綾波『~♪』フリフリ
『レイたそテラモエスwwwww』
『パンツ見せてー』
『かわいいいいいいいいいいいいいい』
『ブルマ( ゚∀゚)o彡゜ ブルマ( ゚∀゚)o彡゜』
シンジ「なんだよこれ、なんなんだよ……っ!!」
元スレ
シンジ「綾波がニコニコ動画に『踊ってみた』を投稿してる!?
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356179701/
―――数週間前
ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
ミサト「いやぁ、いつ見てもレイのダンスはお見事ねぇ」
綾波「ありがとうございます」
ミサト「うんうん、文句なく満点……と、いきたいところだけど」
綾波「……?」
ミサト「表現力がちょーっち足りないかな? 一点減点っと」
綾波「……!」
綾波「私のダンスは、駄目ですか」
ミサト「技術的には完璧なんだけどねぇ、魂がこもってないというか」
綾波「魂……」
ミサト「見る人のハートを揺さぶるような、そういう要素がないのよねぇ」
綾波「……」
ミサト「ま、訓練でそこまで言うのはアレだし、気にしなくていいわよ?」
ミサト「―――って、あれ、レイ?」
ミサト「帰っちゃたのかしら。まぁいっか」
綾波「……」トボトボ
綾波「魂」
綾波「ハート」
綾波「……」
綾波「私には、ハートがない?」
綾波「……」
綾波「いえ、それはダンスの話」
綾波「……」
綾波「練習、しないと」
―――ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
綾波「ふぅ」
綾波「ビデオで、確認」ピッ
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「自分では分からないわ」
綾波「……」
綾波「誰かに、見てもらう?」
綾波「……」
綾波「碇、君に」
綾波「……」
『魂がこもってないというか』
『ハートが揺さぶられない』
綾波「……っ!」
綾波「……」
綾波「駄目」
綾波「……碇君には、見せられない」
綾波「どうすれば……」
綾波「……」
綾波「……!」
綾波「インターネット」
綾波「動画共有サービス」
綾波「不特定多数の人間に、自分が投稿した動画を見てもらえる」
綾波「……」
綾波「……」カタカタ
綾波「……」ジー
綾波「色々、あるのね」
綾波「youtube」
綾波「ツイキャス」
綾波「ニコニコ動画……?」
綾波「……」
綾波「ニコニコ動画」
綾波「投稿された動画に、直接コメントを打つことが出来る」
綾波「……」
綾波「これが、よさそうね」
綾波「……」カタカタ
綾波「……」
綾波「……」
綾波「ふぅ」
綾波「準備は終わったわ」
綾波「後は、動画を投稿して」カチッ
綾波「……」
綾波「もう、こんな時間」
綾波「寝ないと」
綾波「……」スゥ
綾波「朝」
綾波「……」
綾波「……そう、昨日の夜は動画を投稿したわ」
綾波「どうなっているかしら」
綾波「……」
綾波「五万再生」
綾波「……?」
綾波「よく分からないけど、多くの人に見てもらえたのね」
綾波「コメントを確認しないと」
綾波「……」
『え、めっちゃ可愛くね?』
『大型新人キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!』
『レオタードたまらんwwww』
『中学生? このエロさで?』
『ごめん、俺は恋に落ちてしまったかもしれない』
『←俺も』
綾波「……」ジー
綾波「すごく、喜んでもらっている」
綾波「なぜ?」
綾波「……」
綾波「でも、私の目的はそうではないわ」
綾波「ダンスを批評してもらわないと」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「……あまり、ダンスに関してのコメントがないわ」
綾波「もっと、探さないと」
『可愛いし、ダンスも上手いけど、これじゃない感がすごい』
『見た目に反して、ダンスが本格的過ぎてちょっと引く』
『可愛くてダンスも上手い、それでええやないか』
『なにこの音楽? ボカロの曲で踊れよ!!』
『ブスの嫉妬が酷い』
『もっと楽しそうに踊ってる姿が見たい』
綾波「……」
綾波「楽しそうに、踊る?」
綾波「……」
綾波「魂とは、そういうこと?」
綾波「……」
綾波「他の人の動画を見れば、いいのね」
綾波「……」
綾波「楽しそうに踊る人」
綾波「それは人気がある人」
綾波「魂のこもっている人」
綾波「……」
綾波「再生数が、多い人」カタカタ
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「楽しそう?」
綾波「よく分からないわ」
綾波「でも、同じような曲で踊っている人が多いのね」
綾波「……」カタカタ
綾波「……ボーカロイド」
綾波「人間の声をもとに、歌声を合成することが出来る」
綾波「誰でもオリジナルの楽曲を作り出せるツール」
綾波「そう」
綾波「全てがオリジナルであることが、人気の出るポイントなのね」
綾波「オリジナル……」
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「振りつけは、覚えたわ」
綾波「後は踊るだけ」
綾波「……」
綾波「レオタードは、だめ」
綾波「レオタードに関してのコメントが多すぎる」
綾波「……」
綾波「体操着にしましょう」ゴソゴソ
―――ジャーン!!
