日葵「何で乗ってますの!?」
ちなつ「あけてええええええ!」ドンドン
あかり「ちなつちゃああああああん!」タッタッタ
ちなつ「あかりちゃん!」ドンドン
あかり「ちなつちゃ…」ドテ
ちなつ「あかりちゃあああああああん!」
ガタンガタンガタンガタン………
向日葵「赤座さん大丈夫ですか!」
あかり「うぅ~また電車に置いてかれたよぉ」グス
向日葵「置いてかれた、というより乗り間違えですわ」
あかり「向日葵ちゃんどうしよう」オロオロ
向日葵「本当にすいませんあの馬鹿が迷惑掛けて」
あかり「ちなつちゃんと櫻子ちゃん仲良くやってるかなぁ」オロオロ
向日葵「それは保障できかねますわね…吉川さん完全に切れかけてましたから」
あかり「けんかになってなきゃいいんだけど」
向日葵「とりあえず電話を掛けてみましょう、合流先を決めなければどうしようもありませんわ」
あかり「うん、とりあえず掛けてみるよぉ」
あかり「もしもしちなつちゃん?」
ちなつ『…もしもし、あかりちゃん!助けて!私もう限界よ!櫻子ちゃんを襲いそう!』
あかり「お、おちついてちなつちゃん!深呼吸深呼吸!」
ちなつ『すぅ~はぁ~』
あかり「落ち着いた?」
ちなつ『うん、とりあえず何とかね、でも早くしないとこのままだと櫻子ちゃんに飛び掛りそうな私が居るわ』ハァハァ
あかり「駄目だよぉ!仲良くしようよぉ!」
ちなつ『うん、あかりちゃんの声を聞いて落ち着いたから今は大丈夫』
あかり「とりあえずあかりたちも次の電車に乗るから次の駅で待ってて」
ちなつ『出来るだけ早くしてね、切実に』
あかり「分かった、それまで頑張ってねちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃんの優しさ…今まで以上に身にしみるわ…」シミジミ
ちなつ「それにくらべ…」
櫻子「このお菓子うめぇ!」
ちなつ「櫻子ちゃん」
櫻子「ん?何かねちなつちゃん」
ちなつ「…私に対して言わなきゃならないことがあるよね…」
櫻子「い、いやぁ!間違えちゃったよ!電車が来たらつい駆け込み乗車したくなるよね」
ちなつ「…ないよ」
櫻子「そ、そうだよね~」アセ
ちなつ「…そうだ、困ったら電話しろって言ってたっけ」
櫻子「?誰に連絡すんの?」
ちなつ「もしもし杉浦先輩ですか、櫻子ちゃんが…」
ちなつ「…これからこれをつけることにしたわ」
櫻子「何そのメモ帳」
ちなつ「閻魔帳、いや私がつけるんだから「チーナ帳」とでも言った方がいいのかな」
櫻子「チーナ帳…」
ちなつ「これから貴方が悪事を働く毎にこのチーナ帳に記入させてもらうわ」
櫻子「悪事って…」
ちなつ「そして、これを先生と杉浦先輩に提出、
一つの悪事の内容につき30分の説教が櫻子ちゃんに待ってるって訳」フフ
櫻子「…杉浦先輩の説教……ネチネチ、クドクド、正座、
拷問レベルの仕打ちのあれが…」ゾー
ちなつ「さて、まずはこの間違い乗車の件から書くとしますか…」ニヤリ
櫻子「!?ちょ!やめて!お願いだから!」アタフタ
ちなつ「…無論、今までの所業のすべても書いといてって杉浦先輩が言ったので
遠慮なく書かせてもらうわ…」クスクス
櫻子「い~~や~~だぁ~~~~~~~~~~~!!」
別の電車内
向日葵「しかし、吉川さんも災難ですわね、櫻子と2人っきりじゃ」
あかり「櫻子ちゃんはいい子だよぉ」
向日葵「それは分かってますわ、でもあの子はトラブルメーカーですから
わたくしが居ないとすぐ暴走して人に迷惑をかけることばっかりで…」
あかり「あはは…でもさ、そこがいいんじゃないかな」
向日葵「え?」
あかり「そういう人は周りを元気にしてくれるよ、あかりもつらい時とある人に元気をもらったし」
向日葵「とある人って、もしかして」
あかり「うん!京子ちゃんだよぉ」
向日葵「成る程、でもあの方と櫻子を比べるのは酷じゃありません?あの方は頭は切れますが
櫻子はただの馬鹿ですから」
あかり「櫻子ちゃんは馬鹿じゃないよ!いつでもあかりに元気をくれるもん!馬鹿じゃそんな事出来ないよ!」
向日葵「そうですわね、たしかに「ただの馬鹿」では出来ませんわね、訂正しますわ」
あかり「向日葵ちゃんは本当に櫻子ちゃんが好きなんだねぇ」
向日葵「ち、違いますわ!あの子とはただの腐れ縁、ただそれだけですわ!」テレ
あかり「本当に嫌いならあんなにお世話を焼くわけないよぉ」
向日葵「もう!」カァー
あかり「えへへ」
次の駅
あかり「あ!ちなつちゃんと櫻子ちゃんだぁ!」
向日葵「もう、心配しましたのよ」
ちなつ「あかりちゃん、ようやくあえた!」
あかり「よかったぁ、あかり心配したんだからね」ウル
ちなつ「ちょっと離れただけなのにおおげさだよ、あかりちゃん」
あかり「うん!二人が無事でよかった…あれ?」
ちなつ「どうしたの?」
あかり「いつもならここで「あかりちゃーん!」って櫻子ちゃんが抱きついてくるはずなのに」
ちなつ「ああ。櫻子ちゃんならそこにおとなしく座ってるよ」
櫻子「あかりちゃん…私いい子だから…だからじっとあかりちゃんを待ってたの…」
あかり「何かあったの櫻子ちゃん?」
櫻子「…それはあんまりいいたくないよぉ」ズーン
ちなつ「だそうです」
向日葵「吉川さん何をやったんですの?」
ちなつ「ふふ、ちょっとね♪」
電車内
櫻子「いい子にしてなきゃ」
向日葵「あの。櫻子」
櫻子「なんだよ!向日葵うっさい」
ちなつ「櫻子ちゃん」フフ
櫻子「ひぃ!チーナ帳怖い!」
向日葵「何ですの、拍子抜けですわね」
あかり「あ、そろそろお昼だよぉ」
ちなつ「そうね、色々あったからお腹すいちゃった」
櫻子「お昼!お昼だって!わー…そうだいい子にしてなきゃいい子に…」ドンヨリ
あかり「櫻子ちゃん…なんだか元気ないなぁ」
向日葵「お昼の時間ほど櫻子がおおはしゃぎする時間帯はないのに珍しいですわね」
櫻子「いいんだよ2人とも、お昼もお通夜のように黙って食べるから、もくもくとね…はは…」ズーン
ちなつ「櫻子ちゃん、お昼ぐらいなら多少は多めに見てもいいよ」
櫻子「え!まじで!」
ちなつ「やっぱりお食事は楽しくしなきゃ美味しくないもんね、そこまで私は外道じゃないよ」
櫻子「ちなつちゃん…あんたいい人だったんだね…」ウルウル
ちなつ「何か気になる言い方だけど、容赦ないのは櫻子ちゃんがはしゃぎすきて皆に迷惑を掛けるからよ
普通にしてれば怒らないし」
櫻子「じゃあ今までどおり楽しく食べていいんだね!」
ちなつ「こくり」ニコ
櫻子「ちなつちゃん!大好き!」ダキ
ちなつ「こら!離れなさい!」
あかり「2人とも仲良しになったんだね、良かったよぉ」
向日葵(全く世話の焼ける子ですわ)
櫻子「ちくわの磯辺揚げうめぇ!皆で電車で食べるご飯最高だよ!」
向日葵「まあ、それに関しては否定はしませんわ」
ちなつ「うん!私特製弁当の出来は今までで最高の出来だわ」
あかり(ちなつちゃんのお弁当箱の中身は、うわぁ、最高の出来納得だよぉ、怖いから見ないでおこう)
ちなつ「このたこさんウインナー!これ今回の一押し!」
あかり(それワニさんだと思ってたよぉ!)
