杏子「は?」
さやか「えっ?」
ほむら「ルールは簡単よ。貴方達は、ただ私に向かって歩いてくればいいの」
マミ「ルールがよく分からないのだけど」
まどか「ほむらちゃん、もう少しわかりやすく説明してくれる?」
ほむら「私が振り向いている間も、動いていいのよ。簡単でしょう?」
さやか「は、はぁ……なるほど……」
元スレ
ほむら「止まってはいけないだるまさんが転んだ」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1312815314/
ほむら「だーるーまーさーんーがーこーろーんだっ」
さやか「いや、そんなことしても……止まんなくてもいいんでしょ?」
杏子「これじゃああたしら、ただ歩いてるだけじゃん」
ほむら「だーるーまーさーんーがーこーろーんだっ」
マミ「暁美さんの考えてることがよくわからないわ」
まどか「あっるーこー、あっるーこー」
ほむら「だーるーまーさーんーがーこーろーんだっ」ガチンッ
さやか「」
マミ「」
ほむら「……時間を止めてみるだけでも、気分は味わえるわね」
杏子「」
ほむら「解除」
さやか「……なぁ、転校生、これまだやるの?」
ほむら「ええ」
ほむら「だーるーまーさーんーがーこーろーんだっ」ガチンッ
ほむら「……さて。私から見れば、みんな止まっているのだけど……まぁ、いいわ」
ほむら「まず、佐倉杏子には……足元に石ころを置いておきましょう」
杏子「」
ほむら「美樹さやかは……足払いでいいかしら」ゲシッ
さやか「」
ほむら「巴マミは……取り敢えず、この縦ロールでも引っ張っておきましょう」グイッ
マミ「」
ほむら「まどかは天使だわ」
まどか「」
ほむら「さて、解除」
さやか「あだっ!? いったぁ~……な、なんか足に動物か何かがぶつかってきたんだけど」
杏子「うわっ!? いてて……なんでこんなところに、石が……」
マミ「あぅっ!? だ、誰よ、私の髪を引っ張ったのは!?」
ほむら「3人とも、止まったわね。貴方達は負けよ」
まどか「……あ、あれ? 私だけ残っちゃった?」
ほむら「だーるーまーさー……あぁ、まどかには追いつかれちゃったわね……ぎゅうー」
まどか「えっ!? ほむらちゃん!? なんでこうなるの!?」
ほむら「かくれんぼをしましょう」
さやか「へいへい」
杏子「次のルールは?」
ほむら「見つかってはいけないかくれんぼよ。私が鬼をやるわ」
杏子「見つかってはいけない?」
ほむら「要するに、ただのかくれんぼよ」
マミ「ふふ、私、かくれんぼなら自信があるのよ」
さやか「まぁ、ただのかくれんぼなら……いっか」
まどか「えへへ、なんだか子供に戻ったみたいだね」
ほむら「きゅーじゅはーち、きゅーじゅきゅー、ひゃーくっ」ガチンッ
ほむら「時は止まったわ。さ、ゆっくりと探すことにしましょう」
ほむら「……佐倉杏子は私のすぐ後ろで不意打ち狙い、と」
ほむら「美樹さやかは……なんでわざわざ木の上に登ってるのかしら」
ほむら「巴マミは……茂みの中に隠れてるつもりなのでしょうけど、胸が見えてるわね」
ほむら「まどか……はそもそも隠れる場所が見つかってないのね。やっぱり天使だわ」
ほむら「さて、これで全員分の居場所は確認できた」
ほむら「解除。佐倉杏子みっけ」
杏子「あっ!? せっかく数え終わったら脅かそうと思ってたのに……読まれてたか」
ほむら(そもそもそういうゲームじゃないのだけど)
ほむら「まどかみっけ。というか、隠れられてないわね」
まどか「あぅぅ、ほむらちゃんが数えるのが早すぎるんだってば!」
ほむら「美樹さやかみっけ。そんな所に登って、怪我しても知らないわよ」
さやか「んなっ! ここなら絶対に見つからないと思ったのに!」
ほむら「残るは巴マミね」
マミ「うふふ……暁美さんったら、必死で探してるわね」
マミ「あらあら、ついに鹿目さんたちまで探し始めちゃったわ」
さやか「転校生ー、この茂みとか怪しいんじゃない?」
ほむら「あぁ、美樹さやか。そこは私が調べたから誰もいないわ」
マミ「ふふ……本当はここにいるのに。暁美さん、失敗したわね」
マミ「くすくす……みんな楽しそうね」
マミ「これは私が一番ね。やっぱり私って、かくれんぼの天才ね」
マミ「……それにしても、どうしてみんな、走り回ってるのかしら?」
マミ「あれ……? なんで追いかけっこしてるのよ……?」
ほむら「泣いてはいけないわらめっこをしましょう」