綾波「~♪」ビシッ
綾波「ふぅ」
綾波「これで、大丈夫」
綾波「エンコード」
綾波「動画投稿」
綾波「……」
綾波「もう、こんな時間」
綾波「今日は、学校とNERV」
綾波「行かないと」
―――ガチャ
綾波「……ただいま」
綾波「遅くなってしまったわ」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「動画を確認しないと」
綾波「……」カタカタ
綾波「十万再生……?」
>
『ブルマとか媚過ぎwwwwだがそれがいい』
『ブルマ( ゜∀゜)o彡゜ ブルマ( ゜∀゜)o彡゜』
『足きれい……すべすべ……踏んで欲しい……』
『きゃ、きゃわわわわ』
『!?』
『おにんにんがにょっきしちゃったお』
綾波「……」
綾波「……そう」
綾波「ブルマは、すごいのね」
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「いけない」
綾波「ダンスの評価を、探さないと」
綾波「……」
『ダンスもいいわぁ』
『すげぇキレあるな』
『二作目にしてこの成長とは……』
『心なしか前より楽しそう』
『完璧だわ』
『それはともかく、ブルマがいい』
綾波「……」
綾波「……」グッ
綾波「……」
綾波「私は、良いダンスが踊れたのね」
綾波「魂が、こもったのね」
綾波「……これなら碇君にも」
綾波「……」
綾波「もう、ニコニコ動画に投稿する必要はないわ」
綾波「動画も、きっと、消した方が良い」
綾波「……」
『なにこれ天使?』
『リピート再生が止まらない。助けて』
『この子に出会えたことが、今まで生きてきた中で最大の幸せだと思う』
『愛してる』
『新作も楽しみにしてる』
『次はどんな曲を踊るんだろう』
綾波「……」
>
綾波「みんな、楽しんでいる」
綾波「みんな、楽しみにしている」
綾波「これで、終わりにしていいの?」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「……もう一曲」
綾波「もう一曲だけ、踊って」
綾波「それで、最後にする」
綾波「……」
―――数週間後
ケンスケ「おはよう、碇」
シンジ「おはよ、ケンスケ」
ケンスケ「なあ、ちょっと」ヒソッ
シンジ「なに?」
ケンスケ「……直接言おうかとも思ったんだけど、碇に任せた方が良いと思ってさ」
シンジ「?」
ケンスケ「ニコニコ動画って知ってる?」
シンジ「ニコニコ動画?」
シンジ「知ってるけど」
ケンスケ「よく見てるか?」
シンジ「いや、会員になれないと見れないから。名前だけ」
ケンスケ「そうか……あのさ、これ、俺のIDとパスワード」
シンジ「え?」
ケンスケ「これ使って、ニコニコ動画にログインしろ」
シンジ「いいけど、どうして?」
ケンスケ「……それで、綾波レイで検索しろ」
シンジ「綾波?」
シンジ「なんで綾波の名前で検索するの?」
ケンスケ「いいから、検索すれば全て分かる」
シンジ「教えてよ」
ケンスケ「俺の口からは言い出しにくいんだよ!」
シンジ「なんだよ、もう」
ケンスケ「とにかく、帰ったらすぐにだぞ、いいな?」
シンジ「分かった」
ケンスケ「……ま、俺は保存済みだけどな」ボソッ
シンジ「?」
―――ガチャ
シンジ「ただいまー」
シンジ「えーっと、ご飯作るのは……まだけっこう時間あるか」
