あやめ速報-SSまとめ-

あかり「・・・。（いつも元気で明るいし・・・）」

京子「今日もあかり影薄いぞ～！」ｽｯ

あかり「！」

京子「ほらほら～」お団子ｻﾜｻﾜ

あかり「あんま触っちゃダメだよぉ～。」

京子「まぁこの世の七不思議の一つだからな！本当どうなってるんだこれ～？」ｽｯ

あかり「あぁほどけちゃうよぉ～！」ｵﾛｵﾛ

京子「ごめん、ごめん。」ｽｯ

結衣「あんまりいじめるなよ～？」

京子「いやいや、愛あればこそのいじりさ！」

あかり「・・・。（・・・あかりが話に入れないでいると、いつもこうやって構ってくれる。）」

京子「あかりそれなに見てんのー？」

あかり「これ？この間の旅行の時の写真だよぉ。（いつからか・・・）」

京子「へぇー。お、これ良く撮れてんじゃん！あかりが目立ってるぅ！」

あかり「えへへ。（京子ちゃん見てるとやたらﾄﾞｷﾄﾞｷするようになってて・・・）」

京子「でもこれには写って無いなぁー。」

あかり「ここにいるよぉ～！（こうやって近くにこられると・・・）」

京子「・・・ん？あかりやたら顔赤いけどどうしたの？」

あかり「え？あ、いやー・・・（どどどうしよう・・・）」ｵﾛｵﾛ

京子「名前もあかだらけで髪も赤いのに顔まで赤かったらもう垢だらけじゃないかー！」

あかり「なんかそれ汚なそうだよぉ～！」

結衣「このクソ暑いのに京子がそんなに近くにいるからだろ。」

京子「あ、そういう事かー！ごめんごめん！」

あかり「あ、いや・・・（・・・良いのにー。）」

ちなつ「（よーし今日こそは・・・！）私、今日で有効期限が切れちゃう映画のチケット持ってるんですよねー。」

京子「映画？なんの？」

ちなつ「あの、寝る前にベッドの中でいちゃついてるカップルを延々と描いたっていう話題作のネルマエ・オマエですよ！」

結衣「なんだそれ・・・」

京子「へぇー！見に行きたいなぁ！」

ちなつ「でも、チケット二枚しかないんですよねぇー・・・。」

京子「えぇ～じゃあ４人で行けないじゃん～・・・」

ちなつ「だから結衣せんｐ」
結衣「あかりとちなつちゃんの二人で行って来たらどうだ？」

ちなつ「えぇ？！」

京子「まぁここは後輩に譲ってあげるべきだなー！」

ちなつ「えぇ・・・でも・・・」ﾁﾗｯ

あかり「（こ・・・このアイサインは・・・）あかりは良いよぉ。結衣ちゃん行ってきなよぉ！」

ちなつ「そうですよ！結衣先輩行きましょうよ！（お、ちなあか同盟が初めて機能したわね・・・！）」

結衣「えぇ？でも・・・京子は良いのか？」

京子「えぇ～見たい見たい～ちなつちゃんと一緒にネルマエ・オマエ見たい～！」

ちなつ「（ちっ・・・）そ、そう言えばあかりちゃん、今日授業中に、先生にあてられて答えられなかった問題あったよね？（・・・とりあえず話合わせてきなさい！）」ﾁﾗｯ

あかり「（・・・！）う、うん。」

ちなつ「明日まで解いて来いって言われてて・・・京子先輩に教えて貰った方が良いんじゃない？」

あかり「あ、そ、そうだったね！」

京子「問題ー？」

ちなつ「（掘り下げられる前に・・・！）そういうわけなんで、結衣先輩行きましょう！」ｸﾞｲｯ

結衣「えぇ？・・・おいおい・・・」

ちなつ「じゃあ行って来ますねー！」ｶﾞﾗｯ

京子「えぇ～見たかったな～」

あかり「い、行ってらっしゃい！」

ちなつ「じゃあねー。（・・・これが利害の一致ってやつね。）」ﾁﾗｯ

あかり「・・・。（ちなつちゃんすごいなぁ・・・）」

パタンッ

あかり「（でも・・・）」ﾄﾞｷ

京子「あぁ～私も見たかったなぁ～・・・カップルの話なんか聞いてるだけでキュンキュンしそうだもんなぁ～・・・」ﾎﾟｹｰ

あかり「（どうしよう・・・）」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「・・・あかり？」

あかり「ん・・・うん？（すっごい緊張する・・・！）」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「また顔赤いぞー？熱でもあるんじゃないかー？」

