1 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:27:32 UeYvVavg 1/37

「この魔法陣が完成すれば、もはや我に敵など居なくなる!」

「…無限の力が我の物となるのだ!」

「クックック…フワーッハッハッハ!」

「…魔法陣ねぇ」

元スレ
幼馴染「ククク、見よ!男よ!」男「見てるよ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1340800052/

2 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:28:11 UeYvVavg 2/37

「な、なんだ?男よ。」

「その無限の力とやらを得て、お前は何になりたいんだ?」

「我の事をバカにした者共を、皆殺しに…」

「…物騒だなぁ」

「な、なんだ!男はあやつらの味方をすると言うのか!」

「そんなつもりはねぇよ」

「ただ、なぁ…」

3 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:28:43 UeYvVavg 3/37

「な、なんなのだ!はっきりと言ってみろ!」

「下僕の癖に、我に意見する事が出来るのならばな!」

「俺が、幼の事を馬鹿にした奴らの肩を持つ訳がねぇ」

「それはわかってるだろ?」

「…それはこの第三の眼、暗黒竜の魔眼でお見通しだ!」

「まぁ、わかってくれてるなら、第三の眼でも何でもいいけどさ」

「…」

4 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:29:31 UeYvVavg 4/37

「これはちょっと方向性違うんじゃね?」

「わ、我は、強くならねばならんのだ!」

「ち、力を…得ねば…ならない…のだ」

「無理するなよ、幼」

「む、無理なんて…してない…」

「俺はわかってるから」

「…ま、まさか!お、男も魔眼を?」

5 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:30:14 UeYvVavg 5/37

「違う!赤ん坊の頃からの付き合いだからだ!」

「…」

「だから、無理して、強くなんかならなくていいよ」

「幼が前向きな方向で変わるなら、応援する」

「でも、これは強さじゃなくて、逃げだぞ」

「う、うるさい!とにかく!」

「この魔法陣の完成には!」

「男の血が必要なの!…なのだ!」

6 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:30:49 UeYvVavg 6/37

「幼、落ち着け!」

「そ、そうしないと、男が、あの女達の味方に…」

「あいつらの所に…行っちゃう…」

「俺はお前の傍に居るだろ?」

「ま、マボロシめ!わ、我の眼は誤魔化せぬぞ!」

「…幼、お前まさか…ヤバイクスリに手を出してるのか?」

「え?クスリ?さっきバファリンを飲んだけど…それが何?」

「…」

7 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:31:49 UeYvVavg 7/37

「とにかく血を!」

「俺の血で、お前が救われるなら、いくらでもやるよ」

「…で、どれくらい必要なんだ?」

「身体中の血か?」

「そ、そんなに要らないよ!」

「指の先にちょっと傷付けて…」

「ちょびっとだけ、この魔法陣に付けてくれれば…いいよ」

8 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:32:27 UeYvVavg 8/37

「…これでいいか?」

「…う、うん」

「これでお前は強くなったのか?」

「…」

「何も変わらないだろう?わかったか?」

9 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:32:50 UeYvVavg 9/37

「…じ、呪文を唱えれば…」

「じゃあ、唱えてみろ!」

「…」

「なんにでも、いくらでも付き合ってやるから!」

「…」

「だから、全部終わったら、元のお前に戻ってくれ、幼!」

「…」

10 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:33:41 UeYvVavg 10/37

1ヶ月前
女A「ねー、幼ってさー」

「な、なに?」

女A「前髪鬱陶しくないの?」

女B「確かにかなり長いよねー。目隠れちゃてるもんね」

「む、昔から…こうだから」

11 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:34:43 UeYvVavg 11/37

女C「前髪切ってあげよっか?」

「い、いいよ!この長さが丁度良い長さだから…」

女A「えー。でも、幼、髪切ったら絶対可愛くなるってー」

「ほ、ほんとに、いいから…」

女B「いいじゃん。私、ハサミ持ってるよ」

女C「前髪だけでも切っちゃおうよ!」

「や、やめ…」

12 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:35:30 UeYvVavg 12/37

女A「ほら、髪の毛上げると可愛い…え?」

女B「え?何、この傷、気持ち悪っ!」

「…!」

女C「幼、何なのこの傷?目を閉じた、天津飯みたい」