シンジ「なにしようかな」
シンジ「……」
シンジ「あっ、そうだ」
シンジ「ケンスケに、ニコニコ動画にログインしろって言われてたんだっけ」
シンジ「パソコン、パソコンっと」
シンジ「ニコニコ動画……」カタカタ
シンジ「ログインして」カタカタ
シンジ「……」
シンジ「へぇ、なんか面白そうだな」
シンジ「ふーん」
シンジ「……」
シンジ「いけない、いけない」
シンジ「綾波レイっと」カタカタ
シンジ「……」
シンジ「…………!?」
シンジ「これって、綾波……だよね?」
シンジ「綾波が投稿した動画、なのかな?」
シンジ「……」
シンジ「見てみれば、分かるか」
シンジ「……」カチッ
綾波『~♪』フリフリ
シンジ「―――うわあああああああああああ!!」ガタガタッ
シンジ「なにやってんだよ、綾波!!」
綾波『~♪』フリフリ
シンジ「踊るのをやめてよ、綾波!!」
綾波「~♪」フリフリ
シンジ「お尻をふらないでよ、あやなみぃいいいいいいいいいいい!!!」
綾波「~♪」フリフリ
アスカ「―――ちょっと、なにパソコンに向かって騒いでるのよ、バカシンジ!」
シンジ「あ、アスカ! 助けてよ、アスカ!!」
アスカ「はぁ?」
シンジ「いいから、これ見てよ!」グッ
アスカ「なによ……って」
シンジ「ううう」
アスカ「これ、なに?」
シンジ「あ、綾波が、ニコニコ動画で、ニコニコ動画でぇ!!」
アスカ「……」
アスカ「ちょっと、もっと見せて」
シンジ「うん……」
アスカ「うわ、再生数多すぎ。最大で五十万?」
シンジ「……」
アスカ「顔出しは当たり前のようにやってるし、本名晒しちゃってるし」
シンジ「……」
アスカ「しかも、ほぼ毎日のように投稿してるじゃない。真正のアホね」
シンジ「……」
シンジ「……あれっ」
アスカ「なによ?」
シンジ「この動画の綾波」
アスカ「これが、どうかした?」
シンジ「なんだか、すごく楽しそうじゃない?」
アスカ「……ああ、まぁね」
シンジ「最初はどうかと思ったけど、綾波が楽しそうなら、とやかく言わない方が良いのかな……」
アスカ「……」
綾波『~♪』フリフリ
アスカ「良いわけないでしょ」ピシッ
シンジ「あたっ」
アスカ「そりゃ、ちょっとくらいなら人それぞれだし、良いかも知んないけどね。これは明らかにやり過ぎ」
シンジ「……」
アスカ「顔見せて、本名出して、毎日のように投稿して……個人情報だなんだでうるさいこの時代に、自ら狂ったように情報を発信してどうするのよ」
シンジ「……」
アスカ「自分だけなら百歩譲っていいにしても、個人が特定されると、周囲の人間にも迷惑がかかるの。そこんとこ考えなさい」
シンジ「……」
アスカ「聞いてんの?」
シンジ「あ、うん」
シンジ「そっか、ならやめさせないと」
アスカ「そうね」
シンジ「じゃあ、電話してくるよ」
アスカ「……待ちなさい」
シンジ「なに?」
アスカ「ただやめさせるように言うだけじゃ、生ぬるいわ」
シンジ「えっ?」
アスカ「どうせなら、ネットの恐怖、あいつに味わわせてやりましょ」
シンジ「……?」
『レイちゃん今日もかわいーっ!』
『毎日動画投稿して、大丈夫か?』
『←大丈夫だ、問題ない』
『レイたそのおまんまんに拙者のロンギヌスが』
『レイちゃんの動画に気持ちの悪いコメントを残すな、去れ』
『NG余裕でした』
『レイちゃんの動画が唯一の楽しみ』
綾波「……」