向日葵「そういえば赤座さん、貴方のお弁当…」
あかり「あ?これ?やっぱり自分の大好きな物は皆と一緒に居るとき食べるのが最高だよぉ」
櫻子「あかりちゃんはオムライスかぁ~!美味しそうだなぁ~」ダバー
あかり「これ結衣ちゃんのお手製だよぉ♪」
ちなつ「!!」
ちなつ「あかりちゃん!これどどどどどどどどどど」ガシ
あかり「ちなつちゃん!おおおおお落ち着いて!」
ちなつ「なんであかりちゃんの結衣先輩がお弁当なのよぉ!」ギュウウウウウ
あかり「テンパってわけわからないこといってるよちなつちゃん!首がく…くるしい…」
ちなつ「行く時の遅れた原因の大事な用事ってこの事だったのね!ちくしょ~!
あかりちゃんの癖にあかりちゃんの癖に!」ガクガク
あかり「ちちちちちちちち、ちなつちゃん落ち着いて落ち着いて!」
向日葵「吉川さん落ち着いてください!」
櫻子「ちなつちゃん、騒ぎすぎだよ落ち着きなって」
あかり「ちなつちゃんの分もちゃんと用意してあるから!」
ちなつ「!」パ
あかり「ふぅ~死ぬかと思ったよぉ」
ちなつ「もう、あかりちゃんはぁ…」
あかり「ごめん、独り占めするつもりはなかったんだよぉ…」
ちなつ「始めから言ってくれれば私も文句は言わなかったのに」
あかり「後でびっくりさせるつもりだったんだよ、ちなつちゃんお菓子買いに行ったとき
結衣ちゃんのオムライス食べたがってたでしょ?だからそれを思い出して結衣ちゃんに無理いって
朝一に作ってもらったんだよ」
ちなつ「そうだったんだ、結衣先輩困ってなかった?」
あかり「うん、流石に驚いてたよぉ、あかりがこんなわがまま言うなんて珍しいねって
言ってた、でもね」
ちなつ「でも?」
あかり「あかりやちなつちゃんにいい思い出が出来るなら喜んで協力させてもらうよって言ってた」
ちなつ「結衣先輩…相変わらず人間が出来てる…流石私の結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃんにはあとでうんとお礼しなきゃね」
ちなつ「そうね、結衣先輩には迷惑掛けちゃったもんね」
あかり「はい、これがちなつちゃんの分」
ちなつ「やった~!結衣先輩特製オムライス!これこれ!」キラキラ
あかり「ちなつちゃん嬉しそう」
ちなつ「…あかりちゃん」
あかり「ちなつちゃん?」
ちなつ「さっきは「結衣先輩が居ない宿泊学習なんて」って言ってたけどさ
こういう形で結衣先輩との思い出が出来るなんて夢みたい」
あかり「ちなつちゃん…」
ちなつ「ありがとう、あかりちゃん…いい思い出を、結衣先輩との思い出をありがとね」ニコ
あかり「えへへ、喜んでもらえてあかりも嬉しいよぉ」ニコ
櫻子「で、私の分は」
あかり「え?」
櫻子「私の分はあかりちゃん♪」ワクワク
あかり「ごめん、櫻子ちゃんの分は…」
櫻子「ええええええ!無いのぉ…私も船見先輩特製オムライス食べたいよぉ…」ショボン
ちなつ「そうだ!あかりちゃん!私のお弁当半分あかりちゃんにあげるからさ、櫻子ちゃん達にも分けてあげようよ!」
あかり「えぇ!?」
櫻子「本当!?あかりちゃん、ちなつちゃんありがとう!」
ちなつ「美味しい物は皆で分けて食べる、そのほうが美味しいってあかりちゃん言ってたよね!」
あかり「うん、そうだよね…」
櫻子「うんうん、ちなつちゃんいいこというね」
ちなつ「はい♪今日のは自信作だからあかりちゃんに食べてもらいたいの♪」
あかり「わぁい…ちなつちゃんのお弁当楽しみだなぁ…」ズーン
向日葵(赤座さん…不憫な子…)
ちなつ「…り、ちゃん、あかりちゃん」
あかり「は!ここは」
ちなつ「そろそろつくから起こしたんだけど」
あかり「あぅぅ…」
ちなつ「私のお弁当全部食べた後、寝ちゃうんだもん心配したよ」
あかり「ああ…うん心配してくれてありがとうね」
ちなつ「ところで、私のお弁当どうだった?」
あかり「こ…個性的だったよ…」
ちなつ「本当!美味しかったのね!よかったぁ!」
あかり(視覚的に強力すぎて味なんか気にしてられなかったよぉ!)
櫻子「zzzzzzz」
向日葵「櫻子、もう少しで駅ですわよ」
櫻子「ん…あと五分だけぇ…」
向日葵「全然起きませんわね」
ちなつ「私に任せて」
櫻子「zzzzz」
ちなつ「…チーナ帳」ボソ
櫻子「はい!大室櫻子ただ今起きます!」
向日葵「何をしたんですの?」
目的駅
あかり「ついたよぉ」
ちなつ「どうなるかと思ったけど、あかりちゃんお疲れ様」
あかり「うん!後はバスに乗って寄宿舎に行くだけだね!」
櫻子「ちなつちゃん!荷物もつよ!」
ちなつ「あれ?櫻子ちゃんなんでそんなにかしこまってるの?」
櫻子「ささ、私に荷物をあずけて!」
ちなつ「いいよぉ!別にいいってば!」
あかり「2人ともすっかり仲良しだねぇ」
向日葵「なにやら吉川さんに弱みを握られてるようにしか見えないのですけれど」
あかり「そうかなぁ」
向日葵「まあ櫻子ですからそんなこと関係なしにまたなにか問題を起こすと思いますけど」
あかり「…それ言われるとあかり、リーダーとしてやってくの自信なくすよぉ…」ズーン
向日葵「弱気になっちゃダメですわ、赤座さんなら絶対大丈夫ですわ!」
あかり「でも…怒るのも苦手だし…ちなつちゃんに助けてもらってばっかりで…」グス
向日葵「注意するだけがリーダーではありませんわよ、赤座さん」
あかり「え」
向日葵「みんなに慕われて、かつ周りを楽しくするのもまたリーダーの役割ですわ」
あかり「向日葵ちゃん…」
向日葵「ですからわたくしの分も頑張ってくださいませね、可愛いリーダーさん」ポン
あかり「もぉ~!人ごとだと思って、向日葵ちゃんの意地悪ぅ!」プンプン
向日葵「ふふ、さっきのお返しですわ♪」
寄宿舎
櫻子「ようやくついたぁ~」
向日葵「ええ、ここまでいろいろあった気がしますわ」
櫻子「ああ、お風呂はいりてぇ」
あかり「そうだね櫻子ちゃん…これから部屋に荷物を運んで、先生のお話があった後、夕食、それからお待ちかねのお風呂だね
そしてキャンドルサービス、就寝になってるよ」
櫻子「きゃんどるさーびすってなんだ?」
向日葵「皆さんで暗い部屋の中、ろうそくを持って飾り付けするのですわ。まあ、儀式みたいなものですわ」
櫻子「儀式って何?」
向日葵「クリスマスで教会で良くやるでしょう、ミサ、アレみたいなことをするのですわ」
櫻子「えぇ~、あれ嫌いなんだけどなぁ、堅苦しくて、キャンプファイヤーの方が盛り上がるじゃん」
ちなつ「わたしはキャンドルサービスのほうがロマンテックでいいと思うけどなぁ」
向日葵「わたくしも好きですわ、暗がりの中で複数のロウソクの灯火がとても綺麗で美しいのですのよね」
櫻子「何女の子ぶってんだか、こいつは」
向日葵「何ですの!女の子が女の子ぶって何がいけないんですの!」
櫻子「まあ、ひまわりは歳の割におばさんくさい感じだけどさ」
向日葵「な・ん・ですってぇ!いつまでも五歳児の貴方に言われたくありませんわ!」
櫻子「なにぃ!やったろうじゃん!」
あかり「喧嘩は無しだよぉ!」
ちなつ「『櫻子ちゃん、またひまわりちゃんに喧嘩を売る』っと」カキカキ
あかり「あれ、ちなつちゃん何書いてるの?」
ちなつ「チーナ帳」
櫻子「ちぃなちょおおおおおおおお!」ガタガタガタ
向日葵「なんですの?いきなり吉川さんを見るなり大声あげて」
櫻子「御免なさい!つい向日葵と喧嘩しちゃいました!
