京子「素肌に直接風が当たって超気持良いー!」
京子「余計な物を取っ払って生まれたまんまの姿で公共の場に立つこの開放感!」
京子「そして何より、『もし他人に見られたら……』というスリル&サスペンス!」
京子「夏の暑さも吹き飛ぶぜ!」
京子「こりゃー癖になるわ……世の中に変態さんが生まれるわけだ」
京子「コムケに落ちて荒んだ気分が洗い流されてくな!」
元スレ
京子「夜中に全裸で外に出るとすげードキドキする!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344360142/
ガサガサッ!
京子「!!」
京子「草むらから物音が!」
京子「まずい! 隠れないと!」
ニャーニャー
京子「って、何だ猫か……脅かしやがって……」ホッ
京子「この格好で人に見られたら、叱られるどころの騒ぎじゃないからな」
京子「街灯の下とか、明るい場所はなるべく避けて通らないと……」
京子「おっと、それから……家の鍵もしっかり持っておかないとな」
京子「服着てないと、素手で持っとかないといけないのが不便だな」
京子「今日はお母さんが旅行で留守だから、この鍵を落とすと一晩中この格好のまま外で過ごすことになる」
京子「まあ、あかりならともかく、私がそんなドジ踏むわけないけどな! あははははは!」
京子「さてと。とりあえず通学路にでも行ってみるか」
-通学路-
京子「おお……! いつも制服着て汗だくになりながら歩いているこの通学路が、今はまるで違ったものに見える!」
京子「うひょーーーー! テンション上がるぅー!」
京子「やべえ! 私今、通学路を裸で走っちゃってるよ! いつもみんなで通ってる思い出の通学路を! 全裸で!」
京子「明日の朝も! 明後日の朝も! これから毎日ずーっと通ることになる通学路を! 全裸で駆け抜けちゃってるよおーーーーー!」
京子「私は今、風と一つになっているんだぁーーーーーーーー!」
グサァッ
京子「!!」
京子「ぐあああああああああ痛ええええええええ!」
京子「足に! 裸足に直接なんか刺さったッ! なんじゃこりゃあ! 痛え!」
京子「うぅ……涙出てきた……いったい何なんだ?」ヒョイ
京子「クラゲのキーホルダー? っていうか、鍵までついてるし……」
京子「あーもう! 誰だよ、通学路に鍵付きのキーホルダーなんて置いとく奴は!」
京子「非常識にもほどがあるだろうが!」ポイッ
京子「うう……言ってる場合じゃない……足の裏がジンジン痛む……なんか、血まで出てるし」
京子「この負傷じゃ、もう深夜徘徊は無理だな……名残惜しいけど今夜はもう家に帰るか……」
京子「『深夜に全裸で走ってたら怪我して破傷風になりました♪テヘッ』なんて事態になったら、
お母さんになんて申し開きすりゃいいかわかんないからな……」
京子「ん? あれ?」ゴソゴソ
京子「私の家の鍵、どこ行った?」
京子「右手に持ってたはずだよな、確か?」
京子「走ってるときも、確かに手の中に感覚があったし……でも、何でないんだ?」
京子「あ、もしかしたらポケットに……入ってるわけねーか」
京子「そもそも全裸だからポケットなんてないしな……」
京子「うー……じゃあ、どこ行っちゃったんだよ?」
京子「あ、そういえばさっき、あのクラゲキーホルダーの鍵投げ捨てたとき……」
京子「右手で、投げた、ような…………」
京子「……………………」ガクガクガクガク
ヒューーーーー
京子「な、何か急に寒くなってきたな、ハハ……」ブルッ
京子「夏とはいえ、流石に全裸で長時間外にいたら、身体も冷えるか……」
京子「早く鍵探して帰んないと、風邪引いちゃう……」
京子「……鍵を探す? この暗い通学路で? どこに飛んでったかわからないのに?」
京子「しかも、こんな素っ裸の格好で?」
京子「………………」
京子「あ、そうだ! 携帯の光で辺りを照らせばいいじゃないか! バカだなー、私は!」
京子「……全裸だから、携帯持ってない……」
京子「うう……! ど、どうしよう、どうしよう、どうしよう……!」ガクガクガクガク
京子「私、今から一晩中裸で過ごすのか? 誰にも見つからずに? そんなの絶対無理だ……」
京子「っていうか朝まで何とか過ごしたとして、それから後はどうするんだ……?」