綾波「今日も、楽しんでもらえている」
綾波「今日も、私のダンスでハートが揺さぶられているのね」
綾波「……」
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「生放送?」
綾波「……リアルタイムで、視聴者とふれあうことが出来る」
綾波「そういうのも、あるのね」
綾波「……」
綾波「……!」ブルブル
綾波「電話?」
綾波「……非通知」
綾波「……」ピッ
綾波「もしもし」
『……』
綾波「どちら様ですか?」
『……』
『れ、レイちゃん?』
綾波「……」
『綾波レイちゃんだよね?』
綾波「はい」
『僕だよ』
綾波「はい?」
『いつも、動画にコメントしてる、僕だよ』
綾波「……」
綾波「すいません、どなたか分かりません」
『な、なんで、僕のことが分からないの?』
綾波「……」
『いつも、僕のために踊ってくれてるでしょ?』
綾波「いえ、あの」
『新作も、僕が踊ってって言った曲、踊ってくれたもんね?』
綾波「……」
『ふぅーふぅー……れ、レイちゃんのことなら、なんでもわかるよ』
綾波「……」ゾクッ
綾波「あ、あの」
『レイちゃんって、第三新東京市に住んでるよね?』
綾波「!?」
『今度、遊びに行ってもいいかな?』
綾波「だ、だめです」
『なんで? 僕とレイちゃんの仲なのに?』
綾波「え?」
『僕たち……はぁっはぁっ、恋人……だろ?』
綾波「……っ!」プチッ
アスカ「―――切れたわ」ツーツ-
シンジ「……」
アスカ「なによ?」
シンジ「そのボイスチェンジャー? どこで手に入れたんだよ?」
アスカ「前にNERVの倉庫で埃被ってたから、かっぱらっておいたの」
シンジ「どうして?」
アスカ「面白そうだったから」
シンジ「……返しておきなよ」
アスカ「こうして役に立ったんだから、これは私に拾われて良かったのよ」
シンジ「はぁ……」
シンジ「あっ」
アスカ「なに?」
シンジ「綾波の動画、消えていく」
アスカ「私の迫真の演技のおかげね」
シンジ「隣で聞いてる僕でも気持ち悪かったもん」
アスカ「この美少女アスカ様に向かって気持ち悪いとは、なによ!」
シンジ「え、演技力あり過ぎって褒めたんだよ!」
アスカ「ちっ」
シンジ「ご、ごめん……」
アスカ「……ま、私は部屋に戻ってるから。アンタはさっさとご飯作りなさい」スタスタ
シンジ「あ、わかった」
シンジ「……」
シンジ「うーん」
シンジ「これで、良かったのかな?」
シンジ「……!」ブルブル
シンジ「電話だ」
シンジ「綾波……?」ピッ
シンジ「もしもし、綾波?」
『……』
『碇君?』
シンジ「そうだよ」
『……』
シンジ「綾波?」
『……』
シンジ「どうかした?」
『……』
シンジ「……!」
シンジ「もしかして怖いことでも、あったんじゃない?」
『……』
シンジ「そうなんだろ?」
『……ええ』
シンジ「ねぇ、綾波」
『なに?』
シンジ「大丈夫だよ」
『……』
シンジ「綾波は、なにがあっても、僕が守るから」
『……!』
シンジ「……」
『本当?』
シンジ「うん、約束する」
『……』
シンジ「……」
『電話、切るわ』
シンジ「分かった」
『ありがとう、碇君』プツッ
シンジ「……」ツーツー
シンジ「……」
シンジ「今度、謝らないとなぁ」
エピローグ
『はぁー、レイちゃんいなくなって毎日が灰色』
『有志の再うpでも見てろよ』
