男「ん?空いてるけど?」
後輩「あのですね……よかったら私と遊びに行きませんか!?」
男「今度の日曜だよね?うん、いいよ」
後輩「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!!」
男「ところでどこに行くの?」
後輩「ファボーレです!!」
元スレ
後輩「あっ、あのっ!!男先輩っ!!今度の日曜空いてますか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1352918390/
男「そっか、じゃあ集合場所決めよっか」
後輩「学校の最寄り駅に11時でどうですか?」
男「うん、わかったよ」
後輩「じゃ、じゃあ日曜日、よろしくお願いします!」
男「楽しみにしてるねー」
━━
━━━
━━━━
後輩「……電車行っちゃいましたね」
男「……ごめん」
後輩「い、いえっ!!私は全然気にしてません!!」
後輩「しかし野良猫ってまだいっぱいいるものなんですねぇ……」
男「その……可愛かったもんだから」
後輩「私も夢中になって追いかけちゃいましたよ……」
男「……次の電車何時?」
後輩「50分後です」
男「やっちゃったなぁ……どうやって時間潰そうか」
後輩「そうですねぇ……」
男「後輩ちゃん、ジュースでも飲む?」
後輩「い、いえっ!自分で出しますので!!」
男「いいからいいから。何欲しい?」
後輩「じゃあ……紅茶花伝をお願いします……」
男「はいよー」
男「はい」
後輩「あ、ありがとうございます。いただきまーす」カシュ
男「……しかし自販機の中にいる蛙はどうやって入り込んでるんだろうな?」
後輩「さぁ……取り出し口と繋がってるんですかね?」
男「なのかなぁ?あれが生還できるのか心配なところだ」
後輩「中で干からびてるのはあまり見ませんけどね」
男「……」
後輩「……」
男「ちょっとその辺散歩でもしようか?」
後輩「は、はい!」
男「しかし寒いなぁ……ちょっと前までは蛇がいた気がするのに」
後輩「それ結構前ですよ……私蛇は苦手です」
男「そう?俺は好きだなー。見かける度にこう首根っこをキュッと押さえて」
後輩「キャーやめてくださいっ!!」
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━━━━
男「お、電車が来たよ」
後輩「来ましたねー乗りましょう」
男「……」ピッ
後輩「……」ピッ
男「……なんだかなぁ」
後輩「なんですか?」
男「ICカードなんか導入するより先に切符を飲み込む自動改札が先だと思うんだけどなぁ……」
後輩「ほんの少し駅員さんが楽になるだけですもんね」
男「結局切符を利用する人はたくさんいるわけだし、そこで切符切るハズの駅員さんを無人駅に回した方がいくらかいいような気がするんだよ」
後輩「そしたら運転手さんが切符を切ることもなくなりますもんね」
男「ワンマン列車の運転手さんは大変だよな……」
後輩「ですよねぇ……」
男「ああ……」
後輩「……」
男「……」
後輩「着きましたね」
男「うん、降りよう」
後輩「……」ピッ
男「……」ピッ
後輩「まだやってますねー富山駅の改装工事」
男「あぁー改装後の富山駅のイメージ、すごくカッコよかったよね」
後輩「未来的でしたねー」
男「で、どうする?ここでお昼食べてく?」
後輩「あ、そうですね。ちょうどいい時間ですし」
男「サイゼリアでいい?」
後輩「いいですよー定番ですね」
男「近いし安い!ありがたいよね」
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男「ふぅーうまかったー」
後輩「お腹いっぱいです」
男「ん……じゃあファボーレ行く?」
後輩「あ……その前にフェリオに行っても……いいですか?」
男「いいよ?買い物?」
後輩「はい……ちょっと紀伊国屋に行きたいんです」
男「じゃあ行こっか」
男「しかしこの自転車、使ってる人を見たこと無いぞ」
後輩「これどうやって乗るんでしょうね?」
男「さぁ……わからん……」
後輩「……」テクテク
男「……」テクテク
後輩「着きましたね」
男「いつもながら賑わってない商店街だな」
後輩「富山に賑わってる商店街なんてあるんですかね……」
男「さぁ……わからん……」
━━
━━━
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後輩「無理言って30分も歩かせちゃってすみません」