マミ「…………」グスッ
ほむら「それじゃあ、巴マミと美樹さやか」
さやか「いくよ、マミさん! 泣ーいたーら負っけよ、あっぷっぷー」
マミ「ぐすっ……ひっく、ひどいわよ……私を忘れて鬼ごっこするなんて……」
ほむら「美樹さやかの勝ちね」
さやか「ねぇ転校生、あたし勝った気がしないんだけど」
ほむら「じゃんけんをしましょう」
杏子「じゃああたしとまどかで」
まどか「じゃーんけーんっ!」
杏子「グー!」
まどか「チョキ!」 ガチンッ
杏子「あーっ、あたしの負けかぁ!」
さやか「まどかぁ、チョキとか言いつつパー出してんじゃん」
まどか「あ、あれ? 私チョキを出したつもりだったんだけど……」
さやか「またまたー、掛け声で相手を惑わす作戦でしょ? さやかちゃんの目は欺けないよ!」
まどか「ふぇっ? ……??」
ほむら「ババ抜きでもしましょう」
さやか「おー!」
杏子「いえーい!」
ほむら「じゃ、配るわよ」 ガチンッ ガチンッ
――――
まどか「何もしてないのにカードなくなっちゃった」
さやか「」
杏子「」
マミ「」
ほむら「やはりまどかは天使だわ」
ほむら「すごろくをやりましょうか」
さやか「いえー!」
杏子「おういえー!」
まどか「わーぱちぱち!」
――――
まどか「サイコロが6しか出ない」
マミ「1しか出ない」
さやか「まどかに勝てない」
杏子「まどかに勝てない」
ほむら「またまどかが一番ね。まどか天使だわ天使」
まどか「えへへ、夏祭りっていいですね、マミさん!」
マミ「ええ、そうね。……ねぇ、射的はどうかしら?」
さやか「あー、マミさんやっぱりそういうの得意っぽいしね!」
杏子「あたしはパスかなー、そーゆーの苦手だし」
さやか「んー、あたしもマミさんがやってるのを見ていようかな」
ほむら「射的……いいわね……遊べそうだわ」
マミ「いくわよッ! ティロ・フィナーレッ!」
ほむら「……」ガチンッ
マミ「」
マミ「」
ほむら「巴マミに景品を取らせるわけにはいかないわ」
ほむら「弾の軌道を、ほんの少しずらして……」
ほむら「……解除」
マミ「あら?」
さやか「ちょ……マミさぁん! 当たってないじゃないですか!」
マミ「い、今のは腕慣らしよ。次は当てるわ」
マミ「これで終わりよ! ティロ・フィナーレッ!!」
ほむら「…………」ガチンッ
マミ「……一発も当たらないなんて……こんなはずが……」
さやか「マミさん……」
杏子「わたあめうめー」
まどか「あの景品、かわいいから欲しかったなぁ……」
ほむら「……それじゃあ、まどかがやってみたらどうかしら?」
まどか「わ、私が!? 無理だよ! マミさんだってできなかったのに!」
ほむら「やる前から諦めてはダメよ」
まどか「……そうだよね! ほむらちゃん! 私、やるよ!」
杏子「たい焼きうめー」
まどか「こ、こうでいいのかな?」
ほむら「その調子よ。さぁ、引き金を引きなさい、まどか」
まどか「う、うんっ……てぃろ・ふぃなーれっ!」
ほむら「……」ガチンッ
まどか「」
マミ「」
ほむら「さ、時間が止まっている間に……景品を落としておきましょうか」
ほむら「……解除」
まどか「あっ! 当たった! 当たったよ、ほむらちゃん!」
マミ「…………」ブワッ
ほむら「……まどか天使だわ、天使まどかだわ」
まどか「ふぁーあ、今日は遊びすぎて疲れちゃった」
ほむら「そうね、もう暗くなってきたわ。そろそろ休みましょうか」
マミ「私が……私が考えたティロ・フィナーレなのに……ブツブツ……」
さやか「結局まどかが、射的の景品全部とっちゃったしねー」
杏子「焼き鳥うまかった!」
まどか「それじゃ、これで解散だね! みんな、また明日ー!」
さやか「おー、また明日! じゃーねぃ、まどか! マミさん達も!」
まどか「……みんな帰っちゃったね。ほむらちゃんは帰らないの?」
ほむら「私も帰るわ。最後に天……いえ、まどかの顔を見ておきたかっただけよ」
まどか「そっか……うん。それじゃ……今日はおやすみなさい、だね」
ほむら「そうね。名残惜しいけどまた明日ね、まどか」
まどか「うん、また明日! …………あっ、その前に、ほむらちゃん?」
ほむら「……何かしら?」
まどか「その……今日は、ありがと」
ほむら「……! ……ええ、どういたしまして」
まどか「それじゃあ、ばいばい!」
ほむら「おやすみなさい、まどか。いい夢を」
まどか「おやすみなさーいっ!」
おわる