女B「キャハハ!言い過ぎ!女B!」

「うぐっ…ぐすっ…」

女A「これを隠す為に前髪のばしてたの?」

13 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:36:01 UeYvVavg 13/37

「ぐすっ…」

女B「えっ?な、何かごめん…そりゃ髪ものばすよね」

女C「そんな傷があったらね…」

「…」
ダッ

女C「幼っ…行っちゃった…」

女A「あんたのせいだよ、女B!」

14 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:36:34 UeYvVavg 14/37

女B「何よ!最初に幼の髪の話しだしたのも」

女B「傷気持ち悪いって言ったのもアンタじゃん!」

女A「アンタがハサミ持ってるなんて言わなければ!」

女C「ふ、二人とも、やめなよ…」

女B「女C!あんたも同罪だよ!」

女C「何で私まで!あんたら2人が…」




「…これは、男に報告だな…」

15 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:37:51 UeYvVavg 15/37




「…って事が、5限目の休み時間に、あった」

「で、幼は?」

「飛び出して行って、帰ってこなかった」

「たぶん、そのまま帰っちゃったんだと思う」

「そうか、ありがとう、友」

「取り敢えず、あのクソ女3人は許さんとして」

「どうするんだ?男」

「もちろん幼の家に突撃だ!」

16 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:38:33 UeYvVavg 16/37




「幼!居るんだろ!開けろ!」
ガンガンガン

「う、うるさい!窓を叩かないで!」

「昼の事、友から聞いたぞ」

「…バレちゃった。額の傷の事…」

17 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:39:39 UeYvVavg 17/37

「その傷の事、気にするなとは言えないが」

「あんなアホ達の言う事は無視しろ!」

「…私、強くなるから…」

「え?何だって?」

「私!強くなるからっ!」

18 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:40:32 UeYvVavg 18/37

「お、おう…」

「だから今日は帰って!」

「帰ってって言ってもな」

「幼の部屋の窓、俺の部屋の窓から、手届くからな?」

「揚げ足とらないで!」

19 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:41:33 UeYvVavg 19/37




「…結局幼ちゃん、学校に来なくなっちゃったな」

「部屋で何かしてるのは間違いないんだが…」

「最近は俺の問いかけにも返事しないんだよ」

「心配だな…」

「…」

「修学旅行には来られそうなのか?」

「さっぱりわからん…」

20 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:42:16 UeYvVavg 20/37




「おーい幼」

「明日から、修学旅行だぞ?」

「…幼が行かないなら、俺も行かないぞ?」

「…なぁ、幼、いい加減出てきてくれよ…」

「もう1ヶ月だぞ?」

「おじさんもおばさんも心配してるぞ?」

「…頼むから、返事してくれよ…」

21 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:43:07 UeYvVavg 21/37




「幼ー。友のやつから修学旅行の土産貰ったぞー」

「幼が大好きな、東京ばななだぞー」

「鳩サブレーもあるぞー…」

「…おーい…」

22 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:44:09 UeYvVavg 22/37

ピロリンロン

「ん?携帯?」

「お!幼からメールだ!」

「『今すぐ我が結界(テリトリー)へ来るがよい、忠実なる下僕よ』?」

「…とりあえず行くか…」

23 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:44:46 UeYvVavg 23/37




「で、来てみればこの有様」

「…」

「もう気が済んだか、幼?」

24 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:45:27 UeYvVavg 24/37

「わ、私、どうしていいかわからなくて…」

「強くなろうと思って、一生懸命考えて…」

「喋り方や考え方も、変えて…」

「呪術とかもネットで調べて…」

「それで…それで…」

「…間違ってるってわかったか?」

25 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:46:17 UeYvVavg 25/37

「こんな、落書きじゃ、何も変わらない」

「…うん」

「なら、いつもの幼に戻ってくれよ」

「…」

「ほら、東京ばななと鳩サブレー」

「食べなよ、好物だろ?」

26 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:46:54 UeYvVavg 26/37

