元スレ
姫「御主人…様」赤騎士「あ?何か言ったかプリンセスマ○コwww」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1338725753/
シスター「…」
赤騎士「ちょうど紅茶が沸いた所だ。飲むか?」
シスター「なんで解ったのさ」
赤騎士「ここは私の屋敷だ」
赤騎士「何処に誰が居ることくらい、解らないでどうする」
シスター「…」
赤騎士「盗賊か」
シスター「フン。だったらどうだってんだ」
赤騎士「ならばフードは被らないほうがいいぞ。生臭くなる」
シスター「なんでだよ」
赤騎士「シーフがフードを被ってシーフードwww笑えるだろうwww」
シスター「…」
シスター「いや…無表情でそんなこと言われてもね」
赤騎士「済まぬな。父に表情を変えるなと教わったせいでいつもこうだ」
シスター「…あんた、相当変わってるね」
シスター「他の権力者はプンプンさせてるってのに」
シスター「まったく金の匂いがしないよ」
赤騎士「最近の盗賊は人物評価を無料でやるサービスがあるのか」
シスター「こんな時に皮肉言えるのも対したもんだよ」チャキ
赤騎士「よしておけ。私は女に剣は振らん」
赤騎士「殺すなら好きにすれば良いが、困るのはお前だぞ」
シスター「…」
赤騎士「どこにいく」
シスター「帰る」
赤騎士「お前の分の菓子まで用意したのだぞ」
シスター「帰る」
赤騎士「ならこの菓子袋をもっていけ」ブンッ
シスター「!」パシッ
赤騎士「次来る時はそんな物騒なものはいらん。正面から堂々と来い」
シスター「…」
シュンッ
赤騎士「…」
赤騎士(この香り…教会の香か)
ホー…ホー…
シスター(…)タタタ
シスター(赤騎士か…)
シスター(フン、何が菓子袋だよ)
シスター(こんな重い菓子、あってたまるかい)チャリチャリ
タタタ…
…
バン
シスター「マザー、私に客だって?」
マザー「ええ、シスター」
シスター「どこにいんだい?」
マザー「あれ、おかしいね。礼拝堂にいなかったかい」
赤騎士「ここにいる」
マザー「お、おお?」
シスター「!?」
赤騎士「いい葉だな。この紅茶は、この村で作っているのか」
シスター「あ、あんたは…いえ、あなたは…」
マザー「こちら赤騎士様だよ。なんでも奉仕にいらしたらしくてね」
マザー「シスターに師事したいとのお申し出なんだよ」
シスター「はあ、わたしにですか…」
赤騎士「…」
…
シスター「この教会ではお祈りの他に、村でとれる名産品の加工などを…」
赤騎士「…」
シスター「…聞いてるのかい」
赤騎士「美しいな」
シスター「は?」
赤騎士「景色の話だがな」
シスター「ああ、そうかい…」
赤騎士「良い香りもする」
シスター「え?」
赤騎士「そよ風の話だ」
シスター「ああそう…」
赤騎士「どうして盗賊をしているのだ」
シスター「!?」
赤騎士「…」
シスター「…」
シスター「フン、理由なんて…」
孤児A「しすたー」
孤児B「こんにちは、シスター」
シスター「ああ。あんたたち」
孤児A「きょうのおひるは、ぱんをたべられるの?」
シスター「うん、ごめんよ。ちょっと皆にまわせる分はないんだ」
シスター「夜まで我慢してね」
孤児B「シスター…僕の分を、Aにあげてください」
孤児B「僕のほうが大きいから、二回くらいぬいても」
シスター「そういうわけには行かないよ。皆一緒じゃないとダメなんだからね」
孤児B「…わかりました」
タタタ…
シスター「…戦争がおきるたびに孤児が増えてね」
シスター「騎士団ってのは、死んだ親の子の面倒は見ないんだね」
赤騎士「…」
シスター「だから別に、ちょっとくらい手助けしてもらったっていいだろう」
赤騎士「お前が見つかったらこの子達はどうなる」
シスター「…そうだね。その時はさ」
シスター「吊られながら、貴族と騎士共に文句言ってやるよ」
赤騎士「…」
カシャーン
シスター「!」
シスター「あいつら…」
赤騎士「ぬ」
タタタ…
黄従騎士A「さあマザー、今月の上納をいただきにきたぞ」
黄従騎士B「茶葉販売の権利を与えているのだからな。感謝を桁にして込めろよ!」
マザー「ああ、解ったよ…解ったから乱暴にしないどくれ」
マザー「ほら。これだよ」
黄従A「フン、素直でよろしい」
黄従B「せいぜい稼いでくれよ。われわれの懐も潤うわ!」
シスター「…あんたら」