一回だけ、一回だけ見逃してください!この通り!」ドゲザ
ちなつ「ダメ」
櫻子「ていうか今の向日葵も悪いよねぇ!」
ちなつ「『向日葵ちゃんを貶めて見苦しい言い訳』っと」カキカキ
櫻子「ドケチ!意地悪!腹黒!ピンクモフモフ!」
ちなつ「『副リーダーの私に対して暴言』っと」カキカキ
櫻子「ああああああ!これじゃキリがないよお~!」髪ワシャワシャ
ちなつ「あと『寄宿舎前で大声で騒ぐ』っと」カキカキ
櫻子「…誰か助けて~…」シクシク
あかり「ちなつちゃんもうそのぐらいにしてあげて…流石に櫻子ちゃんが可愛そうだよぉ…」
向日葵(鬼が、鬼がそこにいますわ…)
部屋
櫻子「…うぅ…部屋で休みたいよぉ…」
向日葵「さすがに今回ばかりは同情しますわ」
あかり「和室なんだぁ」
ちなつ「でもうちの茶道部室よりは狭いけどね」
向日葵「まあ4人寝る分には問題はありませんわ」
櫻子「枕もあるのか~これで…」
ちなつ「枕投げは禁止だよ、櫻子ちゃん」
櫻子「わ、分かってるってば、嫌だなぁちなつちゃんは」
向日葵「すっかり櫻子は吉川さんに手綱を握られてますわね」
ホール
先生「以上の点を守って楽しいお泊りをしてくださいね」
みんな「はーい!」
あかり「ふぅ、ようやく夕食だね」
櫻子「今日の夜ご飯はなんだろう」
ちなつ「もう、櫻子ちゃん気が早すぎだよ」
櫻子「おう!この時を待ってたとも言う、今日の夕食は」
向日葵「シンプルに和食ですわ」
櫻子「ちぇーつまんないなぁ」
あかり「まあまあ質素な食事ってのも悪くないと思うよ」
櫻子「先輩たちの修学旅行みたいに豪華な食事が出れば最高なのにさ」
ちなつ「ホテルと寄宿舎じゃやっぱり出るものも違うと思うよ」
向日葵「来年に期待しなさい櫻子」
櫻子「え~!豪華な食事楽しみにしてたのに~」
あかり「うーん」
ちなつ「どうしたのあかりちゃん?」
あかり「来年?…あるのかなぁ」
ちなつ「そりゃあるに決まってるでしょ、あかりちゃん」
あかり「だよねぇ」
大浴場女湯更衣室
櫻子「やった!待ちに待ったお風呂だぁ!」
あかり「そうだねぇ、こうしてみんなでお風呂に入るのも楽しいよね」
櫻子「おう!これぞみんなでお泊りしに行く時の醍醐味の一つ!」
向日葵「やけにテンションが高いですわね、櫻子」
櫻子「邪魔なおっぱいが付属してなければもっといいのだが」
向日葵「殴りますわよ」
櫻子「だが今の私は広い心で許してやろう!はーっはっはっはっは」
向日葵「櫻子!うるさいですわ!」
あかり「櫻子ちゃん嬉しそうだねぇ、そんなにみんなとお風呂に入りたかったんだね」
櫻子(浴場の中にまでチーナ帳は持っていけない、つまり浴場の中だけは自由ということさ)
櫻子「あーっはっはっは!」
ちなつ「やれやれ、あんなに喜んじゃって」
あかり「?」
大浴場
櫻子「うりゃ~大浴場だぜぇ!」ドタドタドタ
あかり「櫻子ちゃん!浴場内を走っちゃダメだよぉ!」
櫻子「いやあ!自由っていいねぇ!ちなつちゃん!」
ちなつ「そうね」
櫻子「あっはっは、無力だねぇ!ちなつちゃん」バンバン
ちなつ「そうね」
櫻子「さてと、持ってきたおもちゃを浮かして遊ぼっと」
向日葵「櫻子、そんなものをいつの間に持ってきてたんですの」
櫻子「いけぇ!ぽちゃぽちゃあひるちゃん!」
向日葵「ああ…恥ずかしい…」
ちなつ「そうね」
あかり「櫻子ちゃん!玩具はダメだってばァ!」
櫻子「そうなの?てへ?つい楽しんじゃったよ」
向日葵「吉川さん、止めなくてよろしいのですの」
ちなつ「そうね」
櫻子「あかりちゃん。あらいっこしよーぜ!」
あかり「うん!」
櫻子「そらごしごしごし!」
あかり「きゃはっはっは!櫻子ちゃんくすぐったいよぉ」
向日葵「楽しそうですわね」
ちなつ「そうね」
櫻子「どこを洗って欲しいんだほれほれ!」
あかり「やめてえ!櫻子ちゃんそこはそこはぁ」
櫻子「さて、全身が泡まみれになったところで…」
あかり「体を流すんだね」
櫻子「ぶっぶー!違うんだなぁ」
あかり「違うの?」
櫻子「ここは大浴場、いつもの風呂より広いときた」
あかり「確かに広いねぇ」
櫻子「こうするのさ!」スイー
あかり「櫻子ちゃん!浴場で遊んじゃダメだよぉ!」タッタッタ
櫻子「はっはっは!つかまえてごらん、あかりちゃん!」スイー
あかり「ダメだってばァ!みんなが迷惑しちゃ…」ツルンドテ
櫻子「あっはっは!誰も私を捕まえることができまい!」スイー
向日葵「赤座さん!大丈夫ですか!」
あかり「うぅ~頭打ったよぉ~」
櫻子「あーお風呂って本当に楽し…」
ちなつ「その楽しいお風呂なんだけどさ」ガシ
櫻子「ははは…捕まっちゃったね、けどここは大浴場!チーナ帳という邪魔な存在はいない!