男「いや全然構わないよ。歩くの好きだし」
男「それにまだ帰りもあるよ?」
後輩「……すみません」
男「いやごめん、嫌味を言ったわけじゃないんだ」
男「じゃー富山駅に向かって出発!」
後輩「はい……」
━━
━━━
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後輩「着きました」
男「バスで行く?電車で行く?」
後輩「JRを使いましょう。バスは帰りが困ったものですし」
男「最終が5時過ぎだっけ?ちょっと早いよなぁ」
男「じゃあJRの改札に向かって出発!」
後輩「はい」
男「……開閉が自動な分地鉄の勝ちだな」
後輩「JRはあと比較的雪にも弱いです」
男「JRが一日運休でも地鉄は普通に動いてたりするもんな」
後輩「去年の大雪はすごかったですねぇ……そこら中で『今日学校休みになった』という言葉を聞きましたよ…
…」
男「後輩ちゃん学校来てたよね」
後輩「先輩だって来てたじゃないですか!……あの日は携帯を家に忘れちゃって」
男「俺は散歩がてら。いやぁーつるっつるだったなぁ」
後輩「一面キラキラしてて綺麗でしたよねー」
後輩「着きましたね」
男「降りようか」
後輩「……」
男「……」
男「……JRは自動改札とか設置しないんだろうか」
後輩「さぁ……」
男「さて。道分かる?後輩ちゃん」
後輩「はい。また30分ってとこですかねー」
男「じゃ、出発!」
後輩「おー!」
男「着いたね」
後輩「着きましたね」
後輩「……」
男「……で、ここで何か買い物する予定?」
後輩「……ごめんなさい……何も考えてませんでした」
男「そっかーいいよ全然!」
後輩「すみません……」
後輩「私はただ……男先輩と一緒に歩きたかっただけで……」
男「あ、飛行機!」
後輩「…………」
男「それじゃー映画でも見る?」
後輩「先輩何か見たいのあるんですか?」
男「いや、無いよ。後輩ちゃんは?」
後輩「私も無いです」
男「そっかー」
後輩「……」
男「……」
後輩「じゃ、じゃああそこ行きません!?」
後輩「あの雑貨がたくさんある、えーと……本屋さん?」
男「あぁーあそこか。じゃあとりあえずそこへ行こう!」
後輩「はい!」
男「……」テクテク
後輩「……」テクテク
後輩「……あ、先輩!このティッシュケースかわいいと思いません?」
男「後輩ちゃん後輩ちゃん、良いもの見つけた」
後輩「何ですか?何ですか?」
男「おっぱいボール」
後輩「あ、あの……と、とってもおもしろいですね!」
男「無理しなくていいよ。後悔してる」
後輩「す、すみません……」
男「次はゲーセンでも行こうか」
後輩「先輩!あれやりましょう!エアーホッケー!!」
男「お、いいねぇー。後輩ちゃん自信ありげだね?」
後輩「ありありです。現在13連勝の記録を誇ってます!」
男「おぉーすごい!じゃあこっちも手加減しないよ?」
後輩「望むところです!」
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後輩「せ、先輩ひどい……」
男「いやぁー後輩ちゃんが思いの外強かったものだからムキになっちゃった。ごめんね?」
後輩「嫌みにしか聞こえません……速すぎて見えませんでしたよ……」
男「よし!じゃあお詫びにUFOキャッチャーで好きなの取ってあげるよ!」
後輩「ほ、本当ですか?取れるんですか?」
男「もちろん。得意なんだよ」
後輩「じゃ、じゃああのぬいぐるみを……」
男「あいよっ!」
後輩「……すごい……まったく無駄の無いUFO捌きでした……」
男「はっはっはっ、宇宙人と呼んでくれたまえ」
後輩「よっ!宇宙人先輩!」
男「やっぱりやめてくれたまえ」
後輩「はい」
後輩「あのー……」
男「うん?」
後輩「よかったら一緒にプリクラ取ってくれませんか?」
男「プリクラ?いいよ。初めてだなー」
後輩「そうなんですか?じゃあ先輩の初めてを頂いちゃいますね!」
男「うっ……うん…………」ムラッ
後輩「じゃあプリクラコーナーに行きますよ!」
男「うん……」
男「……なんというか、独特の空気だな……」
後輩「あ、ちょうど空いてる台がありますよ!ラッキーですね!!」
━━
━━━
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男「……緊張した」