あかり「いや、そんな事ないよ！（京子ちゃんの所意識するようになってから、初めての二人きりだよぉ・・・）」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

あかり「（でも、せっかく作ってもらったチャンスだし・・・）きょ、京子ちゃん！」

京子「んー？」

あかり「さ、さっきあかりのお団子が不思議だって言ってたけどさ・・・（二人でいっぱいお話したいな・・・）」

京子「うん？」

あかり「京子ちゃんのそのリボンも結構不思議だよね！」

京子「おぉ。そこに目を付けるとは中々やりますなー。」

あかり「前からちょっと気になってたんだよね・・・！不思議だなぁって。」

京子「んじゃあ、さっきお団子いじらせて貰ったから、リボンいじって良いよー。」

あかり「（・・・！）え、えぇ！？リ、リボンを！？」

京子「う、うん。・・・なにそんなに戸惑ってんのさー？」

あかり「あ、いや・・・（あわわわ・・・）」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「ほらほら～触ってみ？まぁ、あかりのお団子と同じで、触った所で秘密は解き明かせないだろうけどねぇ。ふふ」ｽｯ

あかり「（近いよぉ・・・！）う、うん。」ｽｯ

京子「ほれほれ～。」

あかり「・・・。」ｻﾜｻﾜ

あかり「（・・・緊張して・・・本当にリボンの部分しか触れない・・・。）」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「不思議でしょ～？」ﾊﾞｯ

あかり「（顔近い・・・！）う、うん・・・。」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「・・・あかり？・・・本当に熱あるんじゃないかぁ？」

あかり「えっ・・・いやそんな事・・・」

京子「おでこ出して。」ｶﾞﾊﾞｯ

あかり「きゃっ」

京子「おいしょ。」ｶﾞﾊﾞｯ

あかり「（京子ちゃんも・・・おでこ出して・・・？）」

京子「おいしょ。」ｺﾂｯ

あかり「！！」

あかり「（・・・！！）」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「まぁそこまでおでこは熱くないみたいだなぁ～。」ｽｯ

あかり「（心臓が口から飛び出るかと思った・・・）本当に、熱とかはないから大丈夫だよぉ・・・」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

京子「そっか・・・でもやけに顔赤いんだよなぁ～。」

あかり「やっぱ、暑いからじゃないかなぁ？（嬉しいけど・・・あぁいうのはちょっとﾄﾞｷﾄﾞｷし過ぎちゃうなぁ・・・）」

京子「まぁ夏だしねぇー。」

あかり「そうだねぇ。（お話出来ればそれで十分嬉しいから・・・）」

男優「お前と初めて会ったあの日も、今日みたいに暑かったよな。」

結衣「（なんだこの映画・・・）」

女優「うん。すっごく覚えてる。」

結衣「（始まって30分経つのに・・・）」

男優「汗を流しながらコートを駆けまわるお前を見て、俺が一目ぼれしたんだ。」

ちなつ「いや～ん、やっぱ出会いの日ってずっと覚えてますよね～！」ｸﾈｸﾈ

女優「ううん。コートの外にいるあなたを見て、私が先に一目ぼれしたのよ。」

結衣「（一回も絵が変わらない・・・）」

ちなつ「私も結衣先輩と初めて会った日の事、しっかり覚えてます～！」ｸﾈｸﾈ

男優「いや俺が先だよ。」　女優「私が先。」男優「俺が先だよ」　女優「わ・た・し。」

ちなつ「私達の場合、もちろん私が絶対先ですよ～？」ｸﾈｸﾈ

結衣「・・・。」

京子「ふんふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「（京子ちゃん漫画読み始めちゃった・・・）」

京子「ふふふ～ん。（やっぱミラクルんは可愛いなぁ～。）」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「きょ、京子ちゃんはさ・・・（せっかくだからいっぱいお話しなきゃ・・・）」