京子「朝になれば街に人も出てくるし、いよいよ家に帰れなくなる……!」
京子「うう……! 誰か、誰か助けてよぉ……」グスッ
京子「あかり、ちなつちゃん、結衣ぃ…………」
京子「……そうだ、結衣ん家だ」
京子「結衣の家なら、一人暮らしだし、夜に訪ねても大丈夫のはず……」
京子「結衣の家まで行ったら、服とか貸してくれるだろうし、泊めてくれるかも」
京子「よし! 泣いてる場合じゃないぞ、私!」
京子「いざ! 結衣のマンションへ!」
-結衣のマンション前-
京子「う、うう……鍵踏んだ足の裏痛いし、どんどん寒くなってきた……」
京子「曲がり角曲がるたび、人に出くわさないかとビクビクものだったし……」
京子「もう、足も神経も限界だ…………」
京子「でも、やっと結衣のマンションに辿り着いたぞ!」
京子「これで、一安心だ! さて、マンションの中に入るとするか!」
京子「ん? その前に、あれは……」
防犯カメラ:ジィーーーーーーー
京子「! ぼ、防犯カメラ……」
京子「うぅ……完全に存在を忘れてた……」
京子「マンションの入り口から入ったら、確実にあのカメラに姿が映る……」
京子「私が全裸で外を出歩いている証拠映像が録画されてしまう……」
京子「も、もし後になって映像を確認されて騒ぎになったら、私は社会的に終了だ……」
京子「『変態女子中学生、全裸で夜の街を徘徊!』なんてニュースになったら……」
京子「もう学校の皆にも、家族にも、どんな顔をして接すればいいのかわからない……」
京子「っていうかそれが学校にも伝わったら、ごらく部はどうなるんだ……」
京子「『新事実! 変態女子中学生、茶道部部室を不法占拠していたことが判明!』みたいな感じで……」
京子「これでごらく部の部室が使えなくなったら、私のせいだ……」
京子「うぅ……私の馬鹿ぁ……何で全裸で外になんか出たんだ……!」
京子「どうしよう、どうしよう……!」
京子「結衣ぃ……」ポロポロ
京子「い、いや……諦めるのはまだ早い……」ゴシゴシ
京子「こっちから結衣のところに行くのは無理でも、結衣に連絡を取りさえすれば……」
京子「結衣の方から服を持ってきてもらうことはできるはずだ……」
京子「連絡を取る方法……携帯電話は持ってないから、公衆電話か……」
京子「そういえば、この近所に電話ボックスがあった!」
京子「お金、持ってないけど……自販機の下辺りを探せば、十円くらいなら落ちてるかも……」
京子「よ、よし……行くぞ! 頑張れ、私! 私と、ごらく部の未来のために!」
-自販機前-
京子「うわっ……大量の虫が自販機の明かりに吸い寄せられてる……」
京子「夜の自販機ってこんな状態になってるのか。すっげえ気持ち悪いな……」
京子「あかりとかちなつちゃんだったらコレ見たら卒倒してるだろうな、あははははは……」
京子「全裸で外に出たのがあかりやちなつちゃんじゃなくて、私でよかったよ、まったく」
京子「……言ってる場合じゃない。早く小銭を探そう」
京子「……よっ……っと……」ゴソゴソ
京子「まさか私が真夜中に全裸で四つん這いになって小銭を漁ることになるとは……」
京子「ものすごくミジメなことをしている気分だ」
京子「でも、自業自得だし仕方ないか……」
京子「ずっと歩いてたから、足の裏の怪我もどんどん痛くなってくる……」ジンジン
京子「それより、自販機の明かりで姿が照らされてるから、周りに人の気配を感じたらすぐに隠れないと……」
チャリン……
京子「! おっ、あったか!?」スッ
五円玉:チャリーン
京子「いらねえっ!」
京子「うぅ、どこのどいつだ、自販機の下に五円玉落とす奴は!」
京子「普通十円玉だろ、ぬか喜びさせやがってぇ……」
京子「文句言ってても仕方ないし、もう一度探すか……」
ゲラゲラ キャハハ
京子「!!」
京子「誰か近づいてくる!」
京子「やばい、隠れないと……で、でも隠れるところなんて……」
京子「あ……自販機の裏に狭いけどちょっとスペースがある……」
京子「時間がない! ここに隠れよう!」
京子(狭いし、暗いし……ここなら、何とかやり過ごせるかも……)ドキドキ
京子(うう……緊張してきた……ドキドキしすぎて心臓が破れそう……!)ドキドキ
京子(お願いだから、早く通り過ぎてくれ……!)
