ほむら「明日は約束の、みんなでキャンプの日ね」
ほむら「思えば体が弱くて…キャンプとか、そういうイベントには参加したことがなかった…」
ほむら「…」ソワソワ
ほむら「持ち物を準備しておきましょう、忘れ物があっては困るわ」
ほむら「えぇと…まずは、そうね、必需品からリュックに積めましょう」
ほむら「着替えに、…」
ほむら「着替えと…」
ほむら「…うーんと…」
ほむら「お、思い付かない、わからない…!」
元スレ
ほむら「みんなでキャンプ」
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1347437983/
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「もしもし、まどか?」
まどか『ほむらちゃん?どうしたの?』
ほむら「あ、あのね、キャンプの持ち物を用意していたのだけれど、その…はじめてだから何を持っていけばいいのかよく分からなくて…」
まどか『んー、私も小学生の頃に家族で一度行ったきりくらいだからよくわからないけど』
まどか『テントやバーベキュー用品はマミさんと杏子ちゃんが準備してくれるみたいだし』
まどか『食材も昨日買い出しにみんなで行ったから、着替えとタオルと、懐中電灯と、えっと、あと寝るときの毛布か何かだけでいいんじゃないかな?』
ほむら「そ、そんな感じでいいのかしら?」
まどか『うん、いいと思うよ。あ、水着忘れないでね?川、あるから』
ほむら「うん!わかったわ!ありがとうまどか!!」
まどか『うん!また明日ね!』
ほむら「キャンプって意外と軽いのね」ホムホム
ほむら「着替え、タオル、懐中電灯、毛布、水着…っと」
ほむら「完璧っ」ホムッ
ほむら「ふぅ、それにしても私ってわりと社会知らずなのよね、こと遊びに関しては特に…」
ほむら「あんまり遊びに出歩いたことないし」
ほむら「退院して一ヶ月ですぐループが始まったから経験不足ね…」
ほむら「そういえば、ボーリングの初見はひどかったわね…」
ほむら「あれは何周目のことだったかしらーーーー」
ほむほむほむほむ……回想…
まどか「5ゲームでお願いします」
さやか「転校生は普段スコアどんくらい?」
ほむら「えっ?スコア?そ、そうね」(ボーリングなんてはじめてよ…ど、どれくらいが無難なのかわからない…!)
まどか「ほむらちゃんは体育すごいから、ボーリングもすっごくうまそうだなって」
さやか「あ、それもそうだね!」
ほむら(ハ、ハードルの高さがうなぎ登り…!クールキャラを崩すわけにもいかないし…ここは割りとふっかけるしかないわね…)
ほむら「普段はー、そうね、1500くらいかしら」
さやか「せっ、1500!?」
まどか「うぇひぃぃぃ!wwwwwwwwwwほむらちゃんって冗談も言うんだね!」
さやか「転校生、あんたクールなイメージだったけど…ノリいいんだね!」
ほむら「え、ええ!今日は楽しみましょう!」(結果オーライね!)
まどか「靴取りに行こっか」
さやか「そうだねー」
ほむら「え、靴?」
まどか「え?」
さやか「靴借りなきゃ…あっ」
まどか「そっか、ほむらちゃんマイシューズ持ちなんだね!!」
ほむら「えっ、え?あぁええ」(靴はもう履いてるじゃない!)
さやか「ほえぇ!てん…ほむら!ボーリングすごいんだ!!」
まどか「うぇひひ!ほむらちゃんすごい!」
ほむら「ん…っとそ、そうね、そういうことかしらね!」
さやか「じゃあ私たち、靴取りにいってくるから先行ってて!」
まどか「やぁ、ほむらちゃんすごいなぁ」
さやか「まどか、今日はガター控え目にね?」
まどか「わ、わざとやってるわけじゃないもん!」
アハハウフフウェヒヒ
ほむら「」
…回想終わり……ほむほむほむほむ
ほむら「あのあとは、魔法を駆使して全投ストライクを成し遂げたっけ…」
ほむら「懐かしいなぁ…」
ほむら「…」ソワソワ
ほむら「…」ソワソワ
ほむら「あ、明日が待ち遠しくて仕方ない…!今日はもう寝ま、」
時計「16:12」
ほむら「…は、早すぎる!いくらなんでも早すぎるわ」
ほむら「…」
ほむら「あ、明日は電車に乗ってキャンプ場まで行くのよね」
ほむら「結構長いこと電車に乗ることだし、お菓子でも持っていこうかしら」
ほむら「ええ!そうね!お菓子を買いに行きましょう!」
マミマミマミマミー マミマミマミマミー
イラッシャイマセー
ほむら「コンビニ、に来たものの、スーパーの方が安いわね」
ほむら「業務スーパーに行きましょう」クルッ
マミマミマミマミー マミマミマミマミー
アリガトーゴザイマシター
ほむら「わさビーフとコンソメポテチ…どっちにしようかしら?」
ほむら「ほむぅ…」
杏子「んー…」
ほむら「ん?」
杏子「あ、ほむら?お前も明日のお菓子買いに来たのか?」
ほむら「ええそうよ、杏子、あなたもなのね?」
杏子「そうだって…ぅおい!どういうことだよそりゃ!カートがお菓子の山じゃねえか!」
ほむら「えっええ、みんなで食べる予定だから、たくさん、と思って」
杏子「それにしたってどんだけだ!ありえないぞ!?」
ほむら「ほむぅ…キャンプとかはじめてだから、か、加減がわからないのよ!」
杏子「な、なるほど」
杏子「まず全種6袋ずつ買うのをやめろ」
ほむら「一人一袋と思ったのだけれど…」
杏子「いやいや…ん、一つ多いぞ?」
ほむら「よ、予備…とか」
杏子「馬鹿だろ」
ほむら「ふぅ、お菓子はOKね」
ほむら(杏子に会えて良かったわ…あやうくまどかに引かれるところだった)
ほむら「ポッキーにわさビーフに、プリッツにきのこの山」
ほむら「ほむ!適量ね!」
ほむら(それにしても…)
ーーーー
杏子『ほむら、お前柄にもなくすっげえワクワクしてんだな』
杏子『まあ、あたしも楽しみだけど、珍しいな、と思ってさ』
ーーーー
ほむら「…」
ほむら(…舞い上がっちゃってるわね…私/////)ホムゥ
ほむら(それにしてもまだ5時半…時の流れが遅すぎる…!!)
ほむら「…」
ほむら「…」ソワソワ
ほむら「ほむぅぅっ!」スクッ
ほむら「ふっ…ふっ…!」シャドーボクシング シュッシュッ
ほむら「はぁっ!シャシャシャッ」
ほむら「ほむううう!!時間よ!加速して!」カサカサカサッ
ほむら「マドカァー!!」マドカァー!! マドカァー! マドカァー …
ほむら「マド」
QB「精神疾患ってレベルじゃないね、ほむら」
ほむら「」
ほむら「…インキュベーター…!!」
QB「ほむら?これは儀式か何かかな?有史以来これほどまでに不可解な行動をした少女を見るのははじめてだ!」
ほむら「こ…これは…」
QB「これは?」
ほむら「あ、雨乞いの逆よ、明日の天気を願う儀式ね」
QB「なるほど、知らなかったよ、興味深い」
QB「マミに詳しく聞いてみよう」
ほむら「待ちなさい」
QB「どうして?」
ほむら「いいから、待ちなさい」
ほむら「巴マミにはこのことは話しては駄目よ」
QB「だからどうして?」
ほむら「それは、この儀式はや、闇…つまり表の人間に知られてはいけないのよ」
QB「闇?」
ほむら「そうよ…考えても見なさい?この儀式が世間一般に露呈して毎日が晴天になったら、いったいどうなる?」
QB「へぇ、随分と当たりのいい儀式なんだね、」
ほむら「そうよ、必中なのよ」
ほむら「もし、毎日が晴れになってしまったら」
QB「しまったら?」
ほむら「農家の人が困るわ」
ほむら「お米や野菜がとれなくなると、農家の人達はとても苦しむ」
QB「…」
ほむら「さらに食料不足は私たち消費者のことも困らせる」
QB「…ほむら」
ほむら「そして天気予報の不要になった世界は、お天気キャスターの職を奪うのよ…!」
QB「ほむら」
ほむら「だから絶対にマミには教えてはいけない!誰にも!」
QB「ほむら!」
ほむら「なにかしら?」
QB「全部嘘だって、分かってるから」
ほむら「」
ほむら「嘘じゃないわ」
QB「嘘だよ」
ほむら「嘘じゃない」
QB「はぁ…やっぱりマミに、ついでにまどかにも伝えてくるよ」
ほむら「…!インキ…キュゥべぇ…やめて」
QB「は?」
ほむら「やめて…グスッ…ください…」グスッ
QB「いつもみたく颯爽と殺さないのだけは誉めてあげるよ、ほむら。すぐに復活されてしまうから意味がない、それくらいは分かったようだね」
ほむら「何でも言うこと聞きますから、…誰にも言わないでください…」
QB「僕の発言には嘘がないからね。まあいい意味で最も信用に足るよね」
QB「僕が話したら、みんな、信じざるを得ない…」
ほむら「これまでのグスッ数々の非道もグスッ謝ります…どうか勘弁してやってください…」エグッウゥッゲホッ
QB「条件がある」
ほむら「…はい」
QB「僕もキャンプに連れていってよ!」
ほむら「え、それだけ?」
QB「そうだよ」
ほむら「えっと、巴マミと一緒に来ればいいんじゃないの?」
QB「っぷぃ…聞いてくれるかい?マミの非道を」
ほむほむほむほむ……回想…
マミ「うふふ」
QB「やあ、マミ?随分と嬉しそうじゃないか」
マミ「あらキュウべえお帰りなさい、今日は遅かったわね。ご飯、先に食べちゃったわよ?」
QB「そうか、後でチンして頂くよ」
マミ「うふふ♪今日はキュウべえの好きな肉じゃがよ♪」
QB「テンション高いね、何かあったのかい?」
マミ「それがね、キュウべえ、私鹿目さんたちとキャンプに行くのよ」
QB「キャンプ?それは楽しみだね!バーベキューとか、肝試しとか!」
QB「そもそも友達と一泊するってだけでも相当なイベントだよね!」
マミ「ふふ、そうね♪私わくわくしちゃってるわ♪」
QB「僕も楽しみだよ!たまには野生に帰ってみるのも、うん!悪くないかもしれないね!」
マミ「あら?キュウべえはお留守番よ?」
QB「え?」
マミ「あら?キュウべえはお留守番よ?」
QB「えっええ、!」
QB「マミ!マミ!?僕も連れてってよ!」ピョンピョン!
マミ「キュウべえ…たまには女の子同士でお話ししたいことあるのよ?」
QB「なんだいそりゃ!そんな理由かい!?いいじゃないか!連れてってよ!」ピョンピョン
マミ「だぁーめっキュウべえはお留守番!そもそもあなた、暁美さんといっつも喧嘩して!どうして仲良く出来ないの?」
QB「そんなの!ほむらがいつも必要以上に僕に吹っ掛けてくるんじゃないか!」
マミ「とにかく!あなたはお留守番!」
QB「わぁけがわからないよおぉぉぉおぉおぉぉお!!」ジタバタジタバタ
QB「ひどいよ!あんまりだよぉぉぉ!!!」ゴロゴロゴロゴロ
マミ「肉じゃがチンしてくるわね?」
…回想終わり……ほむほむほむほむ
QB「理不尽だろ?あんまりだろ?」
ほむら「はぁ、わかったわ、連れていけばいいんでしょ?」
QB「立場は僕が上だよ?そこだけはわきまえて欲しいな」
ほむら「うっ…」
QB「じゃあそういうことさ、明日はよろしくね!ほむら!」スッ
ほむら「…」
ほむら「はぁ、やれやれ困ったものね…っととやれやれなんて、あいつの言葉遣いがうつったわ…」
ほむら「まぁ何はともあれ明日はキャンプっ」
ほむら「楽しみで仕方がない!」ワクワクソワソワ
ほむら「うん、夕食にしましょう」
ーーーー
ほむら「ごちそうさまでした」
ほむら(お茶漬けの素を使えば、簡単においしい和風パスタが作れていいわね)
ほむら「けぷっ、お腹いっぱい」
ほむら「シャワー浴びて寝ましょう」
ーーーー
ほむら「おやすみなさい、まどか」
ほむら「まどかが一匹…まどかが二匹…」ホムホム
zzzzz
ーーーー
チュンチュン チュンチュン
『ホムラチャン!アサダヨッ!ウェヒヒヒヒッ!ホムラチャン!アサダヨッ!ウェヒヒヒヒッ!ホムラチャン!アサダ』ガチャっ
ほむら「ほむぅ…眠いわ…」
ほむら「顔洗いましょう…集合は、8時に駅…よね…」
ほむら「……………zzz」
QB「ほむら!起きて起きて!寝坊しちゃうよ!」
ほむら「っはっ!いけない…危ないところだったわ、昨晩はワクワクしすぎてよく眠れなかったもの…少し寝不足だけどなんとかなるわ!」
hommmmmmm hommmmmmm
QB「おや?電話だね、さやかからだ」
ほむら「顔洗ってくるから出といてくれるかしら?」
ーーーー
ほむら「なんですって!?」
ーーーー
さやか『パソコンでライヴ天気みたんだけどさ!もう最悪!』
さやか『キャンプ場尋常じゃなく雨降ってるから!』
ーーーー
QB「で、来週まで延期…だってさ…」
ほむら「っっっ!っっ!」
ほむQ「」ガクッ
ほむら「こんなのってないわ…折角あんなにはりきって準備したのに…」
QB「頭痛くなってきた」
ほむら「今日は休日、いっきにやることがなくなっちゃったわね」
ほむら「…寝る」モゾモゾ
QB「きゅっぷぃ、僕も今日は動き回るような気分じゃないや」
QB「一日寝て過ごすことにしよう」モゾモゾ
ほむら「ちょっと、何ベッドに入ってきてるのよ」
QB「いいじゃないか、減るもんじゃないし」モゾモゾ
ほむら「まぁ、…いっか…」
ほむら「おやすみ、インキュベータ…zzz」
QB「きゅぷ…おやすみ、ほむら」
Zzzzz
ーーーー
まどか「暇になっちゃったし遊ぼうと思ったけど、電話に出ないや、ほむらちゃん 」
ーーーー
ほむら「…zzz」ホムホムホム…
QB「…zzz」
ほむら「…うぅ…」ダラダラ
ほむら「…ん」ムク
ほむら「…ん…」ボー
時計「14:26」
ほむら「暑い…暑くて目が覚めちゃったわ…」
QB「zzz」
ほむら「こんな気温じゃ寝てられないわ…エアコン、エアコン、もう、リモコンはどこ?」ノソノソ
ほむら「ほむぅ!」ピピピピピ! セッテイオンド18℃
QB「zzz」
ほむら「さて、もう一眠り…しま、し…zzz」
ほむQ「zzzz」
ーーーー数日後
ほむら「エアコンは快適ね」ホムゥ
QB「エアコンつけたまま寝ると、風邪を引いちゃうじゃないか」グデェ
ほむら「じゃあ、消す?」
QB「やれやれぇ…」グデェ
ほむら「はぁー、もう夏も怖くない」コロン
QB「お腹は冷やさない方がいいよ?」
ほむら「そうね、タオルケットは羽織っておきましょう」
ほむら「あ、アイス食べるわ」
QB「僕にも頂戴?」
ほむら「そうね、カップの一つしかないから、半分こでいいかしら?」
QB「ありがとう、ほむら」
ほむら「礼には及ばないわ」
ほむら「アイス、アイス」スック スタスタスタ
QB(マミはエアコンも控えめだし、アイスもお腹壊すからってあんまりくれないからね)
QB(こっちのほうが、よほど居心地がいい…ご飯が全部インスタントかレトルトなのはいただけないけどね)キュップイ
ーーーー
ほむら「アイス…」
QB「半分こだと、食べた気がしないよ」
ほむら「まいったわね、アイスが底を尽きたわ」
ほむら「キュウべえ、ちょっと買ってきてくれるかしら」
QB「僕は基本的に人には見えないからね、それは不可能だ」
ほむら「ほむぅ…万事休すね」
QB「君が買ってこいよ」
ほむら「外は暑いもの、出たくないわ」
ほむら「それに肌が焼けちゃう」
QB「明後日はキャンプに行くんだろう?結局暑いし焼けてしまうよ」
ほむら「それとこれとは別問題じゃない」
QB「…それに、そんな乙女な心配事をする子はノーブラTシャツにパンツなんて格好はしないと思うな」
ほむら「夏の部屋着でズボンをはくほうがおかしいわよ」
ほむら「それに胴の長いTシャツだからパンツは見えないし」
QB「ブラは」
ほむら「するほどない」
QB「やれやれ…」
ほむら「仕方ないわね…行くしかないかしら…」
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「あ、もしもし?」
まどか『もしもしほむらちゃん?今なにしてた?』
ほむら「強いて言うならば暇をしていたわ」
まどか『ほんと?良かった~わたしも暇だったから遊びに行けたら嬉いな、って』
ほむら「!ええ!是非遊びに来てちょうだい!」
まどか『やったぁ~今から行くね?』
ほむら「ふふ、待ってるわ」
QB「ほむら!ほむら!」
ほむら「淫獣うるさい!電話中よ!」
QB「まどかにアイスを頼めばいいじゃないか!」
ほむら「!…まどかをパシリのように…?」
ほむら「いえ、背にはらは変えられないわね」
ほむら「まどか?お願いがあるのだけれど…」
まどか『うん、なに?ほむらちゃん?』
ほむら「ええとね、来る途中でねーーーー
ーーーー
ピンポーン
『ほーむーらーちゃーん』
ドタドタドタドタッガチャッ
ほむら「まどかっ!いらっしゃい!」
まどか「ウェヒヒ、お邪魔します♪」
まどか「アイスいっぱい買ってきてってことだったよね?」
まどか「いっっぱい買ってきたよ!」ドッサドサドサ
ほむら「ありがとう、まどか。愛してるわ」
まどか「うん、て、わ!寒い!寒いよこの部屋!」
ほむら「暑いのは苦手だからクーラーかけてるのよ」
まどか「こんな設定温度絶対おかしいよ!えいっ!」ピピピピピ!セッテイオンド23℃
QB「う、うぁああぁぁああ!?」
ほむら「まどか!?なんてことを…!!」
まどか「そんな格好でこんなにクーラー効かせてたら、絶対風邪引くよ!」
まどか「その上アイスも食べたらお腹も壊しちゃう!!こんなのってないよ!!」
ほむら「ま、魔法少女は…!風邪も引かないしお腹も壊さないわ…!!!」
翌日ーーーー
ほむら「ハァ…ハァ…ハァ…うぅ…ゲホッゲホッ…」
ほむら「あ、頭が重い、痛い、熱いの三重苦…」
ほむら「ね、熱を…はからなきゃ…ゲホッ…ハァ…ハァ…体温計…体温計…」ノソノソ
QB「まどかの忠告を聞かずに冷房ガンガンでアイスをもりもり食べたんだ」
QB「この結果はあまりに当然だ」
ほむら「あなただって…同じ生活してたのに…ハァ…どうして…」ゲッホゲホゲホッオェッ
QB「もとが病弱だからね、当たり前に差は出るけれど、強いて言うなら、君は寝るときにお腹を冷やしてしまった」
QB「これも僕の忠告を無視している」
QB「この上なく愚かだね」
ほむら「」
ほむら「明日はキャンプになのだから…ハァ…ハァ…意地でも治ず…!!」ゲホッ
QB「君がダウンしているとキャンプが延期になってしまう」
QB「仕方がないから看病してあげるよ」
ほむら「…なによ…ろれ…ハァ…ゲホッ」
QB「ほら、体温計と氷枕を持ってくるからベッドに寝ていなよ」トテテテ
ほむら「ほむぅ…ハァ…」
QB「さ、38.2…」
ほむら「頭痛い…ハァ…」ホムゥ
QB「結構思いっきり引いたね…お粥作ってくるから安静にしてて」
QB「枕元にポカリ置いとくから水分しっかりとるんだよ?」トテテテ
ほむら「うん、わかったわ…」ゲホッ
QB「さて卵がゆにしようかな」
QB「フライパンでご飯を煮て、塩で味付けして」
QB「かき卵を混ぜる…」
QB「きゅっぷぃ、こんなもんでいいかな?」
QB「ペロッ」
QB「ちょっと薄いかな?」
トテテテ
QB「やぁほむら、お利口さんに安静にしてたかい?」
ほむら「子供扱い…しないで…ハァ…」
QB「…ポカリ…手ついてないね…?」
ほむら「…」フイ
QB「…はぁ」
QB「卵がゆだけれど、食べれる?」
ほむら「ん…」
QB「ゆっくり体起こして?フーッフフーッはい、あーん、」
ほむら「いい、いい…!自分で食べられるから…」
QB「きゅぷ」
ほむら(…)
ほむら(…)グギュルル
ほむら(…あ、なんか…)ギュギュルルル
ほむら(あわわわわわわわ)
ほむら「ト,トイレ!!」
QB「ん?」
ほむら「オナカイタイトイレイキタイ!!」
QB「お、お腹痛い?」
ほむら「っ」コクコク
ほむら「は、はやく…」グギュルル
ほむら「も、漏れちゃうっか、ら、」プルプル
QB「急いでトイレに行くんだ、惨事になる前に」
ほむら「言われなくても…」プルプル
ほむら「うぅ、、」グギュルル タタタタ
QB「お腹も壊したのか…」
QB「お腹も壊して風邪も引いてるなんてね、まったくほむらは…」
QB「やれやれ…」
ほむら「…zzz」
QB「ご飯も食べて、薬も飲んで」
QB「こうやって睡眠をしっかりとればまぁ明日には全快かな?魔法少女だし」
QB「さて、僕も寝ようかな」
QB「おやすみ、ほむら」
ねむねむ
翌日ーーーー朝ーーーー
ほむら「んん…」
ほむら「あっ!」ガバッ
ほむら「…私、風邪…」
ほむら「頭、痛くない」
ほむら「体…!ダルくない!!」
ほむら「やったわ!全回復!!キャンプよ!!」マドカァー!!