京子「ん？（・・・？どうしたんだろ今日のあかり・・・）」

あかり「えぇっと・・・な、夏はどっか行く予定とかある？（でも、自分からお話を振るのって難しいんだなぁ・・・）」

京子「予定かー。（やたら顔が赤いだけじゃくて・・・）」

あかり「う、うん。海行ったりさ！」

京子「うーん・・・今の所は特にないかなぁ・・・（やたら話掛けてくるなぁ・・・）」

あかり「・・・そ、そっか。（あぁ・・・）」

京子「・・・。（・・・でも広げられない所がちょっと可愛いなぁ。）」

あかり「（頑張れあかり・・・！）きょ、京子ちゃんはさ、」

京子「（おぉ～どんどん来るね～。）うん？」

あかり「あの・・・最近は休みの日とかなにしてるの？」

京子「休みの日ー？（どういう理由でたくさん話しかけてくるのかはわからないけど・・・）」

あかり「う、うん。休みの日。」

京子「（ちょっといじめちゃお♪）・・・なんにもしてない。ずっと寝てるよ。」

あかり「・・・そ、そっか。（あぁ・・・また・・・）」ｼｭﾝ

京子「・・・。（・・・か・・・可愛い・・・）」

あかり「（せっかく二人なんだから、負けるなあかり・・・！）きょ、京子ちゃんはさ・・・」

京子「うん？（おぉおぉ来るね～。）」

あかり「あの・・・最近好きな音楽とかある？（もう・・・自分の引き出しの無さが情けないよぉ・・・）」

京子「無音。」

あかり「・・・え？」

京子「なにも音楽掛けないのが一番かなって。」

あかり「そ・・・そっか・・・。（京子ちゃん・・・あかりとおしゃべりするの嫌なのかな・・・）」ｼｭﾝ

京子「・・・。（やばい・・・これハマる・・・！可愛過ぎー！）」

男優「お前って本当横顔が綺麗だよな。横顔好きだぞ。」

女優「私もあなたの横顔好きだわ。」

結衣「（さっき正面から見た顔が好きって言ってたじゃんかよ・・・）」

ちなつ「結衣先輩の横顔も素敵です～！」ｸﾈｸﾈ

男優「こう見ると斜めも良いな。斜めから見た顔も好きだぞ。」

女優「私もあなたの斜めから見た顔も好きだわ。」

ちなつ「結衣先輩も斜めから見ても素敵です～！」ｸﾈｸﾈ

結衣「（なんて中身のないやり取りなんだ・・・。）」

あかり「（きっと迷惑だよね・・・次で最後にしよう・・・）きょ、京子ちゃんはさ・・・」

京子「うん？（ちょっと声が弱くなったな・・・。）」

あかり「えぇっと・・・（頑張って面白そうな話題探さなきゃ・・・！）」

京子「なにさ？（ちょっと強めに。ふふ）」

あかり「あ・・・いや・・・（あぁ・・・やっぱり迷惑なのかな・・・）その・・・」

京子「なんなのさ？（かなり強めに。ふふ）」

あかり「！！・・・あ、いや・・・ごめんね。やっぱなんでもないや・・・」ｼｭﾝ

京子「・・・。（やばい・・・やばい・・・可愛過ぎるー・・・！）」

あかり「・・・。（やっぱりあかりとお話なんて面白くないよね・・・）」

京子「ふんふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「・・・。」

京子「ふふふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「・・・。」

京子「・・・。（あれ・・・。）」

あかり「・・・。」

京子「・・・（来なくなっちゃった・・・。）」

あかり「・・・。」

京子「・・・。」ﾁﾗｯ

あかり「・・・。」

京子「！！」

あかり「・・・。」

京子「（見るからに落ち込んでるー！）」

京子「（ちょっとやり過ぎちゃったかな・・・。）」

あかり「・・・。」

京子「（そうなれば・・・）」

あかり「・・・。」

京子「（やる事は１つ・・・！）」

あかり「・・・。」

京子「（・・・追い打ちだ！）」ﾆﾔｯ

京子「ねぇねぇあかりはさー。」

あかり「！」

京子「最近、帰ったらなにしてるのー？」

あかり「（京子ちゃんから話振ってくれた・・・！）えっとね！そうだね・・・最近はね！」

京子「うん？」

あかり「裁縫にちょっとハマってるんだ！（せっかく話掛けてくれたんだから、しっかり広げなきゃ・・・！）それでね、裁縫ってね！」

京子「裁縫興味無いや。」

あかり「えっ・・・」

京子「ふんふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「あ・・・」