女子大生A「あ、自販機あるじゃん! なんか買うー?」
女子大生B「うん、ちょっとお酒飲みすぎたしぃ、お茶飲もっかなー」
チャリーン ゴトゴトン!
京子(ひっ! 振動が……)ビクッ
京子(ジュース買ったら、もう帰ってくれよぉ……)
女子大生A「それで、さっきの話の続きなんだけどさぁ」
女子大生B「うん、何々?」
京子(話し始めたぁ……! もうダメだ……!)ドキドキドキドキ
京子(あ、足が……無理な姿勢で隠れてるから、足の痛みが強くなってくる)
京子(ちょっと、姿勢を変えないと、声が出そうだ!)
京子(ゆっくり、ゆっくり、音を立てないように!)ソーッ
女子大生A「……でさぁ、この辺マジで出るらしいよ、幽霊」
女子大生B「えー? 嘘ぉ、こっわー」
女子大生A「マジマジ、交通事故で死んだ子供の幽霊がさ、『うらめしやー』って……」
京子(くっ……呑気に話を……)
チャリーン!
京子(!!)
京子(しまったぁ! さっきの五円玉落としたぁ!)
女子大生A「!?」
女子大生B「今、自販機の裏から変な音しなかった?」
女子大生A「う、うん。私も聞こえた……」
京子(ううぅ……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……!)ドキドキドキドキ
京子(勘弁してくださいぃ……!)ドキドキドキドキドキ
女子大生A「ちょ、ちょっと覗いてみようか、裏側……」
女子大生B「や、やめといた方がいいんじゃ……」
京子(もう、ダメだぁ……)
京子(あかり、ちなつちゃん、結衣……)
京子(私が馬鹿なことをやったばっかりに、ごめんよ……ごらく部はもう終わりかもしれない……)
京子(ああ、楽しかったなぁ、ごらく部で過ごした時間は……)
京子(最初、結衣と二人だけで、あかりが中学になって、ちなつちゃんがやってきて……)
京子(四人で楽しく遊んだ日々、まるで遠い昔のことみたいだ……)
京子(………………)
京子(いや、まだだ! まだ終わらせない!)
京子(鍵を踏んだときに怪我した足の裏の出血!)
京子(この血を、可能な限り広く顔面に塗りたくる!)ゴシゴシ
京子(髪をメチャクチャに振り乱して、いかにもおどろおどろしげに!)バサバサッ
京子(必要なのは迫力とインパクトだ!)
京子(ここが正念場だぞ、京子!)
女子大生A「……だ、誰かいるの……?」ゴクリ
京子(行くぞ!)