すなわち私は無敵ということさ!」
ちなつ「じゃあ、これは?」
櫻子「ん?何それ?」
ちなつ「知らない?これはね『お風呂でお絵かき』っていう玩具だよ」
櫻子「玩具?ちなつちゃんも浴場で遊ぶんだ~、意外~」
ちなつ「まだ分かんないの、お風呂でお絵かき、って事はつまり絵だけでなく…」
櫻子「なんか寒気がしてきた…」
ちなつ「そう『字もかける』って事」
櫻子「!?」
ちなつ「つまり、櫻子ちゃんがやったことはこの場でもすべて書かれていたってことよ」クス
櫻子「ぎゃああああああああああ!」
体育館
あかり「さて今日最後のイベントはキャンドルサービス」
ちなつ「綺麗だなぁ」
向日葵「そうですわね」
櫻子「…」
向日葵「櫻子?」
櫻子「ひぃ!な、何!」
向日葵「よほどさっきのことがこたえてるようですわね」
櫻子「もうやだよ~寝ても覚めてもチーナ帳~」シクシク
ちなつ「…ちょっとやりすぎちゃったかなぁ」
あかり「もうやめよう、櫻子ちゃんが可愛そうだよ」
ちなつ「あかりちゃん…」
あかり「櫻子ちゃんだって今日の事本当に楽しみにしてたんだよ…
あんまりちなつちゃんが怒ると楽しい宿泊学習なのが
辛い宿泊学習になっちゃう…」
ちなつ「う~、分かったよ…あかりちゃんがそう言うならチーナ帳に書くのは
今日はもうナシにしてあげる」
あかり「本当!」
ちなつ「私もやりすぎたと思ってるし、櫻子ちゃんも懲りたでしょ」
あかり「ふふ、やっぱりちなつちゃんはやさしいなあ」
ちなつ「優しくないし」テレ
あかり「優しいよぉ」
ちなつ「優しくない!」カァー
あかり「優しいよぉ」
向日葵「あらあら仲がよろしいことで」
あかり「うん!ちなつちゃんは私の一番の優しい親友だよぉ」
ちなつ「うわあああああああああ!」
周りジロジロ
ちなつ「あ、御免なさい」
櫻子「ちなつちゃん、自分は騒いでいいんだ、私には騒ぐなっていうのにさ」
ちなつ「ゴメンネ櫻子ちゃん!やりすぎたわ」
あかり「櫻子ちゃんばっかりずるい!あかりもちなつちゃんにくっついちゃう」ダキ
ちなつ「もう!二人共離れなさいよぉ!」
周りジロジロ
ちなつ「す…すいません…(うわぁ、みんなに見られてる…めっちゃ恥ずかしい…)」
あかり「えへへみんな大好きだよぉ」
櫻子「うん!わたしもあかりちゃんもちなつちゃんも大好き!」
ちなつ(…まあいっか2人とも私も大好きだし、なんて恥ずかしいこと言えるわけないし…でも、大好き)
向日葵(わたくしの大人ぶった性格…今ほど恨めしいと思ったことはありませんわ…なんか淋しい…)
ちなつ「ちょいちょい」
向日葵「え、吉川さん?」
ちなつ「向日葵ちゃんもおいでよ、意地張ってないでさ」
櫻子「え~大人のひまわりは入ってこなくていいよ」
ちなつ「チーナ帳」
櫻子「…分かったよ、向日葵も来い」
向日葵「…仕方ないですわね、吉川さんが言うなら仕方ないですわ」ピト
ちなつ「よしよし」ナデナデ
向日葵「ふふふ」ニコニコ
あかり「向日葵ちゃん嬉しそうだね」
向日葵「は!べ、別に嬉しくなんかありませんわ!」デレ
あかり「向日葵ちゃんは可愛いなぁ」
向日葵「もう!勝手にしなさい!」カァー
櫻子「はは、向日葵てれてらぁ」
向日葵「うるさいですわね!」
ちなつ(みんな大好きだよ、あかりちゃん、向日葵ちゃん、櫻子ちゃん)
寝室
あかり「こくりこくり」
ちなつ「あかりちゃん、そろそろ寝るの?」
あかり「は!いけない、十時消灯だよね…」
ちなつ「今日は疲れたもんね~」
あかり「そうだねぇ、色々あったよねぇ」
ちなつ「明日も早いし寝よっか」
あかり「うん、そうだねリーダーがお寝坊しちゃったら示しがつかないもんね」
ちなつ「じゃあお休みあかりちゃん」
あかり「おやすみちなつちゃん」
櫻子「え~まだまだ起きてようよぉ」
向日葵「そっとしておいてくださいな、今日は2人のおかげで本当に楽しかったんですから」
櫻子「そだね」
向日葵「私たちも寝ましょっか」
櫻子「そだね」
向日葵「…今日はやけにしおらしいですわね、いつものあなたなら「枕投げしよーぜ」とかいうのに」
櫻子「…」
向日葵「…そうでしたわねあれがあったんですわね」
櫻子「…向日葵」
向日葵「なんですの」
櫻子「今日は注意いっぱいされたけど、やっぱ楽しかったよ」
向日葵「貴方、どMですの?」
櫻子「ちげーし!みんなと一緒になにかをやるって事は一人で何かをするより
沢山楽しいって事だよ!」
向日葵「そうですわね」
櫻子「てなわけで私は寝る!チーナ帳に書かれるのは嫌だしさ」
向日葵「お休みですわ、櫻子」
櫻子「おう!お休み」
AM4:30
櫻子「う…うーんまだ夜かぁ」
櫻子「四時半…ちょっとまだ起きるには早いなぁ…」
あかり「うーん」
ちなつ「すーすー」
向日葵「すーすー」
櫻子(みんなまだ寝てるんだ…当たり前か)
櫻子(うう…みんなの無防備な顔に落書きしたい…)ウズウズ
櫻子(は!!いかんいかん!そんな事をしたらまたチーナ帳に書かれてしまう)
櫻子(だがいたずらしたい…)ウズウズ
櫻子(うーむ)
櫻子(そうだ!そもそも原因はあのチーナ帳そのものにあったんだよ!)
櫻子(つまりあれが無くなればちなつちゃんにこれ以上私の悪事を書かれることはない!)
櫻子(私ってあったまいい~♪)
櫻子(これがちなつちゃんのカバン…)
櫻子(この中にあの忌々しいチーナ帳が…)
ちなつ「櫻子ちゃん!」
櫻子「ひぃいい!ごめんなさいごめんなさい!」
ちなつ「うーん、むにゃむみゃ…」
櫻子(なんだ寝言か…びっくりしたぁ…)
櫻子(さっさと用事を済ませちゃおう)
櫻子(ジッパーを開けってっと)ジー
櫻子(うーんどこだどこだ)ガサゴソ
向日葵「ひまちゃん!」
櫻子「な!」ビク
向日葵「今日はいっしょにおままごとしよぉねぇ~…すーすー」
櫻子(全く驚かすなよこのじゃまっぱい!)
櫻子(おっといけない、早く用を済ませないと皆が起きてしまう)
櫻子(ん、あったあった!これだこれだ)
櫻子(ようやく見つけた、ちょっと捨てるその前に…
なかにどんな内容が書いてあるか気になるから見てみよっか)
櫻子(懐中電灯をチーナ帳にあててっと…)
AM6:00
あかり「ふぁあああ、みんなぁ起きる時間だよぉ」
ちなつ「う…おはよぉ…あかりちゃん」
あかり「ちなつちゃんおはよ」
向日葵「むにゃ…おはようございます…皆さん」
あかり「ひまわりちゃんもおはよ」
ちなつ「おはよう、向日葵ちゃん」
向日葵「あれ?櫻子が布団にいませんわ!」
あかり「向日葵ちゃん、櫻子ちゃんはこっち」
向日葵「やれやれすでに起きてましたの、挨拶ぐらいしなさいな」
あかり「櫻子ちゃんそこでなにを…きゃあ!」
向日葵「どうしましたの!赤座さん!」
あかり「あ…あ…」
ちなつ「どうしたのよあかりちゃん…そんなところで固まって…
あれ、櫻子ちゃんもそんなところで何を…」
櫻子「………」白目
ちなつ「ああああ!なんでチーナ帳を持ったままそのまま寝てるのよ!