QB「…」
ほむら「インキュベータ、起きなさい。キャンプよ?あなたも行くんでしょう?」
QB「…う…ハァ…」ゲンナリ
ほむら「え?ちょ」
QB「ゲホッ…頭が痛いよ、ほむら…」
ほむら「あなた…風邪がうつったようね!」
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「あっ」
ほむら「もしもしまどか?」
まどか『おはよーほむらちゃん!今日は絶好のキャンプ日和だよ!』
ほむら「え、ええ、そうね。私も、楽しみに、してたわ」
まどか『九時に駅に集合だったよね?ちょっと早起きシスギチャッティ』ウェヒヒ
ほむら「まどか…」チラッ
QB「うっ…ほ、ほむら…」
ほむら「っ!なに?キュウべえ?」
QB「僕のことは、気にしないで…ゲホッ…キャンプ、楽しんできてよ…」
ほむら「な、何を…あなた…!」
QB「ほむら…元気になって…よかったよゲホ」ゼェゼェ
ほむら「きゅ…」
QB「だから、僕のぶんまで楽しんできてくれてら…それはとっても、ハァ…ハァ…とっても嬉いなって…!」
QB「そう思えるんだ…」ハァ…ハァ…
ほむら「っ!」
ほむら「キュウべえ…」
…ほむら「ちょっと、何ベッドに入ってきてるのよ」
…QB「いいじゃないか、減るもんじゃないし」モゾモゾ
…ほむら「まぁ、…いっか…」
…ほむら「おやすみ、インキュベータ…zzz」
…QB「君がダウンしているとキャンプが延期になってしまう」
…QB「仕方がないから看病してあげるよ」
…ほむら「…なによ…ろれ…ハァ…ゲホッ」
…QB「ほら、体温計と氷枕を持ってくるからベッドに寝ていなよ」トテテテ
…ほむら「頭痛い…ハァ…」ホムゥ
…QB「結構思いっきり引いたね…お粥作ってくるから安静にしてて」
…QB「枕元にポカリ置いとくから水分しっかりとるんだよ?」トテテテ
…トテテテ
…QB「やぁほむら、お利口さんに安静にしてたかい?」
…ほむら「子供扱い…しないで…ハァ…」
…QB「…ポカリ…手ついてないね…?」
…ほむら「…」フイ
…QB「だから、僕のぶんまで楽しんできてくれてら…それはとっても、ハァ…ハァ…とっても嬉いなって…!」
…QB「そう思えるんだ…」
ほむら「まどか!!私!今日、キャンプには行けない!!」
まどか『え、ええええええ!?』
ほむら「ごめんなさい、ごめんね…でも…」
QB「ハァ…ゼェゼェ…ほむ…ら…?」
ほむら「私!キュウべえの看病しなきゃいけない!だから、今日はキャンプには行けない!」
まどか『キュウべえ?看病??』
ほむら「ええ、キュウべえが風邪を引いてしまって、私が看病しなきゃいけないの」
ほむら「だから、本当にごめんなさい!」
まどか『ほむらちゃん…』
まどか『そっか…分かったよ。』
ほむら「ええ、じゃあ、またね?まどか」
ピッ
QB「ほむら…君は…、」ハァ…ゼェゼェ…
ほむら「………何よ?」
QB「あんなに楽しみにしてたのに…まったくゼェゼェ…君はほんとに…」
ほむら「ええ…私は」
ほむら「ふふ、ほんと馬鹿ね」ニコッ
ーーーー
ほむら「ほら、ちゃんと飲んで」
ほむら「飲むもの飲んで、食べるもの食べなきゃ、直る風邪も治らないわ」
QB「きゅぷっ…んく、んく」ゴクゴク
QB「きゅぷハァッ…」
QB「ほむら、ほむら、」
ほむら「何よ」
QB「おかゆ、食べたい…ハァ…ハァ…」
ほむら「…」
QB「ほむら?」ハァ…ハァ…
ほむら「おかゆね、ええ、良いわよ」
ほむら「寝て待ってなさいインキュベータ」
ほむら「おかゆくらい、出来るわ」ホムッ スック スタスタスタ
ほむら「…」
ほむら「おかゆすら作れない…」
ほむら「私は…」
ほむら「無力…」
ピンポーン
ピンポンピンポンピンポーン!!
ほむら「だ、誰かしら」
ほむら「まどか達以外に私を訪ねてくるような友達はいないはずだし…」
ピンポンピンポンピンポーン!! ホムラチャーン!!
ほむら「!?まど、!?」
ほむら「い、いいえ、まどか達は今ごろキャンプに…」
ほむら「は、は~い…?」
ガチャッ
まどか「ほむらちゃん!やっと出た!」
さやか「遅~い!出てくるの遅いよ!ほむら!」
杏子「まぁあんなにピンポン連打する必要はねえけどな、さやか」
マミ「き、キュウべえが病気なの!?私、心配で…!」
ほむら「お、お、お、おあ!?」
ほむら「み、みんな…キャンプはどうしたの!?」
さやか「キャンプ?ほむら抜きで行くなんて、そんなのあるはずないよ!」
まどか「そうだよ、誰か一人置いてくなんて絶対おかしいよ!」
まどか「みんな揃っていかなきゃ楽しくないよ!」
ほむら「まどか…さやか…杏子、マミ…!!」カンキワマリ
マミ「暁美さんも一緒じゃなきゃ嫌だなって私達思って、駅から引き返してきたのよ」
ほむら「みんな…!!」
杏子「キュウべえ、風邪かなんかだろ?ほら、ポカリとか買ってきたぞ」
ほむら「ありがとう、ええ、そうなの、キュウべえが風邪を引いてしまって」
さやか「それで看病するってほむらがねぇ…」
杏子「珍しいな」
ほむら「まあ色々あったのよ」
ーーーー
QB「…ハァ…ハァ…ゼェゼェ…」
マミ「キュウべえ!?キュウべえ!?ごめんね!すぐに探しに行かなくて!意地張っててごめんなさい!」
QB「あれ、ゼェゼェ…マミが見えるよ…ついに幻覚かい、?」キュップイ
マミ「幻覚じゃないわキュウべえ、私ね、あなたが病気かもしれないって聞いて急いで戻ってきたのよ!」
QB「…ハァ…やれやれぇ…マミ、君もほんとに馬鹿だね…」
QB「あんなにキャンプ…楽しみにしてたのに…僕なんかのために…」ゼェゼェ
QB「あのあと…」
QB「あの日の夜、…ハァ…僕はやっちゃダメなことを全部やった…」
QB「テーブルの上を走り回って、カーテンを登って、柱で爪を研いだ…」ゼェゼェ
QB「さらに食器棚をはいめぐってマミの…お気に入りの、マグカップを…」
マミ「ううん!いいの!」
マミ「私がキャンプには連れていかないって、意地悪いったからいけなかったのよ」
マミ「マグカップは…あれは、わざとじゃないのよね?」
QB「そうだよ…そう…ハァ…マグカップを割るつもりはなかったんだ…ただむしゃくしゃして、禁止行為を無茶苦茶に破ったら…事故で…」
マミ「ええ…!分かってた…分かってたのに…意固地になっちゃってた…」
マミ「もっと早くに…あなたが家でしてすぐに探しにいくべきだったわ!」グスッ
QB「マミ…」
マミ「キュウべえ…」
マミQ「ごめんなさい」「謝るよ」
マミ「ふふ、ねぇキュウべえ?風邪が治ったらあなたも一緒にキャンプに行きましょう?その方が、絶対楽しいわ!」
QB「ハァ…ハァ…女の子同士の、ゼェお話はいいのかい?」ハァッハァッ
マミ「いいのよ!やっぱりあなたがいるほうがいい!私、どうかしてたわ!」
QB「マミィ…!」
マミ「キュウべえ…!」
マミィ!!キュウベェ!!マミィ!!キュウベェ!!マミィ!!キュウベェ!!マミィ!!キュウベェ!!
まどか「はーい、おかゆ出来たよ~」ウェヒヒヒ
ほむら「まどか、ありがとう!助かったわ」
まどか「梅干し乗っけたよ~」
QB「ありがとう、まどか」
まどか「ウェヒヒヒヒッ!」
QB「ほむらも!」
ほむら「…」フイ
まどか「じゃあ、私さやかちゃん達とスマブラしてくるね!」ウェヒー!!wwwwwwww
ほむら「そうね、私も行ってくるわ」
ほむら「マミ、キュウべえのこと、よろしく」
マミ「ええ!」
マミ「フーッフーッはい、キュウべえ、あーん♪」
QB「やれやれ…はむんっ」モグモグ
QB「うんっ、おいしい!」キュップイ!!
ーーーー
杏子「さやかはまたマルスか…」
さやか「マルスは威力も速度もあるんだよ!」
さやか「最強だよ!」
まどか「私はピカチュウかな」
ほむら「そうね…私は、アイクで」
杏子「リンクにしよっと」
さやか「じゃあ、まどほむvsさやあんチーム対決だね!」
まどか「ぼっこぼこにしちゃうよウェヒヒヒヒwwwwwwwwww」
さやか「なめるんじゃないわよ!」
杏子「ほむらは要注意だな、乱戦での決定力が異常だ…」
ほむら「まどかのハメにスマッシュを合わせていくわ」
QB「…zzz」スヤスヤスヤ
マミ「…きゅ…べぇ…zzz」ムニャムニャ
Zzz…
ーーーー
杏子「さやか!いったぞ!」
さやか「まかせて!メテオ喰らえ!」
まどか「ひっ!」
ほむら「マドカァー!!」
ボゴッ ピィカァァァァ!! ボゴシャァァ!!
GAME SET !
さやか「へっへーん!また私達の勝ちだね!」
ほむら「ごめんなさい、まどか、私の退場が早すぎて…!」
まどか「仕方ないよほむらちゃん、さやかちゃんと杏子ちゃんが強すぎるから」
杏子「やっぱ組み合わせ考えた方がいいんじゃねーの?」
まどほむ「いや!」
まどか「次は勝つよ、ほむらちゃん!」
ほむら「ええ!ついにさやかと杏子を一機ずつ削れるようになったわ!」
まどか「成長が著しいよ!」
さやか「ぐぬぬ…!あと百戦もすれば、負けるかも…?」
杏子「そんなにしねぇよ」
マミ「私、起きてるんだけどなあ…」
ーーーーカッチ コッチ カッチ …
まどか「あぁあああ!!どうしてそんなにメテオが決まるのッ!!」
ほむら「場外迎撃の技術に差がありすぎるわね…」
さやか「それ以前にまず、二人は下回避が疎かすぎるよ」
杏子「掴みも思い出したように狙い出すけど、それじゃあ見え見えだな」
まどか「ぐぬぬ…」
ほむら「…っと…まどか、さやか、時間大丈夫かしら?」
さやか「え?あっ、ほんとだ」
まどか「もう七時かぁ…」
まどか「あ、ママからメール来てた」
杏子「私もそろそろ帰ろうかな」
ほむら「んー、んー」
さやか「私は遅くなるって言ってあるからまだ大丈夫だけど…ほむらに迷惑かな」
ほむら「えっ、いえ、私は全然ダイジョブヨー」
まどか「ご飯の時間だから帰らないと!ほむらちゃんまたね!キャンプはまた延期だね」
さやか「私も帰ろうかな、まどか夜道は危ないし」
ほむら「そ、そう、またねまどか、さやか」
まどか「うん!バイバイほむらちゃん!」
さやか「お邪魔しましたー」
ガチャッ バタンッ
ほむら「…杏子」
杏子「ん?」
ほむら「マミもだけど、今日、泊まっていかないかしら?」
杏子「え?なんで?」
ほむら「キュウべえの看病が大変だからよ、キャンプ道具の中に着替えもあるでしょ?」
杏子「お、おうそうだな。ほむらがいいなら泊まらせてもらおうかな?」
マミ「そうね!私も大丈夫よ!」
ほむら「ええ、ありがと」
杏子「しかしほむらがキュウべえの看病をねぇ…」
マミ「暁美さん、先週からキュウべえの面倒を見てくれていたのよね?」
マミ「ごめんなさい、私が喧嘩しちゃったものだからキュウべえがお邪魔して…」
ほむら「いや…いいのよ」
ほむら「わ、…」
ほむら「ワタシモカンビョウシテモラッタシ…」
杏子「あ、夕飯は?」
ほむら「そうね、カップ麺がまだあったはずよ」ガサゴソ
杏子「えー、カップ麺?」
杏子「せっかくだしなんか作ってくれよ~」
ほむら「いーやーだ」
杏子「ほーむーらぁー」
ほむら「そもそも私、料理なんてしないから」
杏子「ぐぬぬ…マ、マミ!マミ!」
マミ「okぃ、食材はキャンプのためのものがあるから簡単なものなら作れるわ」
杏子「マミィ…!」
ほむら「頼んだわ」
マミ「ついでにキュウべえの夜食のおかゆも作っちゃうわね」
ーーーー
杏子「はーっ、食った食った~」
ほむら「ご馳走さま」
マミ「お粗末様でした」
ほむら「食器洗うわね」
マミ「あぁ、私も手伝うわ」
ほむら「ありがと」
杏子「じゃあ私はテレビ見てるよ」ピッ
ほむら「杏子はお風呂沸かしてきて」
杏子「腹一杯で動けねぇな」
マミ「佐倉さん、自堕落はダメよ?協力しなきゃいけません」
杏子「あいあい、分かりました~、マミは昔から口うるさく…お前は母親かっての…」ブツブツ
ほむら「なんだかんだで言うこと聞くのね…」
ほむら(あぁそっか、杏子が一番弟子なのよね…杏子、まどか、私、さやかの順にマミの弟子なのね…)
ほむら「あれ…マミさんすご…?」
マミ「ん?」
ほむら「あ、いや、なんでも、」
ほむら(…昔みたいにマミさんって、呼びたいな…)
ほむら(先生を呼び捨てにするのと同じ感覚ね…)ホムゥ
ジャー ワシャワシャワシャ
マミ「~♪」
ほむら(手際いいなぁ…)
マミ「洗ってすすぐから、拭いて片付けるのよろしくね」
ほむら「は、はい!わかりました!」
マミ「!?え、ええ」
ジャー ワシャワシャワシャ
キュッキュッキュッ カチャカチャカチャ
マミ「暁美さんはキャンプ始めて?」ワシャワシャワシャ
ほむら「はい…色々分からないことばかりで…でも、すっごく楽しみです!」
ほむら「お菓子だって、いっぱい買ったのに…」ホムゥ
マミ「そ、そうね、楽しみにしてたのに二回も延期だなんてついてないわね…」(お、おう、え?何?何なの?いつもの暁美さんじゃない!?)
ほむら「バーベキュー楽しみですね、あ、あと川で泳いだり、釣りもしたいかな!とか…夜、みんなで寝るのも…それだけで充分楽しそうだな、とか、ちょ、ちょっと怖いけど肝試しも!色々楽しみなことがいっぱいあります!」
マミ「お、おぉ」ジャー ワシャワシャワシャ キュッキュッキュッ
ほむら「マミさんはテントの張り方知ってますか!?ご飯炊けますか!?」キラキラキラ
マミ「そ、そうね、色々何度か経験はあるから、ある程度は…」ジャー
マミ「っと全部すすぎ終わったから手伝うわね」
ほむら「はい♪ありがとうございます!」
マミ(やだ、このほむほむ可愛い…)
杏子「ふぃ~、風呂場にカマドウマいたから撃退してきたぞ~」
杏子「安心しろよ、殺してねえから」
杏子「ちゃんとつまんで窓からぽいしたさ…」
ほむら「マミさん今度紅茶の淹れ方教えてください!」
マミ「ええいいわよ、ケーキも一緒に作りましょう?」
ほむら「!」パァー
ほむら「マミさんっ!」ダキッ
マミ「きゃっ」///
マミ「んもう///暁美さんってば」ナデナデ
ほむら「えへへ///」
マミ「綺麗な髪ね、さらさら…あら、二股になってるのね」ナデナデ
ほむら「うん、昔みつあみの二つ結いにしてたから」
杏子「…」ジー
ほむら「癖が…つぃ…て…………て…………て…」
杏子「」
ほむら「」
杏子「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
杏子「あははははwwwwwwwwwwwwwゲホッゲホッひぃぃぃぃぃwwwwwwwwwwwwwww」
ほむら「」プルプルプル
杏子「いっつもクールにしてるのに…」
ほむら「」プルプルプル
杏子「甘えたい盛りなんだなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ほむら「」プルプルプルグスッ
マミ「あ、ちょ…」
杏子「マミさん紅茶の淹れ方教えてくださいてwwwwwwwww前『コーヒーの方が好きよ、紅茶より。全然』とか言ってたのにwwwwwwwwwwwwww」
ほむら「」プルプルプルグスッエグッ
杏子「ほwwwむwwwらwwwwwwwwwどういうことだよwwwおwwいwwwww」
ほむら「う…うぇ…ぇぇ…グスッ…」ポロポロッ エグッ ゲホッ
ダ ン ッ ! !