後輩「ありがとうございました!!一生大事にしますね!!」
男「こっちこそ大事にするね」
男「……そろそろゲーセンも回るところが無くなってきたな」
後輩「そうですねー……どこか行きたいところありますか?」
男「そうだなぁ……」
男「……」
男「…………」
後輩「あっ、あのっ!富山駅に戻ってブラブラしません!?」
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━━━
━━━━
男「……」テクテク
後輩「……」テクテク
後輩「……あの」
男「ん?」
後輩「……ごめんなさい。私から誘ったのに先輩に息苦しい思いをさせてしまって……」
男「え?これでも俺は楽しんでるんだよ!」
後輩「え?……でもファボーレに来てからの予定を立ててなかったり時間を持て余したりで……」
男「ううん。こういう予定に縛られずに歩き回るの、俺は好きだよ」
後輩「……」
男「俺は今日すごく楽しんでるんだ。だから謝らないで。誘ってくれてありがとう」
後輩「……ありがとうございます」
━━
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━━━━
男「着いたね」
後輩「着きましたね」
後輩「あの……ボウリングやりませんか?」
男「ボウリングかぁ……俺苦手なんだよね……」
後輩「それはちょうどいいですね!さっきの借りを返します!行きましょう、ゴールデンボウルへ!」
男「仕方ない……受けてたとう……」
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━━━━
後輩「……ず、ずるい先輩……」
男「え?」
後輩「苦手って言ったじゃないですか!!」
男「いやでも85点だよ?」
後輩「くそぉ……憎たらしいよぉ……」
男「まぁまぁ……ミスドでコーヒーでも飲まない?」
後輩「グス……行きましょう……」
男「着いたね」
後輩「着きました!いい匂い……」
店員「いらっしゃいませ!ご注文をお伺いします!」
男・後輩「ポンデリング二つください」
店員「ポ、ポンデリング四つですね、かしこまりました」
後輩「あ、あとコーヒーお願いします」
男「俺もコーヒーお願いします」
店員「かしこまりました」
後輩「……ポンデリングお好きなんですね、先輩」
男「おいしいよね、ポンデリング。あのもちもちした食感がたまらなく好きなんだ」
後輩「わかります!噛むと甘味が滲み出るような食感が最高ですよね!」
男「なかなか話せるクチだねぇ」
後輩「ヘヘヘ先輩こそ」
男「ところで最近部活の調子はどう?」
後輩「寒いですからねー……強張って体がうまく動きません……」
━━
━━━
━━━━
男「……ところで後輩ちゃん、彼氏とかって……いたりする?」
後輩「へっ!?い、いやいませんよ!!微塵も!!」
男「微塵も……」
後輩「そ、そういう先輩はどうなんですか?」
男「いないよー……微塵も」
後輩「微塵も……」
後輩「……ところでどうしてこんなことを聞くんですか?」
男「いや、他意はないんだよ。なんとなーく」
後輩「そうですか……」
男「お、もうこんな時間か。晩御飯食べに行こうか」
後輩「そうですね。どこ行きます?」
男「そうだなー……後輩ちゃんどこか良いお店知ってる?」
後輩「まったく知りません」
男「俺もまったく知りません」
男「……じゃあまた色気無い所で申し訳ないけどサイゼリアでいいかな?」
後輩「はいっ!よろこんで!!」
━━
━━━
━━━━
男「ふぅーうまかったー」
後輩「お腹いっぱいです」
男「この後……どうする?少し早いけど帰っちゃう?」
後輩「あの……」
男「ん?」
後輩「あとひとつ付き合って欲しい場所があるんです……」
男「お、じゃーそこへ行こう!出発!」
後輩「お、おーっ!」
男「……北口へ向かうの?」
後輩「はい」
男「ははぁ、環水公園かー」
後輩「ちょっ、先輩!なんでわかるんですか言っちゃうんですか!!」
男「北口から行くところっていったらそこぐらいしか思い浮かばないしねー」
後輩「……はい、環水公園です……お付き合いお願いします……//」
男「はいよっ!」
━━
━━━
━━━━
男「着いたね」
後輩「着きましたね」
後輩「……綺麗」
男「うん……」
後輩「……」テクテク
男「……」テクテク
後輩「……あ、あの……先輩」
男「ん?」
後輩「あ、あの糸電話やりませんか?」