ははん、さては…そのチーナ帳を捨てようと企んだはいいけど
そのまま眠気が勝ってそのまま寝てしまったってわけね、
全く櫻子ちゃんらしい失敗をするものね、お笑いだわ」
あかり「ち…ちがうよちなつちゃん…それのせいじゃない…」
ちなつ「どういう事?」
あかり「あ…あかりも…そろそろ意識が…朦朧と…」バタン
ちなつ「あかりちゃん!ちょ!大丈夫!あかりちゃーん!」
先生「で、それでラジオ体操の時間に遅れたってわけね」
あかり「ごめんなさい先生!」ペコリ
ちなつ「あかりちゃんを責めないでください、貧血で倒れただけですから」
先生「赤座さん、体調は大丈夫なの?」
あかり「はい!とりあえずは大丈夫です、一時的なショックで気絶しただけですから」
先生「一時的なショックで?何が原因なの?」
あかり「それは…その…」
ちなつ「どうしたのあかりちゃん?私の顔なんか見て」
あかり「ゴキブリ!そうゴキブリが飛んできてあか…わたしの頭に乗っかって!」
ちなつ「あかりちゃん、あの部屋にはゴキブリなんか…ふが」
あかり「そういう訳です!」
先生「そう、確かにあの忌々しい黒い物体は想像するだけでおぞましいものね
いいわお説教はそこまでにしといてあげるから、朝食に行ってきなさい」
あかり「はい…」
ちなつ「あかりちゃんあそこにゴキブリはいないよ」
あかり「あかりにしか見えないゴキブリさんだったんだよちなつちゃん」
ちなつ「ゴキブリがアッカリーンしてたってわけ?」
あかり「そう!見えなかったんだよ!ゴキブリさんのお化けさんだったから」
ちなつ「…まあいいわ、そういうことにしといてあげる、いこあかりちゃん」
あかり「う…うん…」
櫻子「…」
向日葵「どうしましたの?櫻子、前より元気がありませんわね」
櫻子「ひぃい!チーナ帳こわい!もったいないお化けさん御免なさい!」
向日葵「全く、赤座さんといいあなたといいどうしてお化け押しなんですの」
あかり「さあ、朝食も食べたし、バス移動の後いよいよ山登りだよ」
ちなつ「さて気合を入れて行きましょうか」
櫻子「そこに山があるから登るんだよね」
あかり「そうだね、そこに山があるから登る、エベレスト登頂を初めて達成した人が言った
名言だね」
ちなつ「ちゅっちゅっちゅっちゅららっちゅっちゅべいべべいべ♪」
向日葵「何を歌ってますの?吉川さん」
山出発地点
あかり「おおきいねぇ」
ちなつ「うぅ~登りきれるかなぁ」
向日葵「う…正直予想以上の高さですわ」
櫻子「えー、これぐらいじゃないとつまらないよ~!」
??「ほうほう。これがみんなで登るエベレストかぁ」
あかり「え?あかりの気のせいかなぁ、ここにはいない人の声がしたよ」
ちなつ「うん、聞き覚えのある気の抜けた変な声が私も聞こえたけど幻聴かなぁ」
??「薄情だなぁ2人とも、プリチィな私の声を忘れたのかよぉ」
あかり「えええええええ!」お団子ポーン
ちなつ「うそおおおおおお!」
櫻子「ああああああ!」
向日葵「信じられませんわ!」
京子「やぁ諸君」
あかり「なんで京子ちゃんがここにいるの!?」
京子「おう!学校はずる休みしてきた!」
ちなつ「なんでやねん!」
向日葵「お金はどうしたんですか!?先輩」
京子「コムケで稼いで貯めたお金を使ったんだよん♪ひまっちゃん」
ちなつ「どうして京子先輩がいるんですか!」
pppppp
あかり「ん?あかりの携帯だよ…これは結衣ちゃん?」
ちなつ「結衣先輩!?どうして」
p
あかり「もしもし、どうしたの結衣ちゃん」
結衣『やっぱり!』
あかり「しまったぁ!」
京子「やっぱりあかりじゃダメかぁ」
あかり「結衣ちゃん!これはどういうことなの!?」
結衣『それは昨日の事だ…』
追記;間違えた、こっちが>>239で、>>239がこれね
あかり「もしもし、どうしたの結衣ちゃん」
結衣『あかり!そっちで変わったことはないか!』
あかり「うん…い…」
京子「しー!しー!」
あかり「い、いや、ここには京子ちゃんはいないよぉ」
京子「あちゃ~」
結衣(ああ、だからあんなにテンションが高かったんだ…)
一日前 茶道部室
京子「ちなつちゃん…抱きたいよぉ」
結衣「おい京子…」
京子「あかりをいじりたいよぉ…」
結衣「明日には帰ってくるんだから我慢しろよ」
京子「やだい!やだい!一日でも2人に会えないのはやだァ!」ジタバタ
結衣「お前、修学旅行じゃ大丈夫だっただろ」
京子「あれは「修学旅行は一生に残る楽しいイベント」という暗示で自分をごまかしてたんだ!」
結衣(ああ、だからあんなにテンションが高かったんだ…)
京子「本当はあかりやちなつちゃんに会えなくて寂しくて寂しくて…本当は2人も修学旅行に連れて行きたかったんだ!」
結衣「無茶言うなよ…」
京子「4人揃ってこそのごらく部!そうだろ、結衣!」
結衣「まあ、お前の気持ちはよくわかるが落ち着けって」
京子「くっそー、修学旅行では2人がいなくて楽しさ半減だった…これほど悔しくさみしいことはなかったぜ!」
結衣(綾乃にそれ言ったら卒倒するぞ)
京子「で、ことは相談だが結衣さんや」
結衣「何だよ」
京子「2人のところに行かない?」
結衣「へ?」
京子「2人のところに行こうって行ったんだよ」
結衣「またまた冗談を…」
京子「冗談じゃないよ」
結衣「嘘…だろ…!」
京子「あした、朝一の電車に乗って2人より先に目的地の山に行く」
結衣「学校はどうするんだよ!」
京子「私にとっては勉強より2人との思い出のほうが大事だ!
だってさ、中学生活って一生のうち3年しかないんだぜ!」
結衣「!」
京子「勉強は大人になってもできる、でも中学生の思い出は中学生でしかできないんだ!
ここだけの話だけど、私は去年、あかりがいなくて寂しかった
あかりだって私たちがいなくて寂しかった、だからこそ今じゃなきゃダメなんだよ!」
結衣(京子の言い分は正しいように聞こえる…でも)
京子「ちなつちゃんだってそうだ、時々私たち幼馴染三人の中に時折入りづらそうにして
寂しそうにこっちを見ていることもよくある光景だ!そんなちなつちゃんにも私たちと一緒に学校行事の思い出を
作っていきたいんだ!この少ない二年間の中で限られるからこそ!」
結衣(だけどダメだ、京子は間違っている!)
結衣「私は反対だ!そんな騒動起こしてただで済むと思ってるのか!