京子「・・・。（うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！）」

京子「ふんふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「・・・っ。」

京子「ふふふ～ん。」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

あかり「・・・。（・・・ちょっと・・・辛いな・・・）」ｸﾞｽｯ

京子「・・・。（さーてもういっちょ。）」

京子「あかりはさぁ？」

あかり「（・・！！）う、うん？」

京子「（ちょっと涙声混じってる・・・？）夏どっか行く予定とかあるのー？」

あかり「な、夏？・・・えぇっとね・・・か、家族旅行に行くよぉ！」

京子「へぇー。」

あかり「そ、それでね、ば、場所はね、」

京子「場所は良いや。私が行くわけじゃないし。」

あかり「あっ・・・」

京子「・・・。」ﾁﾗｯ

あかり「・・・。」ｼﾞﾜｯ


京子「・・・もうダメだ。」ｽｯ

あかり「えっ・・・！？」

ｷﾞｭｯ

京子「あかり、可愛い過ぎー！」ｷﾞｭｰｯ

あかり「・・・！！」

京子「いじめちゃってごめんな～！」ｷﾞｭｰｯ

あかり「っ・・・！」

京子「ふざけてやってただけだからな～！」ｷﾞｭｰｯ　ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

あかり「・・・！！」ｸﾞｽｯ

京子「（あぁ・・・本当に泣いちゃったよ・・・）でもあかり、今日はどうしたのさ～？色々変だったぞ～？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

あかり「・・・別に・・・ただ・・・」ｸﾞｽｯ

京子「うん？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

あかり「・・・京子ちゃんといっぱい・・・」ｸﾞｽﾝｸﾞｽﾝ

京子「うん、うん？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

あかり「・・・お話したかったんだよ・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

京子「そっかそっか。ごめんね。」ｷﾞｭｰｯ

男優「・・・お前、よく見ると横顔綺麗だな。」

女優「・・・まぁ。そういうあなたもよ。」

結衣「（それ絶対１時間くらい前にも言ってただろ・・・！）」

ちなつ「ちょっとムッとしてる結衣先輩の横顔も素敵です～！」ｸﾈｸﾈ

男優「こうしてると、初めて会った日を思い出すな。」

女優「まぁ、私もちょうど思い出してた所よ。」

結衣「（もうこの話題は４回目くらいだ・・・。）」

ちなつ「茶道部に入ろうとしたら廃部してて～でもそのお陰で結衣先輩に出会えて～。」ｸﾈｸﾈ

京子「じゃあ、こうやってくっついたまま、いっぱいお話しよっか。」ｷﾞｭｯ

あかり「んっ・・・」ｶｧｯ

京子「ね。」

あかり「でも・・・あかりと二人でお話しても・・・きっと楽しくないよ・・・？」ｼｭﾝ

京子「そんな事ないぞー？（さっきのでよっぽど自信なくしちゃったみたいだなー・・・。）」

あかり「面白い話題も振れないし・・・広げられないし・・・」

京子「まぁ、それは否めないな！」

あかり「うっ・・・。」ｼｭﾝ

京子「でもね。」ｷﾞｭｯ

あかり「・・・！」

京子「そんなのはどうでも良いんだよ。」

あかり「・・・！」

京子「本当に仲の良い同士ってのはな、全然中身の無いような話でも楽しめる間柄なんだぞー。」

あかり「う、うん。」ｶｧｯ

男優「あの日、どっちが先に一目ぼれしたかをあみだくじで決めようじゃないか。」

女優「良いわね。紙と鉛筆を用意して来るわ。」

結衣「（２時間くらいして初めてカメラが動いた・・・）」

ツー

男優「ほら。やっぱ俺だろ？」

女優「納得できなーい！ここに一本足してやっぱ私ー！」

男優「うわーやられたー！」fin


ちなつ「良い映画でしたね～！」ｸﾈｸﾈ


結衣「（カップルってのは、こんな中身の無い話してても楽しいものなのか・・・。）」


終