杏ほむ「!?」
マミ「……………………杏子…こっちにいらっしゃい…」
杏子「ひっ」
マミ「杏子……」
杏子「」ガクガクブルブル
マミ「早く来なさい!!お説教よ!!」ツクエバンッ!!
杏子「はっ、はいぃ!!」ガクガクブルブル
ーーーーマミ説教ーーーー
杏子「…エグッ…ほむらの様子が…グスッ…珍しすぎて…」ズズズッ ッハァ ゲホッ
杏子「ふざけて馬鹿にじずぎましだ…グスッエグッ…」
杏子「ほむら…ごべんなざいぃ…ゲホッゲホッエグッ…」ペコッ
ほむら「い、いえ、いいのよ」
ほむら「ただ、この事は誰にも…その、内緒に…」
マミ「佐倉さん、誰にだって人に甘えたいとき、あるわ?」
マミ「それを面白がるなんていけません!いいわね?」
杏子「はい…」グスッ
マミ「…おいで、佐倉さん」
杏子「うぅ…マミさぁぁんん…」ウェェェン!!ダダダダッ
マミ「よしよし、もう暁美さんを泣かしちゃ駄目よ?」ナデナデ
杏子「ふぁい…」
マミ「これからも昔みたくマミさんって呼んでくれても、いいのよ?」
杏子「それは…」
杏子「………………今だけ……」
マミ「ふふ」ナデナデ
ほむら「…」ウズウズ…
マミ「ん、暁美さんもおいで?」
ほむら「……!」
タタタタッ
ほむら「マミさぁん!」ダキッ
マミ「はい♪」ナデナデ
ほむら「マミさん、あったかい…」ホムホム
杏子「いい匂い…」クンクン
マミ「うふふ…」
マミ(……………………ええと、何これ…)
ーーーー
杏子「…」
ほむら「…」
マミ「…」ニコニコ
杏子「…」
ほむら「…」
マミ「…」ニコニコ
杏子「…」
ほむら「…」
マミ「…」ニコニコ
杏子「…」
ほむら「…」
マミ「…」ニコニコ
杏子「…ゴホンッ」
ほむら「UNOでもしましょう」
マミ「そうね♪」
ほむら「UNO持ってくるわね」スックスタスタスタスタ
杏子「お、おう」
マミ「ええ」
杏子「しかし、ここ最近ほむらの印象に革命が…」
マミ「あら、今日だけじゃなくて?」
杏子「おう、この前もな業務スーパーで張り切ってお菓子、めちゃめちゃ買い込んでてな?」
杏子「あり得ない量、こぉぉー…んなに山積みにしてさ」
マミ「そうなの?」
杏子「そうだよ、めちゃめちゃキャンプ楽しみにしてる様子でさ、かなり張り切っててさ」
マミ「あら、私もキャンプとっても楽しみで割りと浮かれてるわよ?」
杏子「そりゃ私もだけどさ…何て言うか、あのほむらだぜ?なんかこうもっと冷静かと思ったら結構盛り上がってるんだなって」
マミ「そうね、キャンプ始めてらしいしそんなもんじゃないかな?普段のクールさから忘れがちだけど、やっぱり中学二年生の女の子だしね」
杏子「ん、まあ、そうだよ?そりゃ普通だけどさ、ダメだって言うんじゃなくて、ほむらのイメージじゃなかったなっていうか」
杏子「キュウべえの看病の件もほむらなら捨て置いてキャンプに来そうだけど…」
マミ「まぁ今日のも想像はつかなかったわね」
杏子「今日のwwwwwなwwwあれなwww」
マミ「なんだか暁美さんがめちゃめちゃ可愛くて…」
杏子「あっはっはっはっはっwwwwwwwww」
ほむら「UNO持ってきたわ」スッ
マミ「ありがと、さ始めましょ?」
杏子「カード配るぞwww」
マミ「…」ジッ
杏子「」ヒッ
ほむら「…」
杏子「始め何枚ずつだっけ?」
ほむら「五枚?」
マミ「あれそんなに少なかったっけ?」
ほむら「どうだったっけ」
杏子「五枚でいいや」
マミ「そうね」
杏子「じゃあ五枚ずつで」
マミ「あ、キュウべえの氷枕、変えてくる」タタタタッ
ほむら「ええ、いってらっしゃい」
杏子「ほむら、ほむら、カード細工しとこうぜ!」
ほむら「!ナイスアイデアね、杏子!流石兄弟子!」
杏子「兄?お、おう、とりあえずマミの手札からドロツー全部抜いて…」
ほむら「私たちにドロツー配って、山札の上の方にドロツーがないようにして、と」
杏子「ほむら→私→マミの順だから私はドロフォーも持つな!」コソコソ
ーーーー
マミ「キュウべえ氷枕変えに来たわよ?具合は大丈夫?」
QB「ふぃぃ…大分よくなったよ…」
QB「これもほむらとマミのお陰だね」
マミ「油断しないで安静にしてなきゃ駄目よ?」ア,チョットアタマアゲテ?
QB「うん、分かったよ」
マミ「お利口ね」フフ
QB「みんなは、何してるんだい?」
マミ「美樹さんと鹿目さんは帰って、私と佐倉さんはお泊まり、今UNO始めるところよ」
QB「…へぇーそうかい 、楽しそうだね」
マミ「…さみしい?」
QB「!そんなわけないよっ、僕には感情がないからね」
マミ「段ボールにクッション積めて…と簡易キュウべえ用ベッドの完成♪さ、氷枕と一緒に入って」ダッコ
QB「わ、こら」スポン
マミ「一緒にあっちの部屋行きましょ?みんなと一緒にいれば、寂しくないわよ?」
QB「マミィ!!」
マミ「行きましょ♪」
マミ「おまたせー」ヨイショヨイショ
杏子「おう、遅かったな」
ほむら「あら、その段ボール箱は?」
QB「やぁほむら、杏子。僕だよ」
杏子「なんだ、キュウべえか」
ほむら「寂しくなってこっちに連れてきて貰ったのね」クスッ
QB「全然違うよ、マミがどうしてもって言うから風邪ひいて弱ってる僕は抵抗できずに連れてこられたってだけさ」
マミ「はいはい、そういうことにしときましょう」ニコニコ
マミ「ポカリ近くに置いとくから、定期的に飲んでね」
QB「うん、さんきゅー」
杏子「じゃあUNO開始だな!」
ほむら「ええ!」
ほむら「じゃあ私からね…ええと、ウノ!」ドロツーx4
マミ「わっ四枚も!?…運あるわね…」
ほむら(作戦通りね!)
杏子「わっ、いきなりかよ!?っくそ~8枚引いて…と、リバース!」
ほむら「!?」(どういうこと!?ドロツーを重ねてマミに仕掛ける…!これが作戦よね!?なぜドロツーを温存!?なぜリバース!?)
ほむら「ほむむ…」(出せない…引くしかないわね)
ほむら「出るまで引いて…ダスッ」ホムッ
マミ「ええと、黄色、黄色、とはい」スッ
杏子「次は私か…ええと、」
杏子「ドロツーx12」
ほむら「」
ほむら「な…な…な…」
マミ「す、すごいわね佐倉さん…でも特殊カードでは上がれないから…」
杏子「四枚引くんだっけか?あいあい」
ほむら「どうなってるの!?」
杏子「くくく…」
杏子(作戦は、こうだ!)
当初の作戦、つまりほむらの思い描いていた作戦は、
ほむらがドロツー×4、私がドロツー×4でマミにドロツー×8をプレゼンッ!
次のターンには私のドロフォーも炸裂!相手は死ぬ!
これだった!
だがしかし、私は作戦をシフトした…!
まず私は手札からドロフォーを放棄!
次にリバース全色一枚ずつを後ろ手に控えさせておく…!
これは、ほむらが提出するドロツー×4の一便上に何が来ても対処できるようにするための策!
次に山札の上から八枚をすべてドロツーにしておく…!
これで完璧!
ほむらのドロツーによって山札の上から八枚分のドロツーが私にくる…
次にリバースをかけるから次のターン、相手は死ぬ
杏子「…勝った!!」
ほむら「…!!」
ーーーー
杏子「ほむら→私→マミの順だから私はドロフォーも持つな!」コソコソ ←
ーーーー
ほむら「!!」
ほむら(完全に負けた…)
マミ「佐倉さんも暁美さんもすごいわね…」
ーーーー
杏子「そういえば、風呂は?」
ほむら「あっ」
マミ「忘れてた…」
杏子「お湯は張っておいてあったけど」
マミ「冷めちゃったかな」
ほむら「おいたきすれば問題ないわ」
ほむら「杏子、あなたから入ってきてもいいわよ?」
杏子「まじか」
マミ「キュウべえ具合はどう?今日、お風呂どうする?」
QB「うん、調子いいから入ろうかな」
マミ「そうね、じゃあ後で私とキュウべえで入るから、暁美さんと佐倉さん一緒に入ってきたらどう?」
ほむら「んなっ」
杏子「そりゃいいな、ほむら!一緒に風呂行こうぜ!背中流し合いしようぜ!」
ほむら「い、いい、一人で入るから大丈夫よ」
杏子「なんだよ、女同士、恥ずかしがることねえじゃんよ」
ほむら「ほむむむ…」(ま、まぁ友達とお風呂なんて始めてね…)
ほむら「…わかったわ、一緒に入るわ」
杏子「おう」ニカッ
ーーーー
チャポン
杏子「ふぃぃぃ…」
ほむら「…狭い…」
杏子「あったまるぅ…」
ほむら「…」ジッ
杏子「…なんだよ」
ほむら「…別に」フイッ
杏子「何なんだよ」
杏子「先に頭洗うな」ザッパ
ほむら「ええ」
杏子「~♪」ザー
ほむら「…」
ほむら「…」
杏子「サールティ~♪」ザー シャワシャワシャワ
ほむら「杏子…」
杏子「ん」
ほむら「あなたって、毎日お風呂入るの?」
杏子「はぁぁ!?」
杏子「入るに決まってるだろ馬鹿!」
ほむら「どうやって?」
杏子「ホテルとか、銭湯だな。忍び込んで」
ほむら「…なるほど……」
杏子「…え、なんで?」
ほむら「あ、いや…何て言うか…」
ほむら「あなたの生活ってなんか興味あるのよ…」
杏子「ぉあ??」
杏子「ど、どういうことだおい///」
ほむら「ち、違うの!違うの!///」
ほむら「その日暮らしの一匹狼って感じで、なんかかっこいいじゃない」
杏子「あぁ、そういう…」
ほむら「そ、そうよ、とんだ誤解よ」
杏子「びっくりしたぁ~」
ほむら「まったく…」
杏子「まあ、最近はマミんちによく転がり込んでたからあんましサバイバル感はなかったな」
ほむら「…山で猪捕ったりした?」
杏子「するか!」
ほむら「…」チャポ
杏子「サールティ~♪ロィヤーリー~♪」シャワシャワシャワ
ほむら「…」プクプク
杏子「タマリーェーパッティアラーャー~♪」ジャー ワシャワシャワシャ
ほむら「…」ファア ホムネムネム
杏子「レーティンガー~♪」ワシャワシャワシャ
ほむら「…杏子」
杏子「レーサールティ~♪ロィヤーリー~♪」ワシャワシャワシャ
ほむら「杏子っ」
杏子「タマリー…ん?」
ほむら「それ、何?」
杏子「どれ」
ほむら「サールティ~ロィヤーリー~」
杏子「あぁ、それ」
ほむら「これ」
杏子「ん」
ほむら「ん?」
杏子「なんだろ、なんか、覚えてる」
ほむら「なにそれ」
杏子「ふぅー、頭終わったぞ」キュッキュッ
ほむら「髪長いから時間かかるのね」
杏子「そりゃほむらもじゃんよ?」
ほむら「それもそうね」ホムホム
ほむら「ほむ…」ワシャワシャワシャ
杏子「ふー」チャポン
杏子「あーそういえばさ」
杏子「聞きたいことあったんだけど」
ほむら「ほむ?」ワシャワシャワシャ
杏子「いや、何て言うかほむらがキュウべえの看病を優先したの、あれ珍しいな、と思ってさ」
杏子「なんかあった?」
ほむら「…」ワシャワシャワシャ
杏子「何だ?仲良くなったのか?」
ほむら「そんなわけないじゃない、ただの気まぐれよ、気まぐれ」ワシャワシャワシャ
杏子「っへぇ…でもここ一、二週間?キャンプ延期の間、キュウべえはほむらんちにいたんだろ?」
ほむら「ええ、そうね…」ワシャワシャワシャ ジャー
杏子「なんかあったろ…」
ほむら「なんもないったら…」ジャジャジャー キュッ
ほむら「ふぅ……何も…」
杏子「ん、背中やるか?」
ほむら「そうね、お願いしようかしら」
杏子「あいよ~」
アワアワ ワシャワシャ
杏子「~っと」ゴシゴシゴシ
ほむら「んん…」ホムッ
杏子「痒いところないですか~?」ゴシゴシゴシ
ほむら「大丈夫」
杏子「あいよ~♪」ゴシゴシゴシ
ほむら「…ん」
ほむら「ありがと、もういいわよ」ホムッ
杏子「おう、次私もよろしくな」ポイチャチャ
ほむら「……………ほんと、あなたには感謝するわ…」
杏子「?なんだよ、背中流したくらいでさ、大袈裟じゃないの?」
ほむら「…何て言うか、ループ上、何気に一番話を聞いてくれて一番協力的で」
ほむら「どの時間軸でもあなたは安定していたから」
ほむら「引っくるめて…」
杏子「あぁ、ループの話か…」
杏子「そうは言ってもそいつらは私のようでいて私じゃないしな、知ったこっちゃないよ」
杏子「それに私は結構な頻度でさやかにちょっかい出してたんだろ?」
ほむら「ええ、まぁそうね」
ほむら「どうしてあなたはさやかにちょっかい出しちゃうのかしら?」
杏子「ん…」
杏子「そうだな…やっぱ似てるからかな…」チャプ
ほむら「ほむ…性格とか?」チャポ
杏子「まあ、私と同じく人のために願いを使ってうんぬん…そういうほっとけなさもあったことだろうけど…」
杏子「いんや、もっと深くだな…」
ほむら「?」
杏子「私は、昔マミの弟子だった」
杏子「その頃はやっぱり、憧れたよ。正義…。マミはかっこいいからな、私もこの町を守るんだ!とか、人を助けるんだ!なんて息巻いててさ…」
杏子「喧嘩別れ…って言うか、私が荒れてマミを突き放したんだけどな…」
杏子「多くの時間軸で、私はマミが死ぬと見滝原に現れる…そうだよな?」
ほむら「そうね」
杏子「どの時間軸の私も、絶対マミの死はショックで、それと同時にマミの守った町を自分が引き継がなきゃって…そう思うんだろうな」
杏子「するとどうだ?新米のぺーぺーが、マミの正義を、マミの真似事をつたない力で体現してる…」
杏子「許せなかったんだな」
杏子「そんな甘いもんじゃない、マミの意志を継ぐのは私だ、みたいな」
杏子「だけど、分かってる…」
ほむら「…」
杏子「私が一度逃げ出した勇気に、人を助けることに立ち向かうことができるさやかが」
杏子「羨ましかったの……かも…な」プクプク
ほむら「……マミ、さんはすごいわね…」
ほむら「杏子やさやか、弟子達に対する影響力が圧倒的ね」
杏子「ん、まあね」
ほむら「私の射撃の腕も、マミさんに鍛えてもらったものだしね」
杏子「え、お前が?」
ほむら「あら、言ってなかったかしら?私はマミさんの三番目の弟子よ、ちなみに二番弟子がまどか」
杏子「まどか?あー、最初の世界?」
ほむら「そういうこと」
杏子「みんなの師匠かよ、マミは」
ほむら「そうね、まどかがマミさんに憧れてしまって、それはもうどの時間軸も大変だったよ?」
杏子「私やさやかは正義感の影響が強いな」
ほむら「私は長いループで大分すれてしまったけどね」
ほむら「さやかなんて分かりやすいわ」
杏子「あぁ、わかるわかる」
ほむら「あの剣の出し方」
杏子「あれ完全にマミの足元にマスケット銃出すのの真似だもんな」
ほむら「あなたのロッソファンタズマもね」
杏子「あれはマミが名付けたんだよ!!」
ほむら「ふふ、背中流すわ?」チャプッ
杏子「…おう」
ーーーー
チャポン
マミ「キュウべえ、頭洗ってるから、溺れないようにね?」
QB「うん」チャポチャポ
マミ「暁美さんのおうちでいい子にしてた?」シャカシャカ
QB「うん、してたよ」
マミ「うふふ」ワシャワシャワシャ
マミ「さ、キュウべえもシャンプーするわよ~」
QB「やれやれぇ…」ピョコピョコ
ほむら「私がマミさんとベッドで寝るわ」
ほむら「布団しいたから大人しくそこで寝なさい、佐倉杏子」
杏子「マミと寝るのは私だ!何気にムカつく頃に戻ってるんじゃねえぞ!!」
QB「っ!僕だよ…!! 」アワアワアワ ワシャワシャワシャ
マミ「?どっかかゆいの?キュウべえ?」ワシャワシャワシャ
ーーーー
マミ「じゃんけん!じゃんけん!」
杏子「いいよ、そうしようか…?相対性理論的にマミとベッドで寝るのは私だってこと、思い知らせてやるよ」
ほむら「何が相対性理論よ」
QB「小卒は黙ってなよ!」
杏子「言ったなキュウべえ、お前は私を怒らせた…小卒のグーを見せてやるよ」バキバキ ガシッ
マミ「暴力は駄目よ!」
ほむら「はぁ…マミ、この馬鹿一人と一匹は放っておいて寝ましょう」グイグイ
マミ「ちょ、暁美さん随分積極的になって…」ヒッパラナイデ
杏子「抜け駆けかよ!」
QB「きゅぷぁぁあぁあああぁ!離せぇえ!」ジタバタジタバタ
ほむら「あなた達の下らない争いに付き合ってられないの、マミはもう眠いのよ」
マミ「えっ」
杏子「いいからじゃんけんだ!じゃんけん!正々堂々じゃんけんで決めるぞ!」
ほむら「見せてやればいいじゃない、小卒のグー…私はマミと寝るから」
杏子「おっ、ほほほぉ…見せてやるよ小卒のグーをてめぇによぉ!!」
ほむら「望むところよ!私のチョキで両目を奪ってあげるわ!」
QB「僕の」
杏子「グー!!」バキッ ほむら「チョキ!!」ズブッ QB「ぐぷぃいああ!!!」ゴロゴロゴロゴロ
杏子「ライバルが減ったな」
ほむら「そうね、じゃあ始めましょうか」
杏ほむ「じゃん拳!!!」
マミ「もう知らない!!私は一人で寝るわ!!!」
スタスタスタスタ
杏子「えっ…」
ほむら「あっ…」
QB「」
杏子「」
ほむら「」
杏子「…」
ほむら「…うぇぇ…マミさん…」グシッ
QB「」
杏子「マミ…怒っちゃったな…」
ほむら「…グシッ…グスッ」
杏子「…」
ほむら「…」スンスン
杏子「謝りに…行くか…」
ほむら「っ」
ほむら「マミさん怒ってるよ…?」
杏子「あぁ…怖い…けど」
杏子「でも、ごめんなさいしなきゃ駄目だろ…」
ほむら「……ヒック…」
ほむら「………うぅ…グスッ…」
杏子「いつまでも泣いてんのかよ?いいのか、それで?」
ほむら「…グスッ…」フルフル
ほむら「杏子はっ…スンスン…怖くないの?」エグッ
杏子「私は、…まぁ、怖いけど、前にも何回か怒られたことあるしな…」
杏子「大丈夫、マミは優しい…謝れば許してくれるさ」
ほむら「……わかった…」スンスン
杏子「ん」
QB「」
マミ「…」
杏子「…マミ、マミ」
ほむら「…」
杏子「マミ……えっと、喧嘩して悪かったよ…」
ほむら「ごめんなさい…」
マミ「……」
杏子「…」
ほむら「…」グスッ
マミ「…」チラッ
杏子「あっ」
ほむら「マミさん…」
マミ「はぁ…」ムクリ
マミ「あのね?」
マミ「私と一緒に寝たいって、私のこと取り合ってくれるの、すごく嬉しいな」
マミ「私も佐倉さんも暁美さんも大好きだから、慕ってくれて、すごく…」
杏ほむ「…」
マミ「でも、そのせいで喧嘩して、傷つけ合うのは感心しないな…?」
杏ほむ「ごめんなさい」
マミ「……」ニコッ
マミ「佐倉さんも暁美さんも、3人で寝ましょ?」
杏ほむ「!」
ほむら「っ、でも…」
マミ「大丈夫、私の隣は二つあるわ?」ニコニコ
杏ほむ「!」
杏子「その手があったか…」
ほむら「でも…狭すぎない?」
マミ「あら、私はぎゅーぎゅーでも気にしないけど、どうかしら?」
ほむら「全然!全然気にしません!」
マミ「ふふ、じゃあ3人でベッドで寝ましょう」
マミ「ほら、おいで?」ペチペチ
杏子「マミぃ…!」
ほむら「うん!」
モゾモゾ
ほむら「えへへ、あったかい…」
杏子「あちぃな」
マミ「暁美さんが落ちちゃうから、もう少し詰めて?」
杏子「おう!」
ほむら「マミさんマミさん…」スンスン
マミ「あらあら…」
杏子「ほんと別人だな、ほむら…」
ほむら「…今だけ…他言はなしよ…?」キッ
杏子「分かってるよ」
マミ「ふふふふ」ニコニコ
ほむら「マミさん、おっぱい…おっぱいぃ…」モミモミクンカクンカ
マミ「きゃっ、こら!///」ビンタ ベチンッ!