内申にだって響くんだぞ!」
京子「そんなものは関係ない!私はやると言ったらやる!」
結衣「親や先生にまで迷惑をかけてまでやることかよ!」
京子「ああそうさ!怒られるのも覚悟の上さ!」
結衣「このバカ!どうなっても知らないぞ!」
京子「ああ、馬鹿だよ!結衣ならわかってくれると思ったのに!見損なったよ!」タッタッタッタ
結衣「待て!京子!」
結衣『あいつが頭が冷えてから家に行って説得しようとしたんだが、会いたくないの一点張り
一応あいつの親にもこの件を言っといたんだが、あいつこういう時だけは頭が回るからな
次の日おばさんから朝早くから連絡が来て「逃げられた、あとでたっぷりお説教する」だとさ』
あかり「…あはは後先考えないところは京子ちゃんらしいね…」
結衣『そうだな』
京子「あかり、かせ」パッ
あかり「え?」
京子「はっはっは!残念だったな結衣!お前はそっちでせいぜい一人で淋しい中学生活を送ってくれ!」
結衣『…』
あかり「ちょっと京子ちゃん!」
京子「お前は寂しがり屋だからなぁ、ごらく部一人はさみしいなぁ」
結衣『…』
京子「せいぜいあかりが一年間はぶられた気持ちを味わえ!ざまあみろ!」
あかり「京子ちゃん!」
結衣『…言いたいことはそれだけか』
京子「ちなつちゃんが今味わっている自分だけ違うんじゃないかという気持ちをお前も味わえ!ばーか!」
ちなつ「京子先輩!」
京子「お前がガリ勉のごとくバカみたいに必死に勉強をしている中
私たち三人はしばしの宿泊学習を楽しんでやるさ!お前の拳が届かないここでなぁ!はっはっはは!」
あかり「!ああああああ!」お団子ポーン
ちなつ「あ…あ…」
櫻子「なんだってえええええ!」
向日葵「しんじられませんわ!」
京子「あかりうるさいぞ!電話中に!」
ちなつ「京子先輩!後ろ!後ろ!」
京子「なんだちなつちゃん今大事な…え…!?」ゴチーン
??「寂しがり屋で悪かったな!!」
京子「いたた!なにすんだっ…ってえっ…え?!」
結衣「…相変わらず無茶をする奴だよお前は…」
京子「!ああああ!ゆいいいい!」
あかり「結衣ちゃん!」
ちなつ「結衣先輩!」キラキラ
あかり「なんで結衣ちゃんまでここにいるの!?」
結衣「それはだな…」
西垣「私だ」
綾乃「全く…歳納京子は…」
あかり「西垣先生!それと、杉浦先輩!?」
千歳「うちもおるでぇ」
りせ「…」
櫻子「池田先輩に!?生徒会長まで!?」
向日葵「生徒会メンバー全員集合ですの!?」
結衣「こんなこともあろうかと京子が帰ったあと、生徒会の人たちに相談に行って
念のため先手を打っておいたんだ」
結衣「本当にすいません先生!ほら京子も頭下げる!」
京子「痛い痛いってば!結衣!」
西垣「頭は下げなくていい、私も掟破りのことをするのは好きだし、慣れてるからな」
りせ「…」
西垣「松本も「気にするな私も楽しい」、と言っている」
綾乃「もう、歳納京子!どれだけ私たちに迷惑をかけたら気が済むのよ!」
京子「いやぁ、すまんすまん!しかし、意外だなぁ」
綾乃「な、何よ…」
京子「まさか綾乃まで私についてくると思わなかったよ、綾乃ってさ規則通りに動く人間だって思ってたからさ」
綾乃「な、何が言いたいのよ…」
京子「ちゃんと私のことを考えてくれてたんだな~って♪」
綾乃「ああああああ当たり前でしょ!私たち…その…」
京子「ん?」
綾乃「な、何でもないわ!」
京子「きーにーなーるー♪」
綾乃「何でもないって言ってるでしょ!」
京子「何でもないならなんでわざわざこんなところまで来たんだよぉ♪」
綾乃「あなたがみんなに迷惑をかけるからでしょ!問題児の心配をするのは…副生徒会長として…まあ…
当然のことよっ!」
千歳「綾乃ちゃん…それ無理があるでぇ」鼻血ドバー
綾乃「うるさいわね!あと鼻血ぐらい拭きなさい!」
結衣「全くお前というやつは…こんなにいろんな人に迷惑をかけて」
京子「だがそういいながらやっぱり来てくれるんだよね、結局さお前は♪」ニヤニヤ
結衣「う!うるさい!」カァー
京子「可愛いやつめ、このこのぉ!」
結衣「だが、こんな事は金輪際これっきりだからな!」
京子「ふっふっふ~、やだと言ったらどうする?」
結衣「お前の親に言ってラムレーズン一ヶ月禁止にしてもらう」
京子「ええええ!それ困るよ!」
結衣「自業自得だろ」
京子「だが、それでも私は止められないよ」
結衣「はいはい、分かってますよ」
京子「あかりたちの修学旅行にも行くからな!結衣!」
結衣「…流石に京都は無理があるだろ…金銭的に」
あかり「わーい、みんなそろって山登りだぁ♪」
京子「ほら、あかりもよろこんでる!私のおかげだろ!」
結衣「ああそうだな」
櫻子「先輩達と山登りなんて新鮮だ!面白そうだ!」
京子「ほらほら、ちっぱいちゃんも喜んでる」
結衣「ああお前はえらい」
向日葵「最初は歳納先輩の気まぐれから始まりましたけど
先輩方と宿泊学習が出来るという貴重な体験が出来てとても嬉しいですわ」
京子「ひまっちゃんも喜んでるぜ!結衣」
結衣「わかったわかった私が悪かったよ」
綾乃「…ああここまで来て山登りなんて…あぁ…歳納京子のせいで散々だわ」
千歳「そんなこと言わんといてな綾乃ちゃん…折角みんなと一緒に学校行事に参加できるんやし
素直に喜ぼ」
綾乃「まあ、生徒会って言っても一年二年で分かれてやる行事に参加するって機会滅多にないし
思いっきり楽しみますかぁ!」
千歳「楽しもな、綾乃ちゃん、会長」
りせ「…」ニコ
京子「ほら、迷惑って言ってた綾乃も、千歳も、生徒会長も楽しそうにしてるじゃん」
結衣「はいはい」
ちなつ「ふふふふふふふふふふ♪」スキップ
京子「ちなつちゃんもたのし…」
ちなつ「結衣せんぱぁい♪一緒に行きましょうぉ」ガシ
結衣「ああ、楽しそうだね」
京子「…」
京子「あの、ちなつちゃん…お礼を言う人がいると思うんだよね」モジモジ
ちなつ「そうですね」
京子「おう!いつでも来い」
ちなつ「ここに来てくれたというサプライズをくれた結衣先輩、ありがとうございます!」
結衣「ああ、ちなつちゃんが喜んでくれて何よりだよ」
ちなつ「その言葉だけでも何百倍の価値がありますうううう♪」ダキ
結衣「そ、そう…それは良かったね…ちなつちゃん」
京子「うがあああああああああ!」
京子「ちなつさん…他にもいるっしょ!ほらほら」
ちなつ「そうでした!ほかにも結衣先輩の件でお礼を言わなきゃいけない人がいました!」
京子「おう!私の胸に飛び込んで来い!」
京子「……」
京子「……」
京子「あれ?」
ちなつ「あかりちゃん昨日はお弁当ありがとね♪」
あかり「あかりはちなつちゃんの喜ぶ顔が見たかっただけだよぉ、ていうかあれ?