黄従A「おおシスター殿。奉仕活動の途中かな」
シスター「ここは貴族領主様の領地だ。なんで黄騎士様のお許しを頂かないといけないんだい!」
黄従B「販売権利と土地とは無関係なんだよ」
黄従B「この地域の茶葉の利権はすべて黄騎士様にある」
シスター「…くっ…」
黄従A「つまらぬ疑問を持たず身体を動かしなされ」
黄従A「人生というものは短いからな!はっは!」
赤騎士「…」ズズイ
黄従A「どわぁっ!」
黄従B「あ、赤様!?なぜここに」
赤騎士「茶葉の権利書というのは持ってきているのか」
黄従A「う、ううん?」
赤騎士「提示しないと徴収は出来ないはずだがな」
黄従A「も、もちろんここにあるぞ。ホレ」
赤騎士「…」
赤騎士(デタラメだな。無効の記述だ)
赤騎士(こんなものがまかり通っているのか。領主様に報告せねば)
赤騎士「買おう」
黄従A「は?」
赤騎士「この権利書だ。言い値で買うぞ」
黄従A「あ、いえこれはその…」
赤騎士「言わないのならばこちらで査定して適当に金額を出す」
黄従B「いえそのような、赤様の手を煩わせるわけには!」
赤騎士「ならばまあ、商談といこうか」
シスター「…」ポカーン
…
赤騎士「黄殿によろしくな」
黄従A「ははっ、失礼いたす!」
シスター「…」
シスター「何のつもりだい」
赤騎士「金になりそうだからな。俺がかわりに搾り取ってやる」
シスター「ああ、そういうこと…」
シスター「情けのつもりかい」
赤騎士「お前は耳が遠いのか?搾取するといったのだぞ」
シスター「いっただろ。あんた、金の匂いしないんだよ」
シスター「何のつもりだよ」
赤騎士「…」
赤騎士「お前が欲しい」
シスター「は?」
赤騎士「ここの茶葉を私の騎士団で買おう。言い値でな」
赤騎士「さらに寄付金もつけよう。いずれ良い茶の名産地になるだろうからな」
赤騎士「その交換条件だ。結婚してくれ」
シスター「な、な…?///」
赤騎士「まあ、断っても茶は買うがな」
シスター「それは交換条件っていわねえよ…」
赤騎士「そうだな」
シスター「…」
シスター「わたしでいいのかよ」
赤騎士「違う」
赤騎士「お前が、良いのだ」
……
…
紅「っていう話なんだがな。何回聞かされたか解らねえぜ」
姫「…素敵な出会いだったんですね…お義父様も、お義母様も」
緑妹(冗句のセンスの無さはしっかり受け継いでますね)
紅「ま、寝る前の昔話にしてはちょっと短すぎたかな」
姫「そんなことありませんわ」
緑妹「旦那様がヘタレなルーツも解りましたし」
紅「あのなあ…大体よ」
紅「せっかくベッド三つかったのに、なんで俺のとこで寝ようとしてんだよ!」
姫「あなたの心音、とても落ち着くんですもの…」
紅「ひ、姫様…そんなひっつくと」
緑妹「ロリコンの血が騒ぎますか」
紅「緑妹…お前まだそんなことを」
姫「…わたくし、緑妹様がうらやましい」
姫「わたくしも敬語ではなく普通に接して欲しいですわ」
紅「いや、でもそれは…」
姫「…」ジッ…
紅「ひ…姫様…」
姫「…あなた…」
紅「す、少しずつ慣れる様、努力してみます」
姫「本当ですの?」
紅「はあ、はい」
姫「ふふ、嬉しいですわっ」
紅「ちょ、そんなしがみつ…!」
緑妹「あーあ。すっかり二人だけの世界ですか?」
紅「とか良いながらお前まで何してんだよ」
緑妹「私の役目をお忘れみたいですね、旦那様」
緑妹「これでも精一杯誘惑してるんですよ」
紅「ばっ、何言って!///」
姫「わたくしも…早くあなたのややこが欲しいですわ」
紅「姫様まで!?」
姫「あなた…」
緑妹「旦那様…」
紅「あ、ちょまって、そうだ、馬小屋!塗装して、赤いペンキあそこに置いたままだった」
紅「どかさねえと愛馬が蹴る!か、片付けねえと!」
姫「…」スルスル…
緑妹「…」シュルッ…
紅「あ、待って、ちょっと、二人とも待っ…」
紅「アッ―――――――――――!!」
アッ――――――――!!
愛馬「…」モッシャモッシャ…
愛馬「…?」
『 THANK YO FOR YO R TIME! 』
愛馬「…」パッカパッカ
愛馬「…」
チャプッチャプッ
パコッ! パコッ!
愛馬「…ブルルッ…」
パカッ…パカッ…
カナカナカナカナ…
リーリー…
『 THANK YOU FOR YOUR TIME! 』
スゴく面白かったです
一気に読んだので寝不足半端なかったですが最高でした(*ノ∀`*)