ほむら「ほむげぶっ!?」ゴロゴロ ドスンッ
ほむら「」ピクピクピク
マミ「あっ大丈夫!?ご、ごめんなさい!いきなりでビックリして…」
ほむら「ほむぅ…」ションボリ モゾモゾ
杏子「…zzz…すぅ…すぅ…」zzz
マミ「佐倉さんは寝付きがいいのね…ほら、暁美さんも寝坊しちゃうわよ?子守唄歌ってあげるから、おねんね」マミッ
ほむら「子守…?」ハ?
マミ「サールティ~ロィヤーリー~♪」
ほむら(あぁこれ)
ーーーー
杏子「じゃな、ほむら!」
マミ「お邪魔しました~ 」
QB「キュッぷいっ」プリプリ
マミ「ほら、キュウべえも怒らないの」
バタンッ
ほむら「ふぅ…」
ほむら「騒がしい数日間だったわ」
ほむら「…」
しん…
ほむら「テ、テレビ見よう」ピッ
TV「ワーワーギャハハハ」
ほむら「あははは…」
TV「ワーワーギャハハハ」
ほむら「あは…」
TV「ワーワーギャハハハ」
ほむら「…」
ほむら「…」ピッ
ほむら「あんまし面白くないわね…」
ほむら「はー、暇ね」
ほむら「アイスアイスー」ガチャ
ほむら「…ない」ホムン
ほむら「あぁ、オレンジジュースがあったわね」イソイソ
ほむら「とっとっと」コポコポコポ
ほむら「んく、んく、んく、!」ゴクゴク
ほむら「っぷはぁぁ!」
ほむら「ん、おいしい…」ペロリ
ほむら「…うん」
ほむら「あー楽しい!楽しいなー独り暮らしって好き放題だし!」
ほむら「ん!寝よ!」
ーーーー
さやか「公園でブランコして遊ぼっか」
まどか「うん、いいよ、さやかちゃん」
さやか「へへ、やったー」
まどか「あ、ほむらちゃんも呼ぼうよ!」
さやか「おっ、いいね!さっそく電話♪」
ーーーー
ほむら「…zzz…ほむぅ…すぅ…すぅ…」zzz
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「ん…」
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「、なんなのよ…」
ピッ
ほむら「…んん…もしもし?」ネムネム
まどか『もしもしほむらちゃん?まどかだよ』
ほむら「あらまどか、こんにちは?どうしたの?」
まどか『うん!今ね、さやかちゃんと公園にブランコしに行くんだけど、ほむらちゃんも来ない?』
ほむら(中2にもなってブランコって………さやバか、まどかわいいわね!)
ほむら「ええいいわ、私も行く」
まどか『ほんと!?じゃあ学校の近くのいつもな公園で!』
ほむら「わかったわ」
まどか『じゃーねー』
プツッ
ーーーー
ほむら「ええと、いつもの公園、帰りによく寄り道するこの公園よね…?…いないけど」
ほむら「ふぅ……来るまでベンチに座ってようかな…」ホムストン
ミーンミーン
ほむら「…」ダラダラ
ほむら「あっちのベンチは日陰ね…あっちに座ろう…」トボトボ
ほむら「よぃしょ」ストン「……いくらか涼しいわね」
ミーンミーン
ほむら「まどか…さやか…遅い…」
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「ん?」ピッ「もしもしまどか?」
まどか『ほむらちゃん?いまどこ?』
ほむら「もう公園にいるわよ?」
まどか『え?どこ?』
ほむら「えっと、中央公園よね?」
まどか『中央公園?違うよぉ!円環の広場だよ!』
ほむら「え?円環の広場なんて行ったことないわ?いつもの場所って、え?」
まどか『もぉ、とにかく円環の広場だからね!はやく来てね!』ブツ
ほむら「……」
ミーンミーン
ほむら「雲はいいなぁ…」
ーーーーいつもの公園:円環の広場ーーーー
まどか「あ、ほむらちゃんこっちこっち」ブラーンブラーン
さやか「ほむら、遅いぞー」ブラーンブラーン
ほむら「ごめんなさい、勘違いしてしまって」
さやか「いいってことよ、ほらそっち空いてるからこぎなよ」ブラーンブラーン
ほむら「ええそうね、ブランコね」ヨイショ
ほむら(ほんとにブランコするのね…)
ほむら「あ、」
ほむら(病弱だったからあんまり公園で遊ぶってことなかったから…ブランコ一人じゃこげないわ…)
ほむら「ほむぅ…」
まどか「ほむらちゃん?」ブラーンブラーン
さやか「ほむら?」ブラーンブラーン
ほむら「ごめんなさい、背中押して頂戴」ホム
まどか「いいよー!私が押してあげる!」ピョンッ スタ
ほむら「ありがとう、まどか」
まどか「よくたっくんのこと、押してあげてるから得意なんだ!」
ほむら「ええ、よろしく頼むわ」
まどか「いくよー?よいしょー!!」
ほむら「ほむ…」グーン
まどか「まだまだー!よいしょー!!」
ほむら「お、おぉ…」グーン
まどか「よいしょー!!」
ほむら「け、結構…」グーーン
まどか「よいしょー!!」
まどか「よいしょー!!」
まどか「よいしょー!!」
ほむら「ちょ」
まどか「よいしょー!!」
まどか「よいしょー!!」
ほむら「た、高い!他界!もういい!もういいわ!」グーーーン グーーーン
さやか「わ!ほむらすごい!よーし!さやかちゃんも、負けてらんないわ!」グーーン グーーン
ほむら「降りたい!降りたい!」グーーーン グーーーン
まどか「うぇひひひひ!!よいしょー!!」
ほむら「ほむぅぅぅぅぅ!!!」グーーーン グーーーン
まどか「うぇひひひ!!一周出来そうだね!」ヨイショー
さやか「私も押すの手伝うよ、もう後ろからは押せないでしょ?振り幅的に」
まどか「うん!左右で構えて同じベクトルに引き飛ばそうよ!」ヨイショー
さやか「おっけー、よいしょー!!」
まどか「よいしょー!!」
ほむら「もういいわ!ほんとにやめて!」グーーーーーン グググーーーーン
まどさや「よいしょー!!」
ほむら「空が近い!!怖い!!」グググーーーーン グググーーーーン
まどか「ハァッ…ハァッ…もうちょっとだね!」
さやか「あと一息!頑張ろう!」ヨイショー
まどか「うん!」
まどさや「よいしょー!!」
ほむら「ひっ」ガクガクブルブル グググググーーーーーン
ほむら「もう…無理…」グググググーーーーーン
スポーンッ
さやか「!?」
まどか「ほむらちゃぁぁぁぁぁぁん!?」
ヒュゥゥゥゥーーー
砂場「ズボッ」
ほむら「」
ーーーー
ほむら「えらい目に合った…」
さやか「ほむら、ごめんね…」
まどか「悪ふざけが過ぎたよ…ごめんなさい」
ほむら「いいえ、いいのよ」
ほむら「私が押してって言ったんだし…」
さやか「ほむらぁ…」
まどか「やっぱりほむらちゃんは最高のお友だちだね…!」
さやか「今日はね、ほむら、ブランコとは別に公園に来た目的があるんだ」
ほむら「目的…?初耳だわ」
さやか「ほむらはキャンプファイヤーって知ってる?」
ほむら「ええ、聞いたことがあるわ」
さやか「私たちもキャンプでやる予定なんだよね」
ほむら「そうだったのね」
さやか「じゃあ…マイムマイムは知ってる?」
ほむら「マイム……マイム…?」
さやか「そ、マイムマイム」
ほむら「マイムマイム…」
さやか「キャンプファイヤーには欠かせない歌だよ」
さやか「これを知らなかったらとてもじゃないけどキャンプファイヤーには参加させられないね…」
ほむら「えっ…あっ…」
ほむら「もしかして、サールティ~ロィヤーリー~♪みたいな歌かしら?」
さやか「はぁ?なにそれ聞いたことねえわ」
ほむら「歌って後悔した」
さやか「とにかく、多分ほむら、知らないかな、と思ったから今日さやかちゃんが教えてあげようと思いまして!」
ほむら「!それは助かるわ!私もキャンプファイヤーに参加したいし」
さやか「おうともよ!」
まどか「あ、ワクワクさんの時間だ…さやかちゃん、ほむらちゃん、私帰るね!またね!」
ほむら「まどか…」
さやか「しゃあないしゃあない」
ほむら「そうね…じゃあ、教えてくれるかしら」
ほむら「その、マイムマイムとか言うものを」
さやか「まっかせなさーい!」
ーーーー
さやか「っと、基本のステップはここまでだね」
ほむら「こう、こう、こうね」トントントンッ
ほむら「なんだ、簡単じゃない」
さやか「おっけー、じゃあ音楽かけて通してみよう」
ほむら「分かったわ」
さやか「じゃあミュージック、スタート!」
デッデッデケデンデッデッデケデンデッデッデケデンデッデッデン
ほむら「ん」ホムホムホ
さやか「んしょっと」
デッデッデケデンデッデッデケデンデッデッデンッデデンデケデン!
さやか「マーイムマーイムマーイムマーイム!!!!!」
ほむら「!?」ビクッッ
さやか「マイムでべそ!!!!」
ほむら「??????」
さやか「マーイムマーイムマーイムマーイム!!!!!」
さやか「マイムでべそ!!!!」
ほむら「…えっと…」
さやか「ストップ」
さやか「…」
ほむら「さやか?あの、いきなり叫んだのは」
さやか「ほむらはさぁ、マイムマイム、真面目にやる気ある?」
ほむら「は?」
さやか「マイムマイムは、叫ぶパートがあるんだよ?」
ほむら「知らなかったわ」
さやか「そ、次から気を付けてね」
ほむら「え、えぇ、」
ーーーー
ほむら「ただいまー」ガチャ
ほむら「…」
ほむら「まぁ、おかえりは返ってこない、当たり前」ホムホム
ほむら「着々とキャンプの準備と期待は出来上がってきてるわ」
ほむら「不運続きで延期しまくりだけれど…」
ほむら「ふぅ…なんか今日は疲れたな…」
ほむら「集合場所とか、ブランコとか、理不尽だったし…」ホムホム
ほむら「明日はのんびりしようかしら…」グデン
ほむら「…ほむぅ…」ノンビリ
ほむら「あ、シャワー浴びよ」
ホムホムヌギヌギ
hommmmmmm hommmmmmm
シャワーを浴びながら鼻歌混じり、この電話が、私を大きく悩ませることになるなんて知らなかった
ーーーー翌日
まどか「今日はボーリングに行きたいなって」
さやか「いいけど、みんなは誘わないの?」
まどか「マミさんと杏子ちゃんはお菓子作りするらしくて」
まどか「ほむらちゃんには断られちゃった…」
さやか「ほむらがまどかの誘いを?何か用事あったのかな?」
まどか「わかんない、ごめんなさい、気分じゃないわって」
さやか「へえ、珍しいこともあるもんだね」
まどか「うん、だから二人で遊ぼうよ」
さやか「おっけー、じゃあさっそく行きますかー」
まどか「うん」
さやか「夏休みはいいねぇ」テクテク
まどか「さやかちゃん宿題終わった?」テクテク
さやか「作文は書いたよーんだ」
まどか「ワークは?結構出てるよ?」
さやか「だーいじょうぶ、二三日前になったらほむらに写させてもらうから」
まどか「さやかちゃん、自分でやらなきゃ駄目だよ…」
さやか「ひとみ…は、今日も恭介とデートだっけか」テクテク
まどか「お熱いよね」テクテク
さやか「ま、気にしてないけどね!ひとみは親友だし」
まどか「そうだね、いい心がけだと思うな」テクテク
ーーーー
さやか「中学生一人と、小学生一人で」
まどか「!?」
まどか(なるほど)
まどか「お姉ちゃん、私5ゲームがいいなって思ってしまうのでした」
さやか「5?おっけー、5ゲームで」
まどか(うぇひひ)
さやか「よっしゃ、靴とりに行こう」
まどか「うん、お姉ちゃん♪」
さやか「もういいよ、それw」
まどか「安いのは嬉しいなって…でも、やっぱり小学生で疑われもしないんだね」
さやか「まぁ、まどかちっちゃいしね」
まどか「毎年伸びつつあるんだけどなぁ…」
さやか「あとツインテールも幼いし」
まどか「むむぅ…」
ーーーー
まどか「どりゃ!」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
まどか「うぇひひひひ!!スペアだよ!さやかちゃん!」
さやか「おっ、やるじゃんまどかぁ?」
さやか「私も負けてられないわ…」
まどか「なーんか、ほむらちゃん元気なかった気がするけど、気になるなぁ」
さやか「ほむら?んーまあ、大丈夫なんじゃない?」ゴロンッ
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
まどか「んー、そうかな」
まどか「そうだよね」
さやか「そうだよー」
まどか「やっぱりさやかちゃん、ボーリング上手だよね」
さやか「えへへ、そうかな?杏子には、ちょっと届かないけどね」
まどか「なんか杏子ちゃんは遊び慣れてる感じがっ…あるよね」ゴロンッ
ゴロゴロゴロゴロ ガコンッ
まどか「あぁあ!」
さやか「ガター」
まどか「今日はじめてのガターだよ…」
さやか「どんまいどんまい、…こういうときに限ってさ…」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
まどか「…スペア……」
さやか「どうせ全部倒れるなら一発目で成功させたいよね」
まどか「あぅ…」
まどか「私ね、」
さやか「なにさ?」
まどか「私…だけ、魔法少女じゃなくて、戦うことは出来ない…しない…」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
まどか「ほむらちゃんには優しさを圧し殺す戦いをしてほしいって言われたけど…」
まどか「やっぱり、ずるいのかな?」
さやか「何で?」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
さやか「だからさ、ほむらはまどかを魔法少女にしないために頑張ったんだよ」
さやか「何度も何度も、まどかが魔女になるところ、死ぬところを乗り越えて」
さやか「この、あんたが魔法少女になってなくて、私たち四人でワルプルギスの夜を乗り越えることが出来た時間軸に到達した…」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
さやか「そもそも覚悟も必要もなく魔法少女になるな、は杏子も忠告してるし、」
さやか「マミさんもよく考えてって言ってる」
さやか「私にはまどかが魔法少女になる理由…」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
さやか「見当たらないな?」
まどか「…」
ゴロゴロゴロゴロ カコーンッ!
まどか「うん、そうだよね…わかってる」
まどか「でもね、やっぱり悩むこと、あるよ」
まどか「正しいとか、正しくないとか、そういうのじゃなくて」
まどか「やっぱり私には何も出来ないから」
まどか「いてくれるだけで、いいとか、やっぱり、」
まどか「なんていうか、…辛いよ…」
さやか「わかるよ、私もまどかの立場ならもどかしい」
さやか「戦っちゃいけないって分かってても、力になりたいって、なれないのを知ってても」
さやか「それが正解で、間違いがなくても、やっぱり何も出来ないのは辛いよね…」
まどか「…」
ワシャ ナデナデ
まどか「?」
さやか「でもね、自分で思ってること…力になれない…は嘘っ」
さやか「まどかはやっぱり、いるだけで私も、ほむらも、マミさんも杏子も、元気付けられてるよ」ニコッ
ーーーー
ほむら「…」
ほむら「…」
ほむら「……」
ほむら「……」
ーーーー
ほむら「ふぅ、ポカポカ」
ほむら「あら?」
ほむら「着信あったのね…シャワー浴びてて気づかなかったわ…」
hommmmmmm hommmmmmm
ほむら「おっと、タイミングいいわね」
ほむら「…あら?」
ーーーー
ほむら「…」
ほむら「…」
ほむら「まどか…」
ほむら「さやか…杏子、マミ………」
ほむら「…」
ほむら「…私は…」
ーーーー翌日
ピンポーン
まどか「おはよう、ほむらちゃん」
ほむら「おはよう、まどか。もう準備万端よ、行きましょう」
まどか「うん!」
ーーーー
まどか「いよいよ明日だねぇ!」
ほむら「また何かしら問題が起きなければいいけれど…」
まどか「うぇひひ、大丈夫だよ、仏の顔も三度までって言うしね」
ほむら「ちょっと違うんじゃない?」
まどか「結構違うかも?」
ウェヒヒアハハウェヒヒアハハ
ほむら「ええと、お肉と野菜よね」
まどか「玉ねぎ、ピーマン、キャベツと、あとは…」
ほむら「そんな感じでいいんじゃない?」
まどか「そうだね、じゃあさっそくカートに乗せていこう!」
ほむら「ええ!」
まどか「お肉はどれくらい買っていけばいいかな」
ほむら「お金は皆から貰ってるし、多めでいいんじゃないかしら?」
まどか「そうだね、杏子ちゃんとかいっぱい食べそうだし」
ほむら「カルビとホルモンと…」
まどか「私、カブトムシ捕りたいから虫かごのコーナーにも行きたいなって」
ほむら「いいわよ、まどかはカブトムシが好きなの?」
まどか「そうでもないけどタッくんに見せてあげたいなって」
ほむら「そう、まどかはいいお姉ちゃんね」
まどか「ウェヒヒ、それほどでもないよ」
ーーーー
まどか「アイスおいしいね、ほむらちゃん」ペロペロ
ほむら「ふふ、そうね」ペロペロ
まどか「一通り買い物は終わっちゃったね」
ほむら「思ったよりはやく済んだわね」
まどか「そうだね、どっか遊びに行こっか」ペロペロ
ほむら「ええ、でも…お肉、悪くなっちゃうから」
まどか「じゃあ一回私の家に寄って荷物置こうよ」ペロペロ
ほむら「分かっとわ」ペロペロ
まどか「ん…ほむらちゃんのそれ、なに味?」
ほむら「チョコミント」
まどか「一口頂戴」
ほむら「いいわよ、まどかのイチゴミルクも一口頂こうかしら」
まどか「いいよー」
ほむら「ふふ」
まどか「えへへ」
ーーーー
まどか「さ、荷物も置いてきたしお昼御飯にしようよ」
ほむら「そうね、何食べる?