それ昨日も言われたよ?」
ちなつ「何回でも言いたいの!あのサプライズは最高!
流石は私がシミュレーションしてるだけのことはあるわ
えらいえらい」ナデナデ
あかり「えへへ」
京子「…」
あかり「わーい♪なんだか知らないけどちなつちゃんにお礼を言われた上、褒められたよ♪京子ちゃん!」
京子「あかりてめぇ!」グリグリ
あかり「痛い、痛いよ京子ちゃん!」
結衣「おい、京子大丈夫か!?いきなりテンションが下がってるけど」
京子「はは、だいじょーぶだよ…わたしはげんきげんきぃ…はぁ」
あかり「もう!ちなつちゃん、やりすぎだよぉ、京子ちゃん一生懸命あかりたちのために
頑張ってここまでしてくれたんだよ!」
ちなつ「分かってるってあかりちゃん、ちょっと冗談が過ぎたね」
京子「はぁ…」
ちなつ「京子先輩がいなければこんな奇跡みたいなサプライズはなかったですものね」ナデナデ
京子「ちなつちゃん…」ウルウル
ちなつ「わたしたちのこと思ってこんなところに来てくれてありがとうございます、京子先輩♪」ニコ
京子「ちなちゅー!」ダキ
ちなつ「そういうことするからお礼を言いたくなくなるんですよ!全く!」
京子「だってちなつちゃんが愛おしいんだもん♪」
ちなつ「…今日だけですよ」
京子「それじゃみんな!誰が一番早く登れるか競争だ~!」タッタッタ
櫻子「歳納先輩に負けてたまるかぁ!」タッタッタ
あかり「あ!京子ちゃん、櫻子ちゃんずるい!」
結衣「いきなり飛ばすとすぐばてるぞ!京子!」
ちなつ「あ、結衣先輩!まってくださぁい!」
向日葵「わわ、もう登るんですの!待ってくださいな!」
綾乃「こら歳納京子!いきなり走り出すんじゃないわよ!」
千歳「うちも行くで~」
りせ「…」
西垣「みんな頑張ってるなぁ、年とった私はそのノリにはついていけんからロープウェイで登っていくからな~」
りせ「…」
西垣「あん、先生ずるいって?年寄りにはらくさせてくれよ、松本」
中間地点
京子「うぅ~張り切りすぎた…吐きそう…」
櫻子「右に同じく~」
綾乃「ちょっと!歳納京子、大丈夫なの?!」
結衣「やはりこうなったか…ペースも考えずに走るからだ」
京子「あかり…いつものやつ頼む…」
櫻子「…こっちにも頼む、向日葵~」
結衣「なに居酒屋のお得意様のようなこと言ってんだよ二人共」
ちなつ「向日葵ちゃんはまだ来てないよ。櫻子ちゃん」
櫻子「…何だってぇ…だからおっぱいを減量しろとあれほどいっつも言い聞かせてやってるのに…
こんな時だけ使えんやつだ…うぅ…」
あかり「はい、二人共、エチケット袋」
櫻子「いつもすまないねぇ…あかりちゃん…」
京子「あかりは…やっぱり気がきくなぁ…」
ちなつ「ちょっと、二人共喋らないほうがいい…」
京子&櫻子「ううぅうお」
ーーーーーしばらくお待ちくださいーーーーーーー
向日葵「あれ、皆さん…ぜえぜえ」
千歳「みんなはやいなぁ」
綾乃「あ、ようやく来た!」
向日葵「櫻子!ちょっと大丈夫ですの!」
櫻子「向日葵ぃ…遅いぞぉ…」
向日葵「全く自分の力量ぐらいはかりながら登りなさいな!」
櫻子「…おっぱいに邪魔されて山登りもろくにできないお前に言われたくはない…」
向日葵「こんな時でもそんな言葉を吐ける元気があるのですわね…」
櫻子「吐くものは全部はいたからもう文句ぐらいしか吐くものはない…」
向日葵「誰がうまいこと言えと」
向日葵「…はい。スポーツドリンクですわ、赤座さんにあとでお礼言っときなさいよ」
櫻子「…」
向日葵「何ですの」
櫻子「あかりちゃんはなんでも用意周到の素晴らしいリーダーだが、お前はお茶くみぐらいしか役に立たんな
それでも次期生徒会副会長候補なのかねぇ…」
向日葵「何ですのその態度は!看病されている側の言うことですか!じゃあこれはわたくしがもらいますわよ!」
櫻子「…いやもらう。一応ありがと…」
向日葵「全くこの子は…」
京子「あかり、プカリありがとな」
あかり「いざというときに用意しといてよかったよぉ」
京子「…やっぱりリーダーだな、あかりは」
あかり「?リーダーは京子ちゃんでしょ?」
京子「まあごらく部ではそうだけどさ。宿泊学習はあかりたちが主役じゃん」
あかり「…」
京子「そして、その宿泊学習の件であかりは四人で話し合ってリーダーに選ばれた」
あかり「…でも、ちなつちゃんの方がちゃんと叱れるし、しっかりしてる…あかりは…」
京子「でもさ、あかりには誰にも真似できないものがあるじゃん」
あかり「誰にも真似できないもの?」
京子「あかりは誰よりも優しいし、みんなのことを考えられる奴だ。
だからこそみんなはお前をリーダーに選んだんだよ」
あかり「…そう…なのかなぁ」
京子「そして今もみんなのために用意したスポーツドリンクが役に立ってる、これはちなつちゃんではできないし
もちろん大雑把な私じゃもっと出来ないことだよ」
あかり「京子ちゃん…」
京子「だからもっと自信持っていいんだぜ!あかりは、昔から優しいやつなんだから…!」
あかり「…うん、ありがとう京子ちゃん…!」
京子「…これならわたしが卒業してもごらく部を任せられるな!」
あかり「!そんな淋しいこと言わないで!あかりは勿論ちなつちゃんだって
京子ちゃん達と別れることなんて考えたくもないよ!」
京子「そうだけどさ、やっぱりいつかは別れは来るものだよ」
あかり「…」
京子「だからこそ私はこの行動を起こしたんだ、あかりたちとの思い出を増やすために…」
あかり「京子ちゃん…」
京子「だからさ、今日思いっきり楽しもうな。あかり」
あかり「うん!」
頂上付近
あかり「みんなぁ~あと少しで頂上だよぉ」
結衣「全くみんなだらしないぞ」
京子「ぜえぜえ、まってくれよぉ」
ちなつ「結衣先輩ぃ…置いてかないでくださぁい…」
りせ「…」
綾乃(会長顔色ひとつ変えてない…)
千歳「みんながんばりや~」
櫻子「もおだめぇ~歩けない!」
向日葵「櫻子!あと少しなのですから頑張りなさい!」
櫻子「足も痛いし…もうやだ」
向日葵「しょうがありませんわねぇ…」
櫻子「なんの真似だよ」
向日葵「私の背におぶさっていきなさい」
櫻子「馬鹿!お前だって疲れてるだろうが!」
向日葵「ペース配分ぐらいわきまえてますわ、櫻子とは違うんです」
櫻子「わたしはお前の手を借りる気はない!」
向日葵「こういう時だけ意地っ張りなんですから」
櫻子「最後まで自分の力だけで登るのがいいんじゃんか」
向日葵「そういうことは、まともに歩ける人が言うものです!」
櫻子「ぶぅ~」
向日葵「ほら」
櫻子「…分かったよ…」
頂上
あかり「わぁ~!みんな見てみて!街がこんなに小さく見えるよぉ!」
京子「おぉ~すげえ!海まで見えるぜ!」
結衣「京子、さっきまでへばってたくせに元気だな」
京子「おう!登りきった達成感と周りの景色の雄大さで疲れなんて吹っ飛んじゃったぜ!」
ちなつ「結衣先輩♪一緒に写真撮りましょ♪」
結衣「ちなつちゃん、準備いいな」
ちなつ「一年生のみんなの思い出としてやっぱりとっておきたいから持ってきちゃいました
まさか結衣先輩と一緒に撮れるとは思いませんでしたけど♪」
結衣「そっか、じゃあ一緒に撮ろうか」
あかり「じゃあ、あかりが2人を撮るね」
京子「ちょっとまったぁ!!」
ちなつ「ちょっと京子先輩!まずは結衣先輩と私とですよぉ!」
京子「駄目だ!」
ちなつ「また、結衣先輩に対してジェラシーですか!見苦しいですよ!京子先輩」
京子「まずは「四人」で撮るんだろ、ちなつちゃん!」
あかり「え?」
ちなつ「…ふふ…そうでしたね、まずはみんなで取るんでしたね」
京子「ほら、あかりも来いよ」
あかり「あ、そういうことかぁ♪」
京子「てな訳で綾乃。ちなつちゃんのカメラ任せたぜ」
綾乃「…全くしょうがないわね…ほら、赤座さん…行ってきなさいな」
あかり「ありがとうございます!杉浦先輩」
綾乃「…うぅ…なんで私がぁ」
千歳「すっかり蚊帳の外やなぁ…綾乃ちゃん、部外者扱いされて不満やろ?」
綾乃「ちちちちちち違うわよ!そりゃ、歳納京子にとってごらく部は特別なものだし!