京子「……ぅう……らぁめし……やぁ……!」スゥー……
女子大生A「!?」
女子大生B「!?」
京子「……うっ、うう、うぅらあああ……めぇええしい……やぁぁあ!!!」クワッ
女子大生A「ひ、ひいいいいいい!」
女子大生B「出たあああああああ!」
チャリーン
京子「あ……」
京子「10円玉、落としてった……」
京子「……………………」
京子「なんか、すごく悪いことした気分だな……」
京子「でも、今の私の状況では背に腹は代えられない!」
京子「ごめん! そしてありがとう、見知らぬ人!」
京子「この10円玉は私が有効活用させてもらう!」ゴシゴシ
-電話ボックス-
京子「さて、10円玉も手に入れたし、これで結衣に電話をかけられるな」
京子「しかし、透明の電話ボックスの中で裸でいると、普通に外にいるよりも痴女になった気分になるのは何故だろう」
京子「まあ、いいや。結衣の電話番号は……っと」ピッポッパッ……
トゥルルルルル……トゥルルルルル……
京子「頼む結衣、出てくれ……」
京子「これで結衣が出てくれなかったら、何もかも水の泡だ……」
京子「結衣……!」
トゥルルルルル……トゥルルルルル……
京子「…………」ゴクリ
トゥルルルルル……トゥルルルルル……
京子「結衣、お願いだ……出てくれ……!」
トゥルルルルル……トゥルルルルル……
ブロロロロロ……!
京子「!?」
京子「バイクの音?」
京子「近づいてくる! ど、どうしよう、この電話ボックスの中じゃ外から丸見えだ……!」
京子「とにかく、外に出て隠れよう!」
ガチャッ
-電話ボックスの外-
ブロロロロロロロ……
京子「ふぅ……行ったか……」
京子「新聞配達のバイクみたいだったな。びっくりしたぁ……」
京子「さて、もう一度、電話ボックスの中に戻るか」
京子「!」
京子「そういえば、私、受話器置いてから出たっけ……?」
京子「確か、上げっぱなしだったような……」
京子「嫌な予感がする! 急ごう!」
-電話ボックスの中-
ガチャッ
京子「あ、やっぱり受話器上げっぱなし……!」
受話器『もしもし? もしもーし! ……ったく悪戯電話か……』
京子「!」
京子「結衣と繋がってる!」
バッ
京子「も、もしもし! 結衣、助けて! な、何か着るものを……!」
結衣『え、何……プツッ』
ツーツーツーツーツー
京子「あ…………」
京子「切れ、ちゃった…………」
京子「あ、あはははは…………」
京子「あ、ははは……終わった……」
京子「せっかく、ここまで頑張ったのに……」
京子「もう、完全に終わった……私の未来も、ごらく部の未来も……」
京子「あ、あはははは……いつの間にか、夜空がだんだん白み始めてきてるし……」
京子「もう、この明るさでお金探しにいったら、確実に誰かに見つかるな、こりゃ……」
京子「みんな、ごめん……私、ダメだった……」ズルズル……ペタン
京子「うぅ、うう……!」グスッ
京子「うぅぅ……みんな、ごめん…………」グスッグスッ
京子「うああああん………………」
京子「う、うぅ……ごめんなさいぃ…………!」
グスッグスッ…………
…………
…………
……テクテク……テクテク……
京子「!?」
京子(あ……人の足音……!)
京子(こっちに、近づいてくる!)
京子(でも、もう……足も、精神も限界だ……)
京子(逃げる気力も、体力もない)
京子(もう、ここで可能な限り身を縮めてやり過ごすしか……)
……テクテク……テクテク……
……テクテク……テクテク……
京子(完全に、この電話ボックスに向かってきてる……)
……テクテク……テクテク……
……テクテク……テクテク……
ピタッ
京子(うぅ……ダメだ……立ち止まった……この電話ボックスに入ってくる……!)ドキンドキンドキン
ガチャッ
京子(来た…………! もう終わりだ……!)