まどか「んーとね」
まどか「マックでいっか!」
ほむら「分かったわ、JUSCOに行きましょう」
まどか「うぇひひ」♪
ほむら「随分ご機嫌?…ね?」
まどか「だって明日はキャンプでしょ?」
まどか「これからほむらちゃんと遊ぶし、楽しいことがたくさんでとっても嬉しいなって!」
ほむら「なるほど」
まどか「ほむらちゃんは?」
ほむら「私も楽しみよ」
まどか「♪」ニコッ
ーーーー
まどか「ーーーーそれでね、さやかちゃん最後の一投で滑って転んで、ボールがのろのろって転がっていっちゃったの」
まどか「それなのにストライクになっちゃってね?さやかちゃんは実力だーって言ってたけど私、そんなのは違うって何度でも言い返したの!」ウェヒヒ
ほむら「ふふふ、さやかはボーリング上手よね」
まどか「ほむらちゃんだって結構できるじゃない?」
ほむら「私は、内緒だけれど魔法でちょっと軌道をいじってるのよ」ホムン
まどか「ずぅるいよほむらちゃん!まさかジュース賭けたときも!?」
ほむら「あはははは」
まどか「うぅぅ…!!」
まどか「あ、ちょっとトイレ行ってくるね」
ほむら「ええ、いってらっしゃい」
ほむら「…ふぅ、ポテトおいしい」ホムホムホム
ほむら「やっと辿り着いた幸せな時間軸…ずっと、ずっと続くのね…」
ほむら「……」
ほむら「あぁ、そうだった…」
ほむら「一人になると…」
ーーーー
ほむら「もしもし?」
ほむら「うん」
ほむら「うん、お医者さんにももう心配ないって言われたよ」
ほむら「走ったりしても何の問題もないよ」
ほむら「うん」
ほむら「え?」
ほむら「…」
ほむら「…」
ほむら「…そう…だね…そうだよね」
ほむら「うん…分かった」
ほむら「10月だね…」
ほむら「はい…じゃあ、またね」
ーーーー
ほむら「色々考えちゃうわね」
ほむら「…」
ほむら「…」
まどか「お待たせ!」
ほむら「まどか…」
まどか「…あれ?ほむらちゃん、どうかした?」
ほむら「いえ…」
まどか「嘘、ほむらちゃん、泣きそうな顔してる…」
まどか「何か、あったの?」
ほむら「…」
ほむら「あのね…私…」
まどか「うん」
ほむら「…………私、」
ほむら「………」
ほむら「ちょっと目にごみが入っちゃっただけなの」
まどか「…ほんと?」
ほむら「ほんとよ、明日のキャンプが楽しみ過ぎてで、最近寝不足だし目がしおしおしてたのもあるわ」
まどか「なぁんだ、心配しちゃったよ~」ウェヒヒ
ほむら「ふふ」
ほむら(やっぱり言えないなぁ…)
まどか(嘘だよ…ほむらちゃんの言ってること全然ほんとだって、思えない…)
まどか(でも、今は言いたくない…でも、でもでも、いつか話してくれるよね?ほむらちゃん…)
ーーーー
ほむら「ただいまー」
QB「おかえり、ほむら」
ほむら「インキュベーター、勝手に入るなと言っておいたはずよ?」
QB「ごめんよ、特に用はないんだけれどね、ある、んだけどね、いや、訳がわからないよね」
ほむら「そ、私これから夕飯だから」
QB「僕はマミんちで食べてきちゃったからもういいよ」
ほむら「誰もあなたの分も用意するなんて言ってないわ」
QB「そうかい」
QB「あの、さ」
ほむら「何」
QB「風邪引いたとき、面倒見てくれて、どうもありがとう」
ほむら「は?それだけ言いに来たわけ?」
QB「そうだよ」
ほむら「別にしたくてしたわけじゃないわ」
ほむら「そ、そのままほっつかれてまどかにうつされたら困るし」
ほむら「仕方なくね」
QB「そうかい」
ほむら「そうよ、それに、お互い様じゃない」
QB「…うん、そうだね」
ほむら「…」コポコポコポ
QB「…」
ほむら「…」フタフタ
QB「…」
ほむら「何よ」
QB「いや、また、カップ麺なんだね」
ほむら「文句あるの?」
QB「ないけれど、その食生活は人間の健康にあまりよくないんじゃないかな、と思ってね」
ほむら「文句言ってるじゃない」
QB「文句じゃないよ」
ほむら「文句よ」
QB「文句じゃないってば」
ほむら「文句じゃない」
QB「違うっつの」
ほむら「…怒ったかしら?」
QB「僕には感情がないからね、怒りたくても怒れないよ」
ほむら「そう」
QB「そうだよ」
ほむら「…」
QB「…」
ほむら「マミのおっぱい、柔らかふっかふかのぽかぽかだったわ」
QB「…」
QB「ほむら」
ほむら「何か?」
QB「よくもうちのマミに手を出してくれたもんだ」
ほむら「何よ」
QB「久し振りにキレちまったよ」
ほむら「キレてるじゃない」
QB「キレてるよ」
QB「ところでほむら、まどかには話さないのかい?」
ほむら「…何のことかしら」
QB「おや、一から十まで言わないと分からないかな?」
ほむら「…電話の件は、言う気はない」
ほむら「もちろん、マミにも杏子にも、さやかにもね」
QB「どうして?」
ほむら「どうしてもこうしてもないわ」
ほむら「言っても、まどかを悲しませるだけだもの」
QB「君がそのつもりなら、僕からも話さないようにしておくよ」
ほむら「そうね、そうして頂戴」
QB「…本当にいいのかい?」
QB「それは、とても寂しいことなんじゃないかな」
ほむら「感情がないあなたに、何がわかるの?」
QB「長年人間を見てきたんだ、自分になくても学べるよ」
ほむら「そう…」
ほむら「でもね、人の心はもっと複雑で、めんどくさいのよ」
QB「まったく非効率だね」
ほむら「そうね、時には邪魔になっちゃうわ」
ほむら「…」
QB「…訳がわからないよ」
QB「君が平気そうには、僕の目には写らないな」
ほむら「…」
QB「抗えないのかい?」
ほむら「バカ言わないで…」
QB「突然、何の前触れもなくいなくなられるのは、どれ程辛いだろうね」
QB「別れを惜しむ間も与えない」
QB「知らなくて幸せ…なのはいなくなるまでだ」
QB「残された人にとって、それはどういうものだろう」
QB「別れの覚悟を与えることと、いなくなって、それで教えること」
QB「どっちが、どう残酷かな」
ほむら「知らない方が余計に悲しませなくて済むわ、だから教えない、それでいいの」
ほむら「感情のないあなたには、わからないでしょうね」
QB「感情のある君の出す答えがそれなのか、って聞いてるんだよ」
ほむら「…!……………まどかを、…みんなを悲しませたくないから…」
QB「僕には君が悲しみたくないようにしか見えないな」
ほむら「…」
ほむら「うるさい…」
ほむら「うるさい…うるさい…うるさい…!」ポロポロ
ほむら「インキュベーターのくせに…ヒック…生意気言ってんじゃないわよ…グスッ」ポロポロ
QB「分かってるよ、一番辛いのは君だ…ひどく、言い過ぎたよ」
ほむら「エグッ…うぅ…うぇぇぇ…」ポロポロ
ほむら「転校なんてしたくないよ…ウグッ…みんなとは離れたくないよ…」グスッ
ほむら「でもっ…仕方ないじゃない…ヒック…グスッ裕福な家庭でもないんだから…」グスッ
ほむら「こっちに住まわせてもらうのもグスッお金がかかるしっヒック」ポロポロ
ほむら「これ以上、お父さんとお母さんに…ヒックグスッウグッ…ズズズッ」
ほむら「負担も、迷惑も、心配も…ズズズッかけられないもの…!」ポロポロ
ほむら「うぇぇぇ…!」ポロポロ
QB「…」
ほむら「…ゲホッ…もう、!…あなたのせいで、ラーメン…ズズズッ伸びちゃったじゃない…!エグッ」
ほむら「なんなのよ、バカエグッ」ポロポロ
QB「…ごめんね」
ほむら「ふぅぅ…うぇぇぇ…グスッ」ズズズッ
ほむら「しょっぱいよぉ……ヒック」
ほむら「目から汗が…ヒック…止まんないよぉ…」
ーーーー
ほむら「すぅ…すぅ…」zzz
QB「泣きつかれて、寝ちゃったか…やれやれ…」
QB「スカートのまま寝るとシワになっちゃうじゃないか…」
ジーッ キュプキュプヌガセヌガセ
QB「ふう、タオルケットをかけておいて…と」
QB「…」
ほむら「すぅ…すぅ…」zzz
QB「こんな泣き腫らした目でキャンプに行ったらみんなびっくりだよ」
QB「ええと、冷やせばいいんだったかな」
QB「冷えぴたを小さくきって目の回りに貼っておこう…」チョキチョキ
QB「ほむら…」チョキチョキ
QB「泣かないでよ…」チョキチョキ
ーーーー
マミ「ふぇぇ…グスッ…ヒック…」
マミ「えぐっゲホッ…うぅぅぇえ…」
QB「…」
マミ「うぅ…キュウべえ…パパとママは…?グスッ」
QB「残念ながら死んでしまったよ」
マミ「うぅ…ヒック…もう、会えないの…?」グスッ
QB「そうだね」
マミ「………………ヒック」
マミ「うぅうぇええええぇぇえぇえええぇえ!!」ポロポロポロポロ
マミ「わたし、これから独りぼっち…ヒックどうすればいいの、寂しいよ…ヒック」
QB「マミ…僕がいるよ?」
マミ「キュウべえ…!あなたは、…いて…エグッくれるの?…」グスッ
QB「もちろんだよ、マミーーーー」
マミ「すぅ…すぅ…」zzz
QB「泣きつかれて寝ちゃったか…やれやれ…目が腫れちゃってるよ…擦るから…」
QB「濡らしたタオルを目に被せておいてあげようかな」トテテテ
マミ「…すぅ…ん…マ…マ……」zzz
QB「………大丈夫ーーーー」
ーーーー
ほむら「すぅ…ん……まどか…ぁ…」zzz
QB「……大丈夫、僕がいるよ」
ほむら「もしもし?」
「ほむら?久し振り、元気にしてた?」
ほむら「うん」
「体の方、いいみたいね」
ほむら「うん、お医者さんにももう心配ないって言われたよ。走ったりしても何の問題もないよ」
「そう、よかった。もう大丈夫なのね。」
ほむら「うん」
「……あのね、ほむら。こっちに帰ってこない?もう、病院もこっちのでいいみたいだし…」
ほむら「え?」
「転校して来て、こっちの学校に通いましょう?」
ほむら「…」
「一緒に暮らした方が不便もないし、この先近くにいてくれた方がお母さん、安心なの…」
ほむら「…」
「落ち着いたらでいいけれど、…突然でごめんね?でも、いつかはこっちに戻るでしょう?」
ほむら「…そう…だね…そうだよね」
「ええ、10月くらいの編入を考えてるから、そのつもりで」
ほむら「うん…分かった……………10月だね…」
「あと少し、そっちでの生活、体調に気を付けてね?ご飯も、インスタント食品ばっかりに頼らないように。心臓がよくなっても、違うく健康を損ねたら意味ないもの」
ほむら「はい…じゃあ、またね」
「ええ、それじゃあお父さんにも言っておくわね」
ーーーー
ほむら「!」ガバッ
ほむら「…っ…ハァッ…ハァッ…」
チュンチュン チュンチュン コケコッコー
ほむら「…ハァッ…ハァ……」
ほむら「ん、ひどい汗…」ホムゥ
ほむら「…なんだか顔に違和感が…?」ペト
ほむら「!ひっ!?あっ、え?あ……ヒエ…ピタ…だと…?」
ほむら「んっ、目元にいっぱい貼ってある…!なんなのよもーっ!」ホムー! ペリペリペリ
プーン…
ほむら「ん?…ホムホムホ…いいにおい…」
QB「おはようほむら」
ほむら「あら、インキュベーター…」
ーーーー
ほむら「エグッ…うぅ…うぇぇぇ…」ポロポロ
ほむら「転校なんてしたくないよ…ウグッ…みんなとは離れたくないよ…」グスッ
ーーーー
ほむら「…!!///」ボボボボッ
ホムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!! ドカーン
ほむら「ぁ…あ…い…ほむっ……///」パクパク
QB「朝御飯、用意しておいたよ。今日はキャンプだよ?遅刻しちゃう」
ほむら「ほむっ!キャンプね!」シャキーン
QB「顔、洗っておいでよ」
ほむら「そうね、昨日あのまま寝てしまったからシャワーも浴びたいかも…」
QB「シャワーは後だ、朝御飯、冷めちゃうからね」
ほむら「…あの」
QB「まったく荷物も用意しないで寝ちゃうんだから、急いでよね」
ほむら「ねえ、あの…」
QB「お菓子は昨日、あのあと八頭身スーツを着て買ってきておいたけれど…」
ほむら「ねえ、昨日あのまま寝たのだけれど、…」
QB「…うん、で?言いたいことあるならちゃっちゃか言えよ」
ほむら「なんで私スカート脱いでるの?」
QB「え、あっ…寝ぼけて、脱いだんじゃない?」
ほむら「綺麗にハンガーにかけておいてあるのだけれど…?」
QB「」
ほむら「インキュベーター!!!!」ホムー!
ガッシ! バキバキバキ!
QB「ぶ、へぶ!待って!落ち着いてよ!」キュプヘェ!!
ほむら「変態!痴漢!この!淫獣!!」
バキバキバキ! ドギャッ ガスガスガスッ!
QB「きゅっぷるぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
QB「パンツとシャツでいたじゃないか!!今さら!」
ほむら「ぬっ…///脱がせるのはアウトよ!!!」ホムー!
QB「分かった、謝るから!」
ほむら「ホムー!」
ーーーー
ほむら「さあ、駅に行くわよ」
QB「そうだね」ピョンッ
ほむら「ちょっと、肩に乗らないで変態」ペシッ
QB「訳がわからないよ…」
ほむら「…」テクテク
QB「無言にならないでよ」テクテク
ほむら「今さらあなたと話すこと無いじゃないの」テクテク
QB「それもそうだね」
QB「あ、朝御飯、どうだった?」テクテク
ほむら「……おいしかったわ…あの、お味噌汁…なかなかね」テクテク
QB「だろう?だし巻き玉子はどうだった?」テクテク
ほむら「ふわふわで…ほどよい味の濃さが、いいご飯のおかずになって…」テクテク
QB「ふふん…」テクテク
ほむら「…どこで覚えたの…?」テクテク
QB「マミ」
ほむら「あぁ、なる」
QB「アナル?」
ゲシッ 「グエッ」 ゴロゴロ ドポン
QB「どぶに落ちた」
ほむら「知らない」テクテク
ほむら「いけない、ちんたら歩いてると遅れてしまうわね…」
ほむら「急ぎましょう」テクテクッ
QB「何時までに集合だった?」トトトッ
ほむら「9時」テクテクッ
QB「まずいね、あと30分か…」
ほむら「早歩きすればなんとかなるわ」テクテクッ
QB「ちょ、ちょっと早すぎない?」トトトッ
ほむら「五分前行動」テクテクッ
QB「やれやれ…」トトトッ
QB「…!あ、ほむら、あれ!」
ほむら「構ってられない」テクテクッ
QB「見てもいないじゃないか!交差点に黒猫だよ!引かれちゃうよ!」
ほむら「…誰か助けるでしょ。」テクテク
QB「わっ!トラック!なのに飛び出して!!」メフサギ
ほむら「っ」ヘンシンッ
ダダダッ
ブッブーーーーーーーーーー!!
キキィィィィィィーーーーーーッッッッ!!!!
ほむら「…」
QB『ほむら!ほむら!?大丈夫かい!?』
ほむら『ええ、無事よ…』
QB『猫は?』
ほむら『猫は…』
黒猫「ナァー…」ペロペロ
ほむら『「ふふ、無事よ!」』ドン!
QB「!良かったよ、君も猫も助かって…」タタタタッ
ほむら「変身して全力で飛び込んでも、ギリギリだったわ…」
ほむら「まったく、悪い猫ちゃんね…」デコピンッ
黒猫「ッナァー…」ションボリ
ほむら「…ふふ、綺麗な毛並みね」ナデナデ
QB「そうだね、名付けて…聖なる夜…ホーリーナイトかな!」
ほむら「バカ言わないで、飼うわけじゃないのに名前なんて」
ほむら「この子は…エイミーにしましょう」
QB「ワケわからない」
ほむら「エイミー?もう、危ないことしちゃ駄目よ、良いわね?」
エイミー「ナァー…ニャー…」
ほむら「ふふ、いい子ね。インキュベーターの五億倍かわいい…」ナデナデ
QB「なんとも思わないね、全然」
ほむら「っとと、急がなきゃ」
ほむら「またね、エイミー」バイバイ
QB「元気でね、ホーリーナイト」
エイミー「ナァー」ニャー
ボトッ
タタタタッ
エイミー「…ニャー?」
ほむら「全力で駆け抜けるわ」ダダダッ
QB「肩に乗っているね」
ほむら「…仕方ないわね」
ほむら「民家の屋根を飛びうつって駅まで最短、直線のコースを突く!」ダダダッピョンッ ピョンッ ダダダッ
QB「!あっ!ほむら!」
ほむら「何」ダダダッ ピョンッ
QB「交差点の横断歩道ででお婆さんが、」
ほむら「知らない、誰か助けるでしょ」ダダダッ
QB「あぁ!真ん中で赤信号に!荷物も重たそうだよ!」
ほむら「みんな待つでしょ!!」ピョンッ
QB「うわああ!!トラック!トラックがぶつかるよ!!」
ほむら「っ」
ダダダダダダダダダッ!!
ブッブーーーーーーーーーー!!
キキィィィィィィーーーーーーッッッッ!!
シュゥゥゥゥゥゥ…
QB「…ほむら!」
ほむら「大丈夫ですか?お婆さん」
「ええ、私は大丈夫ですけれど…」
ほむら「私なら大丈夫です…」ニコッ
QB「トラックを両手で止めるなんて、すごいよほむら!明日の一面を飾るよ!」
ほむら「バカ言わないで…片腕逝ったわよ…」ズキズキ
ほむら「お婆さん、おんぶしますね(片腕でも、なんとか…)」ヨイショ
「まぁ、何から何まで、すみません」
ほむら「インキュベーター、荷物を持ちなさい」
QB「荷物が浮いて移動することになるけど…」
ほむら「中学生の女の子がトラックを素手で止めたあとに、何も怖いことはないわ」
QB「それもそうだね」
ほむら「ほら、あっちまで渡るわよ…」タタタタッ
ほむら「時間がないってのに…どうしてトラブルが相次ぐのよ!」ホムー! ダダダッ
QB「町の平和は、魔法少女が守らなきゃね」
ほむら「魔法少女はお巡りさんじゃないわ!!」ダダダッ ピョンッ
QB「頑張ってほむら、もう少しで駅だよ!」
ほむら「ぬぅぅぅぅうぅう!!」ダダダッ
QB「あっ!」
ほむら「今度は何!」
QB「交差点に魔女結界が…!まずいよ、あんな」
ほむら「どうして交差点なんかに結界張るのよ!!」ホムー!プンスコ!!