先に優先になって当然じゃない!」
京子「これが終わったら綾乃、私とツーショットで撮ろーぜ!」
綾乃「ななななななななな何言ってんのよ!」カァー
千歳「綾乃ちゃんは可愛いなぁ~♪」ハナジ
綾乃「…はい、撮るわよ~、ハイ、チーズ!」パチリ
向日葵「…櫻子、着きましたわよ」
櫻子「…」
あかり「あ、向日葵ちゃん!今来たんだ、今度は一年生だけでとろうよぉ!」
向日葵「しー!」
櫻子「スースー」
あかり「櫻子ちゃん、寝ちゃったんだ…」
向日葵「今は寝かせといてくださいな」
ちなつ「櫻子ちゃん、あれだけはしゃいでたもんね」
向日葵「全く…最後までしょうがない子ですわ…」
あかり「櫻子ちゃんの寝顔…可愛い…♪」
向日葵「そうですわね…寝ている時だけは見た目だけは本当可愛いのに、起きてる時はほんと、生意気なんですから」
あかり「じゃあ起こしちゃ悪いから櫻子ちゃん抜きで…」
向日葵「駄目ですわ!」
あかり「!?」
向日葵「あ…すいません、櫻子だけ仲間はずれにしたら後でうるさいでしょう」
あかり「そうだったね」
向日葵「それに…ナカマハズレハカワイソウ…」カァー
あかり「ん?どうしたの向日葵ちゃん?」
向日葵「な、何でもありませんわ!さ、さっさと写真を撮りましょうか!」テレ
ちなつ「でも、櫻子ちゃんどうするの?」
あかり「じゃあこうしよっか…」
向日葵「え!?そ…それはちょっと…」
ちなつ「じゃあ、京子先輩お願いします」
あかり「ちゃんとあかりも撮ってね京子ちゃん」
京子「それは保証しかねないな、それがあかりの芸風だし」
あかり「んもぉ~!あかりは芸人さんじゃないよぉ」プンプン
向日葵「赤座さん、そんなに怒ったら可愛い顔が台無しですわよ」
あかり「あ…」
ちなつ「早くしてくださいよ京子先輩、あかりちゃんも漫才やってないで」
あかり「漫才じゃないよぉ!」
京子「じゃあとるぜ!ハイチーズ!」パチリ
バス停
先生「以上で宿泊学習の工程を全て終えました、後は各クラスごとにバスに乗って
七森中に帰りましょう」
あかり「終わっちゃったね…ちなつちゃん…」
ちなつ「あれから先輩たちも西垣先生の車に乗って帰っちゃったし
すっかり、いつもの一年生四人に戻っちゃったね」
あかり「ちなつちゃん、結衣ちゃんと一緒に帰れなくて大丈夫?」
ちなつ「大丈夫だって!そもそも結衣先輩が来てくれるだけでものすごいサプライズだった訳で
思い出の写真まで取れちゃって私は大満足だよ♪これ以上の贅沢言ったら流石に悪いよ」
あかり「よかったねちなつちゃん、あの時電車で言ってた願い事が叶って」
ちなつ「うん!でもね、わたしはそれと同じぐらい大事なものがあるって改めて感じたよ」
あかり「大事なものって?」
ちなつ「…ふふ、内緒♪」
櫻子「向日葵!なんで起こしてくれなかったんだよぉ!」
向日葵「何ですの!あなたが寝てたのがいけないんでしょ!」
櫻子「雄大な景色を見ながら達成感の悦に浸りたかったのに~!向日葵のバカぁ!」
向日葵「途中から駄々こねてわたくしにおんぶされて運ばれてたのはどこの誰でしたっけ!」
櫻子「誰だっけ?」
向日葵「貴方ですわ!」
櫻子「とにかく!あの後、他の子に聞いたんだけどみんなで写真を撮ったって言うじゃないかぁ!
起こしてくれればみんなと一緒に撮れたのに!」
向日葵「五月蝿いですわね!その写真で我慢しなさい!」
帰りのバス
あかり「ふふ…この写真の向日葵ちゃんと櫻子ちゃん…可愛いなぁ」
ちなつ「またあかりちゃん一年生みんなで撮った写真見てる~」
あかり「だって可愛いよぉ、寝ている櫻子ちゃんにお姫様抱っこで照れながら櫻子ちゃんを抱いてる向日葵ちゃん
可愛い~」
ちなつ「ふふ、確かに可愛い♪」
向日葵「ちょっとおふた方!いつまでその写真を眺めているのですの!はずかしいからやめて頂けません!」
2人「えぇ~可愛いのに~」
向日葵「駄目ですわ!それはわたくしにとっては黒歴史なのです!もう二度とそんな写真は撮りたくありませんわ!」
櫻子「またみんなで今度山に登ろーよ♪なんか納得できないし」
向日葵「よく言いますわ、途中でへばってた癖に」
櫻子「五月蝿いなぁ」
あかり「そうだねぇ、また今度もいい思い出作りたいね」
ちなつ「うんそうだね、あかりちゃん」
あかり「ちなつちゃん」
ちなつ「何?」
あかり「お疲れ様、ちなつちゃん」ニコ
ちなつ「うん、お疲れ様。あかりちゃん」ニコ
こうしてあかりたち4人、いやごらく部、生徒会のみんなのを交えての楽しい宿泊学習は
無事終わりました、あれからあかりたちは今まで以上に仲良くなれた気がします
あ、そうそう、やっぱり櫻子ちゃんはあの後杉浦先輩にこってり絞られました
ちなつちゃんの話ではあの後杉浦先輩にあのメモ帳を渡したようで
しかも杉浦先輩、律儀にもそれを全部読んだそうです、杉浦先輩…凄いです…
その為か、杉浦先輩の説教はいつもより内密の濃い説教になったそうで、
櫻子ちゃん曰く「もう、チーナ帳は懲り懲り、修学旅行はマジメに
行動する」とのこと。以上であかりの報告は終わりです
おわり