結衣「……京子、何やってんの? そんな格好で」
京子「!?」
京子「ゆ、結衣!?」ガバッ
結衣「ああ、っていうか裸だから『何か着る物を』とか言ってたのか」
結衣「はい、これジャージね。私の体育の時間用のやつだけど」ポン
京子「あ、あ、結衣……」
結衣「うわ、っていうか京子、おまえ足怪我してるのか? 血出てるけど……」
京子「結衣……何で私がここにいるって……?」
結衣「ん? ああ、さっき急に電話がかかってきたときは、知らない番号だったし悪戯電話だと思ったんだけどさ……」
結衣「最後に、おまえの声がちょっとだけ聞こえたから、何かの事情でどっかの公衆電話からかけたんだなって思ったんだ」
結衣「あと、受話器の向こう側で新聞配達のバイクの音が聞こえたんだ」
結衣「うちの近所に配達が来るのもこの時間帯だから、たぶん近所の電話ボックスからかけたのかなーって思ってここに来ただけ」
結衣「っていうか、なんで裸なのかは知らないけど、風邪ひくぞ、京子。なんなら、いったん私の家来るか?」
京子「結衣……」フルフル
京子「結衣ぃいいいいいいいいい!」ガバァッ
結衣「うわ! 何だよ急に」
京子「結衣ぃい! 結衣、結衣ぃいいい! よかったよぉおお! うわあああああああん!」
結衣「……まあ、何があったのかは知らないけど」
結衣「とりあえず、服着ろよ」
-結衣の家-
結衣「はあ、『コムケに落ちたから、そのストレスを紛らわすために全裸で外を歩いてた』と」
結衣「馬鹿じゃないのか、おまえ」
京子「うう……ごめん、結衣……」グスッグスッ
京子「も、もう二度と、こんなことしないから……」
結衣「……まあ、その様子じゃ、相当疲れて反省してるっぽいし、叱るのはまた明日にしてやるよ」
結衣「明日は学校だし、今夜はもうゆっくり寝ろ」
京子「うん、結衣……ありがとう……」
京子「ねえ結衣……」
京子「一緒の布団で、寝ても……いい?」
結衣「え? 別にいいけど」
結衣「なんで今日に限ってそんなこと聞くんだ?」
京子「えへへ……結衣、ありがと」ヒシッ
京子「私、結衣に見つけてもらって、本当によかった」
京子「あのまま朝まで一人で泣いてたらどうしようって、本気で不安だった」
京子「でも、結衣に助けてもらって、すっごくほっとしたんだ」
京子「だから、ありがと、結衣」ギュウ
結衣「…………」
京子「…………」ギュー
結衣「そういえば、おまえ子供のころは泣き虫だったな」
京子「…………」ギュー
結衣「その辺は、今もあんまり変わってないんだな」
京子「…………」ギュー
結衣「……京子?」
京子「zzz…………」
結衣「……まったく……これじゃ完全に子供だな……」ナデナデ
京子「zzz…………」
~翌日の朝~
-通学路-
京子「えへへ~結衣~」
結衣「うわ、京子、朝からくっつくなよ」
京子「絶対離さないもんね~」
あかり「わぁ……京子ちゃんと結衣ちゃん、朝から仲いいねぇ」
ちなつ「ちょっと、京子先輩! あんまり結衣先輩にべたべたしないでください!」
京子「ふふん、流石にちなつちゃんといえど、結衣の隣は渡せないなぁ」
ちなつ「? 何か京子先輩変ですね。昨日、何かあったんですか?」
結衣「い、いや……なんでもないけど……」
京子「そうそう! 私と結衣はいつも通りのラブラブだ!」
ちなつ「……? まあ、いっか」
あかり「あ! あかりの家の鍵!」タッタッタッ
京子「?」
あかり「わぁい、昨日落としたと思ったら、こんなところにあったんだ!」
あかり「あれ? 何か別の鍵も一緒になって落ちてる……」
京子「!」
京子「あ、あかり……そのクラゲのキーホルダー付きの鍵って、もしかしておまえのか……?」
あかり「え? うん、そうだよ! このキーホルダー、お気に入りなんだ!」
あかり「でも、こっちの鍵は誰のなんだろう……?」
京子「………………」プルプル
京子「……あ~か~り~!」プルプル
あかり「え、ええ!? 何で京子ちゃん怒ってるの!?」
京子「ゆるさ~ん!」
あかり「ひいっ!」
結衣「おい、京子……」
ちなつ「……? 変な京子先輩」
京子「待てええええ! あかりいいいいい!」
あかり「ひいいいっ! な、何でええええ!?」
HAPPY☆END!