QB「交差点なんて人通りの多いところに結界が張られたら、一体どれだけの人が犠牲になるだろう!?」
ほむら「…ええい!」
ほむら「今日と言う今日は、速攻で片付けるわよ!!!」
QB「!(それは…死亡フラグ……!!)」ゴクリ
ほむら「盾で殴り殺すのは、相変わらずしんどいわ…」ゼェハァ
QB「ほむら!おでこから血出てる!」
ほむら「さっきかすったのよ…」
ほむら「急がなきゃ!」ダダダッ
ーーーー
さやか「ほむら、遅いね?」
杏子「集合時間はとっくに過ぎてるぞ?」
マミ「まぁまぁ、こういうときのために電車の時間には余裕をもってるから、大丈夫よ。気長に待ちましょう?」
まどか「ほむらちゃん…何かあったのかな…?」
さやか「何かって何よ」
杏子「寝坊とか?」
さやか「あっはっは、あり得そう!」
杏子「案外おっちょこちょいかもな!」
さや杏「wwwwww」
マミ「キュウべえも一緒のはずだけれど…テレパシーの圏内にまだ入ってないのかしら」
まどか「電話にも出ません…」
さやか「落ち着きなって、心配しなくてもそのうち来る来る!」
杏子「誰だって寝坊するだろ」
マミ「暁美さん…」
ザッ
ほむら「ハァッ…ハァッ…ついた…ゼェハァ…」
まどか「ほ、ほむらちゃん!?」
さやか「今…上から…」
杏子「あぁ、飛び降りてきたよな…」
マミ「ひどい怪我!何があったの!?」
ほむら「い…色々…」
QB「まぁ、なんとか着いたね。ほむら、お疲れ様」ピョンッ
杏子「てめぇ!キュウべえ!ほむらに何しやがった!?」
QB「それは誤解だよ」
さやか「げっ、腕おれてるよ!!」
ほむら「それはトラックを止めたら…」
まどか「おでこから血出てるよ!!きゅ、救急箱!!私、保健係だからら!!」ガクガクブルブル ワタワタ
さやか「まどか、落ち着いて。治療はマミさんがいるから…」
マミ「まずは腕ね…腕を直してる間、おでこの止血してあげてくれる?」
まどか「は、はい!」
杏子「何をどうすれば駅に来るだけで満身創痍に…」
ほむら「いい痛い!痛い痛い!!」
マミ「ちょっと我慢して…!!」パー
まどか「動かないでほむらちゃん!さやかちゃん!ほむらちゃんのこと抑えて!」
さやか「おっけー、ほむら、観念しなよ」ガッシ!
ほむら「いたたたた!!!優しくして!!」
杏子「…なるほど、それでトラックを素手で止めたら片腕折れたと…」
QB「右腕で良かったよ、ソウルジェムにダメージがあったら本当に危なかった」
杏子「大変だったな…ほむら……!!」ウルッ
ーーーー
ほむら「ふぅ…ご迷惑おかけしました」ペコ
マミ「右腕、違和感はない?」
ほむら「ええ、もう痛みもないし力も入るわ、本当にありがとう、マミ」グッパッ
さやか「でも、猫を助けたり、お婆ちゃんを助けたり…」
杏子「正義の味方だな!ほむら!」
まどか「ほむらちゃん!!ホントにホントに心配したんだから!!」ギュッ
ほむら「ほぉっ、ほほっホムー!?まっまままろかぁー!?///」
QB「さあ、電車に乗ろうよ」
さやか「そうだね、切符買わなきゃ」
杏子「切符って無くしちゃうよな~」
さやか「無くさないけど」
ほむら「…」ガサゴソ
マミ「佐倉さんのは私が預かっておいてあげるわね?」
杏子「さんきゅーマミー助かるよ」
ほむら「…!?」ダラダラ…
まどか「…ほむら…ちゃん…?」
ほむら「…………ないっっっ!!」
QB「ん?」
ほむら「ないっ!ないないっ…お財布がない!!!」
杏子「げっ、まじかよ?」
まどか「ど、どっかに落としてきたのかな?」
マミ「よーく鞄の中、探してみた?」
ほむら「鞄の中も、ポケットも、どこにもない!!」ホムー!?
さやか「ほむら…いいよ、今日は私が買ってあげるよ」
ほむら「ポイントカードとか…あるのに…」ショボン
杏子「いや、もうちょっと色々問題あるだろ」
マミ「保険証とか…」
まどか「うぅ、ほむらちゃん…」
QB「はやく電車に乗ろうよ」
まどか「…あ、猫」
ほむら「ん?」
まどか「わぁー、かわいい!綺麗な黒猫さんだ!」
さやか「いや、財布の問題が…」
マミ「どうして駅に猫?」
まどか「あ、なんかくわえてるよ?」
ほむら「あ……エ…」
Qほむ「エイ「ホーリーナイト!!」!」
バキッ 「グエッ」 ゴロゴロ
ほむら「エイミー!エイミーじゃない!」
まどか「エイミー?あ、お財布くわえてる」
杏子「まさか…助けた猫って言うのは…」
ほむら「この子よ!エイミー!お財布…届けてくれたのね!?」
エイミー「ニャー!」
ほむら「ありがとう!!ふふ、可愛いわ!あなた!」
さやか「賢い猫だねえ」
マミ「猫の恩返しね…」ウルッ
杏子「いい話だな…」ウルッ
まどか「うぇひひ、よかったね!ほむらちゃん!」
ほむら「ええ!」
エイミー「ニャー!」ナァー
ーーーー
ガタンッゴトンッ ガタンッゴトンッ
マミ「…」ブスー
QB「…」
マミ「…」ブスー
QB「マミ、ブスッとしないで…」
マミ「ブスじゃないわよ!!」
QB「仕方がないじゃないか…」
キャッキャウフフドーユーコトダオイウェヒヒヒヒ
マミ「対面座席で4:1…」
QB「グッパーしたんだから」
マミ「さ…3:2とかでいいじゃない!!」
QB「マミ…僕がいるじゃないか」キュップイ
マミ「…ありがとう、キュウべえ。嬉しいわ」
マミ「でもね、あなたとトランプすると…端から見ると」
マミ「一人でトランプしてるのよ!?」ティロー!!
QB「マミ…」
QB「わかったよ…マミ…」スッ
マミ「あっ…キュウべえ…」
QB「…」トコトコトコトコ…
マミ「キュ…」
マミ「…」
マミ「…」
マミ(馬鹿だ…私…)
マミ(いつも…悲しいときも…嬉しいときも…寂しいとき…健やかなるとき、病めるときに一緒にいてくれたのはキュウべえじゃない…)
マミ(それなのにキュウべえに辛く当たっちゃって…ついには見放されちゃった………)
マミ(……気分が重い…こんな気持ちで一人七並べをするのは何度目…?)シャッシャッシャッシャッ
マミ「は、はは…随分、上達したなぁ…」
「そんな顔しないで」
マミ「!?」
マミ「キュ…キュウべえ…あなた、その姿…」
QB「そうさ、八頭身スーツだよ」
マミ「そんな…」
マミ「私…キュウべえに八つ当たりしたのに…!ひどいこと言ったのに…どうして」
QB「マミ……………」ギュッ
マミ「っ!?」
QB「マミ、これで君はひとりぼっちじゃないよ。僕が、一緒にトランプしてあげる…」
マミ「…ポロッ…ううん、キュウべえ……私は始めっからひとりぼっちなんかじゃなかったわ…ごめんなさい…」
QB「ありがとう…でしょ?」
まどか「あわわ…」コソッ
杏子「なんだよありゃ…」コソッ
さやか「どうしてこうなった…?」コソッ
ほむら「ポテチ、開けていい?」
さやか「キャンプ場着いたら何が楽しみ?」
まどか「んー、水場で遊ぶのかな」
杏子「やっぱ山、川といったら修行だろ!熊捕りてえな!」
さやか「キャンプ場に熊がいたら大問題だよ!」
さやか「でも修行か…うんうん、ちょっとしてみたいかも…」
杏子「さやかよええもんな」
さやか「なっ!?あっ、私だって月牙天衝を形にさえすれば…」
杏子「霊圧を剣に食わせて斬撃にして飛ばす…だっけ?」
ほむら「まだやってたの?」ポリポリ
まどか「さやかちゃん、それ…漫画だよ……あ、ほむらちゃん私にもポテチ分けて」
さやか「さ、さやかちゃんは卍解もホロウ化も視野に入れてますからね!!」
ほむら「ホロウ化て…」ポリポリ
ほむら(オクタビア化とか、洒落にならないけど)
杏子「そもそも霊圧じゃねえしな」
さやか「そこは魔力の出番ですよ」
まどか「それはパクりだなって」ポリポリ
さやか「わ、技名くらいはちょっと変えますよ」
杏子「へぇ、どんな風に?」
さやか「さっ、…月牙天衝でしょ…?さ、…さや……」ンー
ほむら(あ、やな予感)ポリポリ
さやか「さやか天昇!!とか!」
杏まほ「…」
ほむら(やっぱり)
杏子「逝ってんじゃん…」
さやか「げ、ホントだ…」
まどか「さやかちゃん…」ポリポリ
さやか「あたしってほんとバカ…」
ほむら(ほんとね)ポリポリ
さやか「むきー!!みんな馬鹿にしてるけど、斬撃は飛ぶようになったんだから!!」
杏子「威力がな」
ほむら「でもまぁ、剣の大量具現よりも燃費よく遠距離攻撃…」
さやか「ね、ね?利にかなってるでしょ!?」
杏子「まだまだ熟練度が低すぎて実戦じゃ使い物になってないじゃんか」
ほむら「チャージに時間が掛かりすぎるし、威力もない…」
まどか「んー…わざわざ斬撃を飛ばさないで魔力で構成した刃でビームソード…とか、とってもかっこいいなって…」ポリポリ
さやか「いやぁ、遠距離攻撃のためのアイデアなんですけど…」
まどか「はわわ!そっか…」
ほむら「でもビームソードはいいアイデアね」
杏子「間合いがでかくなるな」
杏子「さやかはスピードならピカいちなんだから、遠距離技より中距離技を会得した方が得かもな」
さやか「それでも私は…月牙を極める……!!」
ほむら「まぁ必殺技はマミの専門分野ね」
さやか「そうだね…かっこよくて強い必殺技…一緒に考えてもらおっと!」
杏子「必殺技ねぇ…必要性が見当たらないね」
ほむら「…ロッソファンタズマ……」ボソッ
杏子「!?」ドキンコッ
まどか「もうちょっとで着くね~」
ほむら「…じゃがりこ開けていい?」
まどか「だぁーめ!お菓子食べ過ぎだよ!ほむらちゃん!」マドーッ!
ほむら「ほ…ほむぅ……」
マミ「うふふ、ジョーカー、ジョーカー、2、ファイブスキップ、階段、八切り、クラブの6でティロフィナーレ!!」マミーッ!
QB「」
アハハウフフドーユーコトダオイ!!ウェヒヒフフフキュププ
ガタンッゴトンッ ガタンッゴトンッ ガタンッゴトンッ
ーーーー
まどか「ふぅー」
ほむら「着いた…」
マミ「ここがキャンプ場ね」
杏子「さやかー!川だ!川!」タタタタッ
さやか「滝は!?滝ある!?」タタタタッ
まどか「もぉー、テント張らなきゃいけないのに…ハシャイジャッティ」ウェヒヒヒヒ
ほむら「あれ、インキュベーターは?」
マミ「あら?」
駅員「無賃乗車は犯罪ですよ」
QB「誤解だよ」
駅員「問答無用です 」
QB「やれやれ…」
まどか「夏休みなのに人いないですね」
マミ「無料のキャンプ場だし、結構山奥だからかしら」
ほむら「穴場ね」
まどか「あぁ、さやかちゃんも杏子ちゃんも服着たままで水かけあって…」
ほむら「水着にならなきゃ風邪引くわよー」
マミ「ふふ、私は昼食の用意をしてましょうか」
まどか「あ、カレーですよね?私も手伝います!」
マミ「カレーライスは簡単だから、…ええと、暁美さんと一緒にテント、張れるかしら?」
まどか「分かりました!」
ほむら「テントの張り方は完璧に頭に入れているわ」
マミ「ええ、よろしくね」
まどか「んしょ、んしょ」
ほむら「ええと、そことここの骨をくっつけて」
まどか「ここを地面に打ち込むんだね?」
ほむら「ええ」
まどか「んしょ、んしょ」カンッ カンッ カンッ
ほむら「そしたら、このカバーをかぶせて止めていけば、これで1つ完成ね」
まどか「五人分だから2つ張らなきゃね」カンッ カンッ
ほむら「そうね、暗くなる前に張っちゃわないと」
まどか「まだまだ余裕だね」
ほむら「カバーかぶせるから、そっちを持って?」
まどか「いいよー」
ほむら「よいしょ、よいしょ」
まどか「できたー!」
ほむら「さあ、もう一個いきましょう」
まどか「ちょっと休憩しない?」
ほむら「そうしましょうか」ホム
まどか「夏休みももうすぐおしまいだねー」
ほむら「…そうね」
まどか「夏休みのうちにキャンプに来れてよかったよね」
ほむら「…」
まどか「天気とか、キュウべえがお熱だしちゃったりとかで色々予定変更になっちゃって」
ほむら「…」
まどか「危なかったよね~」
ほむら「…」
まどか「あれ、ほむらちゃん、聞いてる?」
ほむら「…」
まどか「…?おーい、ほむらちゃん?」
ほむら「…」
まどか「ほーむーらーちゃんー?」フリフリフリ
ほむら「…はっ、ごめんなさい、ボーッとしてたわ!」
まどか「うぇひひ、私も朝はりきって早起きし過ぎてちょっと眠たいんだ」
ほむら「そうね、ぽかぽかで、木陰が気持ちよくて…」
まどか「ふぁあ、…ダメだよ、テント張らなきゃ…」
ほむら「危なかったわ」
まどか「再開しよっか」
ほむら「ええ、もう一踏ん張りね」
QB「やあ、ただいま。ひどい目に遭ったよ」
まどか「キュウべえ!駅員さんから
逃げてきたの?」
QB「なかなか苦労したよ」
ほむら「そう、なら、あなたもテント張るの手伝ってくれるかしら」
QB「ほぼ猫みたいな僕が、テントなんて張れるわけないじゃないか」バカニシテンノカ
ほむら「八頭身スーツがあるじゃない。さっさと着なさい」
QB「その手があったね、うん。僕も手伝うよ」
まどか「うぇひひ、協力すればすぐだね♪」
まどか「んしょ、んしょ、こっちはこれで合ってる?」
ほむら「ええ、大丈夫よ」テキパキ
まどか「さっきのとちょっと違うから、大変だね」
QB「ほむら、それ重いだろう?僕がやるよ」
ほむら「そう?ありがとう、ならお願いしようかしら」
QB「任せてよ」テキパキ
まどか「うぇひひ、キュウべえお父さんみたいだね」カンッ カンッ カンッ
ほむら(転校のこと…まどかには話しておくべきかしら…?)
ほむら(けど、キャンプのうちに話すのはやめた方がいい?)
ほむら(…)
ほむら「…ねえ、まどか」
まどか「なぁに?ほむらちゃん」カンッ カンッ
ほむら「私ね……」
ほむら「……………」
まどか「…?」カンッ カンッ
ほむら「み、未来から…来たんだよ……」
まどか「え…うん、そうだね」カンッ カンッ
QB「ほむら、これで骨組みは完成だね?」
ほむら「…へ?あ、あぁ、そうね。いい出来よ」
QB「出来?う、うん、ありがとう」
ほむら(言えないわ全然言えない)
まどか「ほむらちゃん…?」
ほむら「あっ、あぁあ、いえっ、忘れて頂戴!今のは!」
まどか「う、うん。わかった」カンッ カンッ
ほむら「…」ヨイショ ヨイショ
まどか「…」カンッ カンッ
QB「サールティ~♪」テキパキ
まどか(………ほむらちゃん…)
ーーーー
杏子「さやか!そっち行ったぞ!」
さやか「おっけー、どりゃぁ!!」ザスッ
魚「ピチピチピチッ!!」
さやか「いえい!」
杏子「なかなか慣れてきたなぁ」
さやか「うん、これで五匹」
杏子「食べれないほどとっても食い物粗末にしちまうだけだからな」
さやか「そうだね、魚とりはもういっか!」
杏子「おう、そしたら槍消すぞ~」
さやか「次は何しよっかー」
杏子「そうだなー…」
さやか「さすがに2人だとすること限られるね」
杏子「そう言えば手伝いなんもしてないな」
さやか「あ、でもテントは張れたみたいだよ」
杏子「ほんとだ」
杏子「じゃあ私らも休憩しますか」
さやか「遊んでしかないけどね」
杏子「お菓子食うか」
さやか「マミさんカレー作ってるよ?」
杏子「別腹」
さやか「そういう具合で」
ーーーー
まどか「これで、おしまい!」カンッ
ほむら「完成ね!」
QB「お疲れ様、2人とも」
まどか「キュウべえも手伝ってくれてありがとう!」
QB「なんのなんの」
ほむら「マミがカレーの用意、まだしてるみたいだけれど」
まどか「ご飯炊くのとか、大変じゃないかな」
QB「ああ、気にしないで?マミの手伝いには僕が回るから」
QB「2人はご飯まで遊んできなよ」
まどか「そお?」
ほむら「じゃあ、お言葉に甘えて」
まどか「うげぇひひ、ありがと!キュウべえ!」
QB「任せてよ!」
ほむら「ほんとに父親みたいね…」
さやか「むぉ、まどか」
まどか「うぇひひ、これからほむらちゃんと水遊びするんだけど、さやかちゃんと杏子ちゃんは?」
杏子「今休憩にしようと思ってたけど」
ほむら「あら残念」
さやか「せっかくだし4人で遊びますか!」
まどか「うん!じゃあ着替えてくるね!ほむらちゃん、テントで着替えよ!」
杏子「ん?下に着てないのか?」
まどか「着てないよ~」
ほむら「そうね、私はこっちのテントで」
まどか「じゃあ私もこっちのテントで」
ほむら「!?まろか!?」
まどか「うぇひひ、さっさと着替えてちゃっちゃか泳ごうよ!」
ほむら「そ、そそうね///」
まどか「ほむらちゃんは泳げるの?」ヌギヌギ
ほむら「私は泳げないわ」モジモジ
まどか「そうなの?」ヌギヌギスッポンポーン
ほむら「ええ、だから浮き輪を持参してきたわ」モジモジ
まどか「私も浮き輪持ってきたよ!泳げないもん」
ほむら(病弱から、ループのコンボだったから、泳ぐ練習をする時間はなかったわね…)モジモジ
まどか「ねえ、ほむらちゃん」
ほむら「な、何かしら」
まどか「脱がないの?脱がないと、水着、着れないんじゃないかな…って」
ほむら「え、ええ、そうね、はやく着替えましょうか…!」
ほむら(ええい、やけよ!)ヌギヌギスッポンポーン! キルキル
まどか「ほむらちゃんの水着、可愛いね!」
ほむら「まどかもフリルがキュートで素敵よ」
ほむら「さ、行きましょ」
ーーーー
さやか「すいすい~」
杏子「ぶぁっぷっ!さやか…めちゃくちゃはえぇじゃんか…」
ほむら「気持ちい…」プカプカ
まどか「この辺ちょっと深いね、あの辺りは膝くらいまでなのに」プカプカ
さやか「ほむら!」
ほむら「ん?」
さやか「おりゃ!」ザパザパザパッバジャッ
ほむら「ぶあっぷ!!ブェゲボッ!こ、こらさやか!水掛ないで!!」
杏子「でやぁ!浮き輪返し!!」グリンッ
まどか「あっ…」
ほむら「ほみゃっ!?」ザポーン
ほむら「がぼがぼ!!」アップアップ
さやか「あははは!ほむらの浮き輪ゲット~!」
ほむら「がっゲボゲボッ!!」バジャッバジャッ
さやか「あはは~…て…?ほむら…?」
ほむら「」ブクブクブク
杏子「どういうことだおい……ここ、腰までだぞ!?」
まどか「まさかこの水深で溺れるなんて…」
さやか「いってる場合か!!ほむらぁぁぁ!!大丈夫!?」ザバザバ
シュルルルルッ!!