「クックック。我への供物か…さすが我が下僕」

「…おい」

「ハッ!わ、我とした事が…」

「おい、幼!」

「クッ…右腕の制御が…」

「やめろってば、幼!」

27 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:48:08 UeYvVavg 27/37

「うぐっ…モグモグ…静まれ…静まるのだ…」

「右手に宿りし、モグモグ、あ、悪魔よ、モグモグ」

「食べながら喋るのをまずやめろ!」

「そんで、そのおかしな口調もやめろ!」

「人の時間で、1ヶ月も特訓したのだ…モグ」

「そう簡単には、パリポリ、やめられん、のだ…ポリポリ」

28 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:49:13 UeYvVavg 28/37

「…なら、ショック療法しかないな!」

「…ショック療法?」

「2人で行くぞ!」

「え、どこに?」

「東京への修学旅行!」

「え?」

29 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:49:56 UeYvVavg 29/37




「ククク、見よ!男よ!」

「見てるよ」

「この光景!我が支配するに相応しい街と言えるな!」

「そうか、まだそのキャラを貫くつもりか」

30 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:51:46 UeYvVavg 30/37

「し、しかし、眼前に広がる荒廃した街並みを見ると、心が…」

「荒廃してないだろ、幼。東京都民に申し訳ないよ」

「ふん。げ、下僕の分際で、我に意見するとはな!」

「制裁がひ、必要な様だ…な…」

「はいはい。制裁ね。どんと来いよ」

「わ、我を虚仮にしているのか?」

「いくら貴様でもゆ、許さんぞ、男!」

31 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:52:26 UeYvVavg 31/37

「で?どんな制裁が待ってるんだ?」

「ま、窓際まで行って、真下を覗いてこい!」

「あー、はいはい。お安いご用ですよ」

「…」

「あー、すげーな。街がおもちゃみたいに見えるぜ」

「…」

32 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:53:22 UeYvVavg 32/37

「幼もこっちに来てみろよー」

「フフ。わ、我はこの第三の目、暗黒竜の魔眼で」

「この街の全てを既に観ておるのでな!」

「このような建造物から観る必要などないのだ!」

「そうっすか。でもさー、幼」

「せっかく東京タワーの特別展望まで来たのに」

「見ておかないともったいないよ」

33 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:54:08 UeYvVavg 33/37

「…クックック。くだらん。こんな薄汚れた街になどに興味は無い!」

「さっき、支配するに相応しいって言ってたじゃん」

「言ってない!」

「ほらほらー窓際まで行こうぜ、幼」
ガシッ

「は、離せ!さもないと…」

「どうなるんだ?」

34 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:55:21 UeYvVavg 34/37

「うぐっ…静まれ…我が右手よ…」

「はいはい。右手静まったよね?」
グイグイ

「ぎゃーーーや、やめろ!男!やめるのだ!」

「やめませーん」

「ぎゃーーーーゆ、許して!男!」

「んじゃ、もうその変なキャラ作りやめるか?」

「やめる!もうやめるから!」

35 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:58:13 UeYvVavg 35/37

「よしよし。それでいいんだよ、幼」

「ハァハァ…お、恐ろしい事を…」

「ん?まだ喋り方がおかしいかな?」

「おかしくない!全然おかしくない!」
ヘタッ

「大丈夫か?幼」

「た、高いところ、怖い!怖いよ、男!」

「ほら、…幼」
ガシッ
ギュッ

36 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:58:51 UeYvVavg 36/37

「えっ?」

「これで安心出来る…だろ?」

「…うん。とっても安心出来る、よ」

「よし!それじゃ、2人きりの修学旅行はこれで終わりだな」

「はぁ…荒療治だったけど、やって良かった」

「やっと俺の幼が戻って来たような気がするよ…」

「…私も、やっと振り切れた気がするよ、男」

37 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/06/27 21:59:50 MM1Zogrs 37/37

「ありがとうね」

「何のこれしき」

「…ずっと傍に居てね?」

「おう、まかせろ。俺は幼の…」

「…忠実な下僕だもんね?」

「…そうか、そんなに窓際まで行きたいのかそうか」

「ぎゃーーーー。嘘!嘘です!」



東京タワーに来ていた客達(あそこのリア充、爆発しねーかな)


おわり

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