『新作が見たいんだよぉおおおおおおお』
『レイちゃんは伝説になった。それだけだ』
『それより、この動画見てみろ。可愛くてエロい』
『←神降臨』
『←ぶひぃいいいいいいいいいいいい』
シンジ「あんなに熱狂してたのに、綾波がいなくなっても、大した影響ないんだね」
アスカ「そういうもんよ。手軽な娯楽は、ハマるのも飽きるのも早いの」
シンジ「ふーん」
アスカ「アンタも最近はまってるみたいだけど、ほどほどにしなさいよ」
シンジ「うん……あ、でもさ」
アスカ「なによ?」
シンジ「アスカって、妙にニコニコ動画について詳しいよね」
アスカ「……っ!」
シンジ「なんで?」
アスカ「それは……」
シンジ「それは?」
アスカ「うるさい!」ゲシッ
シンジ「いたっ!」
アスカ「出かけるんでしょ!? さっさと行きなさいよ!」
シンジ「え、でも」
アスカ「いいから!!」
シンジ「……ニコ厨死ね」ボソッ
アスカ「バカシンジィ!!」
シンジ「行ってきます!」
―――ピンポーン
ガチャ
シンジ「やぁ、綾波」
綾波「ええ」
シンジ「入ってもいい?」
綾波「……」コクリ
シンジ「お邪魔します」
綾波「……」
シンジ「あ……この前のこと、くどい様だけど、ごめんね?」
綾波「いいえ、私も、あの時は少し変だったと思うから」
シンジ「そんなこと」
綾波「碇君たちには、感謝してるわ」
シンジ「……そっか」
綾波「ええ」
シンジ「それで、今日はどんな用なの?」
綾波「……碇君に、踊りを見せたくて」
シンジ「踊りを?」
綾波「ダメかしら」
シンジ「ううん、そんなことないよ」
綾波「そう」
シンジ「……」
綾波「じゃあ」
シンジ「うん」
―――ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
シンジ「……」
綾波「どうだったかしら」
シンジ「……綾波は」
綾波「え?」
シンジ「綾波は、うまく踊れないことが悩み……だったんだよね?」
綾波「ええ」
綾波「今も、ダメ?」
シンジ「ぜんっぜん! すごく良かった! 本当に、感動しちゃった!」
綾波「そう」
シンジ「こんなに踊れるのに、どうして悩んでいたの?」
綾波「……」
シンジ「綾波?」
綾波「ちがうの」
シンジ「え?」
綾波「私が、うまく踊れたのは、碇君のおかげなの」
シンジ「僕?」
綾波「最初に、動画を投稿した時は、私のダンスは良くないと言われたわ」
綾波「次に動画を投稿した時は、褒められた」
綾波「次に動画を投稿した時は、もっと」
綾波「なにが変わったのか」
綾波「それは、きっと、人に見せるという意識があったから」
綾波「人に見てもらいたいという、気持ちがあったから」
綾波「……」
綾波「だから、私は」
綾波「碇君の前でなら、いちばん、上手く踊れるわ」
シンジ「……!」
綾波「碇君、私のダンスは、好き?」
シンジ「うん、好きだよ」
綾波「そう」
シンジ「でも、それはダンスが好きだからってことじゃなくて」
綾波「……え?」
シンジ「踊っているのが綾波だから、好きなんだ」
綾波「……!」
シンジ「ねぇ、綾波」
綾波「なに?」
シンジ「今度は、僕にも踊り、教えてくれないかな」
綾波「もちろん、いいわ」
シンジ「ありがとう」
綾波「碇君」
シンジ「うん?」
綾波「……一緒に、踊りましょ?」
終劇
レイ可愛かったしちょうどよくまとまってるな