ザパッー!!
マミ「危なかったわね…でももう大丈夫」
ほむら「」ビクビクッ
さやか「マミさん!」
杏子「マミがリボンでほむらを釣りあげた!」
マミ「美樹さん!佐倉さん!」
さやか「はっ、はい!」
マミ「川で遊ぶときに悪ふざけしちゃいけません!命にかかわるのよ!?」
さやか「は、はい…すみませでした…」
杏子「ほむらは泳げると思ったんだけどな…」
マミ「とにかく!反省しなさい!」
杏子「…ごめんなさい」
ほむら「うーん…」
まどか「ほむらちゃん!大丈夫!?」
ーーーー
さやか「ほむら…ほんとにごめんなさい」
杏子「反省してます」
ほむら「いえ、気にしないで?」
マミ「さ、カレー、出来てるから食べましょう?」
まどか「わぁい、やったぁ!」
ほむら「ふふ、楽しみね」
さやか「んー、いいにおい!」
杏子「お代わりしてもいいのか!?」
さやか「気が早いよ」
QB「さあ、お皿にご飯をよそってくるんだ」
まどか「キュウべえはもう四六時中八頭身スーツを着てることにしたの?」
QB「だめかい?」
まどか「んーん、ダメじゃないよ?」
ほむら「気持ち悪い」
さやか「うん!おいしい!」
杏子「おこげうめえな!」モグモグ
QB「僕がご飯炊いたんだよ」モグモグ
ほむら「野菜たくさん…夏野菜カレーなのね」モグモグ
マミ「ピーマンとナス、トマト、を入れてみたの」モグモグ
QB「隠し味は?」
マミ「内緒のしょ」
まどか「ナス…」モグ…モグ…
ほむら「まどか?」
さやか「あー、まどかまたナス弾いてるな!」モグモグ
杏子「おい」
まどか「もにゅもにゅがすごく不快なんだもん…」
ほむら「まどか、ナスは紫、私のイメージカラーは紫なのよ?」モグモグ
まどか「だからなんなの?」
ほむら「」
さやか「たまにまどかは黒い…」モグモグ
杏子「好き嫌いはダメだぞー、キュウべえ、お代わり」モグモグ
QB「みんな、まだまだあるからお代わり言ってね!」モグモグ
マミ「鹿目さん、ナス、無理しなくていいから、カレー食べてね?」モグモグ
まどか「はい!すっごくおいしいです!あ、ほむらちゃん、ナスあげるね」
ほむら「ありがとう、まどか」
杏子「お代わり」
さやか「どんだけよ」
マミ「けぷっ、お腹一杯…」
杏子「ご馳走さまでした!」
さやか「キュウべえ、片すの手伝うよ」
QB「悪いね、さやか」
カチャカチャ
QB「マミはちょっと遊んできなよ、来てから働きっぱなしだよ」
マミ「ええ、じゃあお願いして、ちょっと遊んでこようかしら」
まどか「マミさん!あっちにいい岩場があるんですよ!」
杏子「飛び込むと気持ちいんだよな!」
マミ「ふふ、楽しみね。水着に着替えてくるわね!」
まどか「うぇひひひ!」
ほむら「マミの水着…ね」
杏子「元気出せよ」ポン
ほむら「全然平気です」
ーーーー
さやか「右、右」
杏子「もうちょい、右」
まどか「ん~…まだ…右…かな」
マミ「あぁ、行き過ぎよ」
杏子「それは左過ぎ」
さやか「わかった一回ストップ!」
まどか「そのままちょーっとだけ右を向いて…」
マミ「そのまままっすぐ!」
ほむら「…こっち?」ヨタヨタ
さやか「違うってば!」
QB「どうして何回やってもスイカじゃなくて僕の目の前に立つのかな…」
杏子「もういっそ一発降り下ろさせればいんじゃねえかな」
まどか「うん、スイカおいしいね」シャクシャク
ほむら「ええ、川でよーく冷えてて、すごくおいしい」シャクシャク
杏子「だからさ、口をすぼめるんだってば」
さやか「全然うまくできないけど」
杏子「こうだってば、ップ!」
さやか「ん、ップ!」
さやか「無理」
杏子「まあ種なんてそんな飛ばさなくてもいいだろ」シャクシャク
マミ「食べたらそろそろ始めましょうか」シャクシャク
ほむら「そうね」
杏子「ああ、暗くなる前にな」シャクシャク
QB「うん、おいしいね」シャクシャク
ーーーー
ドドドンッ!!
さやか「っ!ぅっ…あぶなっ!」ヒョイヒョイッ
杏子「馬鹿、距離はとんな!ちょっとずつでも前進しろ!」キンッ ガキンッ!!
ほむら「速い…!」
さやか「よし!間合い!」
杏子「結界張ったぞ!」ジャジャジャキンッ!!
ほむら「これで強制間合い…!」
マミ「まだまだ甘いわ!」ドドドンッ!!
さやか「かわして…!加速!」ギュンッ!!
マミ「っ!」
ピタッ
リボンでかんじがらめのさやかの剣先は、マミの額の目の前で止まる
マミ「残念でした、私の銃弾は外しても意味があるのよ?」
さやか「くそー!」ジタバタ
ほむら「!」ヒュッ
マミ「遅いわ暁美さん…それじゃあ後ろをとっても意味がない…」
ほむら「…ふふ」
ガガガガッ!!
マミ「なっ地中から槍が…!?」
杏子「足とったぜ!終わりだよ!!」ビュッ
ーーーー
杏子「まさか槍からリボンが発芽とはなぁ…」
さやか「拘束魔法は強すぎるわ…」
ほむら「盾を展開するくらいしか仕事がないわ…」
マミ「この前みたいに過激な魔法少女が攻撃してくることも、またえるかもしれないから」
マミ「相手を殺さずに制す、そのための力が、まだまだ必要ね」
さやか「ていうか、三人相手で勝っちゃうって…」
杏子「強すぎんだろマミ…」
ほむら「拘束だからまだまだ余力もあるわね…」
杏子「ティロフィナーレも結局使わなかったし」
さやか「くぅぅ!鍛練あるのみ!」
QB「きゅぷぷ、まどか、冷たいよ!」チャパチャパ
まどか「うぇひひひ!キュウべえも水かけないでよ!」チャパチャパ
ーーーー
杏子「うん、んまい」モグモグ
マミ「野菜もおいしい」キラキラ
まどか「うぇひひひ、ピーマンいい感じだね」モグモグ
ほむら「やっぱり牛はおいひいわね」モグモグ
さやか「あ、お父さん、ご飯お代わり」
QB「お父さんじゃないんだけどな、はいどうぞ」ヨソヨソ
さやか「キュウべえも火の調整ばっかしてないで食べなよ?」モグモグ
QB「僕は君達の幸せそうな顔が見れるのも楽しみの一つだからね」パタパタ
QB「全然苦じゃないから大丈夫だよ、ちょっとつまんでるし」モグモグ
杏子「いい親父じゃねえか…」モグモグ
マミ「じゃあキュウべえには私があーんしてあげるわね?はい、あーん」
QB「んく、ありがとう!おいしいね!」
ほむら「あ、玉ねぎとって」モグモグ
まどか「はいどうぞ」
ーーーー
さやか「よーし暗くなったぞ!キャンプファイヤーだ!!」サヤーッ!!
ほむら「ほむん、安心して?私はマイムマイム…完璧だから」ファサッ
杏子「でたな、ファサッ」
まどか「キャンプ…ファイヤー…?」
マミ「そんなの準備してないわよ?」
さやか「なん…だと…?」
まどか「んー…本気だったんだ…」
杏子「はじめからキャンプファイヤーなんて予定にないぞ?」
ほむら「さや…か…?」ホ…ム…?
さやか「キ、キャンプと言ったらファイヤーじゃないの!?」
杏子「んー、めんどくさいかな…って思ってしまうのでした」
ほむら「ちょっとまどかの真似しないで」
QB「まあまあ、蝋燭つけて怪談大会にしようよ」
まどか「肝試しの前座だね!」
ほむら「そんな…それじゃ私は、何のために…マイムマイム……」
杏子「まぁあきらめなって」
さやか「よーし、とびっきりの怖い話、ぶつけちゃいますからね!」
マミ「切り替え早いわね」
ーーーー
QB「ーーーーでね、その時気付いたんだよ…」
まどか「…」ガクガクブルブル
QB「一枚足りない…ってね…」
ほむら「きゃあああああああああああああああ!!!!」
さやか「うわああああああああ!?」
まどか「!?!?!?」ガクガクブルブル
杏子「びびびびっくりしたぁ!!ほむら!なんだよいきなり!!」バクバク
マミ「まさか暁美さんがこんなに怖がりなんてね…」
ほむら「まどか…まろか……」ガクガクブルブル ギュッ
さやか「私はまどかじゃないってば」ヨシヨシ
まどか「でも結構怖かったね…」
マミ「ええ、今のところ一番ね…」
杏子「えー、私のも結構怖くなかった?」
ほむら「あなたのは、公園に出没する変態のおっさんが、違う意味で怖かっただけじゃない…」ガクガクブルブル
さやか「まあ、私はあんまり怖くもなんともないけどね、ほむらの声には驚いたけど」
マミ「!?美樹さん後ろに!?」ヒッ
さやか「うおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?」
QB「きゅぷぷぷwww何もいないよ、さやか」
さやか「あー、びっくりした!マミさんやめてくださいよ!」
マミ「ふふ、ごめんなさい?」
まどか「さやかちゃんも、ちょっと怖いんだね」ウェヒヒ
杏子「なぁんだ、さやかもチキンだなぁっはっはっは」ポンッ
杏子「うわああああああああ!?肩に手があああああああああああ!?」ヒョオオオオオオオ!?
ほむら「あ、いや、ゴミ…ついてたから…」
マミ「佐倉さん…」マミィ…
QB「さて、それじゃあ肝試しにしようか?」
QB「コースは簡単、この一本道をずぅっと行ったところにある沼に架けてある橋を渡って少し行ったところに石で出来た祠があった」
さやか「なんであるのよ…」
まどか「すでに怖いよ…」
QB「なんだかわからないよ、僕も明るいときに肝試しのルートを探っていて偶然見かけたものだからね」
QB「祠の左右に首のない地蔵がたくさん並んでるからすぐ分かるよ」
杏子「具体的にやべえだろ…」
マミ「さすがに怖いわ…」
ほむら「私は棄権するわ」
QB「ダメだよほむら、せっかく準備しておいたんだから」
まどか「準備?」
QB「うん、うまい棒を五本、祠に置いてきたからね。一人一本ずつとってくるって寸法さ」
杏子「なるほど、面白そうじゃん?」
さやか「そうだね!組み合わせを決めようよ!」
ほむら「私は棄権するわ」
まどか「ほむらちゃん…頑張ろうよ…!」
ほむら「まどか…」
ほむら「ええ、そうね。頑張るわ」
杏子「いくぞー!ぐっぱーぐっぱーぐっぱっぱ!」
まどか「!」ぐー
さやか「!」ぐー
マミ「!」ぐー
杏子「!」ぐー
ほむら「!?」ぱー
QB「決定だね」
ほむら「鬼畜よ!」
ほむら「人数が片寄っているわ、やり直しを希望する!」ホム!
QB「ぐっぱーは一回だよ」
杏子「ほむら、つべこべ言うなよ」
まどか「ほむらちゃん…頑張って!」
マミ「ちょっと可哀想じゃないかしら…?」
ほむら「マミ…!」
さやか「ダメだよマミさん!それじゃあ肝試しにならない!」
マミ「それもそうね…暁美さん…応援してるわ…」
ほむら「さやか…!!!」
QB「じゃあ、ほむらからいっておいで。はい、懐中電灯」
ほむら「ぬぅぅぅぅうううぅぅうぅぅううううぅぅうううぅぅうぅうぅうぅうぅうぅう!!!!」
ーーーー
まどか「出発したね…」
さやか「手はず通りいったね」
杏子「さてと、ほんじゃあ近道を通って待ち伏せて…」
マミ「驚かせますか…!」
QB「いろんな道具があるけど、どうする?」
さやか「クラッカーか…よさそうだね!」
杏子「これは…カセット?」
QB「空襲警報が入ってるよ、前にNHKでやってたやつを録音した」
杏子「お前がちじゃねえか…」
マミ「この竿で沼をばしゃばしゃ言わせればいいのね?」
まどか「私は…?」
QB「まどかはこれ」ヒョイ
まどか「これは、水鉄砲?」
QB「そうだよ、各所で狙撃してくれ」
まどか「うん、わかった!」
QB「まだまだあるよ、これとこれと…」
杏子「これもいいな…」
マミ「こういうのも面白いわね…」
ーーーー
ほむら「うぅぅ…怖い…怖いよぉ…」
ほむら「夜の獣道って…すっごく怖いのに…一人て…」グスッ
ほむら「…いいえ、泣いていてはダメね…さっさと終わらせましょう」
パンッ!!
ほむら「ひっ!?」
ほむら「……!?」バクバク
ほむら「なんだ…風…かな」バクバク
パンッ!!
ほむら「ひっ!?なに!?何なの!?」
パンッ!! パンッ!! パンッ!!
ほむら「ひゃああああああ!!!」ダダダダッ
さやか「こちらさやか、杏子…行ったよ」
ほむら「結局何の音だったの…?」
ほむら「うう、…まどかぁ…マミさん…」グスッ
『…ほ……しゅ……!!』
ほむら「うぅ…」トボトボ
『…しゅ…う!…しゅ…いほ…!ウゥゥゥゥ…ゥゥゥ……!』
ほむら「え、なんか…」
『空襲警報!ザザッ空襲警報!ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!カンカンカンカン!!』
ほむら「!?」ガクガクブルブル
ほむら「まさか…えっ!?」ガクガクブルブル
「タスケテクレェー!」
ほむら「え、…あ… 」ガクガクブルブル
『ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!』
ほむら「きゃあああああああああああああああ!!!!いやああえあああ!!!」ダダダダッ
杏子「タスケテク…って行っちまったか…まどか、いったぞー」
ほむら「ハァ…ハァ…ハァ…まさか…戦争の…そういう…あれ?」ゼエゼエ
ほむら「怖いわ…」ガクガクブルブル
ほむら「もう戻っちゃおうかな…」
ほむら「…いいえ、まどかにカッコ悪いところ、見せられないわ…!!」
ほむら「もうひと頑張り…!」
ピュッ
ほむら「きゃっ、冷たい!」
ほむら「?つゆかしら」
ほむら「急ぎましょう…」
まどか「あれれ、あんまり効果ないや…マミさーん、出番ですよ」
マミ「ふむ…みんなうまくやってるようね…」
QB「マミは沼ばしゃばしゃ係だったね」
マミ「ええそうよ」
マミ「池沿いに待機して暁美さんが橋を渡ったらばしゃばしゃするわ!」グッ
QB「ず、随分気合いが入っているね」
マミ「ええ!後輩に、カッコ悪いところ見せられないわ!」
QB「そうだね、あ、ほむらだよ?」
マミ「!来たわね!」マミー!
マミ「ふふふ、ぷるぷるしちゃって…」
マミ「や、やっぱりちょっと可哀想…かしら…?」
QB「駄目だよ、だめ、だめ」
QB「みんな心を鬼にして頑張ったんだから」
マミ「…そうね」
マミ「はりきっていくわ!!」
QB「ちょ、マミ、そこぬかるんでる…!」
マミ「えっ、」ヌルッ
マミ「ひっ!あわわわっ!」ワタワタ
マミ「きゅべ!きゅべ!きゅべ!!」ジタバタジタバタ
QB「あっ、あっ、ダメダコリャ」
ザッパーンッ!!
ほむら「ひぃっ!?」ビクチョロッ!!
ほむら「ぁぅ…おしっこちびった……今度は何…?ガクガクブルブル」
マミ「がぼがぼがぼっ!!」バチャバチャバチャ!!
ほむら「ひぃぃぃぃぃぃ!?!?」
マミ「がぼっげぼっぶぇへっだずげでっ!!」バチャバチャバチャ!!
ほむら「きゃあああああああああああああああ!!!!沼からいっぱいお化けが!!!!」ダダダダッ
マミ「んぶっぶべっ!」バチャバチャバチャ!!
QB「マミ、マミ、ほむらはもう行ったよ」
マミ「がぼっげぼっぶぇへっ!!」バチャバチャバチャ!!
QB「ちょっ、え?よっこいしょ、」
マミ「うぅ…ズズッげほっげほっ…」
マミ「キュウべえ…助けるの遅いわ……」ハァハァ
QB「いや…全力でばしゃばしゃしてるのかな…って」
マミ「そんなわけないでしょ!!もう!キュウべえの馬鹿!!」マミー!
QB「ご、ごめんよ」
マミ「ふ…ふふ…でも、暁美さん随分ビックリしていたでしょ?」
QB「それはもう」
QB「僕もびっくりだし」
マミ「どんな感じだった!?」キラキラ
QB「沼からいっぱいお化けが~って叫んで逃げていったよ、やったねマミ」
マミ「ふふ…ふふふふふ!」
マミ「どんなもんですか!」
QB「素晴らしいね」
マミ「いっぱいね~………」
マミ「…!?…………沼から……?」
QB「いっぱい」
マミ「…………おっぱいじゃなくて…?」
QB「いっぱい」
マミ「えっ………っと」
マミ「キュウべえ、あなたもおどかしてた?一緒に?」
QB「いんや、今は八頭身スーツも着てないし、草かげに隠れて見えなかったはずだよ」
マミ「じゃあどうしてお化けがいっぱいなのよ!!!!」
QB「まじもんだとしか言いようがないね」
マミ「」ガクガクブルブル
ほむら「この地には戦時中の救われない魂が、幽霊となってとりついている…」
ほむら「パンッ!!は銃声…」
ほむら「空襲警報はまんま」
ほむら「水はつゆ」
ほむら「そして沼から涌き出る大量の亡霊たち…」
ほむら「つまりまとめるとこういうことね……」プルプル
ほむら「ふぇぇ…」
ほむら「まどかぁ……」ポロッ
まどか「あっ、あーっ!泣き出しちゃったよ! 」
さやか「マミさん…一体どんな鬼畜を働いたんだ…」
杏子「いや、私たちも同罪だぞ」
まどか「もうおしまいにしよ!ほむらちゃん、可哀想だもん!」
さやか「そうだね…助けてあげよう」
杏子「ん?ゴールのうまい棒はどうするんだ?」
さやか「あー、とってきて食べていいよ」
杏子「ほんとか!?行ってくる!」ダダダダッ
まどか「ほむらちゃーん!!ごめんねー!」タタタッ
さやか「ふぅー、肝試しもここまでですね」
ーーーー
ほむら「つまり全部あなた達なのね…?」
まどか「ごめんなさい」
さやか「あっはっはー、面白かったでしょ?」
ほむら「もう、ほんとに怖かったんだから!」
杏子「どれが一番怖かった?」サクサク
ほむら「そうね…やっぱり空襲警報は危なかったわ…」
杏子「あっはっはー、それ私だ」サクサク
さやか「…マミさんどうしたんですか」
まどか「びしょびしょで帰ってきたけど…何かあったんですか?」
マミ「…出たのよ…」ガクガクブルブル
杏子「?」サクサク
マミ「お化けが出たの!!本当に!!」
まどか「!?」
ほむら「いや、もういいから」
マミ「ほんとなんだってば!!」
さやか「あはっ、あははは…さすがに無いですよ…マミさん…」
まどか「ぅぅ…ほんと、ですか?」プルプル
ほむら「ちょっと!まどかを怖がらせないで!」ホムー!