男「あぁあのカップル御用た……うん、やろうか」
後輩「じゃあ先輩はあっちに登ってください!私はこっちに登ります!」
男「うん、わかった。じゃあまた上で」
後輩「はい」
後輩「よし……気を落ち着けて……」
後輩「頑張れ!私!」
━━
━━━
━━━━
後輩「あ……先輩の方が早かったか……」
後輩「見えますかーせんぱーい!」ブンブン
男「……」ブンブン
後輩「よし……落ち着け……」
後輩「聞こえますかーせんぱーい」
後輩「……」
後輩「聞こえてるのかな……」
後輩「じゃあ……いざ!」
後輩「あ、あのー先輩」
後輩「わ、私はですね……あの……ずっと前からですね……///」
後輩「せ、先輩のことが……///」
後輩「好きでしたっ!!///」
後輩「……あ、あのそれでもしよかったらお付き……」チャララーン
後輩「こ、こんなときに電話……?誰だ……」
後輩「お、男さんからだ」
後輩「も、も、も、もしもし……///」
男『あのねー、ごめん。何か言ってるのはわかるんだけどよく聞き取れないんだ。』
男『こんなもんなんだねー(笑)じゃあ降りるから後輩ちゃんも降りておいでねー』
後輩「…………」
後輩「……降りよう」
男「いやーしょうもなかったね(笑)」
後輩「そ、そうでしたね……」
男「あ、自販機だ。何か飲む?」
後輩「じ、自分で」
男「いいから。何がいい?」
後輩「じゃ、じゃあ紅茶花伝を……」
男「はいよっ」
男「……」テクテク
後輩「……」テクテク
後輩「あの……」
男「ちょっと話していいかな?」
後輩「あ、ど、どうぞ……」
男「君が入部してからもう半年以上経つんだよねー……」
後輩「そ、そうですね……」
男「……君は正直下手くそだし上達も早いとは言えない」
後輩「ど、どーせ運動音痴ですよ」
男「でも人一倍頑張ってた」
後輩「えっ……」
男「君が早くから来て壁打ちしてるのを俺は知ってるし、一番遅くまで残って練習してるのを俺は知っている」
後輩「……私は物覚えが悪いですから」
男「君がまったく勝てなくて、陰で泣いてるのも見てしまったことがある」
後輩「ちょ、ちょっ……いつのことですかっ!!///」
男「いつのことかもわからないくらい君はたくさん泣いてるんだよね」
後輩「うっ……」
男「それでも君はめげずに頑張ってる」
男「そんな君を俺はいつしか好きになってた」
後輩「えっ……」
男「今日誘ってくれたのも本当に嬉しかった」
男「今日がこんなに楽しいのは、俺が散歩好きだからだけじゃない。後輩ちゃんがいるからだ」
後輩「あ、あの」
男「後輩ちゃん。俺と付き合ってくれないか!」
後輩「えっ、えっ、えっ///」
後輩「私の方が先に言うハズだったのに……///」
男「え?なんのこと?」
後輩「わ、私も、先輩のことが大好きです!///」
後輩「こ、こ、こんな私でよかったら、どうぞよろしくお願いします!!」
男「……本当に?」
後輩「です///」
男「……ありがとう。これからよろしくお願いします」
後輩「……夢みたいです…………///」
男「お互い様っ」
後輩「あ……噴水……」
男「後輩ちゃん」
後輩「はい?//」
ギュッ
後輩「…………!!!////」
fin
95 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/11/15 06:15:32.71 wQX9+y5F0 47/51俺も富山市でこんな素敵な恋をしてみたい
102 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/11/15 09:09:27.89 uvScFwAq0 48/51富山わからんけど面白かった
乙
106 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/11/15 10:41:47.27 zxZz1xxK0 49/51富山いけば俺も彼女できるのかい
109 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/11/15 11:07:41.69 AxE/B8RI0 50/51よくわからんが富山が憎い
乙
116 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/11/15 13:46:23.63 5IzrJVgG0 51/51そうだ、富山にいこう