マミ「ほんとなのに…!キュウべえ!あなたも見たでしょ?」
QB「いや、見てないからなんとも言えないね」
さやか「ほらー」
マミ「もー!!」
杏子「落ち着けよマミ…食うかい?」サクサク
マミ「あ、ええ、いただくわ……って、じゃなくて!」
ほむら「はい、この話はおしまい。肝試しは終わりよ」パンパン
QB「マミ…僕は信じるよ?」
マミ「ふふ……キュウべえ、ありがとう」ナデナデ
マミ「まあ私も自分で見たわけではないし…」
ほむら「?なら確実に勘違いよ。忘れなさい」ファサッ
マミ(見たのはあなただけどね…)マミッ…
ーーーー
さやか「ひゃー、狭い!」
杏子「二つテントあんのに結局片方に集まるのかよ」
まどか「やっぱり寂しいかなって…」ウェヒヒ
マミ「トランプしましょうか」
さやか「マミさん!大富豪やろうよ!」
杏子「あー、ババ抜きしかわかんねーけど」
さやか「ん、大丈夫!さやかちゃんが手取り足取り教えてあげますからね!」
QB「僕も参加しようかな」
まどか「うぇひひひ」
マミ「カード配るわね?」
ほむら「…」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「あ、…ごめんなさい、ちょっと散歩してくるわ」
さやか「えー?そっか」
杏子「水辺は気を付けろよー」
まどか「…」
ーーーー
ほむら「はぁ…」
ほむら「ふとした弾みで思い出しちゃうわね…」テクテク
ほむら「転校…」テクテク
ほむら「やっぱり心に来るなぁ」テクテク…
ほむら「…」
ほむら「星、綺麗だなぁ…」
ほむら「見滝原じゃこうはいかないもの…」
ほむら「夜中に見える雲もロマンティックね……」
ほむら「はぁ…」トボトボ
ほむら「星はいいなぁ…いつでもみんなに会えるじゃない……」トボトボ
ほむら「…それだと夜限定ね……」トボトボ…
ほむら「キャンプの楽しさで、忘れていたかったわ…」ハァ…
ほむら「あぁ、ちょうどいい岩ね」
ほむら「座ろ…んしょ」
ほむら「ふぅ…ため息ばっか、ついてられない……」
ほむら「…あれがベガね」
ほむら「あっちが、アルタイルで……もう一個は…っと」
ほむら「デネブ!」
ほむら「ふふ、デネブっておしりって意味だったかしら」
ほむら「あれ、尾だっけ…?…ドッチデモイーナー」
ほむら「…お茶飲も…」キュッ
ほむら「んく、んく、んく…ぷはぁっ……ん、おいしい」ペロリ
ほむら「マミの紅茶は冷えてもおいしいわね…」
ほむら「…………」
ほむら「ベガとアルタイルは織姫と彦星よね…」
ほむら「愛し合っているのに、一年に一度しか会えないなんて…そんなの寂しいわ…」
「でも、必ず会えるよ?」
ほむら「っ!」
ほむら「あ……まど、か?」
まどか「一年に一度だけ…それでも必ず、毎年会える……何千年もね」
まどか「それってよっぽど永遠じゃない?」
まどか「ごめんね、一人になりたかった…かな?…気になって、来ちゃったけど…」
ほむら「いいえ、大丈夫よ」
まどか「隣、いい?」
ほむら「ええ、どうぞ」
まどか「わぁい、よしょっ」ストンッ
まどか「あ、ポッキー食べる?杏子ちゃんがくれたんだ」
まどか「うぇひひ、食うかい?」スッ
ほむら「ふふ、ありがとう」ポリポリ
まどか「…」ポリポリ
まどか「…満点の星空……見とれちゃうね」
ほむら「うまくお月さまが隠れてるから、星が映えるわ…」
ほむら「…」ポリポリ
まどか「織姫と彦星……昔のひともロマンちっくなこと考えるよね」ウェヒヒ
ほむら「…」
まどか「でもさ、せっかく夏の大三角形って…お友達なんだから、白鳥さんが背中にのせて、天の川を越えて上がればいいのにね」
ほむら「……」
まどか「白鳥さんも薄情さんだなぁ…」
ほむら「…」
まどか「ナンチャッティ…///」ウェヒヒ
ほむら「…」
まどか「」
まどか「うぇ、うぇひひひ…」
ほむら「…」
ーーーー
「……あのね、ほむら。こっちに帰ってこない?もう、病院もこっちのでいいみたいだし…」
ほむら「え?」
「転校して来て、こっちの学校に通いましょう?」
ーーーー
まどか「つ、つまんなかったかな…」
ほむら「…」
ーーーー
ほむら「知らない方が余計に悲しませなくて済むわ、だから教えない、それでいいの」
ほむら「感情のないあなたには、わからないでしょうね」
QB「感情のある君の出す答えがそれなのか、って聞いてるんだよ」
ーーーー
まどか「白鳥…薄情……うーん、言われてみると確かに微妙………」
ほむら「…」
ーーーー
まどか「お待たせ!」
ほむら「まどか…」
まどか「…あれ?ほむらちゃん、どうかした?」
ほむら「いえ…」
まどか「嘘、ほむらちゃん、泣きそうな顔してる…」
まどか「何か、あったの?」
ほむら「…」
ほむら「あのね…私…」
まどか「うん」
ほむら「…………私、ーーーー」
ーーーー
まどか「でも、でもね、あの…私が言いたかったのは変な親父ギャグじゃなくて…」
ほむら「…」
ーーーー
ほむら「あー楽しい!楽しいなー独り暮らしって好き放題だし!」
ほむら「ん!寝よ!」
ーーーー
まどか「何て言うか…」
まどか「一年に一度なんて、そんなルール壊して…川を飛び越えちゃえばいいんだよって!……そう思うんだ…」
ほむら「…」
ほむら「アイス…」
QB「半分こだと、食べた気がしないよ」
杏子「ふぃ~、風呂場にカマドウマいたから撃退してきたぞ~」
杏子「安心しろよ、殺してねえから」
杏子「ちゃんとつまんで窓からぽいしたさ…」
ほむら「マミさん今度紅茶の淹れ方教えてください!」
マミ「ええいいわよ、ケーキも一緒に作りましょう?」
ほむら「!」パァー
ほむら「マミさんっ!」ダキッ
マミ「きゃっ」///
マミ「んもう///暁美さんってば」ナデナデ
ほむら「えへへ///」
マミ「綺麗な髪ね、さらさら…あら、二股になってるのね」ナデナデ
ほむら「うん、昔みつあみの二つ結いにしてたから」
杏子「…」ジー
ほむら「癖が…つぃ…て…………て…………て…」
杏子「」
ほむら「」
さやか「とにかく、多分ほむら、知らないかな、と思ったから今日さやかちゃんが教えてあげようと思いまして!」
ほむら「!それは助かるわ!私もキャンプファイヤーに参加したいし」
さやか「おうともよ!!」
ほむら「ベガとアルタイルは織姫と彦星よね…」
ほむら「愛し合っているのに、一年に一度しか会えないなんて…そんなの寂しいわ…」
「でも、必ず会えるよ?」
ほむら「っ!」
ほむら「あ……まど、か?」
まどか「一年に一度だけ…それでも必ず、毎年会える……何千年もね」
まどか「それってよっぽど永遠じゃない?」
まどか「ごめんね、一人になりたかった…かな?…気になって、来ちゃったけど…」
ーーーー
ほむら「…っ」
まどか「だからね、その」
ほむら「まどかっっ!!」
まどか「!?」
ほむら「……私………」
まどか「……うん」
ほむら「私……あなたに………皆に…」
ほむら「言わなきゃいけないことがあるの!!」
ほむら「……!」(あっと…)
まどか「…?」
ほむら「え、えっと」(思ったんだけど…)
ほむら(わざわざキャンプ中に言う必要…ある?)
まどか「どうしたの?ほむらちゃん?」
ほむら「えっとー、んっとー、…」(せっかくのキャンプをしんみりさせることもない…かなー……って)
ほむら「あー…私ね……未来から来たんだよ?」
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「…結構聞いたよ…それ……」
ほむら「何て言うか、いや……」(なんだかんだで普通にチキって話せない…!)
ほむら「えっとー…」
まどか「……」
QB(…!隠れて見に来ちゃったけど……!ほむら、テレパシー駄々漏れだよ…!!)キュベーン
同刻、テントーーーー
マミ「うーん…たとえば、音楽用語とか?」
さやか「あっ!それいいです!!それですよ!」
マミ「プレリュードとか?」
さやか「プレリュード…漢字で書いても前奏曲…!カッコいいすよ!」
マミ「適当に交響曲弟~番とかでコンボつくっていくのも単純にいいかも」
さやか「なるほどなるほど、個人的には必殺技繋いでいって一つのコンサートになる、みたいなのがカッコいいかな?って」
マミ「曲名から入って、演奏にあたる戦闘時にドルチェとか、カンタービレとかいう必殺技を織り込む…」
さやか「そうそう、そんな感じです」
マミ「速度に緩急をつけて、アレグレット→アレグロ→アレグロアヂタート→アレグロアッサイって 」
さやか「あぁ、どんどん剣速を上げていく…と!」
マミ「そうね、いい感じじゃない?」
さやか「はい!!ありがとうございます!!」
マミ「でもね?名前負けじゃ、いけないわよ?詠唱に見合った内容のある必殺技にしないとね?」
さやか「わかりました…詰めて考えてみます!」
マミ「速度のは、全部アレグロアレグロつけるよりも…」
マミ「アレグロ…アヂタート…アッサイ…!って呟いて、みたいなのはどうかしら?」
さやか「黒い感じですね…、冷酷さがかっこいいですね」
マミ「グリッサンド、とか動きを当てやすいかもしれないわ?」
さやか「逆刃で弾けばいいですかね?」
マミ「そんな感じで」
さやか「マミさん音楽出来るんですか?」
マミ「りこーだーくらいかしら」
さやか「随分達者ですね」
マミ「音楽用語って、かっこいいじゃないの。フォルテッシモとか…単純にかっこいいわ」
さやか「なるほど、納得です」
杏子「眠いから静かにしてくれない?」
さやか「杏子もさ、必殺技考えた方がいいよ?」
杏子「馬鹿だろ」
マミ「そうね…ロッソファンタズマに代わる新必殺技…」ブツブツ
杏子「ほざけ」
さやか「お菓子の用語とかで、何かカッコいいのないんですか?」
マミ「盲点だったわ」
さやか「あー、なんかかわいいイメージになっちゃうか…違うなぁ…」
杏子「あっちのテント行ってもいい?」
マミ「ダメよ!」
さやか「寂しいじゃんか!」
杏子「必殺技とか、そういうのいいから」
杏子「プリキュアじゃねんだからさ…決め台詞とかも考えてたけど…無駄だから」
マミ「あら、私のピカピカぴかりんじゃんけんぽんに何か?」
杏子「何か?じゃねーだろ」
さやか「はぁ…」
さやか「杏子って…ホントばか…」
杏子「何だと?」
さやか「杏子はさ、恥ずかしいだけでしょ?」
さやか「必殺技…なんて…///って?」
杏子「そうだな、見てる方も恥ずかしいしな」
さやか「だったらさ…杏子もかっこよくなっちゃえばいいんだよ!」
杏子「はい?」
マミ「そうね、必殺技に見あうだけの、カッコいい魔法少女になればいいのよ!」
杏子「まてまて」
さやか「そうすれば必殺技に飲まれることもないよ!」
マミ「ええ!使いこなせるわ!」
さやか「怖がることなんて…ないんだよ?」
杏子「ダメだこいつら」
杏子「はやく寝かせないと」
マミ「思ったんだけれど、私たちって到達点が魔女よね?」
さやか「そこ、掘り返します?」
マミ「まあ聞いてちょうだい」
マミ「要するに結界を張る、とか使い魔を生み出す…みたいな潜在能力があるんじゃないかしら?」
さやか「ふむ…内に秘めていると」
マミ「だから自我を保つ程度に…たとえば1割だけ、とか魔女化出来れば魔法少女のまま魔女の力も使いこなして…」
さやか「それは強い!!!」
杏子「理にかなってるな…」フム
さやか(杏子眠いのかな、毒されてきてるわー)
マミ「美樹さんの場合、仮面だけ魔女化してオクタヴィア化…とか。」
さやか「オクタ?何ですかそれ」
マミ「知らないわ、唐突に思い付いた」
杏子「うーん、よーく考えたらやっぱあり得ねーわ」
杏子「バカじゃね」
マミ「さっそく修行しましょう!」
さやか「いいですね!」
杏子「私は寝てるよ」
さやか「あんたも来るの…ほら!」
杏子「わっ、ちょっ、…ったく」
マミ「さあ美樹さん!やってみてちょうだい!」
さやか「えっ」
さやか「私がやるんですか?」
マミ「?ええ」
さやか「お、おっけーぃ…わかりました」
マミ「静かに絶望するのよ…」
さやか「安らかな絶望ですね……分かりました…」
(仁美 恭介 ズッコンバッコン)
さやか「おあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」ドゴーーーーーーーーン!!!
マミ「!?」
杏子「言わんこっちゃない…」
さやか「ああ!!!!!!!がががががががあああああああああああああ!!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
マミ「美樹さんしっかり!!!グリーフシードよ!!気を確かに!」
さやか「おあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
杏子「おい魔女んなったらすぐ仕留めるからな…」
マミ「美樹さんんんんんんんんん!!!!!」
さやか「ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
シュウウウウゥゥゥーーーーー………
マミ「み…き……さん…?」
杏子「おい…嘘だろ?」
………
杏子「どうなったんだよ?砂ぼこりで見えねーぞ!?」
マミ「逝ってしまったの……?円環の理に…導かれて………」
杏子「そんな……」
杏子「さやかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
オクタやか「あれ…これ、どうなってます?」
杏子「えっ…」
マミ「え、誰」
オクタやか「誰って…さやかちゃんですけど…」
杏子「えっ…」
マミ「え、誰」
オクタやか「えーと、何か変化はありますか?」
杏子「なんだこの顔面パイプオルガン野郎」
マミ「この魔法少女コスは……まさか…」
杏子「っ!さやか!?さやかじゃねえか!おい!」
オクタやか「だからそうだって言ってるじゃん!」
マミ「仮面だけ魔女化に成功したのね!」
杏子「まじかよ…」
オクタやか「おー?おほー!!やりました!」
マミ「何か変わったことはできる?」
オクタやか「え?そうですね……」
オクタやか「あ、車輪が出せます」シャーーー
杏子「寝るわ」
マミ「そうね」
同刻、川沿い、石の腰掛けーーーー
ほむら「…」
まどか「…」
ほむら「…」
まどか「…ほむらちゃん…?」
ほむら「あー…」
まどか「何か言いたいことがあるんじゃないのかな…?」
ほむら「んーっと…」
ほむら「私ね、自転車乗れないのよ」
まどか「知ってるよ、さやかちゃん達には内緒なんだよね…それだけ?」
ほむら「えっと…私ね、料理、苦手なのよ…」
まどか「それも知ってる…インスタント食品ばっかりだと健康に悪いから気を付けてね?」
ほむら「ええ」
まどか「おしまい?」
ほむら「私今、お腹減ってるのよ?」
まどか「はい、ポッキー」
ほむら「ありがとう」ポリポリ
まどか「まだあるかな…?」
ほむら「…」
まどか「…」
ほむら「キャンプ…はじめてで、すっごく楽しかったわ…」
まどか「まだ明日も午後までいるよ?」
ほむら「そうね…」
ほむら「私、この五人で遊ぶの…好き…」
まどか「うん、私もだよ」
ほむら「ワルプルギスの夜を越えて、皆と遊べて、笑えて、すっごく幸せ。」
まどか「うん」
ほむら「ふふ、ハッピーエンドね…」
まどか「ハッピー…エンド…?」
ほむら「っ」
ほむら「えーと、」
ほむら「、、私の好きな食べ物はハンバーグよ」
まどか「?知ってるよ?今度つくってあげるね…」
ほむら「好きなスポーツはバレーボールよ」
まどか「分かるよ、体育のバレーの授業、楽しそうだったもん」
ほむら「…好きなテレビはお母さんと一緒よ……」
まどか「それは嘘だね、私と同じ、ワクワクさんが好きでしょ?」
ほむら「好きな教科は…」
まどか「英語、どこかの時間軸で私は赤点をとったそうな」
ほむら「好きな季節は」
まどか「秋、特に10月3日だよね」
ほむら「……まどか…………大好き…」
まどか「聞いたよ」
ほむら「初めて言ったわよ?」(…この時間軸では)
まどか「そうだっけ?…でもなんでかな、…知ってる…」
ほむら「……私は…」
まどか「…」
ほむら「もっと皆と…どこかに出かけて…」
まどか「…」
ほむら「ウィンドウショッピングに明け暮れたり…」
まどか「…」
ほむら「マミの家でお茶会したり…」
まどか「…」
ほむら「他愛のないお喋りをして…お昼を一緒に食べて……」
まどか「…」
ほむら「一緒に……」
まどか「…」
ほむら「一緒に……」
まどか「…」
ほむら「…いられるだけでいいのに………それも、叶わないんだね…………」
ポタッ
まどか「……………………………」
ほむら「私ね…」
まどか「…うん」
ほむら「…未来から来たんだよ?」グスッ
まどか「いやそれはもういいから」
ほむら「…えへへ」グスッ
まどか「…」
ほむら「私ね……10月になったら、転校するんだ…」
まどか「…………………10月…」
ほむら「ん、突然だね…」ズズッ
まどか「…」
ほむら「もう、気軽に会えなくなっちゃうね……ふふ」
まどか「…ほむらちゃん……」
ほむら「…スンッ」
ほむら「えへへ、そんな顔しないで……一生のお別れなんかじゃないんだから…」
まどか「…」
ほむら「よっぽど永遠よ」ニコッ
ーーーー
ガチャッ
ほむら「ただいまー」
ほむら「…っと言っても返事はないけどっと」
ほむら「ふー…楽しかったけど、疲れたわ……」
ほむら「…」ウト…
ほむら「あぁああっ」パンパンッ
ほむら「シャワー浴びなきゃ…」トコトコ
ほむら「ふぅ…」ストン
ほむら「髪乾かさなきゃ…」ウトウト
ほむら「あーでも、ソファ……気持ち良い……」ファア…
ほむら「…ん……ほむ…………zzz」
ほむら「…すぅ…すぅ…zzz」
キャンプに行きたい!編~おしまい~
※【パート2】に続きます。